英国防省は最近「2024年後半にHawk T2後継機検討のための調査を開始する」と明かしていたが、フランスのルコルニュ国防相もアルファジェットの後継機問題について「ジェット練習機をフランス、英国、スペインで共同開発する可能性」に言及した。
参考:France touts new modular trainer aircraft with Spain, UK
まだ政治的な分野の話題に過ぎないと思われるが、M-346の輸出拡大を模索するイタリアにとっては良くない兆候だろう
英空軍はパイロット養成に使用しているHawk T2を2040年まで維持する予定だが、エンジン寿命に影響を及ぼす損傷が見つかったため同機は飛行時間の制限(Hawk T2×28機で年9,200飛行時間→年1,700飛行時間に制限)に直面しており、英国防省は最近「2024年後半にHawk T2後継機検討のための調査を開始する」と明かしていたが、これは後継機調達に必要な情報収集(コストやスケジュールを見極める材料)なので、直ぐに後継機プログラムが立ち上げられるという意味ではない。
フランスもアルファジェットの耐用年数が終わりを迎えようとしているため、ルコルニュ国防相は16日「この問題の解決策は幾つかあるものの英国とスペインでもジェット練習機の研究が進められている」「FCASの訓練要件、Patrouille de France、Red Airのニーズを満たすモジュール式航空機の開発・取得が解決策になる」と述べ、フランスが英国やスペインと共にジェット練習機の開発を行う可能性を示唆した。
但し、ルコルニュ国防相は具体的な計画に触れていないため「仏英西によるジェット練習機の共同開発」は構想段階に過ぎず、まだ政治的な分野の話題に過ぎないと思われるが、M-346の輸出拡大を模索するイタリアにとっては良くない兆候だろう。
関連記事:英軍のパイロット養成ニーズを満たせないHawk T2、後継機検討を開始
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※アイキャッチ画像の出典:Tim Felce/CC BY-SA 2.0
イギリス、イタリア、日本、GCAP開発国の練習機はバラバラになるんですね
現状では「フランスが勝手に言ってるだけ」ですね。
なんならGCAP陣営への揺さぶり狙いまであると思います。
英はF-35Bを導入してますし、将来の主力機はGCAPになる訳ですから普通に考えればM-346かその派生機が有力だと思います。
イギリスはモジュラージェットで内定していると思ってたけど違うのか?
少し前に、エアバスが Airbus Future Jet Trainer という名称で欧州市場向けの練習機計画を発表していたので、その延長であればそれほど唐突な話でもない気がします
しかし最近の練習機市場は国や世界情勢次第で要求水準が変わるのでなかなか予想が難しいですね。
一時期コストパフォーマンスで注目されていた、PC-21のような高性能ターボプロップ機はジェット練習機の代わりにはなり得ないようで。
まだ研究資金とミッションが出た程度では。
目標が2025年初飛行とかのT-7Aよりはるかに後発の計画ですし(先行がすっ転んでるだけに追いつき追い越す可能性はありますが)。
今は次世代戦闘機に合わせて高等練習機とLIFT、実機訓練を代替できる機体に注目が集まってますね。
軽戦闘機とも近いので、F-35やF-16が買えない国からも注目が集まりそうです。
ほしい機材はT-7A以上F-16未満ぽいというのがね・・・>米軍ATT
一昔前だとピラタスPC-21のような高性能ターボプロップ機で高等まで出来るような風潮だったが
アルファジェットにつなげたフランスはじめ少数だけ買って基本練習機として
使うのが主流になった感
また、フランスがこんなことを言い出すから、トランプ大統領たちの怒りを買うんだろ。