ギリシャのΗ Καθημερινή紙は「水曜中に政府はF-35A調達の方針を決定し、正式にF-35A売却を米国に要請する」と報じて注目を集めている。
参考:Greece to make formal request for F-35s from US
どちらにしても米国からすればギリシャもトルコも同盟国なので、どちらか一方の戦力が偏るの修正したい意図もあるのだろう
ギリシャはフランスからラファールを24機導入中だがミツォタキス首相は今年5月の訪米中に「F-35Aを2028年以降に導入する」と発表、現地メディアのΗ Καθημερινή紙も29日「水曜中に政府はF-35A調達の方針を決定し、正式にF-35A売却を米国に要請する」と報じて注目を集めている。
この他にもギリシャは保有するF-16C/DをBlock70/72(V仕様)にアップグレード中で、ここまで矢継ぎ早に空軍の近代化を推し進めるのは東地中海の海底に眠る天然ガスを巡る利権、エーゲ海の領海・領空問題、食い違う排他的経済水域の設定などでトルコと軍事的緊張が高まっているためだ。
ただギリシャ空軍の近代化は順調に進んでいる一方でトルコ空軍の近代化は行き詰まりを見せており、第5世代戦闘機TF-Xが完成するまで旧式化していくF-16C/Dでギリシャ空軍に対応しなければならないトルコは米国にF-16Vを売却(新規にF-16Vを40機+既存機のV仕様アップグレード80機分)を要求中で、訪米中にミツォタキス首相は米議会に「我々の領空を頻繁に侵犯するトルコにF-16Vを売らないでほしい、ウクライナ侵攻に対応している中で新たな不安定要因が発生することは許されない」と訴えている。
F-16V売却はバイデン政権が「F-35プログラムからの追放に対する補償」のためトルコに提案したものだと言われており、ブリンケン国務長官もトルコへのF-16V売却を認めるよう議会に要請しているが、S-400導入を問題視する米議会はトルコへのF-16V売却を認めてない。
しかし武器輸出の承認に絶大な力をもつ下院外交委員会が「もしトルコがフィンランドやスウェーデンのNATO加盟をブロックすればF-16V売却を認めない」と発言しており、現在開催中のNATO首脳会議でバイデン大統領とエルドアン大統領がF-16V売却について交渉を行うとも報じられているので、もしかするとギリシャはトルコへのF-16V売却を見越してF-35A発注を前倒ししたいのかもしれない。
どちらにしても米国からすればギリシャもトルコも同盟国なので、どちらか一方の戦力が偏るの修正したい意図もあるのだろう。
因みに英国はトルコに対する武器の禁輸措置を完全に解除しており、もし米国がF-16V売却に応じなければタイフーン調達に動くかもしれないと噂されている。
関連記事:トルコとギリシャの攻防、米議会はF-16V売却を認める可能性が高い
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※アイキャッチ画像の出典:Lockheed Martin
やっぱりロシアのSU75、57は今回の侵攻で売れづらくなってるんかな。
とゆうか生産の見込みが立た無いのでは…
ラファールvsタイフーンになるような状況は流石に英国も及び腰になるのでは
一朝一夕とはいかんだろうが、トルコはS-400を諦めて同等の防空ミサイルを開発した方がいいんじゃないか。または韓国の天弓2を輸入するとか。
正面からの姿だけを評価して、ラファールを!(狂信)
その前にF-35Aを買う金があるのか?
この国々(ギリシャ・トルコ)にステルス戦闘機を渡してもいいのかな。
お互いに第一撃の成功による優勢を夢見て、
入手し次第に開戦しそうに思えます。
最近でもに空戦・海戦はしているようだし。
キプロスを巡って現在に至るまで停戦状態だし。油を注ぐのはどうも。
ステルス機が見えるレーダーが開発されたら両方に渡したらどうかと。
米国からしたら、このタイミングを嫌がっていそう