英国のジェーンズは3日、新たに欧州のスペインとチェコでF-35のプロモーションが活発に行われていると報じている。
参考:F-35 being pitched to new European customers
本当にチェコがF-35A導入に動いているならエアバスやダッソーが黙っているはずがない
欧州の国で公式にF-35導入に関心を示している国は次期戦闘機プログラム(F-35A、F/A-18E/F、ラファール、タイフーン、グリペンEが提案されている)を進めているフィンランドと、トルコとの軍事的対立に直面しているギリシャの2ヶ国だけだが、英国のジェーンズは3日「スペインとチェコでもF-35のプロモーションが活発に行われている」と匿名の政府関係者が明かしたと報じている。
この関係者の説明によればスペインは空軍のレガシーホーネット(F/A-18A/B)と海軍のAV-8BハリアーIIを更新するため近々入札を実施する予定で2027年に更新を開始、チェコも同じタイムスケジュールでリース契約で運用中のグリペンCに代わる戦闘機を調達する予定らしいのだが、もう少し話を補足すると以下の通りになる。
スペイン海軍は運用中のAV-8BハリアーIIの後継機を必要としており、これに代わる機種はF-35Bしかないので入札に応じるのはロッキード・マーティン以外にないのだが、問題はスペイン空軍が85機運用中のレガシーホーネットだ。
85機の内24機は米海軍が使用していた中古機をアップグレードした機体なので機体寿命的に優先して更新する必要があり、エアバスはスペイン企業も製造に関与しているCaptor-E MK.1を搭載したタイフーン・トランシェ4を20機採用するよう働きかけているのだが、ロッキード・マーティンもF-35Aを売り込んでいるためエアバスとの熾烈なプロモーションが水面下で繰り広げられているらしい。
つまり優先的に更新されるレガシーホーネットの後継機の座を射止めた機種が残りの更新需要を受注する可能性が高いため、これ以上F-35Aを採用する欧州の国を増やしたくないエアバスとしては絶対に負けることが許されないという意味で非常に興味深い戦いになるだろう。
さらに今回初めて潜在的なF-35A導入国に浮上したチェコだが、現在MiG-29の後継機としてグリペンCを12機リース契約で運用中だ。
ただこの契約は2027年までなのでグリペンCの買取オプションを行使するとのか、再びリース契約を延長するのかよく分からなかったのだが、どうやらチェコ政府はリース契約の更新打ち切って新しい戦闘機を導入することを考えており、関係者の説明によるとチェコ政府は米国にF-16VとF-35Aに関する情報を要求したもののロッキード・マーティンはF-35Aのみを提案する見込みで提案規模は40機らしい。
因みにチェコ空軍の戦闘機戦力はグリペンC×12機(+訓練専用のD×2機)、国産の軽攻撃機L-159×16機のみなので、本当にチェコが40機もF-35Aを導入できるのか疑問だ。
どちらにしてもチェコがF-35A導入に動いているならエアバスやダッソーが黙っているはずがないので、ここでも激しいプロモーションが繰り広げられるのだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo/Tech. Sgt. Brandon Shapiro
日本はこれだけ売り込まれたことないから不思議な感覚だな。
タイフーンなんて条件だけなら破格の待遇だったじゃないか
ライセンス生産どころか改造も自由だった訳で
もっとも日本の金で改良させたいのがミエミエ&その他諸々日本の事情にあわないから選ばれる事は無かったが
ついでに言えばF-35だって開発国じゃない中では結構待遇良い方だし
もちろん武器輸出3原則とかいうふざけた足かせ無ければもっと良い条件だっただろうが
当時のインドF-Xの時の価格を見たら二倍ぐらい高かった記憶があるんだが>タイフーン
日本でのF-35のプレゼンはDVD流すだけという舐めプだったしな
「ウチで決まりでしょ」という態度が見え見え
そりゃ切望して潰れたF-22に替わる次期戦闘機導入計画であって欲しかったのはステルス戦闘機だもの。当時の選択肢は事実上F-35しかない。
プレゼンの必要もない事案で他の候補機機種は形式を整えるためのもの。
テンペストやFCASに流れる国を少しでも減らしたいだろうね
それはF-35の次の世代だがら
少なくとも直接は関係ないんじゃないだろうか
F35系、特にBが売れたら日本も間接的にちょっとだけ助かるな
数が出るほど単価が下がるし、将来のアップグレード需要も高くなるし、生産ラインも長く残る
少なくとも、スペインはF-35Bが当確のはず。
チェコはどうかなあ。
タイフーンを如何に安く提案するかだけど、F-35にも勝てないかも。
意外とF-16の中古の改修機になるかも。
>少なくとも、スペインはF-35Bが当確
そうとも限らんよ?
豪海軍でもキャンベラ級でのF-35B運用は改造に金がかかり過ぎるって判断でポシャってたので本家のカルロスも同様にF-35B運用には相当な出費が必要なはず。
となるとハリアーⅡの後継機は無しにして無人機(ちょうどトルコが同型艦アナドルでの艦載運用を考えてるし)の調達に切り替えるって可能性もある。
逆にF-35B当確なら空軍機もF-35になるだろうけど。
チェコの空軍の規模からするとF-35はキツそう
B型はコスパも性能も整備性も使用時環境条件もA/C型より悪いから売れる見込み厳しいのが……
STOVL機以外運用できない環境でなおかつお金持ってる国となると結構売れる先は限られるな
トランシェIVが姿を現してきたねぇ
最強の第4.5世代機でありテンペストとのベストなハイローミックス機(BAEシステムズ談)が何処まで広まるか、見物だね
正直スペインならスーパークルーズが可能で搭載量の多いタイフーンの方が良いんじゃないだろうか
デジタルステルス電子戦能力もF-35以上だし何より国内企業への恩恵が大きいのは見逃せない
予定通り行けばだがな…
ドイツへの納入も予定通りうまく行くのか?
今まで失敗ばかりだからなぁ、イカちゃん。
スペインは将来艦載機にF-35Bしか選択肢がないのでセットでF-35Aが売り込みやすいだろう
F-15EXだ!(無理か)
スペインは、FA-18E/Fということもあり得るかな?
ボーイングは、レガシーホーネットの延命を商売にして、その次の戦闘機の販売で勝負した方が、顧客を抑えられるかも。
以前のスイス空軍は日中しかスクランブル対応できないほど予算なかったけど、今ではF-35運用できるぐらい予算増額されたのだろうか
スペインがF-35B買ったらオーストラリアもF-35B買うって流れになるのかな?
議会が買えと言っても、海空軍が嫌がるからなあ。
選択肢ないしそうなるんじゃない
使ってる揚陸艦が同型だし
流行りで言えばクロスプラットフォームで米軍のF-35Bを運用するって可能性もある
原潜で金ねーだろっていうのと、イギリス本国から出張ってくる英空母より豪空母のほうが取り回しいいはずだし
スイスは現有戦闘機戦力がグリペンC/D14機と考えりゃ40機のF-35なんて到底無理だろ
維持整備と飛行コストがグリペンとは段違いや
欧州の中では最も米国製兵器体系を導入しているスペインがJSFプログラムに参加してないこと全然意識してなかった。イージス・システム導入国のスペインの場合海軍のシステムとの連接から言ってもF-35Aは有利だよな。
チェコの場合は…回りに空軍強い同盟国たくさんあるし、安い方でいいんじゃないかな
日本もF-Xの選定時はLMの幹部が来日して
F-35は1機50億円です!すごく安いです!て買え買え言ってくれてたでしょ
まぁ正式契約時には値段が変わってるわけだが
予価で予約注文取るのは戦闘機に限らないがな