米国務省の高官はNikkei Asiaの取材に「AUKUSへのパートナー国招待についてオーストラリアは消極的だ」と明かしていたが、影の国防相を務めるアンドリュー・ハスティ議員も「ニュージーランドや日本のAUKUS参加に反対だ」と表明した。
参考:EXCLUSIVE: Australia’s shadow defense minister against Japan, New Zealand joining AUKUS
ハスティ議員は原潜取得と先端技術に関わる機密性の高い知的財産のスムーズな移転が重要と強調
米英豪が締結した防衛協定「AUKUS」の核心的な部分は「機密性が高い技術や情報の共有」にあり、米英による豪州の原潜取得支援に加えて「極超音速ミサイル技術」「極超音速ミサイルに対する防衛技術」「サイバー技術」「AI技術」「量子技術」が共有事項に追加され、各要素に関する作業部会の立ち上げや開発に関する協力などが話し合われている。
Nikkei Asiaは最近「日本をAUKUSに招待するためバイデン政権が英国やオーストラリアと協議した」「4月10日の日米首脳会談で日本招待を発表できることに期待している」「米英豪は日本にAUKUSへの加盟資格を与えたり、オーストラリアの原潜取得事業に日本を関与させるつもりはない」「日本が招待されるのは枠組み下で行われる先端技術の開発に限定される」と報じたが、AUKUSへのパートナー国招待については米豪間で意見の相違があるらしい。
米国務省の高官はNikkei Asiaの取材に「AUKUSへのパートナー国招待についてオーストラリアは消極的だ」「新しい国を招待すると技術共有の枠組みが複雑になって開発が遅れると懸念している」「そのため日本の参加や参加時期は確定していない」と指摘が、同時に「先端技術の作業を中断せずイノベーションを継続する方法はある」「結局のところ(AUKUSへのパートナー国招待は)政策上の決定だ」とも述べ、米国は日本の招待に前向きな姿勢を見せた。
但し、Nikkei Asiaは「AUKUSへの参加範囲や規模が限定的だったとしても、日本は機密技術や防衛情報を守るためサイバーセキュリティを強化しなければならない」と指摘し「米国務省の高官が(サイバーセキュリティ強化について)日本はやるべきことが残っていると誰もが認識していると述べた」と報じていたが、影の国防相を務めるアンドリュー・ハスティ議員はBreaking Defenseとのインタビューの中で「AUKUSに新たな国を加えるべきではない」と主張して注目を集めている。
ハスティ議員は「AUKUSの中核は原潜取得と先端技術に関わる機密性の高い知的財産のスムーズな移転にあり、この部分への関与は現参加国の米国、英国、オーストラリアに留めるべきだ」と述べ、第三国を先端技術の開発に招待するというアイデアを否定したが、インド太平洋地域における第三国との協力強化には反対していない。
ハスティ議員は「ニュージーランド、日本、カナダといった永続的なパートナーとの協力を強化する方法を見つけなければならない」「特に東南アジアでは多くのパートナーと多くの仕事が出来ると思っている」「インド太平洋地域の繁栄と安全はAUKUSだけで達成できない」「AUKUSはその良い出発点になるだろう」と述べおり、AUKUSに新たな国を加えるのではなく「AUKUSと第三国の協力」を示唆しているようだ。
ハスティ議員は自由党所属の影の国防相なので、アルバニージー政権がAUKUSへの第三国招待(先端技術開発への限定招待)をどう考えているのかは不明だが、4月10日の首脳会談で日本招待が発表されるかどうかに注目が集まる。
因みに4月10日の首脳会談で発表が期待されている話題は「AUKUSへの日本招待」「T-4後継機に関する日米共同開発」「在米軍司令部の再編」の3点だ。
関連記事:日米首脳会談、岸田首相とバイデン大統領が在米軍司令部の再編を発表か
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関連記事:日米はT-4後継機を共同開発する方向で調整、自衛隊だけでなく米軍も採用?
※アイキャッチ画像の出典:DoD photo by Chad J. McNeeley
AUKUSは、原潜クラブじゃなかったのかな?
追記
2014年の日経クロステックの『自衛隊の「サイバー防衛隊」発足、防衛大臣直轄で脅威に対処』という記事に同じ画像が記載されてた。
あと令和2年度の防衛白書に『高度化・巧妙化するサイバー攻撃に対応するサイバー防衛隊員』という、同じ部屋らしき写真(中央に同じ機材が写っている)があり、さすがに更新しているっぽい。
申し訳ありません。返信先を間違えました。
しかし、サイバー防衛隊の写真のチグハグさがなんとも日本のお役所~!って感じですねえ。
椅子が20万円近くするバロンなのに、モニタとかキーボード・マウスが、相当の安物w。
さすがに鍵付きケースに入ってるPCは最新型のWSだと信じたい。
仰る通り、安っぽいモニターを、よく分からない配置で置いてますね…。
今ワイドじゃないモニターって数出ないから逆に高くついてそう
ロゴ見えないから良く判らんけどeizoとかかな?
キーボードとマウスは単にpc付属品を使ってるだけなんじゃないかな〜
2年前の同じ部屋と思われる画像だと、モニターが大きくなってマルチ化してるんですよね。いつの写真なんだと思ったら、2014年の日経の記事に同じ画像がありました。
UNIXのIRC戦闘ではタイピング速度がハッキング能力に直結するのに、安物のメンブレンキーボードではかわいそうです。
自衛隊は軍隊じゃないからリアルフォースは使わせてもらえないんでしょうかw。
これEIZOやろ。法人でよく使われる高級品やぞ
EIZOでこのサイズで4:3の高級モニターはもうずっと作ってないような。
今売られてるのはWindows2KXPあたりの時代の業務用レガシーマシン用の為の代替モニターで
アナログ端子が付いてたりしますが高価格高機能の類ではないですね。
サイバーセキュリティならカラーマネジメントや高応答速度の類はいらないと思いますが
最近はPGでも事務でもデスクトップなら広くて情報量の多い20型以上フルHDが当たり前なのでやや貧相な感は否めない。
OSのサポート前後で入れ替えだろうから最大で5年前ぐらいのやつは許したれ。
OSの有償サポやアプリの関係で10年前までならギリギリセーフだが
俺だったらこういう部隊の全容は見せないけどな。
適当なな写真で騙されてくれるならこの上なく簡単で低レベルな情報戦の勝利だわ
現状の自衛隊にわざとショボく見せかけているなどの、過大評価は期待できないです。
日豪は、準同盟関係に昇格したと持ち上げられていた記憶があるんですよね。
オーストラリアが、AUKUSに日本を入れたくないと主張しているのであれば、本音が見られたと受け止めるべきでしょう。
同時に日本も、(セキュリティー面など)自国に足りないものに、向き合うべきですね。
オーストラリアは、中国人移民受入・ダーウィン港湾99年リースなど、日本の事を言えるのか?とも思いますが…。
(2023年10月20日 中国企業のダーウィン港リース、豪政府「取り消す必要ない」 ロイター)
この人、いわゆる強硬と言ってもいいレベルの右派系の人だから…
同時に超がつくほどの保守派
そして元エリート軍人
本音というより、豪州の利益最優先系というか
政治家として、自国の利益優先というのは、納得できる部分ですね。
日本も、中国の電力会社のロゴ問題が浮き出て来たので、足下を整備する大事さを感じます。
まとめサイトにのせられて、殊更にロゴの話を国益を大きく損じる話にしてしまうのは、それはそれで国益を損じていると思います。
それと同様に、オーストラリアという、人口たったの2600万人の決して大きくはない国で、それよりずっと規模の大きい国ですら扱うのに苦労している原潜をもて余さずにすむようにするにはどうすれば良いかを考えずに、友好国を締め出すことが本当に国益にそうのか、という話をするのが大事だと思いますよ。
豪州というお国は知れば知るほどスッポコではないですかね。
日本が入った日には「ククク…豪州はAUKUSの中でも最弱…」とか言われかねない。
まさに日本が入れば4か国ですから、奴は四天王の中でも…
豪州が海軍を強化したいのであれば、日本を利用するのは都合がいいように思うんですよね。
少し推移を見守りたいと思います。
影の国防相が言ってることだし
まあだからオーストラリアの本音なのかもしらんが
オーストラリアの原潜導入から始まったAUKUSですからね。
日本がどうこうより参加国が増える事によってオーストラリアの発言力が下がったり、方向性がブレる事を嫌ってるんでしょうね。
まず河野君を滅菌しないと機密性が約束できません
納期や情報管理は日本がGCAPへのサウジアラビア参加を拒否しているのと同じ理由ですから、これは分かる話だと思います。むしろ、豪州地域の防衛力基盤整備のための枠組みであるAUKUSを西太平洋方面の米同盟国のごった煮クラブにしようとしている米国側の主張が横着な気がするんです。
日本が必要としている米国との連携強化に豪州は不要ですし、その分野は技術投資や雇用維持などよりむしろ部隊運用にかかるものが中心じゃないでしょうか。ですから筋として、日本が主張するなら日米(韓?)の各上級司令部の連絡機能のための枠組みや兵器運用基盤の共通化支援とか、そっちが先に来るべきだと思うんですよね。確かに加入できればメリットはあるでしょうが、なんでAUKUSに入る事が既定路線のような話になっているのか。
”米英豪が締結した防衛協定「AUKUS」の核心的な部分は
「機密性が高い技術や情報の共有」にあり、米英による
豪州の原潜取得支援に加えて「極超音速ミサイル技術」
「極超音速ミサイルに対する防衛技術」「サイバー技術」
「AI技術」「量子技術」が共有事項に追加され” であれば。
これの除け者(?)にされるのは困るかな。
日本としてGCAPでこれ以上国具増えてほしくないのと同じような趣旨よね
プロマネ的に遅延リスクが大きすぎると
特にオーストラリアにとってAUKUSは紆余曲折ありすぎたプロジェクトでこれ以上の遅延は許容不可
日本とオーストラリアの関係云々とかではなく、単にオーストラリアとしてリスク要素をコントロールしようとしただけでは
中国国有企業のロゴマークの件があったばかりだし、言いたい事は分かる。
ただ、ダーウィンの港湾管理権を中国の嵐橋集団に渡した時の政権はどっちの党だったかな。
まあオーストラリアはアメリカに言わされてますが結局は中国ともズブズブですし。白人国家だから許されて
日本は技術者だけ提供しろと?
豪州の攻撃型原潜計画は、現用米英クラスの攻撃原潜を米英の全面的協力の元に豪資金で取得するもので、その枠組みがAUKUSなのは周知と思います。日本他がAUKUSに参加しても豪米英主導プロジェクトなのは変わらず影響は無い。(同プロジェクトに日本の関与が生じることはないのは米英豪で合意済)
問題視しているのは「先端技術に関わる機密性の高い知的財産のスムーズな移転」で、これらの分野で豪州は大きく遅れをとっている(「サイバー技術」は別かもですが)故に恩恵を受けるのは一方的に豪州です。
豪州では、そもそも安全保障面で豪州を支援する枠組みがAUKUSだという認識なんですかね。
AUKUSはオーストラリアの為の枠組みであって欲しいってのは分からんでもない話
それに自ら主要なプレーヤーとして次期戦闘機プログラムに加わってる日本は、つい最近ようやく参加国などに輸出しても良いと決められたくらいの国。
こんな国を主たるメンバーに加えたら、どう足並みが乱れるか分からないと思われても仕方がない。
ホントいい加減に日本は軍事とちゃんと向き合うべきだわ