インド太平洋関連

マレーシア陸軍、問題を抱えたPT-91Mの耐用年数延長プログラムを検討中

ポーランド陸軍はウクライナに1個戦車大隊分のPT-91を提供し、第16歩兵師団が保有するPT-91もK2への更新が決まっているため、Bumar-Labedyはスペアパーツ生産を中止していまい、マレーシア陸軍はPT-91Mの運用維持に問題を抱えている。

参考:Malaysia launches Ambitious Program to extend life of ‘Pendekar’ PT-91M Tanks
参考:Pendekar SLEP Still Up In the Air
参考:Malaysian Military Considers Upgrading Fleet of Main Battle Tanks

LEPへの資金供給が行われないとPT-91Mの寿命が短くなり、新しい主力戦車の取得といった話題に発展する可能性がある

ポーランド陸軍は第34装甲騎兵旅団、第19機械化旅団、第20機械化旅団で運用されていた5個戦車大隊分のT-72、第2軍団機械化旅団が運用していた1個戦車大隊分のPT-91をウクライナに提供、第16歩兵師団の3個戦車大隊もPT-91からK2への更新が決まっているため、Bumar-LabedyはT-72やPT-91のスペアパーツ生産を中止していまい、マレーシア陸軍は導入したPT-91Mを維持するためスペアパーツの供給先を国内企業に変更し、将来の運用・維持に関わる問題特定を目的にした調査を行っている。

出典:16 Dywizja Zmechanizowana

カレド・ノルディン国防相は議会で「調査結果が判明すればPT-91Mの耐用年数延長プログラム(LEP)に資金供給を行うことができる」と述べ、このLEPは「運用・維持問題への対処が含まれている」と報じられているが、ウクライナとロシアの戦争に投入されたPT-91の有効性に疑問を感じている議員も存在し、マレーシア国防省も「調査結果はLEPへの資金供給を保証するものではない」と説明した。

仮にLEPへの資金供給が行われないとPT-91Mの寿命が短くなり、新しい主力戦車の取得といった話題に発展する可能性があるため、潜在的な戦車供給企業にとっては見逃せない動きになるだろう。

出典:Telegram経由

因みに独立記念日の予行訓練中(2022年8月26日)に2輌のPT-91Mがエンジントラブルで立ち往生し、国防省が「二度と同じような事件を起こさない」と国民に謝罪しているため、PT-91Mの状態はあまり良くないのかもしれない。

関連記事:圧倒的なポーランドのウクライナ支援内容、T-72は200輌以上提供
関連記事:ポーランドからレオパルト2A4がウクライナに到着、60輌のPT-91提供も発表

 

※アイキャッチ画像の出典:Kistara/CC BY-SA 4.0

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コメント

    • あばばばば
    • 2024年 4月 01日

    マレーシアの土壌がわからないが、ソ連の血統は新品だと中国の輸出一択だろうし、ロシアに頼らない場合T-72系の部品の輸入も厳しそう
    ドイツのレオパルド2、アメリカのM1は重量が問題。韓国のK2もPT-91から10t増える
    PT-91維持の場合、エンジンスワップと電装系で行けるかどうか
    もしくは軽戦車(CV含む)ものにするか

    4
      • 匿名希望係
      • 2024年 4月 01日

      西側で一番軽量なのが本邦ですからね。
      改90式とか割とやろうと思えば受注うけられそうではある。

      3
      • hiroさん
      • 2024年 4月 01日

      マレーシアと些かでも緊張関係にある国は、中国·シンガポール·インドネシアだが、軍事衝突が起る可能性は非常に低く、インドネシアを除くと対応に必要な戦力は海軍·空軍であり、そもそも主力戦車を無理に維持する必要性がどれ位あるだろうか。
      スコーピオン軽戦車とシブマス装輪装甲車で充分な気がするが、新規に調達するなら中国製も候補になるかも。
      南沙諸島における中国の戦狼方針には思う所もあるだろうが、親中国なので互いに武力衝突は考えていないだろうし。

    • たむごん
    • 2024年 4月 01日

    エンジン・鍛造品・ベアリングなど、戦車のように巨大な特殊車両の部品は、すぐに作れなかったりしますからね。

    少量生産ならば、相応の価格でなければ企業も儲からないでしょうし、どうするのか気になります。

    例えば航空機用タイヤなど、同じタイヤでも特殊サイズ特殊用途の物なので、1本数百万円といった凄い価格になります。

    7
    • 混線
    • 2024年 4月 01日

    これはポーランド経由でウクライナ行きパターン

    18
      • 戦略眼
      • 2024年 4月 01日

      代わりをどうするかだね。

      4
        • k.ziro
        • 2024年 4月 01日

        ポーランド製のK2あたり買ってあげるといいんじゃない?

        2
      • コンビニ
      • 2024年 4月 01日

      部品生産止まっているから活躍出来ない…

      2
    • ブルーピーコック
    • 2024年 4月 01日

    現代戦で戦えるようにしたとはいえ、元はT-72だしなあ。延命するよりかはK2の数を増やすか、レオパルト2A4の改修をした方が良いんじゃないかな。

    8
      • nachteule
      • 2024年 4月 01日

       マレーシア陸軍の話をしているの?

    • 58式素人
    • 2024年 4月 01日

    立ち往生ということは、パワープラントでしょうか。
    ホイールや履帯の予備はたくさんあるだろうし。
    欧州ではなく、米国で代替品を探してみたら、と思います。
    ウクライナが今の状態でなければ、対向ピストンエンジン
    などが小さくて良いと思いますが。
    旧ソ連系車体はエンジンルームが狭いそうだし。

    3
      • NNS
      • 2024年 4月 01日

      T-72系であれば、ライセンス生産経験のある近場のインドが保守や改修を請け負ってくれそうですが、今のところ動きはないですね。

      2
        • 58式素人
        • 2024年 4月 01日

        インドは自前の事で忙しいかも、ですね。
        対中共を睨んで。
        欧州はウクライナで手一杯だろうし。
        余裕があるとしたら、米国でしょうか。
        少し古い話ですが、米国は以前、エジプトの
        T54の改修に手を貸したことがあります。
        その時に、 コンチネンタル AVDS-1790-5A型
        エンジンを使っています。パットンのエンジンです。
        T72より小さなT54に入るなら、
        同じことをできるかな、などと妄想します。

        2
    • AH-X
    • 2024年 4月 01日

    代替でうちの10式どうですかね?40両くらいなら今の生産ラインでもなんとかなるかなと。

    2
      • Easy
      • 2024年 4月 01日

      PT以上に部品調達の難易度の高い機体はノーサンキューでは・・・
      車体がレオパルド系列でもなければM1でもなく、ロシア系列でもないってのは昨今珍しいですよね。文化財登録してもいいくらい。

      25
      •  
      • 2024年 4月 01日

      売れるものなら売ってほしいしどうせ売るなら現地工場作って調達性改善してほしいな
      まああまりにも政治的に及び腰すぎて選択肢にすら挙がらなそうだけど

      2
      • nachteule
      • 2024年 4月 01日

       ノーマルでロシア戦車とタメ張るぐらい安ければまだお勧めはできるが、防御力向上やAPSとかRWSとか必須の装備を統合するなんて話を聞かない戦車って要りますかね?

      1
        • アゼルバイジャン
        • 2024年 4月 02日

        ロシア製の戦車が別に安いわけではないと思うが、何を根拠に言ってんだ?
        T-14のコストはロステック曰く800万ドル~1200万ドルくらいなんだろ?
        現在のレートだと12億~18億円くらいで普通にかなり高額だと思うんだが
        あとは設計が古い旧式のT-72とそれを元にしたT-90という設計が古い前世代の改良版に過ぎないので別に特別安いわけではないと思うが、10式と比較してそんなに安いと言えるのか?

        1
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