コロンビア海軍は2022年9月に次世代フリゲート開発に関する契約をDamenと締結したが、両者は2023年末までに予定されていた建造契約に署名せず、スペインのInfodefensaは「このチャンスに他の欧州企業や韓国企業が参入してくる可能性が高い」と報じている。
参考:Colombia, enredada en la construcción de sus futuras fragatas
コロンビア海軍とDamenの関係は良好ではなく他の欧州企業も参入してくる可能性が高い
コロンビア海軍はアルミランテ・パディーヤ級フリゲートの更新を予定しており、2022年9月にオランダのDamenと次世代フリゲート開発(設計はシグマ型10514型ベースでCOTECMARとの共同開発)に関する契約に署名、ペトロ政権も建造計画を承認していたが、コロンビア海軍とDamenは2023年末までに予定されていた建造契約に署名せず、スペインのInfodefensaは「1番艦建造が予定通り起工されれない可能性が高い」と報じている。
なぜ両者は建造契約に署名しなかったのか、シグマ型ベースの次世代フリゲートを5隻建造する合意は生きているのか等は不明だが、Infodefensaは「現地の仏大使館を通じてThalesはコロンビア政府に『アルミランテ・パディーヤ級に使用していた仏製システムが使用(同艦からのリサイクルという意味)されないと不利益が生じる』と警告した」「開発契約後にコロンビア軍の将軍は次世代フリゲートに採用するシステム、装備、兵器を把握するため欧州、北米、アジアを何度も視察している」「この将軍は韓国製対艦ミサイルの採用を主導した」と言及。
さらに「韓国の現代重工業が今年3月にHDF-3200ベースの設計と建造をコロンビア側に提案した」「これはペルー海軍やエクアドル海軍に提案されたものと同じだ(ペルー海軍は3月28日に現代重工業との契約を発表した)」「コロンビア海軍とDamenの関係は良好ではなく他の欧州企業も参入してくる可能性が高い」「このまま行けば1番艦建造がペトロ政権下(任期は2026年まで)で始まらないのは確実だ」と指摘し、次世代フリゲートに関する決定は白紙化されたと示唆した。
本当にコロンビア海軍とDamenの関係が破綻したのかは謎だが、Infodefensaは「現代重工業のオファーは非常に低価格だった」と言及している点が興味深く、本当にどの案件にも韓国勢が絡んでくる。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Elizabeth Grubbs インドネシア海軍が導入したシグマ型10514型
Damenだコリャ。次いってみよー。
オフセットなどの理由で低価格なのか、価格を理由に欧州メーカーにNOを突きつけたのか気になる。
単純にニーズとの乖離ではないかと
シグマ級は手ごろなサイズながらも、必要十分な武装を持たせつつ多目的任務に対応可能で
しかも外洋でも活動できるバランスの良い汎用艦艇
逆に言えば、外洋で活動するつもりがあまりないのなら、多目的に使う気がないのなら
韓国が多用してる様な、小型船体に(過剰気味の)重武装戦闘専業艦艇の方が嬉しいと感じる国もあるだろうなと
これは船体建造をめぐる争いではないみたいですね。
むしろ、搭載兵装をめぐる争いでしょうか?。
フランスVS韓国の。オランダには無い(訳ではない)ので。
後になって黒い話(?)が出てきそうな気がします。
搭載兵器のフランスVS韓国だとしたら、
フィリピン海軍での出来事再び、かもしれないなぁ
(現場がフランス製戦闘システムを望んだのに、大臣の鶴の一声で韓国製に変更された話)
韓国の提案しているモデルは、大邱級をベースにしている様ですね。直接このニュースとは関係ありませんが、このクラスを初めて見た時に感じたのは、日本の護衛艦と比して、明らかに低い艦首側の乾舷の高さでした。
日本近海の、特に冬場の海象の激しさは有名ですので、日本の艦船は凌波性を考慮して艦首側の乾舷を高くとっています。ですので、作戦海域が重なる韓国軍艦がこの辺を無視しているような構造を取っているのが不思議に思えましたが、それはまず輸出向けのベースとしての構造が優先されたから、という気がしています。
コロンビア海軍の作戦海域は、赤道から中緯度の大西洋でしょうし、それほど外洋での長期行動は想定されていないでしょうから、耐航性より武装の方が優先されるのでは無いかと思います。大方の中小国の海軍は、沿岸海軍で長期の外洋行動を想定しませんから、そういった海軍のニーズを考えれば、多少の耐航性を犠牲にしても武装の選択肢を多く取れる構造の方が理に適っています。
これは艦船に限らず最近の韓国軍の兵器に共通していて、まず輸出するためのマーケティングがあり、自国のニーズはミニマムに抑えているのでは無いでしょうか。
>それはまず輸出向けのベースとしての構造が優先されたから、という気がしています。
流石に違うよ
きちんと合理的な理由がある
対北を主眼に置いた沿岸防衛・支援戦闘を念願に置いた系列艦艇の後継だから
外洋に出て戦う事を考慮していない船体形状(+武装過多気味)は、建造目的に合わせた合理的な割切の結果
つまり、貴方の
>大方の中小国の海軍は、沿岸海軍で長期の外洋行動を想定しません
というのが他ならぬ韓国海軍であるという事
それと韓国輸出艦艇は、タイに輸出した時の様に、戦闘システム・武装・推進システムに至るまで外国製を採用という事実上別物パターンの前例もあるから
最も、そこまでした際に、韓国の利益がどれほどあるのかは別として…
>>外国製を採用
言うて先代のアルミランテ・パディーヤ級もガワと上もの、中身で製造国が結構バラバラですから
輸出型のフリゲートやそれ以下の小型艦だと結構一般的な仕様なのでは
というか”ソレ”ができないような企業はお呼びでない業界なのかも
>輸出型のフリゲートやそれ以下の小型艦だと結構一般的な仕様
勿論現実的にはそうだし、それをふまえれば成功しているといえる
ただそれは、当人たちが最初からそういうつもりだったらの話
(当初に提示する価格設定にも、当然影響が出る。セット価格と、それぞれ単品で揃える感じ)
韓国自体は韓国製の採用を強く望んでいたらしく、
自国製のものに自信を持っていただけに割と不本意だった模様
(そうであれば当然、当人たちには成功だと感じられない)
韓国の産業は兵器産業に限らず輸出を非常に重視してますからね。個人的にはもうちょっと自国を重視しても良いと思いますけど、輸出で値段下げて量を揃えるほうが良いという判断でしょうか。
現代重工は生き残り必至だなぁ
韓国造船業界自体が非常事態にあるからこそなんだろうけれど
韓国メディアだけでなく産経にまで、韓国社会の闇の一つである韓国造船業界の話が報道されいるくらいだからなぁ
(工員が事実上、不法移民労働者しかいない事、韓国人達が底辺産業である造船業界に就職する事を拒否している事、ダンピング問題、その他)
>『アルミランテ・パディーヤ級に使用していた仏製システムが使用(同艦からのリサイクルという意味)されないと
これって2012年にFRAMしたばっかりだから、それ引っぺがして再利用しろってこと?
カーナビやカーオーディオの再利用じゃあるまいし、そんなことをしてマトモに動くとは思えない。
しかも10年以上前のモデル・現物を最新艦に載せろという発想も理解不能だけど零細海軍だとこうなるのかなあ。
船の武装って基本穴にはめてるだけだからまあまともに動くんでしょう
あのへんだったら相手にするのは基本密輸業者の船や航空機、潜水艦&ぶっ放してくるロケランで
別に最新鋭のイージス艦やステルス戦闘機相手にするわけでないんだし
無駄に最先端乗っけても今までに買い込んだ補修部品とかも買い替えになるし
過剰戦力持って喜ぶのはその国の軍オタぐらいで他は渋い顔するだけでは