英国のTimes紙は14日「次の選挙に向けてスナク首相は秋頃に内閣改造を行うつもりで、ウォレス国防相は自分の役割りが終わりに近づいていると考えているため、このタイミグで政権や政界から去ること検討している」と報じている。
参考:Ben Wallace considering a retreat from politics in autumn
グレン財務相がウォレス氏の後任として最も有力視されており、トゥーゲンハット安全保障相やトレビリアン元外国貿易相の名前も上がっているらしい
英国のTimes紙は14日「次の選挙に向けてスナク首相は秋頃に内閣改造を行うつもりで、ウォレス国防相は自分の役割りが終わりに近づいていると考えているため、このタイミグで政権や政界から去ること検討している。ウォレス国防相が政界引退を考えるようになったスナク首相が自身のNATO事務総長就任について米国などの同盟国を説得できなかった点にある」と報じている。
ジョンソン政権で国防相に就任したウォレス氏は2021年のアフガニスタン撤退に対応し、ロシアとウクライの緊張が高まると精力的にウクライナへの支援を主導、ジョンソン政権が倒れた後は首相候補に名前が上がったものの「次期政権でも国防相としての役割りを続けたい」と述べて立候補せず、トラス政権もスナク政権もウォレス氏を国防相として起用し続けてきた。
元陸軍士官だったウォレス氏は安全保障分野や軍事技術にも造詣が深く、同氏が定期的に行うスピーチの内容は非常に興味深いものがあったのだが、アマゾン発言に関する新しい声明の中で「私自身はウクライナをどこまでも支持していくつもりだ」と述べていたのは政界引退を示唆したものだったのかもしれない。
本当にウォレス氏が政界引退するのかは不明だが、Times紙は「グレン財務相がウォレス氏の後任として最も有力視されており、トゥーゲンハット安全保障相やトレビリアン元外国貿易相の名前も上がっている」と報じている。
因みに米国でも統合参謀本部議長の交代が予定(米空軍のブラウン参謀総長にほぼ内定しているが議会承認がまだ得られていない)だ。
ウクライナ支援を主導してきた英国のウォレス国防相が15日に政界引退を発表。
秋頃に予定されている内閣改造に合わせて国防相を辞任し、次回の選挙には出馬しないと表明した。https://t.co/YwuoI20ic4
— 航空万能論GF (@grandfleet_info) July 15, 2023
関連記事:ウクライナへのF-16提供で遺恨、米国がNATO事務総長への英国人就任を阻止
関連記事:英国防相、アマゾン発言はTransactionalではなくPartnershipという意味
関連記事:英国防相が忠告、我々はウクライナに武器を配送するアマゾンではない
※アイキャッチ画像の出典:UK Ministry of Defence
ウクライナがどうなるかはともかく、ロシアの没落には道筋をしっかり付けたので、本人は満足しての引退でしょう。
イギリスでは保守党の支持率がじわじわ下がっていて労働党への政権交代も視野に入る状況らしいですね(この流れ自体は過去に何度もあった)。保守党政権は低空飛行ながらも根気強くウクライナを支援してきた、あるいはウクライナ問題への積極関与で政権の延命を測ってきたという見方もできると思います。その中心人物がこうして勇退していく事を考えると、政権交代に至らずともイギリスのウクライナ問題や欧州防衛へのコミットメントが続かなくなる可能性もあるんですよね。イギリスは無任期の議院内閣制なので具体的にいつかは分かりませんが、アメリカの大統領選挙が24年に控えている中で支援側の足腰が揺らいでいくのを見ると不安になります。
ウォレス国防相はまだ53歳じゃん。バイデンを見習って後27年頑張りなよ。
っという冗談はさておきNATOの事務総長になれなかったからって政界引退まで考えるか?
不祥事を起こしキャリアを断たれた訳でもないので今も英国首相の座すら射程内に入ってるでしょ。
表では話せない何かがあったのでは?
選挙といえばロシアの2024年大統領選挙が気になります。プーチンが実際にロシア国民から実際どの程度指示されているのかよく知りませんが、続投するために無理やり選挙不正とかやったら革命の引き金になるか、少なくとも国全体の士気がめっちゃ下がると思う
もう今まで何回も選挙工作してるし慣れてると思う。そもそも他に候補者いるのかな。 まあこの戦時中という過酷な状況では誰もやりたがらない(というかまとめられない)と思うけど。
選挙不正は恒例で「また」やるわけですけど、今までのとはわけが違います。
嫌われてる状態のプーチンが選挙不正したら、やられた国民は「まあいいか」で済まない可能性が高い
めちゃくちゃ怒るか、そうでなければ決定的な政治に対する失望感が広がり、国家権力の威信に傷がつくと思います
まずウォレス国防相よりも先に、対・ロシア強硬派であったボリス・ジョンソン首相が、首相ばかりか議員まで辞職しているわけです。
ウクライナ軍の反攻作戦失敗や、NATO各国の弾薬枯渇には、楽観的に過ぎたイギリス国防省、ウォレス国防相の戦況分析にも非常に大きな責任があると言えるでしょう。
サイパン島失陥後の東條内閣のように、敗北の責任を取って自ら辞任するということでしょう。次の内閣は休戦内閣になるのでしょうか?
ジョンソン氏は自らの不祥事·疑惑による求心力低下が原因でしょう。
ウクライナは敗北したわけではなく、反転攻勢も継続中で、作戦開始前から目覚ましい成果を期待しない様にウォレス国防相も発言していたはず。
各支援国の弾薬枯渇も、支援に積極的な英国の責任とは強引過ぎる論法に思えます。
他の方も指摘していた様に、自身の結論ありきじゃありませんか?