ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナからの分離･独立を主張するドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国の独立を承認する法令に署名した。

参考：Путин подписал указы о признании ЛНР и ДНР
参考：The latest on the Ukraine-Russia crisis
参考：Подписание документов о признании Донецкой и Луганской народных республик

過去の歴史に対する不満を交えたプーチン大統領の演説は1時間以上に及び、最終的にドネツクとルガンスクの独立を承認する法令に署名

ロシア下院議会は圧倒的多数（351人の内16人のみが反対）でドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国の独立承認を大統領に求める決議案を可決、しかし両共和国の独立を承認するとロシアがウクライナに要求しているミンスク合意履行が意味（自治権を得た親ロシア勢力を通じてのウクライナに対する内政･外交干渉）を失うのでプーチン大統領は決議案について「支持しない」と表明してきたが、ドネツクとルガンスクの指導者は激しさを増すウクライナとの軍事的衝突を理由に独立承認と防衛分野に関する協定締結をロシアに要請。

これを受けてプーチン大統領は「本日中にドネツクとルガンスクの独立について決定を下す」と発言、ロシア国民に対する発表に先立ちプーチン大統領はフランスのマクロン大統領とドイツにショルツ首相と電話会談を行いドンバス関連法令に署名する意向を伝達、これに両首脳は失望を表明したと報じられている。

そして午後9時過ぎに始まったプーチン大統領の演説は「過去の歴史に対する不満（恨み？）」を交えた1時間以上に及ぶ内容で、最終的にウクライナからの分離･独立を主張するドネツクとルガンスクの独立承認に関連した法令に署名した。

欧州安全保障･協力機構（OSCE）のカーペンター米国大使はドネツクとルガンスクに対する独立承認はウクライナの主権侵害だと主張、フランスのマクロン大統領は緊急安全保障会議を招集、エストニア外務省はロシアが独立を承認すれば経済制裁を課すようEUに要請するなど各国は慌ただしく動き出しており、今後どのように事態が推移していくのか不透明な状況だ。

Fireworks light up the night sky in Donetsk after the Russian President signed a decree recognizing the region’s independence pic.twitter.com/mmiLOg6vJH

— RT (@RT_com) February 21, 2022

追記：ドネツクでは独立を祝うため花火が打ち上げられており、民間人を装いドネツクとルガンスクに潜入していたロシア軍兵士が町中で喜びを爆発させているとも報告されている。

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※アイキャッチ画像の出典：Первый канал