ルーマニアのディンク国防相は京畿道のイルサンで開催中の「DX KOREA2022」を視察後、韓国政府の高官と会談して「将来実施する装備調達プログラムに韓国企業も参加して欲しい」と要請した。
参考:Convorbiri oficiale între miniștrii român și sud-coreean ai apărării
参考:Întâlniri ale ministrului român al apărării cu înalți oficiali sud-coreeni
ルーマニアが韓国とポーランド並の関係性を直ぐ構築できる訳では無い
世界的に韓国製装備品への関心が高まっていることを反映し、京畿道のイルサンで開催中の「DX KOREA2022」には多くの注目が集まっており、スロバキアのナド国防相は自ら視察団を率いて会場を訪れFA-50などを熱心に視察したが、ルーマニアのディンク国防相もDX KOREA2022を訪問して韓国政府の高官と公式の会合を行っている。

出典:Romanian Ministry of Defense
ルーマニア側の目的は発展が著しく技術移転に積極的な韓国防衛産業との協力で、ディンク国防相は特にNATO装備規格(砲弾の規格ではなく防弾・耐地雷能力や車輌向けアーキテクチャに関する規格を定めたSTANAGのこと)に基づいて韓国製装備品が開発されている点を高く評価して「ルーマニア軍が将来実施する装備調達プログラムに韓国企業も参加して欲しい」と要請、両国は二ヶ国間の軍事協力に関する枠組みを定めた協定に署名した。
この協定には共同演習、サイバー防衛、軍事教育などの分野で協力関係を強化することが謳われているが、軍事技術の移転を含む開発協力やルーマニア国内での装備製造に関する可能性の評価も含まれており、現地メディアのDefense Romaniaも「両国間で交わした内容は不明なものの韓国が欧州で受注を獲得した装備を考えれば戦車や自走砲に関心があるのではないか?」と指摘している。

出典:Romanian Ministry of Defense
さらにルーマニア国防省は発行したプレスリリースの中で「韓国防衛産業の潜在的な可能性と現在の安全保障環境を考慮すると、この分野における決定的な要素は技術移転と供給保証の重要性だ」と述べており、ポーランドと韓国の協力関係を意識しているのはほぼ確実だが、両国の関係は自走砲KRAB製造などの段階を踏んで信頼関係を高めてきた背景があるので、ルーマニアが韓国とポーランド並の関係性を直ぐ構築できる訳では無い。
恐らくだが供給保証に実績のある米国などの国(ドイツはウクライナ侵攻で評価を落とした)は今後も完成品の装備輸出が可能かもしれない、しかし海外市場の新規プレーヤーは現地製造や整備に関する技術移転等で供給保証の評価を補う必要があるのだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:Romanian Ministry of Defense
やっぱ、現地生産、技術移転、独自改良なんでもござれの韓国の売り方は買う方からしたら魅力的よな。
もちろん、日本が同じ事をしようとしたらたわけがと罵りますけれども。
韓国と同じような事が出来なければ日本の武器輸出はまず無理では?
そもそも日本も米国から兵器を購入した時
可能なら現地生産、技術移転、独自改良を行っているのに自分達が輸出する時はダメなんて言っていたら世界から相手にもされないと思いますよ?
日本製の兵器は日本の素材と日本の工作機械と職人技が前提なので、技術移転を売りに世界で売りたいなら現地の技術水準でも作れる設計を徹底することじゃないでしょうか。もしくは韓国や英米などが売る武器に部品を提供するかのどちらかだと思います。
韓国と同じ「再輸出も含む技術・生産設備の完全移転」って、輸出国に全く利益の無い自爆営業では?
そこまでしなきゃ売れないのならば、潔く諦めるべきですね(実際、トルコ向けPP輸出はそれでポシャった)
幸い、次の中期防で防衛費倍増ですから、国内需要だけでも何とかなるでしょう
本当に防衛費倍増ぐらいで防衛産業が何とかなると本気で信じてるんですか?
倍増する防衛費は兵器を購入するだけでは無いんですよ?
そもそも防衛費倍増程度で何とかなるなら今更政府が武器輸出に取り組む意味がないんですが?
仰る通りですね…先細る内需では維持出来ない為に既にコマツ及び住友重工などが防衛部門の縮小や撤退を決定した訳ですからね。
韓国の後追いかつ二番煎じのハケン狙いで競合するよりは、ずっと可能性がありますな。
手段が目的化してるのでは?
防衛産業を国として外貨を稼ぐ輸出産業の一つの柱と考えるなら「なんでもござれ」でひたすら武器輸出を拡大することはその目的に直結するが、日本の場合は防衛産業基盤の維持が目的であり武器輸出はそのために取り得る一方策に過ぎないよ。
コマツしかり住友重工しかりすでに防衛産業基盤の維持に綻びが生じてきてるのに、従来の内需頼りでこれからも維持できると考えるのは余りに甘い見通しだと思います。
武器輸出や海外へのライセンス提供の利点として、売買による外貨獲得なんてものは「防衛産業」にとっては二の次であって、メインは供給の安定と多角化にあります。
ヨーロッパからも引く手あまたの韓国防衛産業
売り込みを図るも全く売れない日本防衛産業
躍進し続ける韓国と、停滞し続け没落する日本との対比が、ここでも見事に現れている様だ
遠回しに韓国が成長するのを喜び、日本をバカにしてるの楽しいです?
ウクライナには全くコメントしてこないのを見るに、Jttxの目的は明らかに煽りだからなw
それな
コテハンなんだしいい加減他の住民も鼻で笑ってスルーしとけよって感じよな
前に「匿名」で書き込んでいた人がHNを替えただけの印象ですね。
煽りというか現実を指摘しているだけとも言えるけどね。
反論出来ないって事は少なくとも事実であると認めざるを得ないって事だし。
まーた韓国をダシに日本を貶す煽りコメだよ
本当にうんざりする。何が楽しくて書き込むんだろうね。
ドイツが殿様商売&ウクライナへの兵器供与妨害やったせいで需要が韓国に流れちゃったな。
それはアメリカも英も仏も同じ(需要を韓国に取られてる)
韓国のそれはいわゆる「イノベーションのジレンマ」に近く、新興国のトップリーダーとして新興国の求めるものを気前よく提供できてるのが大きいと思う
あれほど世界中に流通しているドイツ製兵器がいざロシアと戦う段となったら資源供給を抑えられて部品も手に入らない全く頼りにならない存在だったとは…じゃあ他の国はといえば世界中の資源を抑えているアメリカ以外頼りにならず西側諸国はアメリカの掌の上で武器商人ごっこを許されていただけだったという。大変ですね…。
既にポーランドの大量導入が決まってるのだから
サプライチェーン的な意味でも韓国兵器導入のハードルは下がりますね
なお、K-2PLは「本国仕様よりも高性能」「技術完全移転」「生産拠点完全移転」「再輸出件完全移転」の為、実質的に「K-2というネームプレート」以外は完全にポーランドの戦車となる模様
というか、F/A-50にしろ「韓国を利用した迂回輸出」の面を除けば、欧州戦車やLM戦闘機なのよな
決してdisる訳じゃないけど、これ素人目だと儲けあんの?って感じるよなぁ
まぁ日本みたいに極端にガチガチなのも導入する側からしたら全くうまみが無いからやり方変えないといけないのは分かるけどさ
今は輸出した実績を積み上げる段階で赤字でも構わないっていう戦略なんだろうか
旨みがない事は無いと思いますよ?
K2PLは初期の幾らかは韓国国内でも製造しますし、K2PLの輸出許可も他国も独自仕様が欲しいならポーランドと似たような条件で韓国と契約すれば良いですからね。
それに完全にK2PLの製造がポーランドに移管されたらK2の製造ラインは余裕が出ると言う事なので、輸出しやすくなるメリットも有ります。
これ(ポーランドの購入)が原因かは分からんけど、AIM-120Cが撃てるようになって、FA-50が『売れる』仕様になったね。
韓国のFA-50もアップデート出来るし。
悩みは正にKF-21の競合相手が出来た訳で。
ポーランドが採用した以上当然の選択でしょうね
これはロシアに対して危機感を強めて武装した東欧の国に対して危機感を強めたドイツに対して(略
21世紀も火薬庫は健在になるのか?
あまり想像したくない事態ですがもしロシアが気が狂って核兵器を撃ちまくりながらルーマニア国境に迫った場合頼りになる国と戦車は米国とエイブラムス一択です。砲弾は環境に配慮し劣化ウラン弾ではなくドイツ製を使ってもいいかもしれませんがおそらく輸出許可は出ないと思います。本当に想像したくないですね…。
停戦中の国家で兵器の製造ラインを維持しているという強みがあるからなぁ
今回の様な状況で西側規格の兵器供給に対応出来る国は韓国以外に無いのでは
なお、近い将来に生産拠点ごとポーランドに完全移転する為、「停戦中の国家で兵器の製造ラインを維持している」という弱みも無くなる模様。ついでに韓国の旨味も完全に無くなる模様(最初から有ったの?は禁句)
まあ、現在戦争中では無いというだけで、もしもウクライナが負ければ次はポーランドという意味での「最前線」は変わりませんがね
またyoutubeあたりで仕入れた適当なことを…
これだけ大量に調達するのであれば韓国内でも調達する分の価格を大幅に下げられるだけで大きなメリットでしょう
?
K2PLが転輪の数からして違う欧州大陸仕様で、最終的にポーランド国内で完全生産されるというのは、このブログにも記述されている内容ですが?
それも「youtubeあたりで仕入れた適当なこと」なのですか? ここの管理人さんも敵に回しませんか?
それならポーランドとの契約の中にK-2PLの前にK-2を先に導入することや
コンポーネントや部品の国産への置き換えも段階を踏んで徐々に進めていくこと
次期戦車のK-3との将来的な共同開発等々…当然ご存知ですよね?
それらを全く認識していないようなのでyoutubeあたりで仕入れた適当なことと書いたのですよ
K-2に関してなら320両を韓国から輸入して
そのあと500両をライセンス生産でしょ?
これディスカウント込みでも普通に黒字だし
320両の調達だけ見てもこれから韓国軍用のK-2はかなり安く作れるようになるでしょ
これが国が後押しすると言う事
ルーマニア軍にはチャウシェスク政権時に独自開発したTR-580・TR-85戦車やMLI-84歩兵戦闘車、Mig-21などがあり一部は近代化が行われているものの兵器として陳腐化は否めません。こうした兵器を更新していくことが課題であり、韓国の提案するK2戦車やFA-50軽攻撃機は安価かつ現地生産で自国の産業育成に貢献できる西側規格の兵器としてルーマニアは魅力的に感じているのかもしれません。