トルコは今年2月に大きな地震に見舞われたものの第5世代戦闘機「TF-X」のプロトタイプが予定通りロールアウト、滑走上をタキシングするTF-Xの様子が公開され注目を集めている。
参考:Ismail Demir
エンジン開発は3社競合という異例の形、ロールス・ロイスもトルコ企業と組んでRFPに応じている
トルコ航空宇宙産業(TAI)は国内の防衛産業企業がもつ技術と経験をフル活用してTF-Xの開発を進めており、同機の機体設計と各種コンポーネントやソフトウェアの統合をTAIが担当、搭載する高度なレーダーはアセルサンがミッション・コンピューターは国家の研究機関が開発を進めており、動翼を動かすアクチュエータは複数のトルコ企業とウクライナ企業が共同で開発、コックピットを覆うキャノピーや降着装置などの主要コンポーネントについても現地生産にむけた準備が進んでいる。
TAIは昨年11月に組み立てが進むTF-Xのプロトタイプを公開して「2023年3月18日にロールアウトする」と約束していたが、シリア国境に近いトルコ南部で2月6日にM7.7の地震が発生し甚大な被害が被り、TF-Xのプロトタイプが無事なのか危惧されていたものの予定通り3月18日にロールアウト、トルコ国防省調達部門のイスマイル・デミール氏はエンジンを始動して滑走上をタキシングするTF-Xを公開した。
このプロトタイプが搭載するエンジンは米国製のF110で「プロトタイプ3号機(2号機までという説もある)まではF110を搭載する」と明かされているが、量産機に搭載予定のエンジンは昨年6月に発行された提案依頼書(RFP)にTRMotor、Tusas Engine Industries、Kaleとロールス・ロイスのコンソーシアム(TAEC)の応じ、3社競合という異例の形になったものの「異なる国産エンジンの同時開発に十分な資金を供給できないため1つのエンジン開発にまとめる必要がある」とデミール氏は主張している。
Şehitlerimizin aziz hatırasına! 🇹🇷
Milli Muharip Uçak’ımızı 18 Mart’ta hangardan çıkaracağız demiştik.
Uçağımız bugün pistin başında!
Cumhurbaşkanımız Sn. @RTErdogan’ın liderliğinde inşallah gök vatanımızda süzülmesine de şahit olacağız.@TUSAS_TR pic.twitter.com/cWz3q8APTl
— Ismail Demir (@IsmailDemirSSB) March 17, 2023
トルコのエンジン開発プログラムは「トルコ国内でエンジンを生産すること」「当該エンジンに関する知的財産権はトルコに帰属すること」「輸出承認で制限を設けないこと」「費用対効果に優れてること」「TF-Xを高度4万フィートで飛行させM1.8まで加速可能なこと」といった条件を満たす必要があり、Kaleと組んで計画に復帰したロールス・ロイスが全ての条件を受け入れたのかは分かってない。
デミール氏は「もしロールス・ロイスが条件を満たさない場合、トルコ企業だけでエンジン開発を進める」と主張しているので、TF-Xはまだまだ前途多難だが何とか完成させて欲しいところだ。
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※アイキャッチ画像の出典:Ismail Demir
アメリカ議会が黙ってなさそうと思う反面、一番羨ましそうな視線を向けてくるのはアメリカ空軍な気がする。
ステルス機に違法改造された可愛そうなMig-29ちゃんに見える
むしろMig-29要素はどこに?機体下部に突き出た形で存在するエアインテークやエンジンとLERX(前縁付け根延長)が有れば分からないでもない。それが無くてもベースにMig-29使っているなら分かるけど原形がないならMig-29と言う必要すら無いと思うんだけど。
どちらかといえばF-22のコピーでは?
ウクライナ戦争が長引いて、その戦場に試作初号機が投入され無双する仮想戦記を作れそう
大体どのステルス機もF-22ちっくになるな
そう考えるとF-22って時代を先取りした設計してたんやなって
やはりというか、正面形はまんまF-22ですね。
ステルス性とある程度の機動性を考慮するとこれが最適解ということなのでしょう。
第6世代以降は無尾翼デルタになる可能性が高いにしろ、それも80年代にはあった設計で、今後の機体形状はステルス性と機動性の按分からF-22型~B-2型(全翼機)の間を行き来するのでしょうね。
これから先アクティブステルスが急速に発達して、パッシブステルス(形状ステルス)の必要性が大きく低下すれば色々と面白い機体形状が出てきそうですが、しばらくはあまり「面白味のない」機体だらけになりそうな気がします。
排気口以外ほぼF-22
一卵性双生児くらいそっくりさん
あのあたり最近キナくさくて、エンジンやアビオニクスにヨーロッパがどのくらい関与するのか、気になるところ
日本のDMUの変遷を参考にすると、双発機だと
・正面ステルス偏重だとF-22風味
・側面ステルスも重視するとYF-23風味が出てくる
といった印象です。
例えば、ダクトとウェポンベイの位置関係から、
・ウェポンベイの上にダクトを通す
〇幅を抑えるられる上に
エンジンファンを隠し易い
△ウェポンベイの高さとかに制限が掛かり
胴体高さも抑制し難い
・ダクトは三胴風味にウェポンベイの両脇を通す
〇ウェポンベイの自由度が比較的高い上
胴体の高さも抑える事が出来て平たい形状に
△胴体幅が大きくなる上に
エンジンファンを隠し難い
(YF-23でも角度によりファンが見えます)
といった損得が発生すると思うので。
機首上面の光学センサーが面白い。ロシア機やユーロファイターのような球状でなく、F35のようなカヌー型の覆いになっている。
無人機の前にこうした機体が必要なのでは。
言わば、ステルス化したFA18みたいなもの。
将来の無人機化はその通りとしても、まだ、AIが未熟では。
変な言い方をすると、自動車の自動運転すら、まだ実現途上でしょう。
素人はそう思っています。
いつの間にか聞かなくなったデジタルセンチュリーですね。正直、JSFはプログラム自体が失敗で三つとも別々に作ってF35はBだけで十分だったと思っています。何しろコスト高騰したので
エンジン開発プログラムに成功して、西側諸国の部品に頼らずに生産できるようになれば需要は多いでしょうね
西側諸国の様々な分野への内政干渉に不満があり依存したくないが、中国も信用できず、消去法でロシアを友好国に選んでた国は最近の情勢でロシア製を購入しづらくなって困ってる
そこに割り込めれば数百機単位の需要がある
少しでも西側製部品に依存したらその供給をしないという妨害が可能になるのでハードルは高いですけどね
トルコ自身が最近の西側諸国の内政干渉に不満を持ちNATO加盟国でありながらロシアに近づいていった経歴がありますから似た経緯を持つ国とは仲良くしやすいでしょう
サウジアラビアやUAEはトルコと同じように最近の西側の内政干渉に不満をもっている国で結構な規模の空軍を保有している
インドやベトナムも中国は敵だけど西側も信用できずにロシア製を使ってきた国だから需要を見込める
完成すると
(納期が)早い、(単価が)安い、(政治的な制約が無く)美味い
三拍子揃った皆が欲しいヤツになりそう
F-22、F-35、相当なのか、
F-15EX、相当なのか、
F-3テンペスト、相当なのか?
韓国のKF-21がF414双発で、ステルス性を高めたスパホのイメージなのに対して、TF-XはプロトタイプとはいえF110双発でF-15のステルス強化、みたいな感じになるんでしょうかね。
トルコにとってはこれこそが「本丸」っていうくらいの気合の入れようです。無人機で頭角を現したこともあって世界中の注目を集めているのでしょう。
けれどなんというか、自分から「無人機の時代」を切り開いておいて、今更第五世代戦闘機を作り上げるのが果たして吉となるのでしょうか?真珠湾で空母艦上機攻撃の時代を切り開きながら「大和」を就航させた日本と同じオチにならなければいいのですが。
結局、現代の戦闘機は中身が9割。
確かに前々から23年中とは言ってたけど、本当にやってしまうとは凄まじいですね…。ぱっと見た感じ外装の処理なんかはF-22やJ-20に近い印象で、旧来の桁貼り付け構造で表面がベコベコしているSu-57なんかよりも余程しっかり作ってありそうですね。インテークはボカシが入ってますがS字ダクトっぽいですし、ラプタークローンと呼ばれるカテゴリの中では最も忠実な感じがします。ラプターキーとでも呼ばれるんですかね。ウェポンベイはあるんだろうか。
ただまぁ、エンジンやシステムや各種兵装の組み込みの開発はこれからやらなきゃいけないでしょうし、配備までは何だかんだ10年くらいはかかるんじゃないかなあ
>インテークはボカシが入ってますがS字ダクトっぽいですし
背中の盛り上がり具合とか、そうですね。
エンジンがネックで止まってただけで、KF-Xから離脱した2011年からだと12年、概念設計終わってからでもほぼ10年とか経ってるので「借り物エンジンのプロトタイプ完成」までの期間としてだと全然短くはないのでは。
大変なのはこれからだろう、ってのには同意します。
F-22にそっくりって言う人の意見に1ミリも賛同できない
全然似てないや
全面から見た顔も別物じゃないか
そういやKFー21もこれも、DSIじゃなくてダイバータ付きなのね。
GCAPは結局DSIになりそうだけど…
ロールスロイスはこのようなエンジン共同開発でIHI等との共同開発技術を用いてしまうのかしら。技術流出対策はどうするの?
F110相当のエンジンならRRの手持ちの技術で何とでもなるのでは。