どうやらオーストリアは、今年7月にインドネシアが突然持ちかけてきた戦闘機タイフーンの売却協議に応じる事を決めたようだ。
参考:Asien-Deal: So will Tanner Eurofighter loswerden
オーストリアがインドネシアへのタイフーン売却に応じる構えを見せるも・・・
インドネシアのプラボウォ・スビアント国防大臣はオーストリアのクラウディア・タンナー国防大臣に宛に書簡を送り、オーストリア空軍が運用中の戦闘機ユーロファイター・タイフーン15機を購入したいと申し出でたと今年7月に報じられ、オーストリア国防省はインドネシアからの書簡については存在を認めたものの書簡の内容については口を閉ざしていた。
そのためインドネシアの提案に応じないのではないかという見方が強かったが、タンナー国防大臣はタイフーン売却に関する協議を応じるという内容の書簡をインドネシアに送っていたと現地メディアが報じており、両国間の協議に今後多くの注目が集まるだろう。
ただインドネシアへのタイフーン売却は想像以上にハードルが高く、本当に売却が設立するのかは謎だ。

出典:Marek Olszewski / CC BY-SA 3.0 オーストリア空軍のタイフーン
まずインドネシアにタイフーンを売却するにはインドネシア自身がエアバスからタイフーンユーザーの証明証を発行してもらう必要がある。この証明書は発行に必要になるものはタイフーン共同開発国(イギリス、ドイツ、スペイン、イタリア)4ヶ国から承認と米議会の輸出許可で、1つでも欠ければインドネシアにタイフーンを売却することは叶わなくなる。
補足:タイフーンには米国が開発した技術(GPS等)が幾つか採用されているため同機の輸出に関しては米議会の輸出許可が必要だとオーストリアメディアが言っている。
その中でも特にハードルが高いのは米議会の輸出許可だろう。
米国のトランプ政権はインドネシアに対してロシアのSu-35調達を中止するよう要求しており、その代わりにF-16Vを調達するよう提案している。そのためF-16Vと競合するタイフーンの輸出許可を与えるか微妙で、さらに言えばインドネシア国内ではSu-35調達を諦めていないと言う趣旨の発言を行う議員が登場するなど不安定な状況を見せているので、この辺りを理由に米議会が輸出許可を与えなければインドネシアへのタイフーン売却は御破算だ。

出典:Moose / stock.adobe.com
仮にタイフーンのユーザー証明証が発行されれば、オーストリアはインドネシアに直接タイフーンを売却するか、オーストリアのタイフーンをエアバスが引き取りアップグレードを施した後にインドネシアに売却するか2つの方法を検討しているらしい。
オーストリアメディアは今回の売却話について「国民から愛されていない戦闘機タイフーンをオーストリアから取り除く最高のチャンス」だと見ており、千載一遇の機会を物にできるかはインドネシアと米国の関係に掛かっていると言える。
関連記事:再掲載|導入自体が間違い?タイフーンを導入したオーストリアの後悔
関連記事:米国製戦闘機は制限が多く航空ショー向き?Su-35こそインドネシアに最適か
※アイキャッチ画像の出典:Bundesheer Fotos / CC BY-SA 2.0
インドネシアのことだからブラフもあり得る。KF-Xをキャンセルするための当て馬の可能性もあるか?
詐欺・背信では世界一の韓国さえ困らせるインドネシアは凄い…
ラファールとタイフーン、どうして差がついたのか…慢心、環境の違い
生産に関わった国数(≒採用国数)、選べる武器体系、欧州標準機という地位。セールス上はタイフーンの方が有利な要素が多いんですけどねぇ。
完成したモノの出来栄えの差としか。
モノにしたって、強力なエンジン、機体規模、艦載不要などタイフーンの方が有利な条件だったのに。
そういえばインドネシアはKF-Xの分担金もう南朝鮮に払ったの?
滞納している上にコロナウイルスを建前に技術者を引き上げた
かなり前にCN235輸送機の物納じゃあかんかと打診したらしいが、今となってはそれもどうなってるやら
黙って見に回ります
二転三転、四転するのがインドネシア
端から見ている分にはこれ程面白いこともないよね。
他人の不幸は蜜の味~(^_^;)
インドネシアは戦闘機開発能力の獲得が目指すところですからね。
続けてタイフーン取得を計画してるのでなければ研究目的、或いはより有利なKFX共同開発条件の引き出しを狙った当て馬か。
それとも対中政策を睨み、EUとの軍事協力のパイプも作りたい政治的思惑か。
二兎三兎を目論だ外交政策かもしれません。
インドネシアはラファールにも手を出していたが、タイフーンも? 10数機ずつとはいえF-16、Su-30も持っているし、市場に出てくる機体に片っ端に手を出している感じ?
運用を考えているとは、とても思えない。
半分 当て馬のつもりかもしれないな
インドとかエジプトもそんな感じだったでしょうか。
最近流行りなのですかね?
韓国も1/3くらいロシアが入ってる
東西どちらかの陣営に偏って武器を配備したら、その陣営の圧力に屈しないといけなくなるから、両陣営の武器で補完しあわないといざという時に武器弾薬が不足してしまうしな
インドネシアは仮想敵にオーストラリアがいるから、いざとなったらフォークランド戦争の時のアルゼンチンみたいになってしまうし
それソ連時代の援助借款の返済分としてもらったもの
ユーロファイターでさえ米国に首輪つけられてるのか…
仕方のないことだけど、健全じゃないよね
その考えがアカへの第一歩ってな…
アメリカが開発した機器積んどいてアメリカに縛り入れられるのが健全じゃないって
無視して好き勝手やる方が健全じゃないでしょ
まさに中国が現在進行系でやってる所業じゃん
どうにもこのコメはモヤモヤする
技術利用の縛りがキツ過ぎてビジネス的に健全じゃないよねって話なのにアカ扱いは破綻してるよ
NATO自体がアメリカにおんぶに抱っこ状態で、核関連は全部アメリカ頼みな状況で文句なんぞ言える状況には全くない。
さらに言えば、日本をバカにできたもんじゃない。
で、立場をわきまえないからトランプに睨まれる
インドネシアだからなぁ…
インドネシア相手だと難しいだろうけど、オーストリアとしてはこの機会に厄介払いしたいってのも本音でしょう。
>国民から愛されていない戦闘機タイフーンをオーストリアから取り除く最高のチャンス
タイフーン「僕がんばってるんだよ(´;ω;`)」
タイフーンめっちゃ嫌われてて草
共同開発国で身内であるはずのイギリス、ドイツでもボロクソ言われてるレベルやししゃーない
オーストリアが、F-16かF-35を購入します。といえば、
アメリカはOK出すかもしれないが欧州諸国はどうするんだろうか
後継機を何にするか次第だろうなあ>オーストリアの
たかだか15機程のユーロファイターを維持出来ないようじゃF-35なんて買ったら破綻間違いなし。
かといってF-16でも新規導入だと初期費用が結構凄い金額になるからその出費を考えると交換する意味がないしラファールでも同様。
元々はグリペン買うよって言ってて、その見返りにドラケンの部品とか大幅割引で安くしてもらってたのに裏切ってユーロファイターにした経緯があるからもうグリペンは売ってもらえないだろうし。
となるとユーロファイターを維持するより安くあがる戦闘機が見当たらないので売却は無し、ってのが一番可能性高いかな。
しかし、かつての大帝国オーストリアも落ちぶれたもんだねぇ・・・。
F-16A/Bの中古ですかね。
まだ目がありそうなのは
そういえば、いつだか英空軍が日本に来て、F-2とタイフーン戦わせる演習してたけど、どういう結果だったんだろうな
インドネシアは独立性を確保することに強い拘りでもあるんですかねえ。
戦闘機を米露欧から少数づつ購入てのは、装備の一国依存による干渉の危険を回避するためなのかもしれません。
それによるデメリットは干渉排除のメリット優先で許容してるのかも。
KFX共同開発参画は戦闘機開発能力獲得の方策で、問題点の根本的解決を図る政策だったと推測されます。
自国生産・装備化を達成するにはコストの面から海外輸出が前提になる。
その前提が崩れてしまう条件のKFXへの期待を失ったとしても仕方ないかと。