豪海軍が進めている次期潜水艦「アタック級」プログラムに必要な費用が再び上昇して約900億豪ドルの値がついた。
参考:Australia to spend $90B for 12 Attack-class Submarines
もう本当に駄目かもしれない豪海軍の次期潜水艦「アタック級」プログラムの将来
オーストラリア国立会計監査局(ANAO)は最近提出した報告書「Future Submarine Transition to design」の中で、2016年頃に試算された次期潜水艦「アタック級」プログラムの費用約500億豪ドルを現在の為替レートで再計算すると約897億豪ドルになると指摘した。

出典:Borvan53 / CC BY-SA 4.0
フランスと契約を結んだ時点でアタック級潜水艦を12隻調達するためのコストは約500億豪ドル(約4兆円)だと見積もられていた。しかしクリストファー・パイン元国防大臣は昨年12月、同プログラムのコストは約800億豪ドル(約6兆円)近くまで上昇していると明らかにして政界や世論を巻き込んだ論争に発展していたのだが、さらにコストが97億豪ドルも増えて約900億豪ドル近くまで上昇してしまったのだ。
さらにアタック級プログラムで建造される12隻の潜水艦を2080年まで運用した場合、調達コストとは別に1,450億豪ドルの運用維持コストが発生すると言われているため同プログラムの総コストは2,350豪ドル(約16兆円)という天文学的な数字になり、これを12隻で割れば1隻あたりのコストは1.3兆円を超えることになり恐らく世界で最も高価な潜水艦になるのは間違いない。
これまで政府や軍の関係者はアタック級プログラムのコストについて何度も「まだ決定されていない」と否定してきたが、これは決定していないのではなく調達だけで30年も掛かるため正確なコストを計算するのが難しいのだろう。
特に豪州のアタック級潜水艦は設計や搭載品の大部分を海外から調達するため価格上昇の要因が多く潜んでおり、この辺りの事情は国内調達で大半をまかなえる米国や日本と大きく異る点だ。そのためフランスと固定価格で契約でも結ばない限り、アタック級潜水艦の調達コストは実際に建造してみるまで分からないと言ったほうが正しいのかもしれない。

出典:public domain ロサンゼルス級潜水艦の魚雷発射管室内制御装置
もしこのままアタック級プログラムのコストが増加していけば本当に計画中止に追い込まれても不思議ではない。仮にそうなれば豪州はコストの掛かる独自の潜水艦調達を諦め海外市場に売りに出ている既存の潜水艦を導入することになるだろう。その場合、最も問題になるのは米国製の戦闘システム「AN/BYG-1」を諦めるかどうかだ。
補足:アタック級潜水艦に搭載される戦闘システムは米国のジェネラル・ダイナミクスが開発した「AN/BYG-1」で、これは米海軍のロサンゼルス級、シーウルフ級、バージニア級、オーストラリア海軍のコリンズ級に採用(初期システムからの換装)されている。
豪海軍の潜水艦は米国製の戦闘システム「AN/BYG-1」を使用しているためアタック級にも同システムの採用を予定していたが、海外市場に米国製潜水艦は売りに出ていないのでアタック級を諦めるということは戦闘システム「AN/BYG-1」を諦めるという意味だ。そうなれば豪海軍は潜水艦運用のためのインフラを一から構築し直さなければならず、ここにも少なくないコストと時間が必要になってくるだろう。
前回の記事にも書いたが、現地豪メディアは長距離哨戒任務や巡航ミサイルを搭載した次期潜水艦「アタック級」の調達数を9隻に減らし、対潜水艦戦(ハンターキラー)に特化した日本のそうりゅう型潜水艦が9隻調達したほうがコストと調達期間を圧縮できると言い出している。
日本のそうりゅう型潜水艦を調達するかどうかは別にして、これで次期潜水艦プログラムのコストと調達期間が削減できるならオーストラリアにとっては悪くないアイデアかもしれない。
果たして豪海軍は、このまま次期潜水艦「アタック級」プログラムを進めるのか、それとも何かしらの対策を講じるのか注目される。
※アイキャッチ画像の出典:Andrea Danti / stock.adobe.com
日本の中古の潜水艦を買った方が安いのでは
そんなことするくらいならコリンズ級使うよ。
意味がない。
コリンズ級は海底のロックバンドといわれるくらい煩いぞ、潜水艦としていくつも致命的な欠点だある。
ンな低レベルな理由で言ってない
戦闘システムどうすんだよ
運用方法も異なる
意味がない
じゃあアタック級使うか
ノーサブマリンドクトリン編み出すしかないね
>ンな低レベルな理由で言ってない
低レベルって・・致命的な欠陥じゃないか
実際それが百倍マシ
まぁ一番いいのは豪州向けに新造されて米製システム積んだ改良型調達することだったんだが(アボットは豪州政界で現実が見えていた唯一の政治家だった)党内でクーデター起こして頓挫させちゃったからなぁ
平和な時代ならともかく国際情勢がきな臭さをいや増した時代には装備行政の政治的失敗は将兵と人民の血で贖うことになるお(´・ω・`)
そうりゅう型もそうだけど運用方法が違いすぎて使い道がない。オーストラリアとしてはトマホーク使えて特殊部隊を運べて足の速い潜水艦を日本に作って欲しかったんだと思ってる。
日本もそういう潜水艦を作るつもりだったが信義を破ってひっくり返したのは豪州なんで同情の余地無し
外野から眺めてる分にはめっちゃおもろいw
当事者には絶対なりたく無いけどね。
コリンズ級をポンコツ扱いしてスウェーデン怒らせてるし、そうりゅう買うにしても一度袖にしているから購入条件は厳しくなる。この上フランスの面子つぶせば、購入先はドイツか朝鮮くらいしかなくなるのでは?
運用が南太平洋でオーストラリア人だから結局は寒い国の潜水艦は向いてないのかも
216型はシンガポール海軍が導入してるからねえ・・・
韓国は214型(そして212型も)も契約上では輸出はできないのでは?
中国製を買えば? って思う
(対中国って言ってるみたいだけど)対インドネシア?の長距離爆撃機プランと言い、ギジュツは無いけど、欲しい、買いたい、技術移転シル、国内で生産させろ!! ってのは・・・ねえ。
南朝鮮は今度、電池で動く潜水艦を作るそうなのでそれを買えばよろし。
216型は建造すらされていないペーパープランなんだけどw
こっちみるな、としか。
安い潜水艦が欲しかったら、ここでいつも馬鹿げた妄想ばかり垂れ流す連中が推奨する韓国製潜水艦を導入すべき。
フランス製以上の地雷な上に金払ってライセンス生産しても後から違法な軍事技術漏洩だったと判明するパターンやん(´・ω・`)
まだ国際法問題になる心配は今のところないフランス案の方が比較的マシだわ(うんこ味のうんことカレー味のうんこぐらいの違い)
「うんこ味のうんこ」と「カレーを掛けたフルーツグラノーラの写真」かな。
何にせよこのタイミングで韓国の潜水艦なんぞ買って国際問題にルパンダイブする物好きなんておらんよね。頭沸いてない限り。
なんでアボットが安倍首相に協力を求めたのかがよく分かる話だなぁ
結局オーストラリア政界で国際政治と国内産業の現実が見えていたのは彼だけだった、と後世の史書に記されそう
だな
日本も最新のリチウム電池型を作ってやるよと言っていて、米国の兵装システム搭載も同意してた
そもそも米国システム搭載に関わるおふらんすへの技術漏洩問題は解決したんかな?
これはもう、計画中止&潜水艦の増強も断念と言うオチが待っているとしか思えないな!
今更、仏国以外の潜水艦を買おうにも売ってくれるのは韓国か中国しか無いだろうし、オマケにコロナウイルス対策で国家予算喰われるのが確実な情勢なんだから、潜水艦建造なんてキッパリ諦めるしかあるまいてw
そうでなくても米空軍のB-21戦略爆撃機が欲しいとか、韓国人もビックリの妄想を垂れ流して来た豪州だから、これを機に頭を冷やした方が国民の為だと思うよ
いっその事ロシアから買えば?
って言うのは冗談にして、どの国も兵器調達は色々問題があって大変。本邦も陸自のヘリはグダグダでどうしようも無い状態。兵器調達計画で順調なのは中国、ロシアくらいでは?
ロシアも、原油価格が暴落した上にコロナ蔓延でヤバイぞ。リデル級等の新型艦が、キャンセルされただ凍結や建造一時中断とか流れてるし
それ以前から、Su-57は新型エンジンが完成しない状態で、現行の代替エンジン積んだ機体を間に合わせで調達する状況だ
中国も、今建造している以上の空母建造は断念したし、艦載機はポンコツ、期待のステルス戦闘機も本命エンジンが何時までも完成してないだろと
原油の取引価格がマイナスになったの見て、
物を買って金を貰うって何処のドラえもんの世界?
と目を疑いました。
アタック級のウォータジェット推進を馬鹿にしている人がいたが
結局自衛隊の将来潜水艦もウォータジェット推進を採用するようだな
そうりゅう型はフランスと比較して周回遅れの技術であることは否めない
フランスも通常動力潜水艦でのポンプジェットは実例ないでしょ。
技術は必要を満たせばいいのだから、この場合はどっちが進んでるってことはないと思う。
いくら技術が進んでるからって、1隻のお値段がB-2の6機分とか、ありえねーw
そういう唄い文句でフランスにカモられた訳というのが今回の記事。
今はまだ存在しないのにオーストラリアを苦しめる新装備、装備後も問題続出でその度にフランスから金をせがまれる未来が見える。
周回遅れ以前に存在しない。
従ってアタック級をバカにも出来ない。
批判の種はありもしない技術ではなく破滅的な計画。
2015年ならこの話を信じたがもう信じない。
今は2020年だ。
日本でウォータージェット推進の採用なんて決まってたっけ?
三菱の将来ビジョンでの発表じゃなかったか
>三菱の将来ビジョンでの発表じゃなかったか
これですね。
リンク
そいつはウォータージェット推進その物を全面的に馬鹿にしてたのかね?
「『多少効率が悪くても問題ない原子力動力』前提のウォータージェット推進の潜水艦を通常動力化する事」に疑問を呈してたのでは?
だとすれば「アタック級が通常動力で十分な速力と航続距離を発揮」して初めて「そうりゅう型より先行した」と言える。
自衛隊の潜水艦については「リチウムイオン化で余裕ができたからウォータージェットも検討の余地が出てきた」と考えれば周回遅れでも何でもない、別のコースを走ってるだけだな。
・従来のプロペラ推進に対してポンプジェット推進の静寂性で優るのは高速移動のみ
・通常型潜水艦の作戦期間の大半はその速度より低い
・そのため通常型潜水艦をポンプジェット推進にした場合、作戦期間の大半のおいて推進効率低下しか効果なく、水中持続時間の短縮、シュノーケル率の上昇、航続距離の低下として現れる
と言ったのが、世界の艦船別冊「現代の潜水艦」で元潜水艦艦隊司令官の小林氏がしてたコメントで、
またオーストラリア戦略政策協会のザ・ストラティージストによると
ポンプジェット推進をプロペラ推進に戻すことで、水中持続時間と航続距離を60%増加させる事ができる
と見積もっているとの事ですね。
言い換えると、アタック級で想定されてる推進効率は、従来型の63%程度となるのかな。
自衛隊の潜水艦がポンプジェット推進を採用するのなら、
それらのデメリットを無視出来るだけリチウムイオン化で余裕ができたか、
高効率な新型のポンプジェット推進を開発したか、
のどちらかですかね。
「コースを走ってるだけ」は、言い得て妙です。
「別のコースを走ってるだけ」でした。
日本は総合性能を考慮してウォータージェットを選ばなかった訳ですからね。
アタック級がリチウムイオン搭載のそうりゅう型を静粛性を含む全性能で上回る形で完成・戦力化しない限り「フランスがリード」とは言えないし、
ましてやアタック級の戦力化が日本の3000t型より遅くなる様なら「3000t型の性能が、アタック級に全面的に及ばず、4番艦辺りでウォータージェットに変更してみたけどそれでもやっぱり遠く及ばなかった」くらいの事態にならないと「日本が周回遅れ」とは言えないですよね。
アタック級のウォータジェット推進について、推進効率を問題視してたのは、オーストラリア自身の様ですよ。
効率の悪化を上回る蓄電能力の向上があれば許容可能な範囲の可能性はある
つまり世界で初めてリチウムイオンバッテリー搭載潜水艦を就役させて全固体電池の開発・実用化でも先頭をひた走る日本だが(将来的にはトヨタ製のバッテリーが潜水艦に乗る可能性もある)
フランスは自動車分野でさえ電動化は日産頼みなので、な…
>効率の悪化を上回る蓄電能力の向上があれば許容可能な範囲の可能性はある
アタック級での見積りベースだと、従来型の1.6倍以上のエネルギー容量が必要ですね。
多分海自のウォータージェット潜水艦の就役はアタック級より早いぞ
周回遅れはフランス
ただの建造費と総経費を混同している人が多いな
オーストラリアに生産設備を構築し技術者の養成をすればそうりゅう型だってこれくらいかかる
オーストラリアが希望したのは潜水艦兼巡航ミサイル発射キャリア兼特殊部隊投入キャリア。
母体がそうりゅうなら潜水艦にしかならないのでずっと安いだろうがあくまで水中兵器に留まっただろう。
存在出来ないならもはやフランス案は案とも呼べない。
ただの失敗
豪海軍が最初からそんな希望を出していたのなら、米が純粋なハンターキラーであるそうりゅうを奨めた理由がない。
恐らくは仏がそういう甘言を囁いたから、豪側もつい夢を見てしまったのでしょう。
これだけ盛り沢山の装備を盛り込めば、水中排水量5000~10000トンは必要。
そうりゅうは大それた事など考えず、「水中兵器」に留めているから優秀なのです。
兵器き限らず工業製品は、如何に最適な妥協を行うか、ということなのでしょうね。
あれも欲しいこれも欲しいと欲張り過ぎると、破綻し易くなったり、難航して時期を逸するようになると。
そうだとしてももはや調達不能レベルの予算なら有害でしかない。
その点から言ってもフランス案推しはバカだったかアンチオーストラリアかのどちらかしかない。
更にいうとあとからあれこれ名目つけて予算を膨らませるのはオーストラリア納税者からみれば純粋に詐欺臭い
「ターボプロップ機をレシプロ機に改修する」様な無茶な案を鼻で笑ってたらまさかの採用。
それなりの勝算があっての提案・採用かと思いきや、予想通り+αの問題にぶち当たって絶賛迷走中。
この状況を全く予想できなかったとすれば提案した方も採用した方もアホ過ぎるでしょう。
中国が仏豪両方に働き掛けたとでも考えないと説明がつきませんね。
別に混同してないぞ
むしろカヌーすらまともな作れない造船業に潜水艦建造技術移転するんだから
アホみたいに金かかるのは分かりきってて絶対上手く行くはずがないからそうりゅう買えよって言ってたのに
日本のポンコツなんぞ役に立たないって言ってたのがアタック級推しの奴らの意見だろ?
どっちが現実見えてたか明らかになっただけじゃん
韓国の島山安昌浩級が条件に合うと思うが。バッチ2からはVLSを装備されるし現地生産にも対応するだろう。そうりゅう型は三菱が売る気がないのでは。前回も断るための見積もりを出した感じだし。
ヴァージニア級並のミサイル搭載能力がない限りオーストラリアは文句つけまくるだろう。従って韓国案もオーストラリアにはいらない話
条件には合うと思います。
但し、大型潜水艦の経験が乏しい企業に建造を任せるとなると、豪はコリンズ級の失敗から何も学習していないのか、と感じます。
島山安昌浩級でも買っておけばよくね?
オーストコリアだしお似合いでしょ
オーストラリアにあとがないことに漬け込んで、このプロジェクトを実験台にしてそうりゅう型では出来ない色んな機能を研究するのはどうだろうか(ゲス)
素直にそうりゅう改にしてりゃよかったと今頃後悔してんだろうなぁ
その程度の知性もないかもだが
アタック級の高騰の一因はインフラ整備の費用が込みな点ですよね?
オーストラリアが自国建造を諦めない限り、大筋では変わらないような気がします。
豪は対中国包囲の重要なリンクだから、この計画は成功してほしい。
どこの潜水艦でも良いから…
ただ、各国の潜水艦を誰よりよく知る米海軍が、そうりゅう型を最高として推奨してくれた事は、何より誇らしく思います。
日本製潜水艦が選ばれなくて本当に良かった。手練れのフランスだから豪州に一方的に負担を強いていられるけど
兵器輸出は素人同然の日本が契約していたら全ての技術とダイヤモンドプリセンスも真っ青の金額を赤字として垂れ流していただろう
潜水艦って事実上、採用するトータルな戦闘システムに合わせたワンオフの設計でないと容量そのものがギリギリに出来ない。
逆を言えば、既存の船体が○○、戦闘システムが△△と別々のものを採用したら、当然余裕を持った設計になるし、そうなれば大型化して、それならこれも欲しい、大型化の悪循環だろう。
そもそも無理のあった企画。
台湾新幹線がこんな感じでしたね。
車体は日本製、システムはヨーロッパ製(フランス製部?)で当初はバタバタでしたね。
車体の更新がなかなかすすまないのもこのせいかと。
またいやな想像で、リチウム電池潜おうりゅう型の出来が良ければ
そうりゅう型の古い艦を早めに退役させて戦闘システム改造込みで売る?
ただAN/BYG-1に改装する際に米軍は介入するだろし、特にソナーシステムも
交換するかどうかで大変そう。
スターリング機関搭載型は思いの外使いづらいようだからこいつを売り払うのはどうだろう。その金でリチウム電池搭載型を1年に2隻づつ作って早期に22隻体制を!
オーストラリアははやぶさ2のカプセル着地点としての価値しかないしな
言い寄ってきても潜水艦に関しては、もう日本は関わらない方が良い
新幹線輸出で懲りてくれまったく
ほんとにろくな奴等じゃない
日本の虎の子の潜水艦を売るなよ
せっかく一度は向こうから破棄してきたんだから
そのどんどんあがる価格をオージーが3世代くらい納税がんばってフランス民間企業に払い続ければいい