チェコの国防当局者はロイターに対して「数週間前から地上戦闘用の重装備を供給中で戦車、歩兵戦闘車、榴弾砲、多連装ロケットランチャーが含まれる」と明かした。
参考:Czechs ship tanks, rocket launchers, artillery to Ukraine
参考:Словакия предоставила Украине систему ПВО С-300
チェコがウクライナに供給した重装備には戦車、歩兵戦闘車、榴弾砲、多連装ロケットランチャー、対空兵器が含まれる
NATOとの合意に基づきチェコ共和国はT-72M1×5輌とBVP-1×5輌をウクライナに移送したことが視覚的に確認されているが、チェコの国防当局者はロイターに対して「我々は数週間前から地上戦闘用の重装備を供給中で戦車、歩兵戦闘車、榴弾砲、多連装ロケットランチャーが含まれる。チェコが供給した装備の価値は数億ドルに達している」と明かした。
さらに別の国防当局者も「様々な対空兵器もウクライナに供給している」とロイターに明かしているが、何をどれだけウクライナに供給したのかについては明言を避けている。
補足:チェコ陸軍がカエサル8×8で更新した後不要になるダナ×26輌をウクライナ陸軍が取得することがロシア侵攻前に決定している。あとチェコ陸軍に在庫に多連装ロケットランチャーがあるのかは不明。
チェコの民間企業「EXCALIBUR ARMY」はスウェーデンから引き取ったBMP-1(旧東ドイツ軍所有)×56輌をウクライナに売却する許可をドイツ政府から得ており、チェコ人の軍事アナリストは「旧ソ連製のStrela-10が鉄道車輌に積み込まれウクライナに向かった。Czechoslovak Group(EXCALIBUR ARMYの親会社)には多くの重装備が近代化されないまま保管されており、これはウクライナ人にとってデメリットではなくメリットだ」と主張しているのが興味深い。
つまり使い方を新たに学ぶ必要があるアップグレードされた旧ソ連製の兵器よりも、オリジナルに近い旧ソ連製の兵器の方が時間のないウクライナ人にとって喜ばれるという意味だ。
因みに「チェコとウクライナは損傷した装甲車輌の修理についても協議を行っている」とロイターは報じている。
追記:キーウを訪問中して民間人の虐殺現場(ブチャ)を視察しているスロバキアのエドゥアルド・ヘゲル首相は8日、ウクライナにS-300システム(指揮管制車輌、レーダー車輌、発射機運搬車輌、整備車輌、補給車輌などで構成されたシステム群のこと)を提供したと発表した。
追記:スロバキアがS-300をウクライナに向けて出荷した様子も公開されている。
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※アイキャッチ画像の出典:The Joint Multinational Training Command Public Affairs Office / CC BY 2.0 チェコ陸軍のダナ
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S-300を含む対空車両が入っているのは心強い。
S-300は喉から手が出るほど欲しかったでしょうからね。多連装ロケットランチャーや戦車もありがたいでしょう。チェコグッジョブですもちろん見返りにアメリカなどから兵器が供給されるからこそでしょうけれど。
最近は気が滅入るニュースが多かったですが、これはとてもいいニュースでした。この調子でいけば戦争の終わりが見えます。
S300のはかいされたはっしゃきのがぞうが大量に
間違って途中で投稿してしまった…
S300の破壊された発車機の画像が大量にOryx にあったので追加がないと厳しいのではと思っていたところに朗報ですね。
この調子でMig29も手に入れられたら安心できるのですが…
元東側の国々が積極的に武器を提供してるけど
西側に配慮してるわけではなさそうだし本気でウクライナを支援してるよね
元は仲間なのになんでそこまでロシアを嫌うんだろう(笑)
ロシア=元は仲間で今は敵
ウクライナ=元は仲間で明日は我が身
はじめから仲間じゃないよ、
ロシアは旧ソ連諸国や東欧を力で押さえつけていただけ、
だからいっせいにソ連を抜けて社会主義を棄てた
とくにスロバキアなんかはスラブ系でメンタリティーがロシアに近いと言われていたが、それでもチェコ動乱の暗い記憶は消え去っていたかったということよ。
いまロシアに寄っている国とは、要するに政治的に問題があって西側基準についていけない国ばかり
暴力番長の下にはチンピラばかりということ
今回はチェコが「実は前から供給していました」という話だけれど、同様にポーランドやルーマニアもやってると思えます。ポーランドとか早い時期に戦闘機を供給すると言ったくらい前のめりでしたからね。でもこれらの国はロシア(カリーニングラード含む)が隣国だから「うちが手薄になってます」とは大っぴらに言いにくい。チェコは離れているから言えるという違いでしょう。
既にやってるんでしょうね。
>カリーニングラード含む…。
ここにはどの位の戦力が配備されてるのでしょうか。
ポーランドにしてみたら気になるでしょうね。
現在進行形でやってること見たら、ロシアが好きになること自体難しいと思いますが。
東側の国って、ソ連時代にロシアに植民地にされてた様なものだからね
何十年物の恨みがあるまである
旧東欧諸国の支援体制は素晴らしいな。
こうやってじわじわとロシアが主張したレッドラインを踏み越えてくことで供給のハードルが下がれば他国も続きやすくなる。
赤信号みんなで渡れば怖くない。
ロシアの言う「~したら参戦とみなす」なんてレッドラインは気にすること無いんですよ。既に散々「経済制裁は参戦とみなす」「兵器供給は参戦とみなす」と何度も使ってて効果無くなってます。ロシアのほうがNATOにガチ参戦してほしくないのだからロシアからエスカレーションはできない。
。
ロシアの手札で残っているのは核位でしょうか。
残った札が解っているってのはある意味対応しやすいのかな。
対応しやすいというか、対応方法が無いから諦めてるまであるかも
数発なら対応可能でも全力核攻撃始めたらどうしようもないので、
そうなる前になし崩し的に、ロシアを完全に滅ぼしたいって国だらけになってる感じです
いまやロシアで価値があるのは資源だけになってますし、他は一切いらないまでになってるのが大きい
ソビエト連邦が再結集して
ロシアと戦うってシュールな展開ですね
ロシア抜きのワルシャワ条約機構って感じですね。
さすが、ロシアの脅威を真剣に受け止めている国だけあって大盤振る舞いですね。
気になるのは車両整備の協議のところ。実際、供与した車両の重整備を必ずしもウクライナ国内だけでやる必要ないんですよね。軽微な故障はともかく、大破した車両の再生なんかはポーランドやスロバキア国内のメーカー設備に持ち込んでしまうという手もある訳ですし。何ならそういった非交戦国にドイツや米国のメーカーが仮の整備拠点を作ってしまってもいいんですよね(アフガニスタン軍方式)。
可能ならば、その整備拠点でウクライナからの避難民を雇って貰えればと思ってしまいます。
機械整備の技術者は勿論、できない人でも荷物運んだり、食堂でご飯作ったり、事務仕事等はできるでしょうし、何よりやる気がでると思うんですよね。
やはり、東欧諸国は他人事には思えないだろうなぁ
ウクライナには何とか耐えてもらわないと次は自分達の番だし
まあ、中にはハンガリーみたいな例もありますが…
既に送っていたってのが興味深い
支援が遅いとは思ってたけど公表してないだけで
あの手この手で色々やってるのかな
この調子だと戦闘機供給も時間の問題かな
数週間前から…ってロシアの情報部門はいったい何をやっていたんだろう。
ナチスドイツ侵攻前から、NKGVやGRUはスターリンにドイツの動向を正確にあげていたが、なぜかスターリンは無視してドイツ軍の侵入を許してしまった
独裁者とは、部下の言うことすら聞き耳持たないのかと
今はプーチンがそれ
こっそり供与を暴いて即反応して恫喝しておけばよかったのに、
既成事実化されてしまいましたね。
チェコ に スロバキア
ソ連から解放されてから別れても
対ロシアの思いは一つか……
しかし謎は侵攻当初に制空権を徹底的に確保しないまま長い車列で軍を進め戦車や装甲車類をやられまくるロシア
本気で花束歓迎を受けられる気でいたのか…
実は輸出品に限らず国内配備分の装備もコストダウンのために多くがモンキーモデルの空軍機や戦車や対空兵器で
制空権を確保しきれず車列の防御もままならなかった… のか……
旧ソ連圏に残された旧ソ連製の兵器類が本当はとんでもなく優秀だったのか……
なんにしても目前に迫った物に撃つ肩撃ち対空ミサイルだけでなく
S-300のようなものが増備されるのはウクライナには心強いだろうな
徐々に直接戦闘に参加しなければOKになりつつある
そろそろ西側兵器の取り扱いを教育するために軍事顧問をポーランドの国境付近に派遣か?
プラハの春で
ソ連軍に占領され徹底的に弾圧された
歴史のあるチェコにとっては
今回の件は他人事では無いんだろう
バルカン半島旧ユーゴ紛争もすぐ近くで
悲惨さを目の当たりにしてるし
NATO諸国から衣類まで含めると膨大な種類と量の物資が援助されてるがロジスティクスは大丈夫なんだろうか?必要とされる物が必要とされる所に供給されてるのかしらん。旧ソ連の152mm砲弾とNATO標準の155mm砲弾とか。コンピュータで仕分けしてるんだろうけど米軍ですらどこに何があるのか分からなくなるから少し心配です。
そこはほらアメリカの財政支援で雇われたPMCが業務委託されているわけですよ
s300は生命線。よかったよかった。
残念ながら、戦争長期化の見通しが出始めていますが、旧ソ兵器も無限にはないですし、どこかで近代兵器のトレーニングが必要かも知れないですね。
そこは徐々になんでしょう。
チェコが数週間前から武器の供与を始めている、ということが今明らかにされたことから、すでにNATOの兵器の訓練を、国外で始めている可能性だって十分あるでしょう。
そして、あまり兵器に対して言いたくはないですが、実際に使ってみる以上に手っ取り早い習熟訓練は無いですから、どこかで勢いでNATOの兵器を投入するかもしれません。
開戦前後、ウクライナでは士官学校の卒業を繰り上げていた記憶がありますが、高等訓練まで至っていないパイロットや整備士の候補生達は実戦投入できないでしょう。
彼らを西側に連れ出してF-16等の操縦や整備の訓練を受けさせる事ができれば、前線の戦力をあまり下げることなく西側兵器運用の素地を作る事ができそうですが。
似たような手法でNASAMSやペトリオットの運用人員を確保できれば、と思います。
スイッチブレードも戦前からアメリカでウクライナ兵がトレーニングを受けていたらしいので、
アメリカの訓練場に派遣されているウクライナ兵はまだまだいそうですね。
今はロシアによる東部への第2次攻勢を止めるためにすぐに使えるものが必要だけど、攻勢阻止後の占領地奪還のためには、今の東側装備だけだと足りないだろうな。
その時はアメリカの本気のレンドリースが見たいものだが果たしてどうなるか。
(ちなみに東部に送られている部隊は録な再編も補充も受けていないのでは、という話が出てきている)
追記
今までウクライナのロシア軍には現地の総司令官不在の状態だったけど、今後は南部軍管区司令が指揮をとることになったらしい。
その人も前線にノコノコやってきてやられちゃったりね。
カエサルよりダナの方が良いと思うが。
最近の自走砲はおかしい。
ホワイトハウスの発表によると、スロバキアからウクライナへのS-300供与は、米国のスロバキアへのパトリオット再配備とのトレードだそうです。スロバキアの後に続く供与国があるといいのですが。
リンク
チェコ陸軍にあるトヨタのハイラックス450台も供給しちゃえ。
…ところで、軍用のハイラックスの場合、単位は【台】なのか【両】なのか、一瞬迷った。
ポーランドの戦車もウクライナに運んでるのが目撃されてたし
戦車・装甲車は支援に入ってないと言われてたが単に発表してないだけだったんだろうな
近代化されないまま放置されてるの送るだけで米国が代替品くれるか点数稼げるの聞いたら世界中から旧ソ装備の骨董品集まるしそのジャンクを一括整備するポ領内の再生工場がどんどん巨大化し露軍の物量戦を覆すとそれ戦局決するな
その時は露軍がポ領内を戦略攻撃するだが戦術核使わんと防空的に無理だね
チェコは自分達の歴史をウクライナに当てはめているのでしょうね。1938年にヒトラーがチェコのズデーテン地方の割譲を要求した際、イギリスとフランスが戦争を回避するために融和的な態度を取った結果、ズデーテン地方はドイツに割譲され、その後ヒトラーはポーランドに飛地となっていた東プロイセンとドイツ本国を結ぶ回廊を要求し、ポーランドが拒否して何が起こったかを。今、ウクライナを軍事支援しなければ、ウクライナ東部や南部はロシアに割譲され、その後ロシアの目はバルト三国に向かい、飛地のカリーニングラードとロシア本国を結ぶ回廊を設置させろと要求してくるでしょうね。