モディ首相は「2025年までに50億ドル分の武器輸出を達成する」と2020年2月に宣言したが、18日に開幕したDefExpo2022でアルメニアから多連装ロケットシステム「Pinaka」を受注、数年前まで全く無名の存在だったインドは海外市場で着実に存在感を高めている。
参考:India eyeing $5 billion exports, $22 billion turnover in defence sector by 2025: Rajnath Singh
インドが韓国やトルコのような成功を収めるかはまだ未知数だが、政府の強い後押しを受けているインド製装備品の伸びしろを否定する要素もない
18日に開幕したインド最大の武器見本市「DefExpo2022」では期間中に451ものMOUに署名が行われ、多連装ロケットシステム「Pinaka」を発注したアルメニアなどから1.8億ドル分の契約を確保、インドのモディ首相が2020年2月に設定した「2025年までに50億ドル分の武器輸出を達成する」という目標に一歩前進した格好だ。
既にインドはフィリピンから3億7,490万ドル相当のブラモス導入契約を受注済みで、インドネシアにもブラモスを提案、マレーシアとアルゼンチンにはテジャスMK.1Aを提案、エジプトには国産練習機LCA-LIFTやテジャスMK.1Aの現地生産を提案、バーレーンには国産の主力戦車Arjun MK.IIを提案、アルメニアがインド製防空システムに、ナイジェリアとインドネシアがPinakaに関心を示しており、数年前まで全く無名の存在だったインドは海外市場で着実に存在感を高めている。
輸出実績や信頼性の証明といった点で競合に劣るインドが存在感を高めている要因の一つは「技術移転」と「導入費用の融資」をセットで提案している点で、もし米国のような武器輸出政策を採用していれば見向きもされなかったはずだ。
因みにモディ首相は「国内の防衛産業を育成」のため120億ドル規模の売上高を「2025年までに220億ドル規模まで拡大する」という目標も掲げており、最終的に防衛産業界のグローバル・サプライチェーンにインドを食い込ませ、インド軍のため費用対効果の高いエコシステムを構築するらしい。
インドが韓国やトルコのような成功を収めるかはまだ未知数だが、政府の強い後押しを受けているインド製装備品の伸びしろを否定する要素もないので非常に楽しみな存在だ。
DefExpo2022で発表された興味深い装備品
多連装ロケットシステム「Pinaka」で使用されるロケット弾、新たに130km、150km、250kmの3種類が提供されるらしい。
SOLAR’s EPRS & GPRS Pinaka rockets at Defexpo 22 pic.twitter.com/ZtNQRxCPm7
— Vayu Aerospace Review (@ReviewVayu) October 17, 2022
インドが開発を進めているステルス戦闘機「AMCA」の新しいモックアップ
Defexpo 22
After yesterday’s not so good pix of the AMCA, hopefully these are better⚡⚡⚡ pic.twitter.com/X4ZP9bMTeq
— Vayu Aerospace Review (@ReviewVayu) October 18, 2022
AMCAのシミュレーター(デモ)
Biggest talking point of all. The AMCA simulator #DefExpo2022
📷: @ReviewVayu pic.twitter.com/oHSOHMvZie
— SATYA SRIKAR (@TrisonicFoxbat) October 17, 2022
Nice at Defexpo 22
Finally much better shots of the AMCA simulator.
Would like to “fly” it but lines are too long 😔 pic.twitter.com/ZoJ7yij7eG
— Vayu Aerospace Review (@ReviewVayu) October 18, 2022
開発を進めている艦上戦闘機TEDBF
Here you go…. https://t.co/b8N6IdFzdy pic.twitter.com/3depnsiNEi
— Vayu Aerospace Review (@ReviewVayu) October 18, 2022
テジャスMK.1AやテジャスMK.2に搭載される国産AESAレーダー
How did we miss this all this time??
Good closeups of India’s Uttam AESA radar that will be used across platforms (after necessary modifications)At Defexpo 22 pic.twitter.com/3JXBQ9tulg
— Vayu Aerospace Review (@ReviewVayu) October 20, 2022
関連記事:インド、エジプトに国産戦闘機「テジャスMK.1A」の現地生産を提案か
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関連記事:ほくそ笑む中国、競合が脱落していくアルゼンチン空軍の次期戦闘機導入
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※アイキャッチ画像の出典:Ministry of Defence Pinaka rocket
艦上戦闘機TEDBFってテジャスの派生型ではないの?
国土がデカい、人口がデカい、資源もあって強力な中央政府がある
そりゃ伸びますわ
インドはポテンシャルは凄まじい覇権国の素質十分なのに、カースト制度やその他非合理な社会制度や習慣が、成長の足引っ張ってるのがね…。
出来れば急速に不安定化してく中国にとって代わる形でインドが超大国化してくれれば、日本としてもありがたいのだがなぁ
インドなら日本にとって遠い国で、今の中共みたく夜郎自大になっても被害が少ないね。
その代わりシーレーン握られることになるけど、隣国じゃなければそこまで脅威ではない…のかな
インドは油断ならない面もあるが、間に中国という仮想敵がいる限りは、日本とは利害共有し合えるお友達でいやすいのがポイント高い。
ロシアが(勝手に)コケた今、大陸の安定支える重石としてますますインドの重要度は上がってくだろうね
シーレーンは自由で開かれていれば問題ない。
中共は企業秘密の搾取など悪辣なことを普通にやるし、香港などの国際公約も守らないのでシーレーンも持たせて良くない事がハッキリしてる分かり易い国。
インドはしたたかで扱い辛いけど、中共ほど悪辣じゃないイメージ。
インドはパキスタンを圧迫するかもしれないけど、スリランカやブータンに侵攻したり、仏教徒やイスラム教徒を民族浄化したりする感じが今はしない。
中共は台湾や沖縄に侵攻しそうだし、チベットやウイグルでは民族浄化してるし、満州では既に民族浄化済み。
インドはブラモスあたりから輸出で存在感見せてきたな。
テジャスは美しいから、もんっと色んな国の空を飛んで欲しい。
武器輸出の記事になると日本の武器輸出についての話題が中心になりますが
アメリカ側から見たらこの一連の新興国の武器市場進出はどう見えてるのでしょうね。
ポーランドに韓国のK239を導入されましたが、これがそこそこ機能した場合、
ハイマースは「価格が高すぎる」という事で、この手の兵器の市場を韓国やこの記事にあるインドの廉価版ハイマースに奪われるでしょう。
アメリカは武器輸出することで輸出先の防衛戦略にコミットする戦略を採ってますから、西側の兵器市場から米製兵器のシェアが減る事はアメリカの世界戦略の一端が脅かされる事になりますよね。
でも対抗馬のロシアが下手すりゃ数十年は武器供給が難しくなるから、米国があんまり独占しすぎても先細りになって市場自体が小さくなっちゃうし、韓国はともかく、西側とは違う、独自の存在感を放つ国はわりと歓迎してるかも。
ロシアが無くなった空白を中国、韓国、インドなどが埋めているだけ。
最初からアメリカ軍のは買えないor買う気がない国だから気にして無いでしょ。
てか、アメリカは自国内の生産分でしばらく手一杯だろうし。
インドも中国に続き、ゆくゆくは防衛装備のすべてを国産化
それが夢物語ではないとこがすごい
寝ているウサギはカメに追い越されるし、カメがウサギにも化けうることを忘れてる
日本もこれくらいしないと武器輸出はうまくいかんよなぁ。けどここまでしてどれだけの利益になるのかも気になる。
何度消されても懲りないねぇ
もがみのアンテナ輸出はあれからどうなったんだろ
インドとか韓国トルコUAE見てると、今後の兵器産業はやっぱり政府の強い後押しが必要になってくるんだよなぁ、後アメリカみたいな変な制限かけないこと
日本も日本版DARPA作ったり装備庁の予算1兆円に増額目指したり三原則の規制緩和目指してたりするけど、わかりやすい成果出るのは最短でも10年後位になるんだろうなぁ、韓国やトルコ、インドも十数年も地道に頑張って来たからこその今の成果な訳だしね、しかも日本みたいな縛りは無かったわけだし、悔しいけど日本はようやくスタートラインに立ったか?て所にようやく来たわけだし、頑張ってほしい
そして自分もタチの悪い煽り、釣りには絶対にかからないように頑張る
日本は人口急減(もはや人口”減少”ではないレベル)、経済規模縮小、少子高齢化とそれによる社会保障負担増大などが日本政府自身からも指摘されている状況です
日本はようやくスタートラインに立ったかどうかというよりは、”衰退途上国”と呼ばれる悪循環から抜け出そうともがいている状況であり
国防費、国家兵站、情報戦の技術や情報産業などで厳しい展開が続きそうに思われます
それを言うと、日本以上に出生率の低い韓国、UAEはもっと厳しい状況になりますけどね。
どこの国もその国なりの苦労があるということでしょう。
UAEは面白いね。
若者が多い国なんだね。
人口の9割が出稼ぎの若者で低賃金労働をさせている。
高給取りの専門職や技術職、事務職は自国民で占めている。
アラブ人は楽に帰化できるらしいが家族を呼び寄せるのが難しいからある程度の年齢になると帰国する。
外国人は30年以上住んでアラビヤ語はネイティブレベルが要求されるから最初から定住しようと思わない。
要は国内に帝国主義的植民地を持っているようなものか?
もしかして日本もそれ狙ってる?
でも人権団体が黙ってないな?
反乱が起きそうで怖いな。
防衛産業の魔境ぶりに拍車がかかってるな。しかも、今後韓国製兵器を買った国が国際兵器市場に参入して改良版を販売し始める事すらありうるし、この中に突っ込んでいくのは舵取りが大変だわ。
レーダーなんかの間接兵器と言えばいいのかは国内テストができるけれど、小さくは小銃・弾薬とかの直接兵器は国内の開発メーカーが自由に試射出来たり技術検証の為の武器輸入もできないから、輸出するにしてもオンリーワンなものじゃないと輸出は苦しいでしょうね。
輸出も政府・商社・企業と関係構築がどうなるのかは興味がありますね。
安かろう悪かろうを否定する人も多いんやけど、それでも安かろう悪かろうな商品は売れているんやね。
そんで、高いけど大したことがないっと市場で判断された商品が瞬く間に消えて無くなっているんも事実なんですわ。
兵器も工業製品なんで、大量に作って運用して欠点出しをしながら改良していくんが一番手っ取り早いし、自国分だけでは自画自賛になってまう可能性が高いんで他所の国での相見積もりで勝利するんは大いに価値があるんですわ。
今回のウクライナ戦で馬脚を見せてもうたロシアは言わずもがな、安かろう悪かろうから抜け出すために必死に改良を続けるインド・中国・トルコ・韓国と圧倒的高性能を誇る米国に挟まれた英・独・仏の兵器産業は今後かなり苦しくなるっと思うんですわ。
なんか勘違いしてる人も多いけど、マニアックなほど職人芸の高品質と評価されてた日本製品も最初からそうでは無かったもんね、物によるけど、中国製品みたいに粗悪品の代名詞だった時代もある。
それが今や中国製品すら世界レベルに進化しつつあるのを忘れてるから日本のほうが取り残される
トップを走るもの、トップに立てるものは他とは違うって、それは努力と向上心の有無
過去の栄光ではない
インドをなめる理由はない
射程250キロのロケット弾とミサイルの違いがわからん。
それだけの射程があるなら無誘導のわけがないだろうし。
一部を除いたミサイルはロケットエンジンで飛行するから、ロケットといっても間違いではないかと。
巡航ミサイルの多くはジェットエンジンを積んでいて、ロケットと呼ぶのは正しくはないと思いますけどね。
目の前にトラックがあって「コレは自動車です」って言われて違和感を感じるみたいなカンジではないでしょうか?自動車と言ったら乗用車をイメージしてしまい、これはトラックじゃないのか?と。
インドやトルコにはぜひロシアや中国や韓国のパイを奪ってほしい。