ロシア軍は1月1日に「101万人体制」から「115万体制」に拡張されたばかりだが、ショイグ国防相は17日「プーチン大統領がロシア軍の規模を150万人に拡張することを決定した」と発表した。
参考:Шойгу анонсировал масштабные изменения в российской армии
短期的には「書類上の戦力」と言えるが、長期的には「命を顧みない人海戦術で消耗戦に勝利する」という強い決意を感じる
ロシアのショイグ国防相は昨年末「軍の規模を150万人まで増やす必要がある」と発言していたが、17日に「プーチン大統領がロシア軍の規模を150万人体制に拡張することを決定した。2023年~2026年までに大規模な兵力増力が行われる」と発表して注目を集めている。
ロシア軍の規模は2017年まで「90万人体制」で、その内訳は国防省スタッフ1万人、参謀本部スタッフ1.1万人、陸軍28万人、海軍(海軍歩兵を含む)15万人、空軍16.5万人、戦略ロケット軍5万人、空挺部隊4.5万人、特殊作戦部隊0.1万人、鉄道部隊2.9万人、その他軍属(通常の徴兵に応じた新兵)18万人で構成されていたが、2018年1月1日に発効した法令で「101万人体制」に移行。
つまりウクライナ侵攻時のロシア軍は「101万人体制」だったのだが、プーチン大統領は昨年8月に軍の規模を「115万人体制」に拡張する法令に署名、2023年1月1日にロシア軍は「115万人体制」へ移行したばかりなのに「ショイグ国防相が僅か17日後に150万人体制への移行を発表した」という意味で、ウクライナ侵攻時の規模と比較すると「49万人増」となる計算だ。
因みに150万人体制の内訳は不明だが「ウクライナ侵攻を前提にした拡張」なのは明白なため、増員された49万人を全て陸軍に割り振ると「約75万人(計算方法は過去記事:ショイグ露国防相、ロシア軍を49万人増の150万人に拡張する可能性を参照)」になり、ここに部分的動員、海軍歩兵、空挺部隊、特殊作戦部隊、ドネツク人民共和国やルガンスク人民共和国で組織された民兵(推定4万人以上)、民間軍事会社ワグナー(推定4万人以上)を加えると地上戦力の規模は約120万人となってしまう。
勿論、49万人もの兵力が直ぐに揃うことはないため短期的には「書類上の戦力」と言えるが、長期的には「兵士の命を顧みない人海戦術でウクライナ軍との消耗戦に勝利する」という強い決意を感じる。
追記:露メディアのOctagonは「プーチン大統領がレニングラード包囲を突破した記念日(1月18日)に特別軍事作戦に関する重要な声明を発表する」と報じている。
関連記事:ショイグ露国防相、ロシア軍を49万人増の150万人に拡張する可能性
※アイキャッチ画像の出典:Kremlin.ru/CC BY 4.0
西側諸国はミサイル・砲弾の更なる増産が必要になった
焼け太りとはまさにこの事
まあ特別軍事作戦ではなく戦時と認めたのであれば増員は当然の話です。
まさか平時から150万人体制にしようという無駄な話ではないでしょう。
いや、(戦時の)動員兵が別枠になっているということは、まさにその「無駄な話」なんでしょうな。
もちろん、実現不可能である以上、壮大な国家的自慰行為でもありますが。
もう勝手にしろとしか言いようないなあ。少子化で貴重な人的リソースを浪費してるんだから、未来をどんどん失っているだけなのに。
ロシアの立場からしてみれば、貴重な人的リソースだからこそこの戦争を出来るだけ少ない(ロシア人の)犠牲で終えるために規模を増やすのでしょう。
統計的には出る犠牲はランチェスター則に近似していきますからね。
ランチェスター則には「装備が同じなら」という前提があるので、現代戦で無闇に歩兵の数を増やしても被害はむしろ増えると思う。
今ロシアがやってる戦略は「味方の被害を10倍にしてても敵を1割多く削る」の方が近いかと。
ランチェスター則において装備の差はαとβで表される変数です。
そして第二法則においては残存率は
xt1=√(x0^-α/β*y0^2)
で表されます。
わかりやすく書けば、装備の差による影響は戦力の差による影響よりはるかに小さく、人数の多い軍が大幅に有利になるという話です。
「装備が同じなら」という前提はありません。
ウクライナが欧米の支援受けてるっても全体から見りゃ微々たる数で戦車なんかT-72どころかT-64が主力なのに装備で優勢なわけねえだろ
ランチェスターで言や装備で劣ってても数が多くて有利だったのが開戦後すぐに動員開始して40万人規模の軍隊そろえたウクライナだ
ウクライナに投入されたロシア軍なんか多く見積もっても20万だからな
だから夏から勝ててんだよ
それが軍国主義というものだよ。
まんま大日本帝国の末路といえる。あの頃の枢軸国を見る同盟国からの視線を立場を変えて体験しているのはなんとも奇妙というか、人間は学ばないというか…。
失われてるのはロシアの未来であってプーチンの未来には関係ないから
単純に捕虜にするだけでも莫大なリソースを奪われるため非常に警戒してると現地の義勇兵から報告があった
同様の戦術は大軍を持つ国には可能で、日本も要警戒せねばならない
確かに。
恨み骨髄とは言え、投降兵に反人道的な行為をすればウクライナにとっては生命線を断ち切ることにもなりかねないしな。
ほんと人の命が軽い国は相手にしたくない。
近くにいる以上仕方ないけど。
仮にロシアがウクライナを得ても、それに見合う見返りはすでに無くなっているのに
その後には、明確に敵国として作用し始めたフィンランド、バルト三国、ポーランド他と対峙する負担が増すのみ、他の旧ロシア圏も危険なロシアとは距離をおいて中国にすり寄るだろう
ロシアの国土安全保障確保という幻想のためにどれだけ多くが失われるのか
以前ロシア高官が
人的損害や金銭的損害は一時的なもの
しかし土地は永遠みたいな事を言っていたから
おそらく彼の国の行動原理はこれ
全く持って非合理的に見える行動でも土地さえ奪えば
問題なしみたいな…
領土を出来る限り広げることは
帝制ロシアからのDNAなのかもですな
そしてウクライナ侵攻前に北海道侵攻も計画していた
などというウチラからすれば
荒唐無稽と思える情報も
あながちガセではないのかもしれませんな
まさに帝国主義。ロシアに限らず、中国などにもそういう考えがある。アメリカの時代が終わると共に今まで大人しかった国々が突然領土拡張競争初めそうで怖い。
大戦のちにイギリス、フランス、オランダ等がけっきょく植民地を手放したのは、直接の支配統治に代わる経済的収奪システムに移行したからという説からすると、ソ連崩壊後に旧ソ連圏、東側にそういうシステム構築のできてないロシアの無能無策こそ戦争の発端であり、経済的戦争にすでに敗北したプーチンの開き直りとも考えてます
中国は中国で根本的に「世界の中心は俺、世界は本来全部俺のもん」と思っている(てか「中国」「中華」と言う言葉が本質的にはそういう意味)のでまた少し違ったベクトルでタチ悪いけどな。
なんか少し前に4.50万人動員するってリークあったような気がするけどホントだったってことか。
賭博に負け続けて後に引けなくなった人の末路って感じですね
20~30歳の生産適齢人口を数十万人も軍務につかせるなど経済を弱体化させる悪手に他ならない
プーチンは1000年後のロシアの領土を見ろ,俺に感謝するロシア人ばかりだと思ってるだろうから,今の何十万人という命の重みは全く感じないだろうなあ。
3年で50万人近い増員って平時ですら無理ゲーなのにウクライナで兵と武器弾薬溶かしながらやるのか…
既存部隊の補充はせずに、新設の部隊を増やして書類上増員できましたって形になりそうだな
ロシアの人口が1.45億、男性は半分として7,200万人。
ロシア人は平均寿命が短いから、20-40代が5割として、3,600万人
150万人はその世代の4%と考えると、経済負担ってそこまででも無いんだろうか?
結局どの程度の期間、この規模の軍を維持するのかによるのかも。。。
この戦争に勝つには、ロシア人の生存を危うくさせないと無理でしょうか。
かつて、ソ連が崩壊した時には、ロシア人男性の平均寿命は
’85年の65歳から急降下し、60歳を下回っていました。
生存の危機だったわけですね。今は67歳くらいでしょう。
原因は、アフガニスタン侵攻とそれに伴う経済状況の急速な悪化だったと思います。
同様にするなら、ロシアの戦争資源と人的資源を急速に削り倒さないとですね。
ウクライナとロシアの人口比率は(1:3.3)ですから、それ以上の損害を与えないと。
独ソ戦ではドイツにとって(1:2)だった様です。それでドイツは負けていますね。
アフガン帰還兵の問題がありましたが、今度はウクライナ帰還兵の問題が起こるでしょうね。
昔はアフガン帰りの軍人のマフィアが居て、次にチェチェン帰りのマフィアが現れたそうです。
次はウクライナ帰りでしょう。
今年の節分豆まきは「プーチンは外」
ロシア側に人海戦術の決意が固いのであれば高性能にピンポイントで攻撃出来る高性能兵器に加えて
面制圧して効率的に相手の兵士を減らす兵器をウクライナは揃える必要がありますね。
要はクラスター爆弾なんですが、これ使うと国際社会から反発食らう事を恐れて使えないんですかね
ウクライナは条約入ってないみたいなんでアメリカから貰ったら使える事は使えると思いますけど
いくら石油や天然ガスがとれて、その外貨で兵器生産や国民の必要な民生品を賄えても、そこまで兵隊を増やしたらさすがに経済的にきつくなってくるんじゃないだろうか。