Bangkok Post紙は31日「韓国航空宇宙産業(KAI)が訪韓中だったタイのスティン国防相にFA-50を提案した」と報じており、タイ空軍はF-16Block15 ADFの後継機をグリペンE/F、F-16Block70、FA-50Block20から選ぶ可能性が高い。
参考:Korea pitches fighter jets to defence minister Sutin
タイ空軍はグリペンE/F、F-16Block70、FA-50Block20の3機種からF-16Block15の後継機を選ぶ可能性が高い
タイ空軍は第102戦闘飛行隊が運用中のF-16Block15 ADFを退役させる予定で、後継機候補としてグリペンE/FとF-16Block70が噂されているものの、タイ政府はインド、マレーシア、サウジアラビアといった国々が採用したのと同じオフセットポリシー(法律による相殺契約の義務化)を政府調達に導入したため、防衛装備品を供給する国は二国間貿易の中で契約額と同等の経済的見返りを提供しなければならない。
SAABは26日「グリペン提供を正式に提案する」「これはタイ政府のオフセットポリシーを十分満たす内容だ」と発表したが、Bangkok Post紙は31日「韓国航空宇宙産業(KAI)が訪韓中だったスティン国防相にFA-50を提案した。KAIのカン・グヨン社長はFA-50についてF-16に匹敵するマルチローター機でありながら取得コストはF-16の半分だと述べた」「FA-50の飛行コストは1時間あたり5,000ドルに過ぎない」と報じている。
今のところロッキード・マーティンがF-16Block70をタイ側に提案したという情報はないが、タイ空軍はグリペンE/F、F-16Block70、FA-50Block20の3機種からF-16Block15の後継機を選ぶ可能性が高く、何を選択して来るのかに注目したい。
因みにBangkok Post紙は「KAIのカン・グヨン社長がKF-21についても取得コストが8,000万ドル、1時間あたり飛行コストが1.4万ドルだと明かした」と報じている。
関連記事:タイ空軍はF-35Aの調達を米国に断られ、F-15EXとF-16Vを提示される
関連記事:タイ空軍が米国にF-35A売却を打診、米議会の回答は来年の夏頃になる予定
関連記事:タイ議会がF-35A調達資金を来年度予算から除外、空軍は予算復活を訴える
関連記事:米空軍、タイにF-35Aを運用できるか調査するためチームを派遣
関連記事:ロッキード・マーティン、タイ空軍のF-35A調達話は公式のものではない
関連記事:8,200万ドルなら手が届く、タイ空軍がF-5Eの後継機としてF-35A調達を検討中
※アイキャッチ画像の出典:KAI 한국항공우주산업 FA-50GF
韓国の国防産業は、総合的に、本当に競争力が増していますね。
F16、グリペンに、並列で名前が入れば改めて痛感します。
限られた予算でも、数が揃えられるのは優秀な兵器ですね。
正しくその通りですね
飛行コストが安いのもいい
パイロットの育成や練度、部隊規模の維持のコストにも大きく影響するでしょうし
すでにT50が導入済みで練習機から実機への移行もスムーズだろうから
その点でもセールスポイントになるかと思います
疑問をいくつか。
米国はF-16Block70を売るかな?。
同じく、F414-GE-39Eを売るかな?。
トルコと同じ扱いをしそうにも思えるのだけど?。
F-16 ADFの機体寿命は、残ってきないのだろうか?
改修とかにならないかな?
改修可能な機体があるとして。
誰に改修を依頼するか、ですね。
こういう時はIAIかな、と想像しますが。
95年に追加で発注したやつが中古でなければいけるかもだけどね
タイ空軍としてはF-16block70を望むんじゃないかな
ただ米国としてはFA-50block20の方推しそう
タイを信用はしてないがあんまり影響力も下げたくない訳で
導入済み機の発展型であるところのグリペンE/Fを選ぶんじゃないでしょうか
仮想敵は中国でしょうから、安さで選ぶということにはならないと思います
本当はF-35が欲しかったみたいですし
流石にFA-50は他に機種と比べて仕様とか異なりすぎてない?
タイはJAS-39、F-16、T-50のいずれも導入済みなので、スタートラインは同等なのかなと思います。
タイにしてみればカタログスペックだけでなく、サポートや実運用コストも高い精度で推定できるわけで、どういう判断が下されるか興味深いです。
代価として足の短さをどこまで容認するかですかね>T-50の系譜
普通にF-16BLOCK70入れた方がいろいろと流用できる分楽な気がしますが
軽戦闘機を購入する国は国防予算が少ないので数を揃えたいのが第一でしょう
日本から見れば韓国は北朝鮮と休戦状態で首都ソウルは国境から約40Kmしかない
親北朝鮮派と親米派が政権交代を繰り返す不安定な政権から長期運用する戦闘機な
どを購入するなど考えられません。
朝鮮半島有事の可能性もあり日本と韓国との長期の同盟関係などあり得ません。
F-16Block15 ADF の後継機選定は、結局のところタイ空軍の運用構想に適合するか否かでしょう。
FA-50Block20 は F-16Vの APG-83 に匹敵するとされる Phantom Strike AESAレーダーを搭載し AIM-120C7 AMRAAM を統合するとはいえ、戦闘行動半径や最大速度、兵器搭載量等で大きく劣ります。
それらの点で問題無いのなら、財政状況が良いとは言えないタイにとって FA-50Block20 は最有力候補になるかもしれません。逆に全く能力不足と評価されるならば調達コストや維持運用コスト以前の問題です。
2011年に導入開始した JAS-39(12機)は同時導入した SAAB 340 AEW&C(2機) とデータリンクする防空システムとして運用されているようです。その評価が非常に高いという仮定でですが、グリペンE/F が選定される可能性は十分にあるかと。