DEEP STATEは10日「ロシア軍がハルキウ州北部に対する激しい砲撃を開始した」「敵は国境沿いのストリレチャ、クラスネ、ピルナ、ボリシフカに侵入して足場を築こうとしている」と、RYBARも「ロシア軍がハルキウ州北部に大規模な攻撃を開始した」と報告した。
参考:В районі Харківщини почалася активізація з боку ворога
参考:Слобожанское направление: разведка боем на севере Харьковской области обстановка по состоянию на 13.00 10 мая 2024 года
国境沿いの集落をロシア軍が占領するかどうか語るのは時期尚早
ウクライナ人が運営するDEEP STATEは10日「ロシア軍がハルキウ州北部に対する激しい砲撃を開始した」「特にボルチャンスク周辺で砲撃が続いており、敵は電子戦システムやUAVも積極的に使用している」「敵はストリレチャ、クラスネ、ピルナ、ボリシフカに侵入して足場を築こうとしている」「侵入して来た敵は歩兵主体で戦力も十分ではないため国境地域より先に前進することは出来ないだろう」と報告。
ロシア人ミルブロガーが運営するRYBARも「ベルゴロド州とハルキウ州の国境沿いに配備されたロシア軍は大砲、迫撃砲、ロケット砲を使用して大規模な攻撃を開始した」「この攻撃の目的は敵の防衛能力を低下させ、越境攻撃の射点を破壊することにある」「幾つかの地域で交戦範囲が2km~3kmほど拡大しているが、国境沿いの集落をロシア軍が占領するかどうか語るのは時期尚早だ」と報告し、DEEP STATEも「この攻撃は国境地域を不安定化させる目的だ」と指摘している。
ロシア軍がハルキウ州に再侵攻するかどうかは今のところ不明だが、戦場の主導権がないウクライナ軍は万が一に備えて緊張するしかない。
追記:ゼレンスキー大統領は「ハルキウ州に対するロシア軍の攻撃をウクライナ軍が阻止した」と、ウクライナ国防省は「この地域の防衛を強化するためハルキウ州北部に予備戦力を移動させた」と発表した。
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※アイキャッチ画像の出典:Минобороны России
ウクライナ側の手薄なところを探ってる段階かな
北部側は牽制と威力偵察が目的でしょうね。ただ、無視もできないでしょうし、戦力は分散してしまいそうかな?いずれにせよ、メインが東部戦線なのは変わらないので、そこ次第でしょう。
ウクライナ側としては今回の攻撃を撃退できれば、久しぶりに良いニュースとしてアピール出来る機会になるかもしれませんが、ロシアとしては大きな損失を出す前にさっさと後退しそうですね。
北部はウクライナからロシア領への攻撃となっているので、その緩衝地帯作りが狙いという見立てがありますね。ハルキウ住民は緊張が高まりますが、こういうリスクをウ政府も分かってはいたはずなので、ある意味想定通りかも
あるいは夏季攻勢の下準備として、北部に戦線を一つ増やすつもりかも。ウクライナの軍事能力の限界が見え始めた今、さながらアリとキリギリスのように兵器の製造ラインが消費に追いつき備蓄も余裕があるロシアがより致命的な場所で戦域を広げる可能性は十分にあると思います。
ウクライナが武器や支援の少なさを嘆いているのを見ると「強国に追従することは、強国に逆らうのと同じぐらい危険である」という言葉がよぎります。冬戦争でロシアとより厳しい戦争を生き抜いたフィンランドの強かさを今になってより実感しますね。
継続戦争「…」
再越境かあ
東部はずっとやりあってましたが、ウクライナはハルキウ州、チェルニヒウ州、スーミ州辺りはロシアと国境接してますが
キーウ侵攻撃退後のこの辺りの支配地域はきっちりと国境沿いになってましたもんね
東部ではガチンコでやり合う一方で、この3州が面する国境は両国が交戦中にも関わらず、ずっとまるで平時のようにきっちりと国境沿いに支配地域が分かれている事に奇妙さを感じ、現地は一体どういう雰囲気なのかと思ってました。
これがロシア側の陽動なのか、本気なのかは注目ですね。
ハルキウ方面の予備隊、動かせなくなりそうですね。
オチェレティネ方面を中心に、ウクライナ軍の兵力が厳しくなっていますが、兵力増強も難しくなりそうです。
ボグダンさんが、ウクライナ軍の前線付近での防御壁について指摘をしています。
手抜き工事の見解があるようですが、ハルキウ方面の戦闘開始により、強度も確認されることにもなりそうですね。
『防御壁の建築は業者さんがお金儲けるためにやってるなじゃないのという声もある』
『コントロールできない、見れない、前線に入れない、撮影できないし』
『事実把握できないし、それが破壊された、災害で流されたと言ってしまえば』
『(手抜き工事の指摘について)聞いてると7割8割9割がそれ』
(2024/05/05 【ウクライナ防衛線の危機】勢い衰えぬロシア軍、厳しい状況にあるウクライナについて解説します。 Youtube 20:35~)
手抜きだったとしてもアウディーイウカ西方と比べれば、
準備されているだけましと考えるしかないですね。
都市部については相当な密度での爆撃だったようで、
補給路の橋へも攻撃が行われているようですので、兵站の方も心配ですね。
爆撃の情報ありがとうございます、仰る通りです。
初動に、最大火力で攻撃するのはセオリーですが、爆撃主体となると侵攻当初と作戦が変わっていますね。
兵站も狙っているとなると、なかなか厳しくなるかもしれません。
爆撃の被害がでるとなると、対空火器も集める必要がありますから、防空網も厳しくなりそうですね…
毎回自分のコメントのソースを貼ってくれる博識ニキ助かる
管理人様・コメント欄の皆様に、いつも勉強させて頂いてます。
ささやかながら、皆様との情報共有に貢献できれば幸いです。
ウクライナ戦争は、戦線が長いだけでなく、漏れ聞こえる情報量も本当に多いですよね…。
本当に…。コメント欄はいい加減な話に尾ひれを付けて遊びがちなので、こういった姿勢の方がいると安心します。
追記です。
プーチン大統領が、(ウクライナの)ベルゴロド州・クルスク州攻撃に対して、ハルキウ方面の緩衝地帯設置について言及している事を思い出しました。
『緩衝地帯』『射程外』この定義どれくらいの距離なのかで、ハルキウ方面の侵攻目標(国境からの奥行)も決まりそうですね。
(あくまで例えばですが)155mm砲なら、射程20km~30kmになります。
>プーチン大統領 「適切と判断した時点で、現在ウクライナ政権下にある領域にある種の『衛生地帯』を作らざるを得なくなる可能性を排除しない」
>ペスコフ報道官 「緩衝地帯を設置し、敵がわれわれを攻撃する手段を射程外に置くことでしか領土を守ることはできない」と述べた。
(2024年3月18日 ウクライナの攻撃、「緩衝地帯」が唯一の防衛手段=ロシア大統領府 ロイター)
(2024/3/20 ロシア国境付近への攻撃 プーチン大統領「我々は時効なしで彼らを処罰する」 日テレニュース)
再侵略をうまく言い換えるものですね
そもそもウクライナをNATOとの緩衝材として欲しいが当初の侵攻理由だったので、言ってることは大して変わってないんですけど「相手が悪い」とうまく責任転嫁するものだと感心します
政治家の言葉の使い方、いろいろと感じるのは理解できます。
岸田首相が増税しない、『社会保険料値上げ・社会保険料の新項目追加』英語だとPayroll taxesだなあと。
話しが少しズレましたが、古今東西、政治家は似たような所はありますよね。
たとえば、当分ハルキウ市にはロシア軍の攻撃は絶対ない、と断定できれば、クラーケン連隊その他の部隊、さらには弾薬を危機の迫るニューヨークやプロレスに回すことも可能ですが、ハルキウ市もロシア軍に攻撃されるかもしれない、占領されるかもしれない、となれば、ハルキウ州にある弾薬や部隊をニューヨークやプロレスに回すことはできなくなるわけです。
まさに、仰る通りです。
他戦線にどういった影響が出るのか注目ですね。
砲弾がなければ、接近阻止する事ができないですから。
ハルキウを全面的に押せるほどの余力があるとは思えないので、あくまで陽動なのでは?
ただ、ウクライナ側が対応を間違えるとこちら側でも戦線が崩れる恐れはありますね
いずれにせよ、現在の主導権はロシア側にあるという事なのでしょう
これでロシア軍が想像以上の大兵力を隠していてハルキウ戦が本命だったら笑えない
客観的には陽動で予備兵力を北に引きつけて、東部南部の突破を支援する役割なんでしょうが。
かといって、予備兵力を送らねば「タダで拾える土地はありがたく拾う」でガリガリ土地を取られてしまいますから、ウクライナは罠と分かってても兵力と、支援で届いた砲弾のいくばくかを貼り付けねばならないでしょう。
なかなか辛い立場ですね。
勿論ハリコフ全域を支配できるほどの戦力はないでしょうが、ロシア側としても越境攻撃がある以上は部隊配置は避けられない地域ですね
兵力を防衛配置で遊ばせておくよりも戦力の薄い地域に圧迫して陽動しつつ、可能なら確保する方が軍略に適っているでしょう
陽動な気はしますが、無視は出来ませんからウクライナにとってはなかなか厳しい一手ですね。
5月にロシアの本格攻勢が始まると西側が警告していましたが、これがそうなのでしょうか。
威力偵察だな
主攻撃軸の東部、やや膠着状態の南部、謎のクリンキーという状況で北部戦線を新たに作ることが出来るとなると、実際の戦況はロシア側圧倒的優勢としか考えられない。
北部戦線は助攻撃軸だと推測されるが、ウクライナ側の予備部隊枯渇状況での動きであるから各戦線への影響はかなり大きいのではなかろうか。
王手飛車取りのようなロシア側の一手に見える。
ウクライナ側は、支援がこれからある程度見込めるにせよ、支援でどうにか出来る段階はすでに終わっているのでは無いだろうか。
王手飛車ほどの致命打ではないにしろ、合駒がなければ自陣に竜か馬をタダで作られるレベルで、飛車角落ちで戦っているようなウクライナでは同じくらい厳しいでしょうね。
記事にも大規模な攻勢とあり、内容もウクライナ軍にとって充分以上の脅威であることが伺えるので、陽動や威力偵察と行ったレベルでは済まないと私も感じます。
4~5万の兵力とされるロシアのハリコフ方面軍の役割は陽動とバッファーゾーン確保及びゼレンスキーラインの構築妨害がメインではないだろうか。大規模な突破攻勢は不可能だろう。
戦線が要塞構築ラインに近づけば強固な要塞線を引くことは困難になる。
一方ロシア本国では、スロヴィキンラインの防衛を担い、自身の提唱したマニューバ防衛を作戦指導して見せたロマンチュク大将がパレードに参加しアカデミー学長に復帰したとされている。
更に噂レベルの話ではあるが、ワグネルの”反乱”に巻き込まれアフリカの任務に飛ばされたとされるスロヴィキン大将も帰還するという憶測がロシアで広がっている。
新たな戦局に至るにつれ、指揮系統のニュースにも注視したい。
ついに夏季(まだ春だけど)攻勢始まったかと思ったけど車両はなしで歩兵だけなら、ウクライナ軍を拘束するための助攻かもしれないなあ
車輛はないとは言えテクニカルレベルの車輛やドローン、RPGや迫撃持った事実上の機械化(防御が薄めなだけ)の歩兵だと思うのです。
さらに偵察を重視するなら駆引きの出来る熟練者が入り陽動や様子見なら実戦経験を積む事になります。
ロシアが主導権を握っている証拠です。
それ普通に軽歩兵じゃね?
自動車化歩兵かもしらんけど
東部の前線に比べて国境沿いはウクライナも要塞建設が進んでるだろうから、ロシアも無理すると夏のウクライナ軍の反転攻勢と同じような痛手を喰いかねない。
ロシアが本気で突破を狙うなら激しい空爆で要塞を破壊してからになるだろう。
空軍の活動の烈度でロシアの本気度は予測つくのではないかな?
ただ、最近は1日50発滑空爆弾が叩き込まれても「あれ?今日は少ないな?」みたいな感じなので。もう何をもって猛爆と表現するべきかの基準がぶっ壊れつつあります。
アウディーウカ攻略戦の時は1日70発規模の猛爆だったそうですが。
昨日のシルスキー将軍のインタビューだと「ロシア軍のKABが1日130発降ってくる」に増えてました。
KAB(カブ)と読んでしまった・・・
おおきなカブはあの辺りの話だったし、ロシアの畑でとれるのは兵隊でなくKABだったのか
偵察であろうが本気であろうが、
ロシア軍は多大な損害を出すのでウクライナ軍の勝利ですね。
精神的勝利定期
ロシアが前進する→東部戦線から兵力を引き抜かせ弱体化させた!orわが軍の攻撃により、敵は目標まで前進出来ていない!
ロシアが後退する→敵の侵攻軍を撃退した!大勝利である!!orわが軍の攻撃により、敵は壊走した!
結論ありきの発表って楽しいですね
ここの制圧が目的かは別として本気の攻撃に移りつつあるとは思う。
lostarmourのランセットの動画投稿が8.6/日で過去最高ペースなんだよね。
4月の5.3 月の5.9/日を軽く超える。
貴重な情報ありがとうございます。
防御のために、砲撃は不可欠ですから、ランセットの成否は防衛戦に大きく影響しそうですね。
流石に4〜5万人でハリコフ市まで落とすのは無理だろうな。
ハルキウの戦力は双方ほぼ拮抗状態なうえ最低限の護りは整っているのでロシアが突破するのは困難を極めるし、無理に攻めたらせっかくの優勢が元の木阿弥になるでしょうね
それよりも予備兵力が吸われて南部の方の攻勢に対応ができるか心配
流石に4万人でハルキウを落とすつもりはないでしょうけどアウディーウカ方面でウクライナ軍が苦戦しているところに別の地域で越境攻撃し、ウクライナ軍に混乱をもたらす目的なのでしょう。とりあえず今後の動きに注目です
さらに加えて、来たるクラスノホリフカやイジューム攻略戦、そしてゼレンスキーライン突破の予行演習も兼ねているんでしょう。
各種砲撃に滑空爆弾まで加えた多重同時の火力投射でどのくらい陣地内の敵軍を削れるか。砲兵にとっては連携と陣地転換しつつ継続射撃する訓練であり。各種兵科がそれに合わせて協働して作戦実施をかけるわけです。
ついにロシア軍が真の多兵種協働作戦能力を手に入れた、というマイルストーン的な出来事かもしれませんね。
ドンバスやザポリージャから宇軍の戦力を割かせる為の陽動でしょ。普通に。
ウクライナは要人を警護する警護局のトップも解任しました。
戦線が増えすぎるとウ軍は対処できなくなりそうですね
飽和攻撃ってやつですか?
ハルキウくらい大きい都市だと何かしら対処を講じないと政治的にも大きな意味を持つ気がします
ベルゴロド州にずっと攻撃してたからそれを排除するためで本格的に占領する気はないと思います。
新たな5万の軍をウクライナが防げるかは怪しいですが、ハリコフを占領するには足らない
この方面は、ハルキウ市を占領したいというよりも、この方面の防御の主力であるクラーケン連隊を国境付近におびき出して、包囲して壊滅させる、あるいは砲撃などで戦力を削ぐのが目的ではないでしょうか?
大局的に考えれば、クラーケン連隊はわざわざハルキウ市街から出て、国境付近まで出る必要はないかもしれませんが、越境されたのを黙っていられない、という面子が優先されれば町から出て出撃するかもしれません。また他の方面の予備の戦力がこちらに転用されれば、他の方面のロシア軍はそれだけでも進撃するのが楽になります。