英国の下院防衛委員会は最近「中国は我々の能力を制限しうる企業の買収を通じて英国に挑戦している」と警告して注目を集めているが、中国資本の侵入を許した英防衛産業のサプライチェーンは本当に中国排除を実現できるのだろうか?
参考:China ‘already fighting Cold War in Britain’ with purchase of defence companies
商業的活動の自由を保障しながら安全保障に関わる企業への中国資本遮断は可能か?
英国の下院防衛委員会で議長を務めるトバイアス・エルウッド議員(保守党)は中国による英防衛産業企業の買収について「我々の能力を制限しようとする試みで英国に対する挑戦だ」と語り、自国軍に兵器を供給するサプライチェーンから中国企業を排除することを強く要求して注目を集めている。
下院防衛委員会が発表した報告書によると中国企業が買収して経営権を獲得した英防衛産業企業が未だに自国軍に兵器を供給するサプライチェーンを留まり続けていて、リストアップされた企業の中にはF-35に使用される制御基板を製造している企業やAH-64に使用されるコンポーネントの一部を製造している企業などが含まれている。この様な中国企業による買収のほとんどは2017年以降に実行され危険性が認知されて以降は政府の介入によってブロックされているらしい。
例えば中国の石航空科技股分有限公司(ライジャンス・エアロスペース・テクノロジー)は欧州の航空宇宙産業でサプライチェーンの一角を占めるガードナー・エアロスペースを買収、この企業が2018年に英国の航空部品製造企業ノーザン・エアロスペースの買収を発表したが英国政府は完全に合法だった商業的買収を「安全保障上の理由」でブロックしており、報告書は国防に必要不可欠な企業を中国資本に支配される危険性を警告している。
下院防衛委員会で議長を務めるトバイアス・エルウッド議員(保守党)は「中国は独自の兵器システムを構築するだけでなく独自のイデオロギーを推し進め、我々の能力を制限しうる企業の買収を通じて英国に挑戦している」と語り、防衛産業のサプライチェーンに対する投資は条件を満たした友好国に限定して「それ以外の国」による投資や買収は禁止すべきだと主張した。
ただ防衛産業に不可欠な技術の裾のは広がる一方なのに政府が中国資本による買収を防ぐためリストアップして監視している企業は特定の防衛産業企業や航空宇宙分野の企業に限られるため、防衛産業のサプライチェーンに中国資本の企業が混ざるのを完全に排除できるのかは未知数で、今後も中国企業は商業的買収を通じてデュアルユース技術の獲得を進めてくることが予想される。
果たして商業的活動の自由を保障しながら安全保障に関わる企業への中国資本遮断という都合の良い方法は成立するのだろうか?
※アイキャッチ画像の出典:Royal Navy / OGL v1.0
中共は、1匹見つけたら30匹居ると言うアレみたいに、気付かない内に何処へでも入り込んで気付いたら大変な事になっている。日本も他人事ではないですねえ……
ここまで来るとこの地球におけるウィルス、あるいは癌そのもの言う他ない(笑)
共匪はアジアの病巣ですね。早く治療すべき。
そもそも共産国が自国で資本主義国の企業を締め出してるのに、資本主義国では好き放題って時点でフェアではないですよね。
きちんとG7で話し合うべきです。
経済版相互確証破壊みたいなのが必要なのかもしれない?
と思ったが、中国は既に攻撃始めてるし、資本主義国が出来るのは報復だけか。
チャイナマネーは無限だな。
自由主義陣営とマネー闘争で何で勝てるんだ?
コッチはルールを守らなきゃいけないのに
アッチはルール守ってるふりだけだから
かな?
ブリカス「じゃあこっちのルール守らせてアヘン売りつけるわ」
いまそれやられてるのは欧米サイドの方なんだよなぁ……特に米国とかひっどい
自由主義だと企業の金は企業のもの。重要な技術を握った企業の買収であっても採算性以上のカネはそこまで出すことができない。株主から突き上げられるし政府が支援しようにも過大な出費は国民や議会が納得しない
戦略のためなら最悪採算度外視で国と企業が一体になって買収のための札束を積み上げられる中国企業は、儲けがなければいけないという資本の原理を無視できる。なにせ中国としては邪魔できればいいんだから
日本の防衛産業も危ないよ。日本アビオニクスとか旭精機工業とか大丈夫なんだろうか?
>>英国政府は完全に合法だった商業的買収を「安全保障上の理由」でブロックしており
日本ですら武器兵器・航空宇宙・インフラ・農林水産業は外為法で外国企業の進出は規制してるのに
イギリスって外為法ないのか?
英国のEU離脱からポピュリズムの台頭、コロナの騒動を得て欧米の政治家の阿保っぷりが一気に露呈したよな
日本も負けず劣らず笑えない状況だけど
EU関連でそのあたりが甘いのでは?
欧州出羽守
・日本はスパイ天国
・日本の法制度は硬直していて遅れてる
あれ?
コミック『ヨルムンガンド』でこの問題に言及していたけど、
本当に現実であるんだな。
英国だけでなく、カナダも(いまになって)中国は”あらゆる分野”で脅威とか言い出した。
対中対決姿勢のトランプ政権がなくなったら、手のひら返すように…. ブラフなのか?