ウクライナ軍南部司令部は12日「これまでに南部戦線で約500km²の領土を解放した」と発表、ウクライナ軍の前線部隊は占領下のヘルソン市まで約18kmの地点に到達した。
参考:ВСУ освободили около 500 кв км на юге – Гуменюк
参考:В Луганской области также освобождены населенные пункты – ОВА
ハルキウ州での反撃ほど派手ではないが、南部のウクライナ軍も着実にヘルソン市へ迫っているのかもしれない
ウクライナ軍南部司令部のフメニウク報道官は12日、先月29日に始まった南部での反撃について「解放された地域の合計は約500km²で5つの拠点(Vysokopillya、Novovoznesens’ke、Bilohirka、Sukhyi Stavok、Myrolyubivka)が解放された」と明かした。
ヘルソン地域の作戦に関するメディアへの情報統制は非常に厳しく、南部司令部が解放したと発表する拠点は「安全が十分確保され作戦上問題がない」と判断されたものだけで、OSINT関係から流れてくる戦況マップとは大きな隔たりがあるが、ウクライナ軍がMyrolyubivkaを(公式に)確保しているというのは初耳だ。
ヘルソン州の南部方面ではウクライナ軍がOleksandrivkaとPravdyneを奪還しており、ハルキウ州での反撃ほど派手ではないものの着実にヘルソン市へ迫っているのかもしれない。
さらに興味深いのはドネツク州のスヴャトヒルシクでウクライナ国旗が掲げられている点で、ウクライナ軍兵士が映っていないため「パルチザンが市議会の建物に国旗を掲げただけ」という可能性もあるが、もしウクライナ軍がスヴャトヒルシクを確保しているなら「ドネツ川を越えた反撃」が現在も続いているという意味だ。
因みに「明日にでもスバトボ、クレミンナ、ルビージュネから素晴らしいニュースが届くだろう」と述べていたルハンシク州のガイダイ知事は12日、リマンやルハンシク地域の拠点を解放するための戦いが現在も続いていると述べているが、こちらは今だに視覚的な証拠が確認されていない。
追記:ウクライナメディアは「スヴャトヒルシクにウクライナ軍の兵士が入った」と報じているが、政府や軍の公式の発表はまだない。
関連記事:侵攻開始から200日が経過、ウクライナ軍は解放した領土の防衛に移行か
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※アイキャッチ画像の出典:Оперативне командування “Південь”
ウクライナ軍がヘルソン市に近づくほど背後のムィコラーイウ市が野砲の射程(通常弾で最大25km程度)から遠ざかって安全になりますね。
まだ市民が三分の一ほど残っているようなので、ウクライナ軍としてはそういう意味でもなるべく前線を押し上げたいはず。
スヴャトヒルシクはウクライナ国境警備隊が入って写真撮ってるので確保していますね
リマン、ヤムピリまでいけると
ハリコフ-イジューム-シベルスク-バフムートが鉄路で結ばれるので補給に効きますね
東部の6日で3000㎢奪還はすさまじいですが、南部の2週間で500㎢奪還もなかなかです。見比べるとだいぶ取り返しています。ただの陽動では無いですね。進捗は主に北部ですがヘルソン市周辺もがんばっている。ヘルソン市前面は要塞化されていて難しいと思っていましたが、兵站への攻撃が効いているでしょうか、あるいは士気が下がっているでしょうか。東部での大敗北についてロシアのミルブロガーたちはロシア国防省を非難していますが、兵士たちもそうとうな不信感を持ったはずです。
CNNがヘルソン市の市民にインタビューしていて、ロシア軍は最近少し静かになったと言っていました。彼女はハルキウの解放にとても勇気づけられ、次は私達だと。ヘルソンにいると市街戦など始まったら危険だが、ウクライナ軍をここで待って、感謝したい。勝利が見たい、と言っていした。その気持ちは分かるが心配ですね。泥沼の市街戦にならないといいのですが。ロシア軍の士気をなるべく破壊したいですね。
南部が陽動でロシア軍が騙されたみたいに報道されてますが、じっさいは南部にもウクライナ軍はしっかり戦力を割いた二正面作戦ですよね。
だからこそロシア軍は分かっていても防衛が難しい。
東部を支えるためにロシア軍が南部戦線の戦力を動かしたら今度はヘルソンが簡単に突破されます。
しかも動かしたくても橋が無いという。弾薬も乏しいようで投降する部隊が増えているとウクライナ軍は言っていますね。
あらら 東部から正規軍回してあげたのにね。
あっちは、民兵と傭兵しかいなくて壊滅状態。
あ 南部は、兵がいても補給がないんだったな。
補給が死んでて大軍を擁してても持ち腐れな南部に敵の主力を誘引
手薄になった北東部に精鋭を集めて奇襲……
鮮やかな手際なのは間違いないが、こうまでうまく術中に嵌まってくれるロシア軍はなんなの?という感想の方が強い
いくら数があって、最先端の兵器等があっても補給が充分に行き渡っておらずならこうもキツくなるものかと。
改めて身に染みる思いですな。
日常生活でも補給を怠れば面倒な思いして調子狂う場合もある…。
ハルキウ方面の余りに劇的な進撃速度ばかり注目してしまいますが、ヘルソン方面も着々と前進しているのですね。
衛星画像の分析からどうもドニエプル河南部流域では橋の復旧どころか水上輸送もほぼ止まっているらしく、北岸側に展開しているロシア軍部隊の命脈も、もしかしたらそう長くはないかも知れません。
あちこちで浮橋を作られたりバージを使ったりしたらモグラ叩きは面倒だろうなと思っていたら、最近はそれをやる形跡も無いらしいですね。やる気が無くなったのでしょうか。命がけでがんばっても東部では大負けしてるし「やってらんねえよ」という気持ちなのかもしれません。
ヘルソン奪還後はどうするんだろうか。橋を復旧させてたら時間かかるだろうし。かといって揚陸艦・揚陸艇の類はそれほど多くはないだろうから戦車や装甲車、トラックの多くはすぐに運べないし。
橋の復旧中まではヘルソンの守りを固めて、ザポリージャ奪還に戦力を回すんだろうか。
空軍は活発に活動しているようだから、ヘルソン空港を奪還したら、そこを起点に川の東岸を空爆するんじゃないですかね。
ハイマースはクリミアの付け根の橋を攻撃して、こちらも補給を断って、時間をかけて弱らせていくのではと思います。
ヘルソン奪還後は無理にドニエプル川を渡ろうとせず、ルハンシクとドネツク攻略に全力じゃないですかね。
ドネツクが落ちたらドニエプル川南岸のロシア軍は勝手にクリミアまで後退しますよ。
>スヴャトヒルシク
激戦地ボホロディクネ近傍のドネツ北岸ですね。ドネツ北岸のウクライナ軍は、探索攻撃なのか、重装備の渡河待ちなのか… スラビャンスク地区のウクライナ軍は、さすがにドネツ北岸の突発的な真空状態に即応して大規模な渡河攻撃が出来る態勢にはまだないのかもしれません。スバトボまで数十km追撃して行くつもりなら物資を手当てして重装備を渡河させないと危険ですし。
WW2のドイツ軍なら集成追撃支隊をでっち上げて突進していそうな局面ですが、そこは各国軍それぞれの考え方です。キーウ北の追撃ではウクライナ軍はあまり無理はしなかった印象はありました。軽装備の敵中挺身はハイリスクで自軍に思わぬ損害が出る事も多々ありますから、目の前の好餌に飛びかかるよりも自軍の無用な損耗の回避を重視する傾向があるのかもしれませんね。
>ヘルソン
Oleksandrivka~Pravdyne近辺は、今回のヘルソン攻勢初期に付近に進出の報があった後ロシア側が反撃して戦線を押し戻された地域ですが、再び奪取して圧迫してますか。補給の困難、他戦線での惨敗の衝撃、前面のウクライナ軍の圧力に「次は俺たちが?」の恐怖…見かけの兵力比以上に、物資の不足と士気の低下でロシア軍が衰弱している可能性はかなりありますね。
スラビャンスクにもともといたウクライナ軍はドネツ川を渡るというより東進してリシチャンシクへ向かうのがメインでしょう。
スバトボはそもそも自国領土ですから、ロシア軍が撤退したスバトボに正規軍を向かわせる必要ないです。スバトボ奪還はパルチザンで十分。
渡河してリマンからセベロドネツクへ向かうか、そのまま東進してリシチャンシクに向かうか、いずれにせよリシチャンシク・セベロドネツクを取り戻すのがウクライナ軍の次の大目標のはずです。
戦略的にはやはりヘルソン戦線が一番気になるがこっちはロシア軍も厚めの防御陣地で比較的上手く戦ってる印象
ヘルソンでロシアの部隊(ある程度まとまった人数?)がウクライナ軍と降伏交渉しているという噂がSNSに飛び交ってますね。ソース元が不明なので話10分の1くらいで聞いていますが。
実際のところ、補給も無いし帰り道も無いしどうしようもない状態ではありますが。
ソースはウクライナ軍報道官のNataliya Gumenyuk でしたね。ヘルソン最前線の一部のロシア軍ユニットが武器を置いて降伏する交渉をしていると。規模は不明で、ドニプロ川の西のロシア軍全部と言ってる人もいますが、Nataliyaは「some Russian units」と言ったようなので一部じゃないのかなぁ。
露軍が対岸からの砲撃が届く範囲まで後退しているとの情報もありましたね
後退のための遅滞戦闘を担当する部隊が孤立して降伏に追い込まれたと考えれば状況的には情報と一致するように思います
また、ウクライナ軍南部作戦管区の発表ということで情報元にも信憑性があります。まあ、ロシア軍の動揺を誘うための情報戦の可能性も高いとは思いますが……
いまは、渡河装備が充実し、川などちょっとした障害物程度だろうと思っていたけど、結構な防御施設なのね。
海に囲まれた、日本万歳。
敵さんが気長に兵糧攻め作戦とると逃げ場のないという反面を見落とさないように
イギリスみたいに、アメリカが大船団で補給支援してくれる見込みもない
ドローンやらで偵察してからハイマースかまして突入かな
ウクライナ軍の南部司令部の発表では、ロシア軍の部隊から、降伏または武器を置いての逃走を見逃すよう交渉の申し出が増えているとのことです。
JominiWの戦力配置図を見ると南部戦線の兵員は4割が地域防衛隊の歩兵で機甲戦力は限られた量しかなく、機動戦や突破を積極的にやる編成では無いので、基本的には無理に土地の確保を目指したりはせず、補給を断った利点を生かし干上がらせ締め殺していくことを目標にしているはずで、物資が不足してくるとドミノ倒しのように降伏が増えると予想します。
ここのロシア軍は逃げることすら許されない戦場で死か降伏の2択となる運命なので救援が必要ですが、ロシア軍はハルキウ東部攻勢の敗北で再編成および再配置に対処リソースをとられており、精鋭部隊の消滅を歯噛みして見守るしかない状況でしょう。
残酷な持久戦のヘルソン攻勢に敵主力を誘引したことで華麗な電撃戦のハルキウ攻勢が可能になり、ヘルソン攻勢の開始が陽動の役を引き受け、ハルキウ攻勢の完遂が敵の救援を妨害する関係で、あらゆる意味で対照的かつ相補的な、創作ものでも見ないほどの「事実は小説より奇なり」を体現するような作戦ですね。
考えてみれば、この戦争のロシアにとっての最大の目的は(黒海艦隊母港を擁する)セヴァストポリ=クリミア半島とその緩衝地帯の確保だったんですよね。ロシアは未だクリミアは確保しているとはいえ、肝心の海軍基地は結局ノヴォロシースクに退避を余儀なくされているし、もう一つの目的だったド・ル人共の併合はそれどころじゃなくなっていますからね。欲にかられて金の卵を産む鶏の腹を割いてしまう、あるいはついでに自分の指も2,3本切ってしまうレベルの何やってんだですよね。
ロシアアカウントからの情報ですが、モスクワで軍部が会議、プーチンはソチで欠席。
その会議で新規の増援を送らないという方針が決定したとかなんとか。
新設した部隊の士気が低すぎて、ウクライナへの派遣を拒否しているとか。
ヘルソン北部では降伏について交渉がおこなわれているとか、あまりにも状況の変化が速すぎて
管理人も真贋を確認するのが大変でしょうが、私も慎重に注視していきたいと思います
従軍拒否なら増員の動きも進捗ダメそうですね…
新設した部隊って例の第三軍とか? 年齢緩和による50歳以上の人などが中心で特に士気が低いと言われていましたが。
ハルキウ攻勢から逃げたロシア兵が戦場に戻ることを拒否しているという話を聞きました。そりゃ嫌でしょう。そもそも大義の無い戦争だし。
第3軍はすでにウクライナ入りして、一部は今回の敗戦に巻き込まれてます。
(戦車に記されたマークが第3軍のものと一致したらしい)
モスクワはさらなる増援を検討していたようですが、兵士が拒否してどうにもならないという噂。
狩場であったヘルソンをついに奪還するのか?
ロシアの事やから奪還されるとなると
比較的に損傷なく手に入れた街を東部の街の様に灰燼化して撤退するかもしれない
それにしても気になるのは南部に回されたロシア部隊の動き
力ある部隊ぽいからまともにガチるとヤバげ
南部へルソンのロシア軍はかなり前から既に詰んでる
川を背に橋を落とされ、包囲されているのと大差ない
砲撃の射程距離も、航空優勢もウクライナ、川のこちら側はウクライナ軍にとっての狩場だ
この中に居るロシア軍はほぼ損耗を受けずに楽に狩れる
だからあえて慌てて進軍しない、ロシア軍に出血を強いるためだ
愚かにもロシア軍はへルソンを諦められず、戦力を逐次投入する愚を犯している
全てウクライナ軍に狩られる運命になるというのに
恐らくはプーチンからはへルソン死守の命令が出ているのだろう
現場指揮官は愚策だとわかっていても撤退できない
ここで精鋭部隊を多く失うと、それはロシアにとって致命的な打撃となるだろう
ロシアの命運は今まさに削られていっている
ヒトラー総統の撤退禁止命令のような命令がプーチン大統領から出ているのかもしれませんね。
独裁者というのは時代は変われど同じような思考になってしまうものなのでしょうかね?
そうなると結末も同じような事に・・・。