韓国製防空システム取得に約35億ドルを投資するアラブ首長国連邦(UAE)はT-50導入のため既に動き出しており、来月にボワルディ国防担当国務大臣を韓国へ派遣して協議を行うと報じられている。
参考:UAE, 천궁 이어 4조원 규모 국산 훈련기 도입 추진
防空システム輸出は両国間の安全保障協力おける始まりに過ぎないと予告したイム大統領特別補佐官
UAEは空軍近代化の一貫としてM346導入を2009年2月に発表、しかし契約交渉の過程で行き詰まり計画が頓挫(イタリア側が提示した産業協力案が期待外れだったらしい)して空軍の次期高等練習機導入は何年も宙に浮いていたが、UAEはボワルディ国防担当国務大臣を2月に韓国へ派遣して韓国航空宇宙産業(KAI)を訪問すると報じられている。

出典:ROK Ministry of National Defense
つまりボワルディ大臣の訪韓目的は「KAIとT-50導入に関する何らかの協議を行うため」と解釈するのが自然で、文大統領の中東歴訪に同行しているイム・ジョンソク大統領特別補佐官(外交・安全保障担当)もアラブ首長国連邦への天弓2/M-SAM BlockII輸出について「これは両国間の安全保障協力おける始まりに過ぎない」と語っており、韓国メディアは「UAEがT-50導入に関心を示していることを念頭に補佐官は発言したのだろう」と報じているのが興味深い。
因みにUAEが調達を予定している次期高等練習機の数は60機前後で、仮にT-50を導入すれば契約額(関連費用込み)は45億ドルを超えると韓国メディアは見ており、約35億ドル規模と言われている天弓2輸出契約を上回る規模だ。

出典:한국항공우주산업 T-50の地上シミュレーター
果たして正式な契約締結に辿り着けるかは今後の交渉次第だが、両国は産業分野(韓国はUAEの脱石油事業への支援)と安全保障分野(韓国製防空システムの導入)の関係強化で認識が一致しており、UAEを含む米国寄りだった中東諸国はバイデン政権の武器輸出ポリシーを危険視しているため、T-50のUAE輸出が成立しても不思議ではない。
関連記事:UAEを訪問中の文大統領、4,000億円規模の防空システム「天弓」輸出契約を締結
韓国空軍に提案された3機種全てが候補から脱落?追加導入する早期警戒機を国内開発で調達か
韓国空軍が追加導入する早期警戒機にはE-7A、Global Eye、G550CAEWが提案されていたがE-7A以外は空軍の要求を満たさず、E-7Aはボーイングが1機あたり1兆ウォン/約960億円を要求してきたため追加導入の候補から脱落し、防衛事業庁は国内の防衛産業企業を集めて早期警戒機の開発案と開発スケジュールを協議したらしい。
関係者は「搭載レーダーやシステムのみを開発して輸入プラットフォームに搭載すればE-7Aの半値で取得できる」と現地メディアに明かしたが、今のところ韓国空軍は何も言っていないので本当にE-7A調達を断念したのかは不明だ。
※アイキャッチ画像の出典:한국항공우주산업
この話題とは違いますが、天弓ミサイルと天武ミサイルの違いってなんですか?
詳しい方いましたら教えてくださいorz
確か天弓は防衛用で、天武は攻撃じゃない?
一般的な認識なら
天弓:防空ミサイル
天武:長距離ロケット(誘導/無誘導)
地対空ミサイルなら天馬なんてのもあるけど
UAE相手に欠陥輸送機を押し売りしようとしているお隣の島国が、また敗北した様だ
そんな国があるんですか?
ぜひ国名を教えてください。
何一つ押し売りどころかまともに防衛関連製品を売れない国が人のこと笑えるかよ
現状本邦防衛産業は子ども部屋おじさん状態だってのに
落ち着いて茶でも飲め。
そのレス先日本への当て擦りコメだぞ。
その欠陥とやらの根拠知らないし、
フクシマにいちゃもんつけ続けながらUAEに原発とセットでいろいろ兵器を売ってる国が、日本に軍国化だの汚染だの言える立場なのか、
誰が見ても変なんですが
早期警戒機の独自調達の話は、もしかしたらKAIの韓国型戦術輸送機計画か韓国型対潜哨戒機計画と合流させる意図なのかもしれないですね。
まぁその2つはポメラお披露目会後の祝賀ムードで出てきたものなので、本当に実行に移すかとなると分からない部分も多いですが。まだ地上試験中のKF-21のブロック3までの開発やT-50の攻撃機型アップデートにくわえて国産輸送機計画に国産哨戒機、さらには数年内に問題になるであろういずれかの次世代戦闘機計画への参加等々、KAIは20年先まで大忙しですね。
T-50の出自はWikiあたりに詳しいですが、紆余曲折して生まれた機体とは言え
国内航空産業の技術取得や習作目的だけで終わらせずに、きちんと派生型も計画し
輸出商品として海外セールスも地道に続け、それなりに輸出にも成功して、作って
作りっぱなしにしていない点で我が国も見習うべきだなと思います。
純国産など背伸びせずにLMと組んで主要コンポーネントが米国製、かつ、F-16を
ベースとしたおかげで、そこそこ高性能な機体に仕上がって、輸出には米国政府の
許可がいるとは言え、LMと組んでいた事で米空軍の次期練習機に提案も出来て
いったん破れても戦術訓練機としてまたチャンスが巡って来るなど、そこまで
狙ってLMと組んだわけじゃないでしょうが、なかなか運の良い機体です。
ジェット高等練習機は世界的には亜音速練習機が趨勢になっていますが、価格で
不利ではあるものの、かえって練習機でも超音速が必要って顧客にはライバル不在
な状況で、余剰推力のある機体は軽攻撃機化にも有利ですし、F-16が主力な中小
空軍国にはF-16とシステム互換性のある本機は、F-16をハイとすれば攻撃型を
ローとしての提案も出来るのでセールス性にも優れています
ステルスには時代遅れですが、全世界がより高価で先進なステルス機を必要として
いるわけではないので、隙間商品的には売れる余地はまだあるでしょう
なにやっても踏んだり蹴ったりな老舗ボーイングと比べて、新興でもうまく行く時
にはこう言うもんなんですね
ロッキードの技術支援を受け、GEのエンジンを積んでいるはずだけど、その辺の権利や部品供給は韓国独自に用意できるんかね。
アルゼンチンの時みたくストップ掛かった時に代替品をご用意・・・できました!と言える目処がついているからこその補佐官の発言なんだろうか
そんなのはアルゼンチンの時も事前に予想できたはずだけどねぇ…。
また「後頭部を殴られたー!」になる可能性は十分あると思うよ。
韓国のT-50練習機は韓国では開発能力がなく、それでいて必要不可欠なエンジンをはじめとしたアメリカ製パーツや技術が組み込まれているため、今でもアメリカのひも付きであり、売却に関する最終決定権もアメリカが持ったままですね
T-50の最大の売りはそのエンジンによる高速練習機としてなので、アメリカにストップをかけられた場合、韓国は独自に代替を用意することはできないと思われます
嬉しそうだなお前。気に食わんわ
ギャグならいいけど、軍会話の論議なしにケンカ売るならば他所に行けよな
せっかくC-2輸送機を派遣しても、何の実績も経験も得られなかったので、有意義だったと言うしかなかい日本とは大違いだね。
UAE側が動いてくれるなんて、心底羨ましい。
大体やる気のない政府も、最終的には撤退すればいいと思ってる企業も、結局防衛産業の基盤を維持しようなんて誰も思ってないんだろう。
韓国のガッツは60年代70年代の日本を彷彿とさせるわ
日本が失ってしまった物を持ってる
そこに居続ける為に、走り続けなければならない
日本はこの言葉を忘れてないか?過去の栄光に縋ってないか?
失われた30年を40年にするな
物作りは顧客が付いて売れて自信が付いてくると、より良いものを作ろうとする
意欲が芽生えて、必要な投資をする様になるし、現場のモラルも上がってポカミス
や手抜きも減って目に見えない信頼性や品質自体も上がって来ます
特に海外市場で売れるとなれば、ナショナリズムな精神も作用して海外に恥ずか
しくないものを作ろうな意識も生まれるし、自国と異なる文化圏で使われる事は
自国内では予期しないトラブルや要求が発生するので(特に兵器は海外で実戦で
使われたりしたらなおの事)ブラッシュアップされてより磨きがかかって来ます
韓国兵器はなんやかんやといまだに嘲笑のネタにされていますが、今はそんな
上昇気流に乗れている感じなので、今しばらくはこの勢いが続くのではないで
しょうか
政治的なゴタゴタがなければ組みたい相手なのですがね、協同でやれる分野も
多いのに、お互いにホントにもったいないです。
正に正論ですな。
日本製は品質が良い=売れる
と勘違いしてる日本人のミリオタ多すぎ。
日本製=高品質
がそもそも間違ってると思いますよ。
特に兵器の世界では。
しばしばそれが正解
使い捨て感覚の安価な兵器が日本から出てこないのは勘違いしてるから
何でもが、精密高性能高価格の必要なし
はあ、そうなったらいいですねえ、としか。
韓国こそテンペスト・プログラムに幅広く参加すれば、将来的にメリットだらけと思うんですが、何か参加できない理由があるんですかね。
韓国側のメリットは非常に大きいけどteam tempestにとってのメリットが少なすぎる
北相手なら4.5世代+のKF-21で当面は十分なので、そっちで仕事量は駆歩出来るし
第6世代機は日本のF-3の様子見ってところでしょう
KF-21のPVには無人機とのチーミングや電磁波領域戦への対応など描かれていましたし、5.5~6世代機の機能は全てKF-21に実装可能というのがKAIの現在の見解だと思います。ですが政治が必要性を判断すれば既存の次世代機プログラムへの合流や独自開発計画の発足などの動きはあると思います。
欧州FACSなら良いと思いますが、テンペスト計画に参加する場合は国防上重要な機材の供給を日本に依存する可能性(既にエンジンのコアユニットの共同開発は決まり、部品供給の分担化についても協議が進んでいる)もありえます。恐らくですがF-35整備問題の経過などを踏まえるとその状態を韓国政府は許容しないのではないかと思います。もちろんF-35同様に日本製部品を排除したサプライを構築したり、あるいはライセンス権を取得して韓国内で部品製造するといったような迂回は可能でしょうが、20年代半ばからKF-21が空軍に配備され始まる中で30年代前半に完成する次世代戦闘機を何機購入する余力が軍にあるかなど、実は次世代機にのみ関して言えば割と面倒くさい状況なんですよね韓国。
テンペスト開発プログラムは部分的・全体的に第六世代戦闘機に繋がりうる技術を持った国がイギリスを中心としてお互いにその技術を交換・共同発展させるというものであり、一方的に技術を分け与えるというものではないため、そもそもそのような技術を持っていない国は参加することができません