カナダは昨年10月、シリアへの軍事介入を理由にトルコ向けの軍需物資輸出承認プロセスを停止したのだが、トルコ側の要請に応じてUAVに使用する軍事向けEO/IRセンサーの輸出に許可を与えたトルドー政権に批判が高まっている。
参考:Opposition presses Trudeau on exemption to military drone tech sales to Turkey
トルコへのEO/IRセンサー輸出問題はトルドー首相の政権運営に大きなダメージ
トルコが製造している無人航空機(UAV)にはL3Harris Wescamが製造するEO/IRセンサーを採用しており、特に同社が製造するMXシリーズは米空軍のMQ-9、米海軍のP-8A、英海軍のAW159リンクスなど多くの国や組織で採用されている人気のEO/IRセンサーなのだが、カナダは昨年10月トルコのシリア内戦関与を理由にトルコ向けの軍需物資輸出承認プロセスを停止=事実上の武器禁輸措置を講じた。
そのためトルコのエルドアン大統領は今年4月、カナダのトルドー首相に直接電話をかけて両者は武器禁輸措置からEO/IRセンサーを除外することで合意したと言われているが、この直談判の裏ではカナダのL3Harris Wescamが雇い入れたロビイストの暗躍やカナダの枢密院事務局(内閣の官房組織)へのトルコ企業による働きかけがあったことが確認されており、トルドー首相が禁輸除外を単独で決断したというよりも政権全体、カナダ自由党の総意だと見るべきだろう。
ただカナダ政府は当初、トルコ向けのEO/IRセンサー輸出承認プロセスを再開したことを伏せていたのだが6月にマスコミに漏れてしまい問題となったが、当時はナゴルノ・カラバフ紛争が勃発する前だったので大問題に発展することはなった。
Արցախի ՊԲ ՀՕՊ ստորաբաժանման կողմից երեկ խոցված թուրքական Bayraktar TB2 մարտական ԱԹՍ-ի հեռակառավարվող տեսախցիկը L-3…
しかし9月27日にナゴルノ・カラバフ紛争が勃発して、アゼルバイジャン軍が使用する無人航空機にカナダ製EO/IRセンサーが使用されているのをアルメニア国防省が写真付きで指摘すると忽ち大問題に発展、カナダ政府は「調査を行う」と発表したが、カナダが輸出したEO/IRセンサーを搭載するトルコ製UAVをアゼルバイジャンに輸出を許可していたのかという疑惑については沈黙を貫いた。
輸出承認プロセスを管轄するカナダ国際関係省も「個別の軍需物資輸出に関する許可についてはコメントはしない」と批判に屈しない姿勢を示したが、結局国内の批判に押されてカナダのシャンパーニュ外務大臣は今月5日「調査が完了するまでトルコへの輸出を一時的に停止する」と発表したが、今度は議会で野党からの突き上げを喰らっている。
保守党はトルドー政権に対して「なぜトルコ向けの軍需物資輸出承認プロセスを停止にも関わらずL3Harris Wescamにトルコ向けの輸出許可を与えたのか経緯を説明せよ」と迫っているが、トルドー政権や自由党は「強力で厳格な軍需物資輸出承認プロセスの運用に取り組んでいる」と答えるに留まり、輸出許可を与えた経緯については沈黙したままだ。
この状況に追い打ちをかけるのが今月16日、エルドアン大統領とトルドー首相が電話で会談した内容だ。
トルコのエルドアン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領は今月16日に軍事協定を締結、その後に開催された晩餐会中にエルドアン大統領はトルドー首相に電話を掛けてゼレンスキー大統領を加えた3人で会談を行ったのだが、このことはカナダ政府も発表しているため問題になっていない。
問題はカナダ政府が何を相談したのかを国民に明らかにしなかった点だ。
トルコとウクライナが締結した軍事協定にはトルコ製UAV「バイラクタルTB2」の共同生産(ウクライナでの製造)が含まれおり、ウクライナは最大48機のバイラクタルTB2を追加導入する予定なのでバイラクタルTB2製造に必要なカナダ製EO/IRセンサーやエンジンをトルコに輸出するのではなく、ウクライナに迂回輸出させる相談を行ったのではないかとカナダメディアは疑っている。
果たしてトルドー政権はトルコとの関係を切れないままズルズル行くのかは不明だが、恐らくEO/IRセンサー輸出問題はトルドー首相の政権運営に大きなダメージを残すことになろう。
関連記事:カナダ、武器禁輸措置を破ってトルコに無人航空機コア装置を輸出
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※アイキャッチ画像の出典:baykarsavunma バイラクタルTB2
何故か知らんが、トルドー氏を「カナダの鳩山由紀夫」と言う人がいる。
サヨクの皆さん
「カナダは死の商人!」
と叩かなくて良いんですか?
そんなカナダみたいに、武器輸出に必死な貴方は死の商人の手先でしょうか?(笑)
輸出を解禁するためにわざわざ圧力工作を必死に行ったのはカナダ政府ではなくトルコ側と民間企業のL-3ハリスウェスカムだぞ池沼。
でも、
「日本もカナダみたいになってはいけない、武器輸出には厳格に対応していくべきだ」
と正論いうと、マジギレしちゃうんでしょ。
「武器輸出は紛争を助長しないよう慎重に行うべき」
というのは至極その通りだと思いますけど?
ドコにマジギレする要素があるんですか???
じゃあ、しないが一番効果的だね!
何故サヨク連中はこうも単細胞揃いなんだろうか?
「医療は慎重に行う必要がある」からと言って
「そもそも医療は必要ない」ことになるんですか?
警官が拳銃持ってる理由を考えなさい
ウヨクってのは武器輸出に賛成なのか(笑)
そんな荒いくくりで左右を区別する無見識こそ痛い
おまえがいちばんしょうもないよ。
武器や軍需品輸出の問題点の一つが国内政争に利用されやすい、ということ。
カナダで保守党と自由党の立場が逆なら、現政権と同じようなことを保守党が言うはず。
他国が何しようが、カナダに害がなければどんどん売るのは結局どちらの党でも同じかと
軍需品が軍事に使われるのは当たり前ではないか?
米軍や英軍がこの製品を積んだ航空機を戦争に使ったらそのたびにカナダの議会はキレ散らかすのか?
武器禁輸措置の対象物品を、政権が公表せずに禁輸解除して、その輸出が禁輸措置対象国兵器の大々的な戦果に繋がっていたら、大抵の議会はキレ散らかすと思うよ。
ドイツはキレ散らかしてるよ
イエメン内戦でもトルコのシリア侵攻でもキレ散らかしている
ユーロファイターが売れない理由の一つになっている
大好きなカナダの負の一面が見えちゃってファビョってるパヨがひとりいるね
このブログも人気になって来たが
変なのも住み着いちゃたな
残念
まぁ、世界中何処の国もそうだろうけど日本もこれから武器の海外輸出を本格化させればこういう面倒な問題に嫌という程ぶち当たる事になるんだろうね。
カナダ与党も丸め込める国家的な裏取引きとはBTCパイプラインからの石油かな?と思ったが、カナダも石油産出国だった…
なんだろう、非常にもやもやする
やっぱり問題になりますよねー
アルメニアは搭載されたカメラの製造年月日まで載せてたわけで、カナダとしては言い逃れできない。
ドイツもそうだけど武器を輸出してるくせにそれがいざ人殺しに使われると非難するのよね。まぁ大体トルコのせいなんだけど。
殺傷兵器そのものの輸出じゃないんで国内的に関心が低かったんでしょ。
件のEO/IRセンサー輸出がトルコ向けの軍需物資輸出承認プロセスに抵触すると、広範には認識されていなかったのだろうと思います。それでうやむやになっていた。
自国製機器がトルコ製殺傷兵器に搭載されていることが明らかになって改めて表面化し、トルドー政権の対応が強く問題視され批判される事態になっているのかと。
UAVの心臓部であるセンサーの優秀さを証明されたのですから、今後はカナダ製のセンサーが高値で取引されるんでしょうね。
カナダ産業界にしてみればラッキーってなところでしょう。
包丁は料理も作れるし人殺しも出来るし 人殺しを追い払うことも出来る
我々は安易に「死の商人」使い その意味と使い方を間違ってる
狂人に包丁売るなら立派に犯罪の幇助ですよ
わかんないとか言い訳言う奴がクズ
煽りでパヨだの言ってる輩は、自分ではウヨのつもりなの(笑)
あまりにも反知性
五毛さんさぁ・・・
工作すんならもっと上手くやりなよ
そんなんじゃ武器輸出反対世論は盛り上がらないよ?
トルドー首相はトルコ側から賄賂を受け取ったとみるべきでしょう。
正直トルドー首相って素人臭いよね
なんか隣国を含めて素人政権が世界を混乱させている
荒い見方だね、歴史を動かして来た人物が政治プロばかりか?
よく調べてみ