イランとアフガニスタンの国境沿いで武力衝突が発生して死傷者が発生しており、衝突の原因はヘルマンド川の水利権に関係している可能性が高く、タリバンの元司令官は「長老達の許しさえあればテヘランを占領する」と息巻いている。
参考:At least three killed in clash on Iran-Afghan border
参考:Three Killed In Border Clashes Between Iranian Forces And The Taliban
参考:Iran Exchanges Heavy Gunfire with Taliban on Afghan Border
長老達の許しさえあればテヘランを占領できる。我々はアメリカ人との戦いよりも熱心にイラン人と戦うだろう
イラン・スィースターン・バルーチェスターン州とアフガニスタン・ニムルーズ州の国境にある検問所付近で武力衝突が発生、両国とも「相手が先に攻撃を始めた」と主張しているが、ここは「アフガニスタン西部地域からイラン東部地域に向かって伸びるヘルマンド川の水量をタリバンが制限した」とイランが非難していた地域で、アフガニスタン側は水量制限を否定しているものの「イランは対価を支払わずヘルマンド川の水資源を利用している」と主張もあり、武力衝突の原因は水利権に関係している可能性が高い。
タリバンが運営する内務省の報道官は「ニムルーズ州の検問所に向けてイラン側の国境警備隊が発砲して我々の反撃を受けた。現在の状況は制御下にあり、我々は近隣諸国との争いを望んでいない」と、イラン側の治安当局者は「タリバンが国際法や近隣関係を遵守することなく検問所で銃撃を開始した。我々は優れた重火器を使用して敵に深刻な損害を与えた」と述べている。
因みにイランに批判的な言動を繰り返して司令官の地域を解任されたタリバンのアブドゥル・ハミド・コラサニ氏は「長老達の許しさえあればテヘランを占領する。我々はアメリカ人との戦いよりも熱心にイラン人と戦うだろう」と述べており、タリバン内部には1973年の合意(年間8.5億立方メートルの水をヘルマンド川からイラン側に供給する義務)に違反していると非難するイランを快くおもっていない勢力が一定数存在するらしい。
Biden left over $7 billion of military equipment in Taliban-controlled Afghanistan after his failed withdrawal plan.
Today, Taliban soldiers entered Iran & attacked a military base using American military equipment.
Joe Biden is funding multiple wars on the taxpayer’s dime. pic.twitter.com/50WihrIn31
— Grand Old Patriots🇺🇸 (@GrandOlPatriots) May 27, 2023
There was a conflict on the border between Iran and Afghanistan today.
Local Afghan media reported on a conflict on the common border with Iran and announced that it took place in the Makki district of Konam district in Nimroz province between the Taliban and Iranian border… pic.twitter.com/uh5GolPwLl
— Spriter (@Spriter99880) May 27, 2023
Abdul Hamid Khorasani’s message from the Taliban’s oppressive commanders to Iran: Do not test our power, you are behind the curtain with the Westerners, we are real Muslims, if the elders of the Islamic Emirates allow us, we will conquer Tehran… pic.twitter.com/hDAKmbpeYf
— Spriter (@Spriter99880) May 27, 2023
関連記事:ロシアが旧アフガニスタン軍の特殊部隊を勧誘、既にウクライナ入りした可能性も
※アイキャッチ画像の出典:pixabay
イスラエルが暗躍始めそう
イスラエルの工作の可能性すらある
タリバン政権が復帰しても、イラン側は一応協調姿勢を見せていたと思ったのですが、やはり相容れない関係みたいですね
シーア派とスンニ派との宿命の間柄ですし、アフガニスタン南部に影響力のあるイスマイル・ハーンを匿っていますしとお互いに殴り合えるカードを持っていますしね。
そりゃシーア派ハザラ人虐殺してるからねタリバン
世界で一番古いと言われる(?)利権ですからね。大変でしょう。
部族社会の国ですから、政府でも調整しきれないものでしょうし。
国境検問所での銃撃戦は軽い方では。
水利権に関わる仕事を昔やっていたのですが他の水利権者の御機嫌取りが大変で、何か問題が起きれば怒鳴り込んできたり、必要のない商品を無理やり買わされたりもしました。日本でも明治時代以前は水利を巡って村同士の戦争が頻発していたようですし、高温乾燥地域で部族社会であるアラブ圏であれば水利のために流血も辞さないでしょう。
因みに静岡県とJR東海がリニア工事を巡って対立している件について、かつて鉄道のために丹那トンネルを掘ったところ地下水の渇水が起きて農作ができなくなったことがあるために、静岡県側の不信感が強いようです。まあ私はアメリカもヨーロッパも導入しない磁気浮上列車という技術に何の期待もしませんが。(建設コストも電力消費も高速鉄道の2倍以上!)
どっちかの現場「バーン」
(ヤッベ、撃っちまった!)「相手が先に発砲しました」
とかもありそう
アメリカが中東から撤退してから、誰も基本的には関わらなくなるだろうなぁ。
それが正解なのかもしれんが。
イラン憎しでアメリカがタリバンへの支援を始めたりしてな
というか冷戦中はムジャヒディンを支援していたから別におかしくないか
そして、ビンラディン・サダムフセインみたいに未来では敵になる。
圧倒的軍事力差があるのに、テヘラン占領発言がハッタリに聞こえない抑止力
こういう非対称戦の強みが日本にも欲しい
アフガンは部族社会ですから氏族や軍閥の見解が国家の見解と一致しているとは限らないですが、共通の敵を失った瞬間こうなるというのは何だかなあって感じですね。(この前のタジキスタンとキルギスの例のように、衝突したからといって別に戦争にはならないのが中央アジアだったりもするのですが)
イランは世界最大のアフガン難民受け入れ国で、ソ連のアフガン侵攻の頃から断続的に数百万人規模のアフガン人を受け入れてるんですよね。そしてタリバーンにとっては米・北部同盟政権を転覆させる戦いの支援者でもありました。にも関わらず、対テロ戦争中から絶えず国境地域では衝突が起こっているので、両者の潜在的な関係性の悪さは推して知るべしでしょう。イランとアフガンが戦争を始めてしまえばタジキスタンやトルキスタン地域も巻き込んで不安定化するのは必定(米軍はカブールを起点に東からアフガンを平定しようとしたが、イランは西から攻め入るのでタリバーンにとっては東隣の国々が後背地になる)で、そうなると中国が対応を強いられる可能性すらあります。中露といった秩序への挑戦者たちの足元も決して安定ではないのですね。
アフガンにイランの石油パイプライン通すっていう中共の計画が早くも頓挫してしまったね
日本にとっては嬉しい誤算だけど(笑)
アフガニスタンに石油パイプラインを通す計画は無かったと思います。
中国には中央アジアからの石油パイプラインがありますし。
中国が計画しているのはサハリンやモンゴル経由の石油パイプラインですね。
他にはパキスタンのグワダル港からカシュガル(ウイグル)まで石油パイプラインを通す計画もあります。
民は民に、国は国に敵対して立ち上がり、方々に飢饉や地震が起こる。
を地で行く状況・・・
イスラムもシーア派、スンニ派、唱って争ってるけど、
当のカリフを権力剥奪して放置した挙げ句モンゴルにぶっころされてるのはいいのか。
どっからか沸いたアラブ人ですらないトルコにカリフ継承主張された事はいいのか。
その派閥内輪揉めは意味有るのか?
シーア派としては、カリフとはアリーとその子孫なので簒奪者アッバースの末裔なんぞどうでも良いのではないでしょうか?
別に何らかの資源を輸入しているわけでもないし、反西側諸国が内輪もめを始める分には、特に我々にとって損失はないわけだけど…。
なんか世界情勢がごたついてるなー、とは感じますね…。
もし衝突したらパキスタンはどうでるか。
タリバンとパキスタン政府って微妙な関係だよね?
タリバンのスポンサーといえば、パキスタンのISIが有名だけど今はどんな関係なんだろか
パキスタン国内のパシュトゥーン系はタリバンに味方するか?
中東の混乱は止まる事を知りませんね。一つ戦争が終わったら別の戦争が始まる。この対立はアメリカとイスラエルがニッコニコですね。
中東の混乱は止まる事を知りませんね。一つ戦争が終わったら別の戦争が始まる。共通の敵がいるはずの同陣営でも殺しあう。もう誰にも止められないでしょう。それにしてもこの対立はアメリカとイスラエルがニッコニコですね。
ミスです。2回出してしまいました。
ミスです。2回書いてました。
ミスです。2回出してしまいました。
もともとイスラム勢力同士だからといって仲良しというわけでは無いのです。
昔からキリスト教勢力と組んで隣国をボコしてましたし(十字軍とも組んだこともある)
なんならシーア派、スンナ派という括りもあまり関係ないんです。