欧州関連

クロアチアが旧ソ連製ヘリのウクライナ移転作業を開始、10日以内に14機の準備が整う

クロアチアはウクライナに軍事支援を行っていると予想されているものの政府は支援内容を公開していないため謎に包まているが、現地メディアは「旧ソ連製ヘリコプターの移転作業が始まった」と報じている。

参考:Počela specijalna operacija slanja 14 naših helikoptera Ukrajini, s njih već skidaju oznake

現地メディアは「ウクライナへの移転準備は約10日で整う」と言及、3月上旬までに戦場へ向けて出荷される可能性が高い

これまでに非公式な形(戦場等で見つかった武器の写真や関係者の証言など)で確認されたクロアチアのウクライナ支援は130mm野戦砲M-46を15門、AK-47派生型のツァスタバM70を2万丁、何らかの機関砲、何らかの携帯式兵器、弾薬などで、政府は「人道支援を含むクロアチアの総支援額は1億6,000万ユーロを超える」と明かしているが、現地メディアは14機の旧ソ連製ヘリコプターの移転作業が始まったと報じている。

出典:Bandanchik/CC BY-SA 3.0 M-46

クロアチアのヴェリカ・ゴリカにある工場の敷地内に軍の運用から外されたMi-8MTV-1×12機とMi-8T×2機が集められており、現地メディアは「工場の敷地内に駐機された一部の機体からは国籍マークや塗装が剥がされている」と報告しており、ウクライナとクロアチアが昨年11月に合意したとされる「ヘリコプター提供」に向けた作業が進んでいると指摘した。

NATO加盟国との相互運用性が欠如した旧ソ連製のヘリコプターを「2026年までに廃止する」とクロアチアは決定済みで、代替機材として米国製のブラックホーク導入が議論されていたが、恐らくクロアチアはMi-8をウクライナに提供することでブラックホーク導入に米国から何らかの優遇を得ることが約束されているのだろう。

出典:Srđan Popović/CC BY-SA 4.0 Mi-8T

因みに現地メディアは「ウクライナへの移転準備は約10日で整う」と言及しており、3月上旬までに戦場へ向けて出荷される可能性が高い。

関連記事:海外からの受注が集中する仏製戦闘機、クロアチア空軍も次期戦闘機にラファールを選択
関連記事:クロアチア空軍との軍拡に火がついたセルビア空軍、大統領にラファール導入を提案
関連記事:クロアチア大統領、フィンランドとスウェーデンのNATO加盟阻止を政府に指示

 

※アイキャッチ画像の出典:public domain

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コメント

    • もり
    • 2023年 2月 26日

    ウクライナはゴミ捨て場かな?

    2
      • 無無
      • 2023年 2月 26日

      最新兵器だって破壊されたらゴミです
      それが戦場、使えるうちはゴミではない、最後のお役目を果たすということで

      78
      • 名無し
      • 2023年 2月 26日

      捨てればゴミになるところを、使ってリサイクルしているのでは?

      25
      • けい2020
      • 2023年 2月 28日

      大戦争で使われるとか兵器の本望じゃね

    • 名無しさん
    • 2023年 2月 26日

    軍事支援の情報公開はこれで十分だと思います。
    金額のみ公開して、部分的に支援の実態をアピールする。
    それが廃止される予定のモノであれば、国内から文句を言われる筋合いはありません。

    32
      • SSS
      • 2023年 2月 26日

      ウクライナにプラスになるなら何でもいいって考えは止めろ、そういう感情MAXの思考停止は虫唾が走る。

      4
        • スン
        • 2023年 2月 26日

        そんなカッカするならこのブログで情報を漁るのは向いてないと思いますよ。「ウクライナが操作に慣れている旧ソ製のヘリを得られる」ことの何に怒ってるのかも謎ですが

        63
        • ポンタ
        • 2023年 2月 26日

        “国内から文句を言われる筋合いはありません”てのはおかしな話だよね、国外なら分かるけど
        要は軍部とかが独断で国家財産たる武器を勝手にあげても政府や国民は文句言うなという事でしょ、それなんて独裁国家?

        5
        • nanashi
        • 2023年 2月 26日

        上自己防御装備のない民間仕様のブラックホークよりよほど使いやすいのでは?
        民間仕様機では前線の近くではとても使えないでしょう

        • 名無しさん
        • 2023年 2月 26日

        冷静な思考と発言が出来ない人は話にならないよね。
        世の中は綺麗事では動いでいないのですよ。

        2
        • 7743
        • 2023年 2月 27日

        そもそも、日本でもアメリカでもEUでも外交機密に関する情報で国民に公開されていない情報はいくらでもあります。一定期間後に公開されるルールになっているものもありますが、それでも未だに非公開の情報は数多くあります。残念ながら民主主義国家なら何でもかんでも事前に国民に公開されるのが正しいと言うのは、初心な考えと言わざるを得ません。

        8
    • 58式素人
    • 2023年 2月 26日

    130mm野戦砲M-46の話が記事に出てきたのはこれが初めてでしょうか。
    実戦ではとっくに使っているとは思っていたのですが。
    砲身は52口径長ですから、西側の最新155mm砲に負けない射程距離があるので、
    もっと使っていても良いと思うのですが。
    砲も砲弾もウクライナはストックを持っていると思っています。

    2
    • ブルーピーコック
    • 2023年 2月 26日

    ブラックホークは新規機体を買うのか、V-280と置き換えた中古を貰うのか。はたまた他国の機体を移転してもらうのか。
    何にせよ、訓練ヘリがベルなのに運用ヘリがロシア機という状態から解放されるのか。

    8
    • pon
    • 2023年 2月 26日

    アゾフスタリ製鉄所への特攻的な補給飛行でかなりの数のMil-8/17系ヘリコプターが撃墜されているだけに
    他の兵器もそうですがいくら補充があっても大歓迎でしょうね。
    ジェット戦闘機と比べるとMil-8/17系ヘリコプターは補給部品も手に入りやすいでしょうし。

    旧ユーゴスラビア連邦諸国で一番ソビエト製兵器を多数所有しているのはセルビア・クロアチアでしょうし
    次はお隣のアルバニアにある旧ソビエト製兵器類を引っ張り出すのでしょうか?

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