メリトポリの工業地区に配備されたロシア軍部隊がHIMARSの攻撃を受けて100人以上が死亡、復旧に取り組んでいたアントノフスキー橋も3度目となるHIMARSの攻撃を受けて炎上している。
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今後もヘルソンへのロシア軍の補給は水力発電所経由か、渡し船に依存することになるのだろう
メリトポリ市長のイヴァン・フェドロフ氏(メリトポリはロシア軍の支配下にあるため実際の行政には関与していない)は8日、自身のTelegramに「メリトポリの工業地区へ一時的に配備されたロシア軍部隊をウクライナ軍がHIMARSで攻撃した。仮設兵舎にいた100人以上のロシア軍兵士と相当量の装備が破壊された」と報告しており、ロシア軍はメリトポリに配備していた防空システムの大半を先週ヘルソンに移動させたため「メリトポリを攻撃するなら今夜が最も効果的だった」と付け加えている。
メリトポリに飛来する攻撃を映した動画もTelegramに投稿しているが、メリトポリのどこに着弾したのか、ロシア軍部隊が被った被害を示す視覚的な証拠はないのでフェドロフ氏の言及内容が真実かどうかは不明だ。
ただウクライナ軍はメリトポリを攻撃した同じ日、ロシア側が復旧に取り組んでいたアントノフスキー橋への3度目となる攻撃を行い「橋の構造物に着弾したシーン」が投稿され注目を集めているが、まだ攻撃によって生じた被害は不明で、橋を修復するため持ち込まれた装備がHIMARSで攻撃され炎上しているという指摘もある。
Антоновский мост ночью pic.twitter.com/fpydT3X3Ut
— IgorGirkin (@GirkinGirkin) August 8, 2022
どちらにしてもアントノフスキー橋に対する3度目の攻撃が行われたのは事実で、今後もヘルソンへの補給はノーバ・カホフカにある水力発電所を経由するルートか、アントノフスキー橋の脇で運行される渡し船(渡河機材を流用した一時的なもの)に依存することになるのだろう。
因みにロシア軍はアントノフスキー橋を守るためレーダーリフレクターを設置していたが、やはりHIMARSが使用するGMLRS弾(GPS+INS誘導のロケット弾)には効果がないのだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:Telegram経由
工業地帯がどこか分からないが、HIMARSがメリトポリに届くのか。
結構距離がありそうだが。
>ロシア軍はメリトポリに配備していた防空システムの大半を先週ヘルソンに移動させた
しかし、アントノフスキー橋は守れなかった…HARMも飛んできた…
さて、ロシアは戦域最西端のヘルソン橋頭堡決戦と決め込んで装備をどんどん突っ込んでるようですが、メリトポリ自体が前線から80kmで南はすぐ海(潟湖)、周辺に地形的障害の無い地域なんですがね。