ラムシュタイン会議に参加したドイツのピストリウス国防相は20日「参加国はレオパルト2のウクライナ提供について合意できなかったが、いつか来る日に備えて準備を進めている」と明かした。
参考:Berlin bereitet sich auf Leopard-Lieferung vor – hat aber noch nicht entschieden
ピストリウス国防相の発言を信じるなら、来週いっぱいがレオパルト2提供の山場
ドイツのピストリウス国防相は19日「レオパルト2のウクライナ提供はエイブラムの提供に紐づいておらず、この問題を独米の首脳が議論しているので数日以内に決定が下されるだろう」と明かしていたが、ラムシュタイン会議に参加したのち「参加国はレオパルト2のウクライナ提供について合意できなかったが、いつか来る日に備えて準備を進めている」と語った。
恐らくラムシュタイン会議までに独米の協議が結論に至らなかったため「レオパルト2提供」に踏み切れなかった可能性が高く、ピストリウス国防相が言及した「いつか来る日」とは「数日以内に決定が下される=ラムシュタイン会議後」を示唆しており、政治的決定が下されれば「速やかにレオパルト2をウクライナに引き渡すための準備を進めている」と明かしている。
この結果は予想されていたものなので特に驚きはないが、今後数日以内のレオパルト2提供が発表されない場合は「次回の会議まで持ち越し」もしくは「独米間の協議が難航している」と解釈できるので、来週いっぱいがレオパルト2提供の山場と言えるだろう。
関連記事:ポーランド、ドイツが反対してもレオパルト2提供に踏み切る可能性を言及
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Secretary of Defense/CC BY 2.0
ATACMSやレオパルド2は残念だったけど
ブラッドレーを59輌(!)も供与されるんだから悪くはないよね
ハンビーやら民生のSUVで無茶せずに済むのは歩兵にとっては有難いハズ
X 参加国は(中略)合意できなかった。
O 参加国は(ドイツを)説得できなかった。
予想外の結末でさすがに笑ってしまった。
しかし空気に流されないのは根性ありますね。
国際外交、国際交渉が空気で左右できると考える方がそもそも甘すぎ、舐めすぎであり、それに加えてドイツの判断を強力に支えているのは、
「ドイツ国民の世論」
です。
もちろん世論調査というのは、調べ方などによっても差が出て一様ではないですが、そういうのを抜きにしても、議会での交渉などを踏まえても、なおドイツ国内では明らからに慎重論、あるいは反対論が多いということでしょう。
ポーランドがドイツの承認を無視するような姿勢を見せているのも、交渉においては明らかに逆効果、反感を招くことであり、またポーランドが今になって新たな戦時の賠償を求めているのも、ドイツ国内においてはポーランドへの不信感につながっているでしょう。
ウクライナも駐独ウクライナ大使の解任を巡って、ドイツ国民の反感を買っています。イギリスは首相が次々と辞任し、今はEU加盟国でさえありません。
会議の空気よりも、ドイツ国内の空気の方がドイツ国防相にとってははるかに重要ということでしょう。
また今のドイツの経済は中国に大きく依存しており、EUから脱退したイギリスはもちろん、ポーランドを敵に回しても実害はないとかんがえているのかもしれません。
ところがそのドイツ国内、最新情報では世論もレオパルド2提供支持が反対を上回り、政権内部でも緑/自民が戦車提供支持。社民にも支持があるとの事です
ピストリウス国防相の発言を調べたのですが、内容があやふやで「結論は数週間後かもしれないし、数日かもしれない」「他国の輸出に関しても結論持ち越し。けど訓練は始められる?」「躊躇っているのではなく、慎重なだけだ」と発言が一貫していません
恐らく、ショルツ首相はレオパルド2の供与には絶対反対の立場で徹底抗戦の心算であり、ピストリウス国防相はもしかするとこの事を言えない為(言ったらドイツはNATOの裏切り者になる)、あやふやな答弁をしている疑いさえ有ります
こうなると、ポーランドが仄めかしていた「ドイツの許可が無くてもレオパルド2を供与する」話が現実味を帯びてくるかも知れません
とはいえドイツの協力なし(サプライやサポートの当てなし)で運用しても使い捨てにしか出来ないだろうし、折角のレオ2なのに浮かばれないなぁ
もう、肝心のドイツが事実上のロシア支援国である以上、使い捨てでも差し支えないと思いますよ(実際、ポーランドは戦車体系をPT-91とレオ2からK2とM1系列に切り替える訳ですし)
ドイツは総選挙でもあるんでしょうか
最悪の結果はプーチン支持派が少なからずいるらしいAfD辺りが勢力を伸ばして今以上にドイツがウクライナ支援に消極的になることですね
そうなると仮にロシアに勝ってもその後のウクライナ再建をドイツ抜きでやることにもなりかねない
その場合はイギリスやポーランドではドイツの穴は埋められないので困ったことになります
まあ裏の交渉を知る手段もありませんし完全に推測ですが。
ドイツはガスが止められた場合の経済への悪影響を看過出来ないということなのでしょう。
レオ2の提供はアメリカのガス供給の保証ありきでそれがなければ出せないと。
そしてアメリカはそこまで入れ込む義理もないので突っぱねる。
同じロシアガスに依存するオランダなどが制裁を恐れずウクライナ支援に前向きなのもドイツがガス供給を止められることを看過するわけがないと読み切ってのことなのかもしれません(パイプラインの技術的にオランダへの供給だけを搾るのは難しい)。
>ドイツはガスが止められた場合の経済への悪影響を看過出来ない
それならそれで、交渉の過程でレオパルド2の承認の対価として、アメリカや北欧からの原油の輸入を取引材料にすればいいのです。ドイツの外交のまずい所は、他国が納得できるような代案を出さす、自分たちの結論もいつまでも出さない事です。
これで貴重な兵力を訓練させるだけさせておいて、供与反対となれば、ドイツのこれまでの膨大な軍事支援すらチャラになりかねない失策となるでしょう。
ドイツが批判される原因は発言と行動が一致しないことですね。
戦車提供に関しても出来ないなら相応の理由を言えばいいのに
前向きな発言をし無駄に期待させてからの、提供出来ないじゃ批判されてもしょうがないかと。
Politico より
Tanks, no tanks: Scholz holds key to Leopards for Ukraine, but waits for Biden
リンク
この記事から見るに、日曜にフランス🇫🇷
ト会談やるらしいからそこでダメ押しでルクレール供与して圧力掛けたなら、相当フランスは役者だなと思うなー
これで出さなかったら、ドイツ🇩🇪の発言力も失墜しそう
一度定めた原理原則を絶対に死守するのは、いかにもドイツらしい話ですね
それで疎まれたり追い詰められたりするのもかつて見た光景というか…
>一度定めた原理原則を絶対に死守
ドイツの歴史を見ると案外そうでもないのですよ。
最近の例を見ても「難民問題は自国で解決しろ」と言った翌年に「ようこそシリア難民の皆さん」と掌を返したり、原発・火力発電廃止に邁進していた緑の党が「ロシアと手を切るために石炭発電を再稼働しろ」と言い出したり、割と極端から極端へ振れるのがドイツの国民性です。
正直分かりきってたことだろう
むしろドイツに期待する声が一定数あったことに驚く
そして我が国は最早ドイツを信用できる国だとは見なすべきではない。
台湾有事、日本有事にドイツが同じ振る舞いをするのは目に見えている
Leopard1A6を提供しよう。
世界中に残るLeopard1を掻き集めて、120mm砲を積んで送ろう。
ウクライナ軍の機甲戦力は、撃ち減らされたり、故障したりで、相当に減少していると推測される。ここ数日に表明された米欧各国からウクライナへの軍事支援は、攻勢のための戦力というよりも、補充の意味合いが強いのだろう。
ドイツはただただ対ロ関係の悪化を恐れており、フランスはウクライナ戦争の仲裁者になりたがっていて、どちらも軍事支援関連で悪目立ちしたくないと考えているようだ。
もはや、戦車に関しては、ドイツ抜きでしょうか。
ドイツは、自国のエネルギー保証と経済的利益
(もはやこう言っても良いのでは)を目的に戦車提供をチラつかせるのでは。
東側の好きな瀬戸際外交なのではないかと。
ロシアはドイツがはっきりと”戦車供給は絶対NO” と言わない限り、
ガスの元栓を閉め続けるのではないでしょうか。放置しましょう。
ドイツが”絶対NO” と言えるわけがない。言えば、NATOからハブられるのでは。
今、俎上に上がっているのはレオ2ですが、レオ1もラインメタル砲も一緒では。
実際、ドイツ連邦議会では、レオ1/2提供を一緒に否決しています。
チャレンジャーとオードナンス砲をウクライナへの提供の主軸とすべきでは。
米海兵隊のお古(?)を必要数代替で英国に供与し、英国用に戦力化することでは。
必要ならオードナンス砲に換装し、主機をディーゼル化することでは。
主機をディーゼル化するところで、日本は手助けができるかもですね。
120mmライフル砲弾の再生産を行う。
120mm砲弾の生産経験があるのは、米/英/スウェーデン/ベルギーと思います。
ヨルダンとオマーンからチャレンジャーを買い戻させてもらったら良いかなと。
代替品は戦後まで待ってもらう約束で。
ただし、オマーンのものは主機がユーロパックなので、換装の必要があるかも。
考えられるのはこのくらいでしょうか。実際はどうなるのかな。
ドイツは、自国のエネルギー保証と経済的利益
(もはやこう言っても良いのでは)を目的に戦車提供をチラつかせるのでは。
エネルギー保障=ガスは分かりますが経済的利益とは何のことですか?
現在と将来のドイツ製戦車の市場を確保することと考えています。
現在あるドイツ製戦車の移動を阻止し、市場を当面固定することと、
ウクライナを新規市場として獲得することかなと考えています。
CFE条約によるロシアの戦車数上限は6,400輌です。
旧ワルシャワ条約機構諸国のそれは20,000輌です。
ロシアが脅威となって、ポーランドが戦車の数を増やそうとしていますが、
約2,300輌くらいを目指しているようですね。
ウクライナも相応の数が見込まれるだろうと思っています。
理解に苦しみますね
・対ウクライナ:販売先として押さえるのなら早くレオ2を提供して囲い込んでしまうのが常道では?
・対ウクライナ以外:こんなに使途に制限がかかるのでは、戦車の増備の際に新規にドイツから買おうという国はないんじゃないですか?
チャレンジャーは頑張って集めても、
1/2を合わせて200輌くらいでしょう。
M1ですが、多分、供与はないでしょう。
他所の記事で見るのですが、燃料の他に
保守整備の手間が大きいそうです。
戦時のウクライナにとって、大きな負担になると
見込まれている様です。
米軍もそう考えている様です。
そうすると、早急に必要な数量を見込めるのはレオ2だけです。
ドイツはそれを承知の上で、自国のエネルギー安保と
合わせて商売をしていると思っています。
>ドイツは、自国のエネルギー保証と経済的利益を目的に戦車提供をチラつかせるのでは。
これってあなたの推測で何の根拠もありませんよね?
ドイツが今、問題視されているのは、賛成とも反対とも明言せず、承認の代価として求める要求もはっきりしない(アメリカが先に提供したら、と言うのは交渉条件でも何でもない)事だと思います。
だから議論が進まず、貴重な時間を浪費し「ロシアのために時間稼ぎをしている」とまで言われているのです。
戦時のウクライナにとって、大きな負担になると
見込まれている様です。
米軍もそう考えている様です。
そうすると、早急に必要な数量を見込めるのはレオ2だけです。
先程も言いましたが、早急に提供した方が戦車セールス上は得策なのは明らかですよね
なら何故ドイツ自らストップを掛けているのでしょうか?
そこを伺いたいです
多分、出せる総数に自信があれば、
必ずしもセールスを急がなくて良いでしょう。
間に合えば良いのでしょう。
そう考えているのでは、と思っています。
> 出せる総数に自信があれば
ドイツ連邦軍自身に必要な数さえ揃えられないのだから他国に輸出済の分から融通するしかない状況だと思いますが、それにストップを掛けているのは何故なんですかね?
現状を固定するためと思っています。
数を増やすためには整備が必要ですが、
多数の国に渡っているので同時にはできないでしょう。
全くの想像ですが、順番でしょう。
同時に慣熟訓練の時間を捻出することができます。
ここでの記事にもありましたが、
訓練は別途各国で行なっている様子でもあります。
> 現状を固定
自国が所有するレオ2をウクライナに引き渡せないことに各国が不満を持っており、それがドイツ戦車の次の販売機会を失わせていると思いますが、その点はどう考えますか?
> 整備が必要
それは当たり前の話で、整備が終了したものから順次引き渡すということにすれば何ら問題ないでしょう
整備にせよ訓練にせよもっと早くに提供を決めていればそれだけ早く着手できました
ここまで引き伸ばす理由にはならないと思います
素人が思うに、
この部分が、今回のドイツ政府の動きで
一番いやらしいところではないでしょうか。
ここに自国のエネルギー保障が入るのでは。
記事にもありましたが、メーカーの方は
理由はともあれ、やる気十分な様ですから。
私質問を2点書きましたので、お手数ですが、どちらの質問に対する回答か明示した形でレスしていただけないでしょうか
素人の私見が入ると思いますが。
戦車を動かすのに整備と慣熟訓練は不可欠でしょう。
戦車はドイツ本国を含め多数の国にあります。
上記作業を行うのに、一旦動きを固定するのは合理です。
その一方で、自国のエネルギー政策の失敗或いは不具合
を棚に上げ、或いは、戦車をダシにして解決を図っています。
そして他国にいわば集っているのが現状かと。
そこで、
> 現状を固定・・不必要に時間をかけて、関係国の怒りを
買っており、次回の販売機会に悪影響は間違いなくあるでしょう。
> 整備が必要・・エネルギー保障が得られ次第に、
順次に行うでしょう。一度にはできません。
ここまで引き伸ばしたのは、明らかにドイツでしょう。
> 上記作業を行うのに、一旦動きを固定するのは合理です。
ドイツが自国の一存で勝手に他国所有分のレオ2をウクライナに供与できるのなら固定が合理的と言えるかもしれませんが、そうではありません
まずは所有国の提供への同意が大前提になります
今回ポーランドがレオ2の提供を申し出たのにドイツが乗らないのは将来のセールスを考えているとすると全く不可解なことです
> 自国のエネルギー政策の失敗或いは不具合を棚に上げ、或いは、戦車をダシにして解決を図っています。
そして他国にいわば集っているのが現状かと。
他国に集ると言うのはロシアの代わりにガスを供給してくれるならレオ2の供与を認めるという意味ですか?
私の知る限りドイツはそういう条件を出したことはないと思います
ドイツはモロッコなどからパイプライン経由でのガスを確保したり、常識外れの超スピードでLNGの陸揚げ基地を建設したりと自力でロシア依存から脱しようとしていると承知しています
>今回ポーランドがレオ2の提供を申し出たのに・・・
ここの記事で、最初にレオ2の提供を申し出たのは
スペインでかなり前のことです。要改修とのことでした。
ドイツがどちらの受入を優先したのか、
残念ながら、素人は判りません。
>LNGの基地・・・
フリードリヒスハーフェンに最初の基地ができたのは、
去る12月ですね。
これ一つというわけではないので、まだまだと思います。
LNGの輸入先は素人では判りません。
>モロッコのパイプライン・・・
新設はないと思います。ガスの出どころはアルジェリア
と思うのでアルジェリアと、途中のスペイ/フランスと
何らか交渉をしたということでしょうか。
素人は残念ながら詳しくないです。
ここの記事を見ていても完全に脱ロシアLNGをするのは
来年中頃と聞いているので、ドイツはまだまだフリーハンド
とはいかないのではないでしょうか。
スペイン、ポーランドとドイツがその気になればウクライナにレオ2を送り込む機会は2回あったと言うことですよね、そしてどちらもドイツは見送っている、これで商売する気があったと言えるんでしょうか?
「ガスの出どころはアルジェリア
と思うのでアルジェリアと、途中のスペイ/フランスと
何らか交渉をしたということでしょうか。
素人は残念ながら詳しくないです。」
では「他国に集る」とはドイツのどの行動を指していらっしゃるのでしょう?
>は見送っている・・
当時は拒否したのでしょうね。ロシアに慮って。
最近でも、”ウクライナはロシアに従うべき”
という政治家がいますね。
>「他国に集る」・・
ウクライナの支援会議で、何回も、
ドイツは自国のエネルギー事情に理解と支援を
何度も求めていたと覚えています。
> 当時は拒否したのでしょうね。ロシアに慮って。
「当時は」とはスペインの申し出のことですね?
スペインの時は商売気はなかったと
では、つい最近のポーランドの提供申し出に同意しなかった理由は何でしょう?
> ドイツは自国のエネルギー事情に理解と支援を何度も求めていたと覚えています。
通常の商取引ではあり得ないような好条件でガスが供給されない限りレオ2の供給は認めないとドイツが主張していたのではないのでしょうか?
「他国に集る」「戦車をダシにして解決を図る」とはそういう意味だと理解しておりましたが
普通に考えて、これだけ買い手にゴチャゴチャ口突っ込んでくるディーラーからAFVなんか買う気にはならないけどなぁ…
別にフェラーリやらマクラーレンやらの趣味性の高い車買う訳じゃないんだし、兵器なんてそれこそ実用第一でしょうに
エイブラムスが燃費&整備性が悪いから提供しないでは、ドイツとしては自分が提供しないかつロシアが一番嫌がる兵器を提供しろと言われれば、ふざけるな!と言いたい気持ちも理解できなくはありません。
アメリカも苦しい言い訳をせず腹をくくって提供すべきです。
ドイツの顔が立てばいいのですから、キーウ防衛部隊用にチャレンジャー2程度の少数を提供すれば収まります。
こうすれば置き物みたいなものですから、燃費や整備性の悪さは関係ありません。