インドは中国が恐れるている国際共同演習「マラバール(Malabar)」へのオーストラリア招待を実現させるため、水面下で準備を進めていることを明らかにした。
参考:India may invite Oz for naval drill
中国が警戒していた国際共同演習「マラバール」へのオーストラリア参加が現実のものになるか?
インドと中国はカシミール州ラダックでの軍事的緊張緩和のため互いの軍を後方に下げることで合意、既に両軍の軍は1.5km~2km後方に下げられ物理的な接触機会が遠ざけられた状態だが、ラダック地域周辺に配備された両軍の兵士や装備の規模は全く減っておらず睨み合い状態が今も続いている状態だ。
インド側は引き続き両国間の交渉でラダック地域の問題解決に取り組む方針だが、中国に軍事的圧力を加えるため日米印3ヶ国の海軍が参加して行われる国際共同演習「マラバール(Malabar)」にオーストラリアを招待する動きが加速していると現地印メディアが報じており注目が集まっている。
匿名を条件に取材に応じたインド当局の関係者によれば、国際共同演習「マラバール(Malabar)」へのオーストラリア招待を実現させるためには米国と日本から同意を取り付ける必要があるが、近い内にオーストラリアに招待を連絡を入れることになると語ったと言う。
この国際共同演習「マラバール(Malabar)」は1992年に米国とインドの2ヶ国間演習として始まったが、1998年にインドが核実験を強行したことで以降の開催が中止されることになった。しかし2001年9月に発生した「米国同時多発テロ事件」がキッカケとなり再び再開され、2015年には日本を加えて日米印3ヶ国による国際共同演習として毎年開催されている。
補足:日本は2007年から同演習に参加しているが、インドと米国が国際共同演習「マラバール」の正式にメンバーに日本を加えたのは2015年で、それ以降は3ヶ国が持ち回りで演習を主催しており、日本は2019年に初めて主催国として「マラバール2019」を日本近海で行った。2020年の演習開催は新型コロナウイルスの影響で遅れているが年内中に開催される予定で調整中。
ここにオーストラリアを加えることで、実質的な4ヶ国同盟(=協力関係)に発展させて中国に対する軍事的な圧力を高めようというのがインド側の狙いだ。
中国にとってインド洋の海上交通路確保は太平洋進出よりも価値が高く、現在進めている「真珠の首飾り戦略」を完成させるためには中国~中東~欧州への貿易ルートの安全確保は何よりも重要なのだが、インド単独ならまだしも日米印豪の4ヶ国が結束してインド洋の制海権を抑えられれば手も足も出ないため、国際共同演習「マラバール」へのオーストラリア招待は中国にとって非常に深刻なメッセージとして映るだろう。
インド海軍のチャウハン元副提督(中将)は、最近インド洋で日本の海上自衛隊と実施した親善訓練を取り上げて「このような訓練はインド洋に対する中国軍の影響力排除に対する準備が整っていることを中国に気づかせることが出来る」と強調、これに対し中国メディアも「インド海軍単独なら中国海軍に対抗することは出来ないが、日本や米国と組めば中国海軍に対して優位な立場を得られるだろう」という反応を示し、インド海軍が複数の国と結託して中国海軍に抵抗してくるのを警戒している様子が伺える。
結局、中国はインド太平洋地域の主要国が反中国で結束することを中国経済への依存度によってコントロールしてきたが、南シナ海の問題とトランプ政権の誕生で米国は完全に反中国にまわり、尖閣諸島への脅しに屈しなくなった日本も公然と「ラダック地域で現状を一方的に変更しようとする試みに反対する」とインド側支持を表明、新型コロナウイルスの余波で関係が悪化したオーストラリアまで対中国を国防政策として鮮明に打ち出してきたため、非同盟を貫くことが前提だったインドが転べば中国のエネルギー供給ルートが遮断される恐れが出てきたと懸念しており、そのバロメーターの1つが国際共同演習「マラバール」へのオーストラリア招待という訳だ。
印メディアは国際共同演習「マラバール」へオーストラリアを招待すれば「中国側が強行に反発してくる」だろうと予想しており、恐らく中国はこのタイミングでオーストラリアに関係改善という餌で妨害を掛けてくるだろと予想されるが、モリソン首相は最近、今後10年間で約2,700億豪ドル(約20兆円)を国防分野に投資するなど反中国の意思を鮮明に掲げているため中国が付け入る隙はないだろう。
以上のことから、中国が最も恐れていた「印日米豪にインド洋を抑えられる」というシナリオが実現に動き出したと言える。
果たして中国は、この状況に対してどのような手段で対抗してくるのか注目される。
関連記事:中国が最も恐れるシナリオ、印日米豪にインド洋を抑えられること
関連記事:海上自衛隊、日米印3ヶ国の海軍による「国際共同演習 マラバール」初主催
関連記事:オーストラリアが独自の極超音速兵器を開発、今後10年間で国防分野に約20兆円投資
関連記事:インド、日本は数少ない友好国で自衛隊との演習は中国への圧力になる
※アイキャッチ画像の出典:Nick-D / CC BY-SA 4.0 オーストラリア海軍 ホバート級駆逐艦
いやほんとあちこち敵にまわして何がしたいんだ?それとも対外工作は完璧ってことなのかな?
本当の所は、国内の諸問題(新型コロナ蔓延・香港・経済問題等)から国民の目を逸らす為に彼方此方に喧嘩を売ったらブーメランになって帰って来たと言うのが、現在の中国の状況だろうね
この状況は太平洋戦争開戦前の日本に似ていて、後はマジで戦争する以外に選択肢が無くなりつつある
でも実は、中小国や中東、アフリカ辺りの国々は割と中国支持も多かったりするんだよね。数的には西欧諸国+日+αを上回るほどに。
その時がいつかはわからないけど、いずれ必ず、覇権を握りにくる。その準備は着々と進めているよ。だからこそ、日本も今以上にはっきりとした態度をとらないといけない。
そこなんですよね。民主主義の悪用とでも言いますか。
まあ多くの国際機関の意思決定が1国1票の投票で左右されるってのが問題なんですけどね。
本来は「小国の意見にも対等に耳を傾ける」素晴らしい理念の顕れなんですが、「金で票を買い漁る国」にとっては「安い票田」になってしまう。
国外問題以上に国内問題が優先されている、ということでは。対外的に弱腰では成り立たないほど、権力構造に遠心力が働き始めているのでしょう。
四方を敵国に囲まれてる中国は、周りに睨みを利かせつつなんとか突破口を開きたかったんだろうな
まあそのための工作で今こんなことになってるが
どう考えても最近の中国、特にラダック問題は完璧にやらかしてしまったよね
元来、アメリカ市場に寄生してお目こぼししてもらっていたからの経済成長だったのに、そのアメリカを敵に回し、そしてコロナで全世界も敵に回した。そして、止めにラダックだ。もう詰みだね
もしも三峡ダムが崩壊すれば、中共は今年中に崩壊するだろうな
前回はインドはマラバールへのオーストラリア招待を敢えて止めたけども、ラダックでの中国の狼藉を踏まえて、対中国に一歩進めたということだろうか。
インドのサラミ戦術でもあるのだろう。
とはいえ、対中国包囲網は突出しすぎると(米から)ハシゴを外されたときのリスクも大きくなるので、ジワジワと信頼を醸成していくプロセスになるんだろう。
どっちにしても、インドの動き方は合理的だなと思う。
インドも日本と立場が似てる感じ。ほんと、対中国の立ち回りは、弱小国には難しい。
インド洋はこのまま順調にいけば完全に日米豪印にコントロールされることになりますが、インド北端についてはそうなるとは限らないんですよね。
指咥えて見ていたら包囲されるのは間違い無く、本気でカシミールを奪りに来るかもしれません。
中国共産党は人類の敵。一刻も早く滅亡することを祈ってます。
セキュリティダイアモンド演習ですね
オーストラリアも軍拡傾向だし、乗ってくると思います
できるなら、ベトナムと台湾を加えて欲しいものです
日米による中国包囲網に強烈な不満を感じます。
中国が正当に発展したり領土を拡大することが許されないのですか?欧米は良くても中国はダメ?こういう差別的中国観に断固反対します。
過去に中国は日本や欧州に一世紀にわたり侵略されましたが、現在の中国はそのような弱い中国ではない。アメリカによる帝国主義的アジア支配を打ち破るだけの力を持っている。中国は、アジアの問題はアジアだけで解決できるアジア共存関係を構築します。
他国の領域を不当に奪おうとするから駄目
> 正当に発展したり領土を拡大する
もうそういう時代じゃないんですよ。
中国がアジアやアフリカで行っているのは共存関係などではなく詐取的経済支配や浸透工作による世論・政治誘導であり、帝国主義よりはるかに悪質です。
中国がそういう政策を取る限り、少なくとも日本は抵抗します。
いつもお疲れ様ですm(*_ _)m
かわいそう(´;ω;`)
あまりにも笑えるので、あえて釣られてみる
>>中国が正当に発展したり領土を拡大することが許されないのですか?欧米は良くても中国はダメ?こういう差別的中国観に断固反対します。
現代において、正当な発展に領土の拡大は含まれ無いといっても過言ではありません
特に中国が近年南シナ海等で行っている手段は、軍事的領土拡大といっても過言ではなく、時代が時代なら戦争になってもおかしくないものです
確かに中東での戦争は色々と疑問の生まれるものですが、しかしながら「実際に世界で甚大な被害を起こしているテロ組織」を倒すという大義名分があり、それに世界の主要国が賛同した結果でもあります
一方で中国の名分は自国でしか通用しないものであり、正当性が皆無です
>>過去に中国は日本や欧州に一世紀にわたり侵略されましたが、現在の中国はそのような弱い中国ではない。アメリカによる帝国主義的アジア支配を打ち破るだけの力を持っている。
中国は、アジアの問題はアジアだけで解決できるアジア共存関係を構築します。
中国主導によるアジア共存関係なるものについて、視点をアジアの力を持たない国々からに変えれば、「中国による帝国主義的アジア支配」になることが明白です
最近の香港に対する、一国二制度への多大な干渉を見れば明らかでしょう
他国との正式な取り決めを一方的に破棄し自国政府にとって都合の良いように干渉する国が、どうして「帝国主義的支配」を行わないと信じられるのか
「アジアの問題はアジアだけで解決できる」?
「アジアの問題は中国にとって都合のいいように解決できる」の間違いでしょう
そういう反中主義に凝り固まるのなら中国は躊躇しないでしょう。対日武力一撃論も持っていることを警告しておきます。
対日武力一撃論って(笑)頭が回らなくなったら武力で解決とかガキかよ、そちら武力で仕方てくれたら好都合だけどね。もっと頭が良くなるように魚と牛乳でカルシウムをとりましょうね。
それ以前に、対潜戦 対機雷戦で短い海岸線と少ない領海を多国籍軍で海上封鎖すれば、近代的な海上戦を経験してない中国13億人は干上がります!と警告に対し忠告しておきます。
いいよ!来いよ!(せいぜい最後の時まで夢を)胸にかけて胸に!
中国が対外戦争に勝ったのっていつ以来よ? 脅しになってないんだが。
自国の政策に反対する国だから攻撃する、なんて理屈が、第二次大戦後の国際社会で通用するとでも思っているのか?
中国は国連安保理常任理事国なのに、率先して国連憲章を無視するつもりなのか?
「いかなる紛争でもその当事国は、平和的手段による解決を求めなければならない。」(国連憲章第33条)
日本が反中なんじゃない。中国が反世界なだけだよ。日本が核を装備しないとは思わない方がいい。日本は中国を舐めちゃいない。だからあんまり脅さないでくれるかな? 速まるぜ?
何か香ばしい奴だな。
アメリカによる帝国主義が云々と、今時五毛党でもこんな事は言わんだろう。
連合赤軍とか全共闘あたりの死に損なひか?
やー結構いるんだよ、普通の市民の中にさ。
こういう右も左も自由に意見を言えることがどんなに貴重かわからんやからがさ。自衛隊風に言うなら、そういうやからものも守るのが日本の良さだね
勝手な想像ですが連合赤軍とか全共闘あたりの日本人ではないような気がします。
>対日武力一撃論も持っていることを警告しておきます。
のところが引っ掛かりますね。
北朝鮮を見れば分かるでしょう。中国の影響下では豊かになれない。
中国が発展するのはかまわないが、領土拡大の表現は他国から見たら侵略ととらえますね。領土拡大とか貴方はいつの時代の人間ですか?!日米による中国包囲網に強烈な不満を感じる?!は?貴方の国が軍事力拡大してるからこちらも不満に感じるから中国包囲網せざるおえない状態なんですよ。おわかり?
欧州列強が傀儡国家建設して好き放題やってたんだから俺たちも満州国建設してもいいよね
みたいな大日本帝国的香ばしさを感じるwww
その考え方はかつての大日本帝国と同じ考え方です。あなた方のおじいさん世代は命をかけて日本軍に抵抗した、と中国共産党から教わりませんでしたか?
大東亜共栄圏構想を過度に美化する気は無いけど、
それでも中共の「借した金で現地の利益にならない工場やインフラ買わせて、
利子と利益と生殺与奪権の三重取り」なんて支配戦略なんかとは一緒にして欲しくないなぁ。
日本は少なくとも現地の人も産業も育てたよ。
大戦期以前の価値観のまま時が止まってるようですね(´ω`)今は21世紀ですよ タイムワープしてきたんですか?
相も変わらずこういうこと言う人がいるんですね。
もしかして釣りっていうやつ?
5毛でしょ
中国共産党は内モンゴル・チベット・新疆ウイグルを武力併合(軍事侵略)した侵略国家なので、アメリカと同じ帝国主義国家です。
なぜ中華人民共和国ではなく中国共産党と書いたのは、国家憲法の上に党規則が存在しるから。万年隠蔽体質の独裁政治国家と最強の主権帝国。どちらがまともか考えなくても解る。
安全保障とは力こそが全てなので、中国が地域覇権を獲得したならさらに上を目指そうとするのは当然でありそれも自由。ただその結果が現状だと習隠蔽が理解できてないので、無能な指導者の尻拭いにはいつも解放軍が奔走している。結局歴代指導者同様に軍閥の傀儡でしかない。
五毛みたいなのが湧いてるな
どこにでも出てきてゴキブリかよ
鬱陶しいことこの上ないな
いずれにせよ中国が1世紀程前の価値観しか持ち合わせてないことが良くわかる
どれだけ技術が発展しても到底先進国とは言えないな
いずれはここにイギリスも加わり、QE級を含めた大艦隊を見せてほしい。
まあ、QE級をType45が護衛する気持ち悪いブリテン艦隊を見た中国艦隊が(キモさのあまり)逃げ出すかもしれないが。
あと10年中国を抑える事ができれば、30FFM・いずも改・07DDの配備が進んで、海自は質も量も飛躍的に向上した艦隊になる。それまではこうやって中国の目をインド側に向けてもらう事が重要なんだろうね
当たり前のことだけど、中国も軍備増強してるからな
しかも投じられる予算は日本と桁違い
10年後はどうなってるんだろうな?
10年分まで軍事力に予算がまわせる金があるんかな中国は?!自然災害やら高齢化など、コロナの影響やらアメリカからの経済的制裁やらいろいろありますよ、だからと言って中国の事を侮ってないが。
第三次世界大戦の陣営がなんとなく固まってきたな
世界大戦と言うより世界と対戦になりつつあるよ、湾岸戦争時のイラクみたいにフルボッコされそう。
中国本土だけで経済発展するなら誰もなにも言わん
他国の領土をくすねることは国連が国際聯盟だった時代でもその前からでも戦争の要因だったわな
そもそも南沙なんて古代から一度たりとも領有できてねーし
中国の次の狙いはカザフスタン
海路がダメなら陸路があるさ
ベトナムとフィリピンまで足してアジア太平洋NATOを考える段階
ぼんやりしてるからタイが脱落してしまってるし
米大統領選挙の結果と日本の総選挙日程とポスト安部次第で中国は突破口を開けると踏んでいるのでしょう。
今は頭を低くして嵐が過ぎるのを待っていればいいだけと。
現場がおとなしく出来るかは習氏の握力次第。