レズニコフ国防相がTimes紙に「大統領がウクライナ軍に国の経済にとって重要な沿岸地域=ヘルソン州やザポリージャ州など南部地域の奪還を命じた」と明かして注目を集めているが、本格的な反撃が開始されたという意味ではない。
参考:Ukraine has one million ready for fightback to recapture south
ウクライナ軍は西側製武器を装備する100万人規模の部隊を編成している最中で、本格的な奪還作戦が始動した訳では無い
初めてTimes紙の取材に応じたレズニコフ国防相は「国の経済にとって重要な沿岸地域=ウクライナ南部の奪還を大統領は我々に命じた」と明かしたため、これに反応した海外メディアが「ゼレンスキーが軍に南部地域の解放を命じた」と報じて注目を集めているが、彼がTimes紙に語った内容には続きがある。

出典:Генеральний штаб ЗСУ
レズニコフ国防相は「弁護士だった自分には軍を指揮した経験もないため『目標達成に必要な物を教えてくれ』とザルジュニー総司令官に頼み、同盟国を説得して彼が要求する物を調達してくるのが私の任務だ。米国が第二次大戦に参戦する前に英国へ軍事援助を行ったのと同じで、道具さえ貸してくれれば仕事を終わらせることができる」と付け加えており、Times紙も「南部解放を命じられたウクライナ軍は西側製武器を装備する100万人規模の部隊を編成している最中だ」と書いている。
つまり「西側諸国からウクライナへの武器提供が迅速に行われるほど反撃時期が早まる」という意味で、本格的な南部地域の奪還作戦が始動した訳では無い。
ただウクライナ軍はHIMARSを使用して榴弾砲では手が届かなかったヘルソンやノーバカホフカ近郊の敵司令部、燃料・弾薬庫、装備類を攻撃して無視できない損害を与えており、11日にはIvanivkaを奪還しているのが視覚的に確認され、チョルノバイエフカ(ヘルソン国際空港やチョルノバイエフカ空軍基地がある地区)に再び攻撃が加えられたという報告があるので、奪還作戦前の地ならしだけは着々と進んでいるだろう。
Mushroom season has come to Kherson as well. Area between airport and the city. ~40 minutes ago. #Kherson #Ukraine pic.twitter.com/HVJTAcfs0r
— Special Kherson Cat 🐈🇺🇦 (@bayraktar_1love) July 11, 2022
因みにレズニコフ国防相は「西側諸国と異なる価値観の世界に住むロシアは武力を行使する権利があると、より力が強い方が正しいと信じているが、ロシアはベルリンの壁を再建することを願っていてウクライナは欧州の民主主義と価値観の東の壁を守っている」と述べている。
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※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України
このゼレンスキー大統領の発言は、より正確に表現するならば「当面の戦略として、先ずは南部解放の為に必要な準備を開始せよ。そして米国と西欧諸国はその為に必要な武器や装備・将兵の訓練プログラム等を可及的速やかに供給してくれる事を望む」と理解すべき性質の物だと思います。
普通に考えるなら、100万人の将兵に必要な武器や装備を調達し、将兵を訓練するのは数年単位の時間が必要なはずであり、簡単に出来る事では有りません。
ですので、ゼレンスキー大統領も「今は直ちに反攻作戦を始めるべき時期では無い」と認識した上で、国内の準備を進めると同時に米国や西欧諸国に対しても武器供給を求める事で「本気で私達を助けてくれるのか?」と踏み絵を迫っている様にも感じられます。
その意味では、レズニコフ国防相の「西側諸国と異なる価値観の世界に住むロシアは武力を行使する権利があると、より力が強い方が正しいと信じているが、ロシアはベルリンの壁を再建することを願っていてウクライナは欧州の民主主義と価値観の東の壁を守っている」と言う発言は、非常に意味深ですね。
後は数と弾薬。
消耗戦に勝てるか?
人海戦….いやなんでもない、欧州の民主主義と価値観の東の壁たるウクライナはこんな人権無視する戦術を使うわけがない
アメリカの警察がウクライナの援助を兼ねて銃の回収をやってたけど、使い物になる銃がどの位集まったのか気になる。
フルオート化は配布先で必要無いだろうし。
現実的なライン、ドニエブル川より北側の奪還がウクライナの攻勢限界なのではないだろうか?
ノーバカホフカから黒海につながる河川の狭窄する部分は、特に激戦になるだろう。
あとはザポリーニャ辺りからペルジャンシクに進軍し、ロシア占領部分を東西に分断しない限り、ヘルソン周辺から更なる南下はとても厳しいのではないだろうか
ソビエト連邦生まれでしょうになぜこんなにもヨーロッパ気取り?かと思えば、案の定リヴィウ生まれ。
スターリンの功罪ですな。ポーランド領土を切り取りウクライナに分け与え、歴史的にウクライナ人と言えるかすら怪しい連中を組み入れてしまった。そして欧米の権益受けて今はウクライナ国民の血肉費やしてロシアと戦争。ご丁寧にソビエト世代の前総司令官解任し、成人前にソビエト連邦崩壊迎えた世代の人間と交代してるのも面白い、ロシアと戦争してなんの呵責もないわな。
何を勝手に妄想展開してるのやら、ロシアとの血縁や交流も深いんだからウクライナにとっても矛盾ある戦争ですよ
問題は、なぜプーチンロシアが同じスラブから拒絶されるのか
要するにロシアと組んでも利益は小さい、支配されるだけで自由度が低い、で敬遠されただけ。つまりロシア本人が体質改善しないからこそロシアの願うスラブ圏の復活が成り立たないんですよ
人望のない奴が親分気取るのは滑稽としか言いようがない
撤退以外にロシアに出口無しだな
万一ロシアが勝ったとしても第二ラウンドの泥沼のテロとの戦いがスタートしそう
下手に追い詰めたら開き直ってノルドストリーム完全に止めて、結果ドイツがエネルギー不足で昇天しそうで怖い
ノルドストリームを止めた場合ドイツは最新重装備を大量に送りかねないので独露間には一種恐怖の均衡が成立している状態
ロシアとしてはEU最大の大国ドイツだけはキレさせたくないだろう
今の独軍の、いったい何処にそんな大量の最新装備が…🤔?
レオ2の供与を解禁して、独軍に加えて欧州各国の在庫をかき集めれば、そこそこの数と質を揃えられると思いますよ。
現段階で独にその気は更々ないと思いますが。
在庫に余裕なんかないよ
レオに余力がないからまとまった数が確保できる入るK2戦車の受注が伸びてるわけだし
そんな単純な話じゃない。スイスの予備レオパルト2をポーランドにって話はスイスの戦力増計画でお流れ。予算がある国じゃ無ければなるべく安く戦力増したいだろうから、廃棄前提じゃない兵器の供与に関してはハードルは高いと思う。
まぁ、まだ現時点では具体的な部隊編成に至っていませんからね。戦争指導方針の大綱ということでしょう。
クリヴィー・リフ正面北西角は、ここ半月程、ウクライナ側が村落単位で戦線の蚕食を進めてますね。本格的な攻撃に出られるほど戦力比は良くないようですが、兵站へのダメージが累積すれば、ロシア軍も最前線の拠点の維持は困難になってくるはずです。パルチザン活動が激しいとされるトクマク~メリトポリ周辺も同断。ザポリージャ戦線は地形的にユーラシア・ステップ西端の大平原で、遮蔽の無い平原上の最前線の拠点からは敵火で外にも出られず孤立しがちという話もありますし、後方連絡線への圧力の累積でロシア軍が戦線の維持に困難を来す局面は有り得ます。また現状それがウクライナ側からの最大限の攻撃的行動ですか。
この辺は、侵略者と迎え撃つ側との、兵站上の条件の違いが絡んできますね。クリミアは倉庫ではあっても生産地ではありませんし。
これ100万人の直接戦闘をする編成するって話なら、普通に考えると後方とか戦闘しない兵士も含めると人口の8%以上9%未満の軍隊を組織すると言ってるに等しい。これ位だと世界各国と比較して低かった旧日本軍レベルの割合だと思うからまだ無理な数字じゃ無いが・・・。
割と最近の米陸軍の規模が48.5万人、これは直接戦闘する人数全てじゃ無いがその2倍以上の人数にあまねく武器渡すなら西側がかなりガチの支援入れないと無理だろう。仮に武器を渡せたとしても各種装備も必要で、それをするならさらにハードルが高くなる。本当にウクライナはそこまでする気があるのだろうか。