中国軍が調達を進めるJ-20の生産数については諸説あるが、中国の軍用機開発に精通しているリック・ジョー氏は「2023年の年間生産数は限りなく100機に近づき、2024年には100機以上になるだろう」と予想している。
参考:China’s J-20 Gets Another Upgrade
参考:China puts advanced WS-15 engines through J-20 stealth fighter paces
J-20の年間生産数は2023年に限りなく100機に近づき、2024年に100機以上になる可能性
中国のWeibo上で新型エンジンを搭載するJ-20の初飛行シーンが6月末に登場、WS-10Cと異なるエンジン音や従来機よりも短い距離で離陸したため「待望のWS-15を2基搭載した機体だ」という声が多く、サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙も「J-20に関する人民解放軍の公式発表はないが、この動画は成都飛機工業公司が拠点を置く成都市で撮影されたもので、規制されることなくSNS上で自由に流通しており、当局の厳しい検閲を考えると公式発表に限りなく近い」と指摘。
中国政府が海外向けの情報発信に活用している環球時報も「人民解放軍の公式発表はないが、WS-15を2基搭載した機体が初飛行に成功した動画が出回っている」と報じているため、6月末に登場した動画は「当局公認の非公式動画」であり、WS-15が実用化に近づいていることを「国外にアピールするためのもの」と解釈するのが妥当だろう。
さらに興味深いのは「CB00××」と記述されるJ-20のシリアルナンバーの意味で、これまで「CB00」が製造バッチを「××」が各製造バッチの生産数を示していると解釈し、珠海航空ショーに展示されたCB0369とCB0370は「第4バッチの69機目と70機目で、低率初期生産機を加えれば中国空軍は既に200機以上のJ-20を保有している」と考えられてきたが、2023年1月に登場したJ-20のシリアルナンバーが「CB07156」だっため解釈が破綻。
😮Once again this shows, PLAAF watching is a constant process of learning.
This J-20A said to be the first one performing its maiden flight in 2023 shows IMO what some suggested already before: the final numbers are sequential and not “per batch”.
(Image via @航空融媒 / WB) pic.twitter.com/pLBC27LaL7
— @Rupprecht_A (@RupprechtDeino) January 11, 2023
そこで「CB00=各製造バッチ」「×××=各製造バッチの生産数ではなく連続した機体数」であると解釈を変更、2022年末までに生産されたJ-20の数は170機~180機と下方修正されたが、確認されたシリアルナンバーに信用できる情報を加味して「2022年に生産されたJ-20は約70機だ」と指摘されており、中国の軍用機開発に精通しているリック・ジョー氏は「2023年の年間生産数は限りなく100機に近づき、2024年には100機以上になるだろう」と予想している。
つまり今年の年間生産数が2022年並=70機だったとしても「2023年末までにJ-20の保有数は240機~250機」に、この生産数が10年間=2033年まで続けば「J-20の保有数は限りなく1,000機に近づく」という意味で、ここに開発中のJ-35まで加わると恐ろしいことになるしかない。
因みにリック・ジョー氏はJ-20のバージョン違いについて「AL-31もしくはWS-10を搭載する機体はJ-20で、WS-15搭載機だけがJ-20Aと命名されている。J-20SやJ-20ASと呼ばれていた複座型が『J-20B』と呼ばれている」と指摘し、現時点でJ-20Bを中国空軍が採用するかは「分かっていない」と述べている。
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※アイキャッチ画像の出典:中国中央電視台のスクリーンショット
中国軍は2025年までにJ-20を500機配備する計画ですが本記事の生産ペースだと達成しそうですね。
今年度の防衛白書に記載されているJ-20の機体数は140機でしたが現実はもっと多かった。
そんなハイペースで製造して計画達成した後はどうするのでしょう。「軍拡不況」に陥るのでは?
第4世代機までの戦闘機を退役させて第4.5世代と第5世代機の運用体制になります。
第6世代機(2035年頃)が就役したら第4.5世代機を退役させて、第5世代機と第6世代機の運用体制にシフトしますね。
中国の軍事費の対GDP比率は1.7%前後ですので、軍拡不況には陥らないと思いますよ。
次のステルス機は、ほぼ全機種が全翼かつ無尾翼と思うのだけど。
中共は、カナード翼や尾翼をつけていても良い自信があるのかな。
中国が開発中の次のステルス機は無尾翼機になるという予想があったので
最初から無尾翼機を開発するんじゃなくて経験を積みながらステップアップしていってると思う
ウクライナ見てると性能の優劣よりもひたすら数をそろえる方が重要だということがわかるし
>ウクライナ見てると性能の優劣よりもひたすら数をそろえる方が重要だということがわかるし
その認識は誤っている
両者の保有戦力に対して、お互いの投射可能な火力が過小であるためギャップを埋めるための火力を掻き集めてるのが今のロシアとウクライナ
火力未満の戦力しか保有しない場合には性能の優劣はスペック通りに有効でしょう
J20の後継機の開発は始まっていたのですか?。
J35の実戦配備は’24年とされているようですが、
その後継機の開発が始まっているということでしょうか?。
ウクライナ戦争では、ステルス機は参加していないと思うのですが、
ロシアのSu57はまだウクライナ領空は入っていないようですね。
生産もSu35を優先するそうですし。
J-20の後継機(第6世代機)の開発は始まっていますね。
2035年までに就役させる予定です。
そうでしたか。
昨年12月の防衛省の資料にはまだ記載されていませんね。
その後に明らかになったのでしょうね。
昨年11月の珠海航空ショーで中国は第6世代戦闘機のコンセプト機を公開していましたね。
ご教授ありがとうございます。
これはJ-20がカナード翼を付けている現状を良いと認識しているのか?と言う事なのでしょうか。
一応、X-36はカナード付でしたが、一定ステルス性を確保出来ていたので同じでないにしろ、J-20のステルス性は担保されているのではないでしょうか。
とはいえ、全く問題ないとも思ってないのでJ-35ではカナード翼は消えているのだと考えます。
後継機については、中国も後発組ですので具体的な発表はしてませんが、中国のステルス戦闘機の研究は80年代終わりにはスタートしており、これは他国と比較して特段遅いものではありません。日本の90式戦車後継(10式戦車)とかも発表の10年前には開発がしているので、初期開発は本当に目に見えないものです。そして、J-20は2009年にその存在が仄めかせられてから、2年後に初飛行をしているため計画があっても伏せられていると考えるのが自然でしょう。
かつ、あの国はあらゆる国家データや記録は海外の人はアクセスが難しいので、研究がされていても中国国内メディアが騒ぐまでは一部の情報機関以外知る術がありません。国家行政学院のデータでもファイアーウォールに阻まれます。
中国のステルス機開発が早期からされていた事を考えると、第6世代戦闘機の開発がスタートしている可能性は高く、情報統制が他国よりも強いので我々が知る頃にはある程度自信がある状態で出てくると思います。
もっとも、NGADも2030年代に完成するものですので、その時にはGCAPやFCASも出てくるため、コンセプトは中国も合わせて来るのだろうと思います。
因みに、今年にAVICがSNSに上げたイメージCGは無尾翼になります。
アメリカがF-22の維持、F-35のエンジン、NGADの開発費捻出に必死なのに、中国に必死さが全く見えないのが恐ろしい
必死に見えないよう芝居が上手なのか、本当に必死になる必要が無いのか全然分からない…
「予算に説明を付ける必要が無い」というのは大きいと思います。
まだ発展しきってなくしがらみがないのが大きいと思う
産業革命で工業が発展した英国が後発のアメリカやドイツに重工業では負けたように、適切に資源管理された後発組の成長力は目を見張るものがる
WS-15は90年代から開発してるエンジンなんだから必死に見えないならそれはそうなのでは?
正直言って計画性は中国の方が上よな
気が長いというか着実に進めるのが上手い
私には必死に見えるけどね。そもそもたくさん数揃えようとしている時点で。
これだけの数を揃えられれば、多少の性能差があったとしても空戦では日米は負け確定だな。
急いで戦略を練り直さないといけないね。
確かに数の多さは脅威ですけど、中国っていくら資本主義を導入してもやはり共産主義国家やなあと思うのは
1回作り出したら延々と作り続けてる事ですよね。
無限に立て続ける高層ビル、マンション、高速鉄道。まだ作り続けてます。
フリゲート艦もアホみたいに作り続けてますよね。
なんかこの記事の内容も同じ匂いを感じます。
確かにモノ自体は仕上がってきてるので脅威は脅威なんですが作った後本当にメンテしてるのか
作ったものに乗せるパイロットは居るのか、居た所で年間の飛行時間何時間確保してるのか
飛行した後には整備コストがかかりますがそれは予算に入れてるのか
なんかマンションや高速鉄道の顛末みてると各種兵器も数を揃える事がゴールで
メンテナンスコストさへ全部新規製造予算に全振りしてて
作った後の事を考えてないように見えますね。
ジョセフ・グアステラ元米空軍中将は「中国空軍のパイロットは米空軍のパイロットよりも飛行時間が長い」と述べていますね。
2010年代の中国空軍の年間飛行時間は160時間以上でしたので、今は西側諸国の年間飛行時間と大差がないと思います。
また防衛研究所の「中国空軍をめぐるデジタル・トランスフォーメーション」という論文では、中国空軍がALISに類似した機能を持つ後方支援システムを導入したとのこと。
民間は分かりませんが軍事に関しては中国は非常に計画的ですよ。
中国は陸上戦力を削減して海上・航空戦力にリソースを割いています。
小馬鹿にした論調が多いけど、文献によってはAIM-120やAIM-7の中間誘導が効かなくなるぐらい(下手すると終末誘導も)のステルス性を確保されてるので想像以上にヤバいと思う >>> J-20増産
F-15Jだとまったく勝負にならんし、F-35でもキルレが5:1とかなら尖閣辺りなら十分優勢が取れる。
もし私が侵攻作戦を考えるなら、偽装漁民と空挺で各諸島に奇襲上陸、それと合わせて日本海側全土のインフラに巡行ミサイル、シャヘドみたいな格安ドローンを延々と打ち込んで空自を分散、迎撃に出てくるF-15やピケットに出てる艦艇を狩りつつ、奪還部隊に随伴してくるF-35を数で押して消耗を強いる。
F-35は色々問題ありだけど、コスパ的には間違いなく頭一つ抜けてるから定数増やして200機は欲しい所
>作った後の事を考えてないように見えますね。
それ最近、私も思い始めました。なんというか、憤青(中国のネトウヨ)が考えるような「ぼくのかんがえたさいきょうのちゅうごくぐん」を思いのままに具現化したような。
順調すぎるんですよね。台湾相手には既にオーバーキルであり、日米にも戦争を仕掛けないと割に合わないレベルです。
巷では「米国が台湾有事を煽っている」という主張が多いですが、この生産量を見れば中国側も意図的に台湾危機を高めていると考察できますね。軍拡を正当化するために。
中国は第三次台湾海峡危機の経験から「台湾有事の際は米軍が参戦する」という前提で軍備を整えております。
中国は日米と戦って勝てる軍隊を本気で作ろうとしていますよ。
同時に中国は「日米と100回戦って100回勝てる軍隊を持てば戦争は起こらない」と考えております。
強大化した軍隊は作るだけでなく維持することに意味があり、そのためには適時運用されなければなりません。戦前日本が戦争に突き進んだのも、戦後米国が度々世界で戦争を起こしたのも、国益だけでなく軍隊を維持する側面もあったのですね。
中国が目指しているのは正にこの轍をたどる行為であり、それは「戦争は起こらない」目的の抑止力を大きく逸脱しております。
中国軍拡の目的を正確に申すなら「アジアおよび西太平洋の安全保障上の支配権を米国から奪う」ことにあり、台湾有事介入阻止はその入り口にすぎません。より具体例に述べるなら日本の在日米軍基地を廃止し、代わりに在日中国軍基地を設営するのです。そして湾岸戦争時代の米国のように世界中のあちらこちらにも軍事介入できるようにします。それが実現できなければ軍拡はその意義を失います。
戦前日本が戦争に突き進むことになったのは満州事変が原因ですが、満州事変は満州における中国人との軋轢や「満蒙は日本の生命線」という思想が原因で起きました。
またアメリカが戦争を行ったのは共産主義のドミノ現象を恐れたためです。
日米は軍隊を維持するために戦争を起こしておりません。
今の中国は台湾有事の際に参戦する米軍に勝つために軍拡をしております。
今の中国に在日中国軍基地を設営する計画はありませんし、米国のように世界中に軍事介入できなくても軍拡は意義を失いません。
孫子の兵法で「戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり」とありますが中国も同じですね。
そもそも軍隊を維持するのは「護る」必要があるからです。戦前日本の場合は満州国、米国の場合は非共産国である自由主義諸国です。中国の場合は台湾及び東シナ海と南シナ海ですから、そこを支配する米軍を追い出すために軍拡に勤しんでいるのが実態です。台湾有事に勝つためなら核兵器さえあれば米国は100%介入しません。
オバマ政権時代に中国が「ハワイを境に東を米国、西を中国が支配する」という提案をしたことがあるそうです。日本ではすっかり忘れ去られていますが、戯言でないと心得るべきでしょう。
孫氏の兵法では「戦わずして勝つ」ばかりを日本人は(都合よく)クローズアップしますが、正確には「有利になる時までは戦わない」であり、絶対に戦うなという意味ではありません。勝てる戦いをするのが孫氏の兵法であり、中国の戦争なのです。
骨董品のF−15Jと迎撃され放題な亜音速トマホークしかもってない分際で
中国の内戦や内政にしゃしゃり出て戦争ふっかける
どこぞの島国日本があるらしいな。身の程を知れと
言葉がキツいのではと思いますが実際に台湾有事が起きた際に日本が米軍の支援をどこまでやるかは本当に難しいですよね…
ウクライナと違って台湾への軍事支援は明らかに中国への内政干渉に当たりますし国際的な大義名分が無いのが本当に痛い
そもそも中国が台湾周辺での大規模軍事演習から海上封鎖に移行して兵糧攻めに入ったら米軍が動かないまであるかもしれませんし
>>ウクライナと違って台湾への軍事支援は明らかに中国への内政干渉に当たりますし
どうして明らかな内政干渉なのでしょう。
日中共同声明において、「中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。」に対し、日本政府は承認といった明らかな言葉を使用せず、「十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する。」と長ったらしく曖昧な表現にわざわざ留めています。
日本国政府は、台湾(中華民国)が中華人民共和国の領土の一部とは承認していないのは確かですよね。
台湾を実行支配しているのは中華民国で、
中華民国は、中国の一部でない訳だから、どうあっても中国への内政干渉にはならない。
>中国の内戦や内政にしゃしゃり出て戦争ふっかける
>台湾への軍事支援は明らかに中国への内政干渉に当たりますし国際的な大義名分が無い
香ばしいですね。
中華民国政府が台湾を実行支配している。
日本は中華民国(台湾)は中華人民共和国の領土の一部と承認していない。
などという幻想に中国国内が支配された時が危険なんでしょうな。
「台湾有事は日本有事」であり、F35や高性能巡航ミサイルの導入が進んだとしても、中国国民の多数がその現実を認識できなければ、台湾や万南西諸島武力侵攻のブレーキにはならないわけで。
米国の対中戦シミュレーションでも、亜音速の巡航ミサイルは過半が防空シールドを貫通しています。
ロシアも中国もアメリカも亜音速のミサイルにいまだに投資し続けているのに
亜音速=迎撃され放題とは、あまりに単細胞すぎるのでは
你好、中国の憤青の方ですか?
我が国はあなたの国の内政に干渉していなければ、戦争を吹っかけてすらいません。
台湾は1945年に国民党が支配してから、一度も共産党の支配下に入っておりません。
これが現実です。我が国含むG7は力による現状変更に反対します。
ずっと懸案だったエンジン問題が解消した以上、中国は持続性や経済性を度外視して戦時下のごとき大量生産をかけてくるんでしょうね。27年Xデー説に基づいて考えても年産100ならGEN5戦闘機による台湾周辺海域での常時のCAPローテーションを達成するのに十分な数が揃う訳で、仮に米軍が空母を出そうがF-22の航続距離が伸びようが全く近づけない可能性もあり得るんですね。
いかに中南海の外交ドクトリンが戦争に対して消極的でも、軍事的手段による「完封勝利」の可能性が高くなればなるほど戦争を始める意思決定のハードルは下がってしまいます。そこに偶発的な衝突などの外部変数が噛んでくる事を考えると、軍事的な優位が中国側に傾いていく(と中国人が見なすようになる)のは恐ろしいですね…。
正直、JSFってプログラムとしてはやっぱり失敗だったんじゃないかなと思う・・・
上手くいった軍用機プログラムは、最初に優れた基本設計があり、この基本設計を元に派生型が作られました。
例:F4は元は海軍機で空軍型を製造、F15Dを元に戦術爆撃型F15Eを製造、HH60の各種派生型
JSF(F35)は最初から多用途機を目指したため各用途の要求を満たそうとした結果、相次ぐ設計変更、各用途に最適な設計ができないといった問題が多発しました。特に通常離着陸型とVTOL型を同一設計とした前例はなく、重量に制限があるVTOL型のために制限荷重を減らすような本末転倒な設計が行われました。JSFに似たプログラムはあのF111(マクナマラの愚行)でしょう。
F-35生産数(ロッキードファクトシートを参照)
A型2538機 73%
B型575機 17%
C型340機 10%
最初から別々に作ったほうが良い感はある
C型って米海軍しか導入してないはずだけど340機も作ってるんだね
この調子でいくとB型も300機ぐらいは米軍配備?
さすがというかなんというか
軍事評論家のJSFさんをdisってるのかとおもた