最近まで国防省次官を務めていたアグス･スティアジ副提督は、降って湧いたようなオスプレイ導入話の取材に対して「米国の一方的な主張」だと主張し注目を集めている。

参考：Eks Sekjen Kemenhan Sebut AS Klaim Sepihak dalam Penjualan MV-22 Osprey Block C

インドネシアに対するオスプレイ売却許可は米国の一方的な主張？

米国はインドネシア政府の要求に応じて、輸送機「MV-22C オスプレイ」8機をインドネシアに販売することを承認したと米国務省が今月6日に発表したが、やはりフィリピンの時と同じように「米国都合」で発表されたFMS（対外有償軍事援助）承認だった可能性が高くなってきた。

複数のインドネシアメディアは7日、最近まで国防省次官を務めていたアグス･スティアジ副提督（階級は海軍大将）が「インドネシアに対するオスプレイ売却許可は米国の一方的な主張」と語ったと報じている。

スティアジ副提督は「インドネシアの装備品調達には厳正なプロセスがあり、導入される装備品はインドネシアのニーズに合わせる必要がある」と説明、米国務省が今回発表したインドネシアへのオスプレイ8機（推定コスト20億ドル（約2,150億円））もの販売計画は「米国側が一方的に主張しているに過ぎない」と語った。

出典：Pixabay　V-22 オスプレイ

要するに、一言も「オスプレイが欲しい」と言っていないインドネシアに対して「総額20億ドルでオスプレイを売ってやる」と米国が言っているという意味で、何故このように両国で意見が食い違うのか謎だがフィリピンも今年5月、望んでもいない高価な攻撃ヘリ「AH-1Z（4.5億ドル）」と「AH-64E（15億ドル）」の販売承認を米国から押し付けられ国防大臣が正式に拒否しているので、今回も米国側に原因があるように見える。

しかし通常の手順とは異なり「両国の大統領同士でオスプレイ導入を政治決定した」可能性もあるため完全にオスプレイ導入話は「幻」とまでは断言はできないが、国防省次官を務めていた人物でさえ「知らない」と言っているだから、この話の怪しさは相当なものだ。

因みにインドネシアの状況を把握していない韓国メディアは「金がないとKF-X開発費支払い（約13億ドル）を渋っているインドネシアがオスプレイを購入（約20億ドル）するのは筋が通らない」と怒っている韓国防衛産業の声を報じ、遠回しにインドネシアを批判している。

管理人的には「インドネシアのオスプレイは何処から持ち込まれたものなのか？」非常に興味をそそられてしまう。恐らくトランプ大統領が選挙対策として見せかけの販売話をでっち上･･･

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