露国営メディアは26日、トランスニストリアを戦いに引きずり込もうとしているのはウクライナや西側諸国で「第二戦線を作り上げることを望んでいる」と主張し始めた。
参考:Запад готов к уничтожению Молдавии
サンドゥ政権が西側の要求に応じればモルドバはウクライナと同じように戦場になるのは確実だと脅すロシア
露国営メディアはトランスニストリア国家安全保障省の建物に複数発のRPGが打ち込まれた事件について「ウクライナ領から車でトランスニストリア領に侵入した正体不明の3人組が事件に関与しており、犯行後に同じルートでウクライナ領へ戻っていった。今回の爆破テロはウクライナ人による犯行だ」と報じていたが、さらに踏み込んで「この事件の黒幕は米国を始めとする西側諸国だ」と主張し始めた。
ロシア側の主張を要約すると以下の通りになる。
1.西側諸国は資源が尽きる
西側諸国はウクライナに武器を支援してロシアを泥沼の戦いに引きずり込もうとしたが、ロシア軍はドンバス地域で最も強力なウクライナ軍部隊(統合部隊/JFOのこと)を破壊しつつあり、ロシアが戦いで疲弊するよりも自分たちの資源が先に尽きることに気がついた。
2.西側諸国は武器不足に陥っている
西側諸国による制裁にもロシア経済は持ち堪えており、ウクライナ軍に対する強力な攻撃と武器を運ぶ補給線への攻撃によって「西側諸国は武器不足に陥る」という不快な問題に直面している。余りにも早く備蓄分の武器は使い果たされ、倉庫は空っぽになり、製造能力が消費に追いついていないことも判明した。
3.第二戦線を望んでいるのは西側諸国
そこで西側諸国はロシアをさらに疲弊させるため第二戦線を開くことを画策、もしモルドバとウクライナに挟まれたトランスニストリアが本格的な軍事侵攻に直面すればひとたまりもなく、ロシアの援助がなければ確実に絶望的な状況だ。
4.トランスニストリアの問題に必要なら干渉する
モスクワはトランスニストリアの問題に必要以上の干渉を行わないと表明しているが、これは「必要なら干渉する」という意味でモルドバの決断にかかっている。モルドバの親欧米政権は現在、西側諸国から軍事的な手段でトランスニストリアの問題を解決するよう圧力を受けているのは間違いない。
5.モルドバはウクライナを見てよく考えろ
もしモルドバが米国や欧州の軍事政策を支持すれば自分たちの国が戦場になるだろう。これは何年後かの話ではなく直ぐに起こりうる現実だと理解すべきでウクライナを見れば明らかだ。モルドバの政治的指導者はこの事実を認識した上で国の運命を左右する決断を行わなければならない。
以上がロシア側の主張で、第二戦線を開くことを切望する西側諸国がウクライナ軍の特殊部隊を使って爆破テロを実行、モルドバとトランスニストリアの対立をあおり本格的な軍事侵攻を行えとサンドゥ政権に圧力を加えており「これに応じればモルドバはウクライナと同じように戦場になるのは確実なので良く考えて決断しろ」と言っているのだが、当然これはロシアの政治的なレトリックに過ぎない。
つまりロシアは存在しない脅威を何らかの手段で煽り「モルドバがトランスニストリアへの侵攻を決断した」という偽の状況をでっち上げ、ロシア語を話しロシア連邦への編入を希望するトランスニストリアを見殺しにできないという大義名分のもと独立を承認、同国の安全を確保するためモルドバに侵攻する「いつものプラン」を思い描いているのだろう。
ただトランスニストリアとロシアは物理的に接続しておらず、現地に駐留するロシア軍は約1,500名しかいないため「直ぐに行動を起こす」のは不可能=オデーサ攻略後でないとモルドバへの軍事侵攻は難しいかもしれないが、ロシア軍は州都オデーサがある地域とモルドバに隣接した西オデーサ地域を繋ぐ唯一の連絡橋をミサイルで破壊(3発発射されたミサイルの内1発しか命中せず現在部分的に復旧している)しており、これを失うとモルドバ経由のルートでしか西オデーサ地域にアクセスできなくなる。
もしかするとロシアは西側が供給する対艦ミサイルが到着する前に「西オデーサ地域への上陸作戦」を考えているのかもしれないが、トランスニストリでの爆破テロと連絡橋への攻撃が連動しているようにも見えるので非常に不気味だ。
追記:トランスニストリアでは「ウクライナ軍が砲撃とロケット弾で攻撃してくる」という警告が出ているらしい。
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※アイキャッチ画像の出典:Kremlin.ru / CC BY 4.0
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かつてなく不快な気分になったわ。
何だこの露骨な脅迫は。これを見ても、ロシアへの制裁をやめろ、とか言い出す奴は何なんだと。
世界の大半は中立とか、もっと広い視野で国益に沿った対応をとか、日本はフランスやインドのみたいな傍観者じゃいられないんだ。
ウクライナの次は我々の番だということが何でわからんのか。
いくつかそういう人たちのブログやTwitterを見ていると、本気でロシアメディアやロシア軍が同行させている第三者視点()でのSNS発信を全面的に信じ込んでおり、そのためそれと相反するアメリカや日本など西側メディアはおろか、国連の発表さえも全て嘘と見なし、もはや世界中でロシアだけが正しいことをしているかのような論調で語っていました
その人たちからすれば、ウクライナ領内におけるウクライナ人や民間施設などの被害も全てウクライナ軍の自作自演かアゾフによるものであり、ウクライナ政府やウクライナ軍は人種差別や海外からの支援を自分の懐に入れる目的でそれをしているのだとか
ちなみにロシアが10年ほど前からアイヌはロシア系と言って侵攻フラグを立てている件についても、日本がロシアを悪役に貶めるために言われだしたことという陰謀論を信じているか、そもそもそんな理由で攻めてくるはずがないという楽観視しているかのどちらかばかりでした
ウクライナと同じ目に遭うって脅すのは、今現在ウクライナを酷い目、即ちウクライナ人を虐殺したりしているって白状しているのと同じなのでは。
ロシアの広報通りに現地民がロシアを歓迎しているなら、酷い目になんて遭うはずないし。
それとも歓迎しても酷い目に遭うってこと?
西側のストックが尽きているのも事実だし。
ロシアのストックも切れかけているだろうし。
どうするんだろう。
ロシアは鏡見てしゃべってるね。
「資源も武器も尽きてきたからオデッサ陸路攻略のための第二戦線を開きたい。」なるほど。
5月9日までに何か手柄を挙げないとまずいぞ。
あッ!良さげなのが隣にあるやんけ!
アレなら何とかなるんとちゃう?
モルドバもいい迷惑なんだよなぁ。
戦が落し所ないので、ひとまずダラダラっていちばんやっちゃいけないことやんけ。
モルドバはよく考えろってさぁ…んな事言われたってモルドバとしてもロシアの主張が支離滅裂で、実際何をするべきか判断付かないだろ。
モルドバに対する「西側からの圧力」なんて実際には存在しないのだから、ロシアが要求する「適切な決断」など下しようがない。
ちょっとロシアの妄想が洒落にならないね。
モルドバ侵攻の方は流石に成算も無かろうし単なるロシアの自殺行為だが、ただトチ狂ってWMDを使いかねないか心配だ。そういうレベルに達しているように見える。
ロシアが感じてる不安や恐怖をそのまま返してる様な恐喝に聞こえる
もし本気で信じてこの言質なら、戦況に願望が混ざって口から漏れ始めてるのは相当に窮状の現れだと思う
ただでさえ戦力が不足しているロシアが戦線を広げてどうするつもりなのだろうか?
西側の補給を断ちたいのだと思うけど、すごく悪手だな。
モルドバ攻撃が可能なのは中距離ミサイル以上(ぎり短距離のも届くかな?)
低出力核攻撃でもするつもりなのかな?
(書類上は)潤沢な装備があって、兵士も徴兵すれば(数だけは)足りてる
机上のみのゲーム感覚だと、在庫があれば武器装備も1ターンで準備できるし
兵士も1ターンで専門技能を身につけるとか思ってしまうやつ
実態を理解してないと、どんな組織でも程度の差はあれなるけど、
ロシアは国のトップから末端まで、似たような現実無視思考が蔓延してる気配
リアクティブアーマーの中身が布だったり、装甲車のタイヤが規格外の中国製だったり、、汚職って怖いね。
結局、独裁政権(共産主義)の欠点って汚職と腐敗、官僚主義などがはびこり、競争が起きにくいことなんだよね。
自由主義(資本主義)が最高とは言わないが、これらよりちょっとマシ(競争したら優位)ってことなんだよな。
もっといい仕組みができるよう、人類の知性の進化に期待するか。
今やる意味は何だろうかと思いますよね。対外的には「やはりロシアの領土的野心はウクライナだけでは止まらない」と明らかになってさらに支援に必死になるだけですが。
意味があるとすればロシア国内向けの宣伝でしょう。「ウクライナでの作戦のおかげでモルドバも直接支配圏に組み入れることができた」という戦果を誇るための。
脅迫だけでもモルドバやNATOに第二戦線に向けたコストを支払わせる事が出来る
ついでにモルドバが屈すれば儲け物。。。って感覚なんじゃないかな?
ポーランド他 周辺諸国の危機感を煽って余計ロシアが不利になりそうだなって思うけど
ロシア的には脅迫で得られるメリットがデメリットを上回ったんやろうね
???「ドンバスの奥地は広うございまして…」
???「モルドバへの回廊はなお広いではないか」
おそらくこれはブラフで西部からウクライナ軍の増援が来るのをなんとしても防ぎたい
もしくは西部に警戒のための部隊を足留めしたいという腹積もりでは?
元記事をグーグル翻訳で読もうとしたら記事タイトルが「西側はモルドバを破壊する準備ができています」となってて、思わず苦笑してしまいました
globeの服部さんの解説によると、サンドゥ大統領が大統領選で勝ったのは、ロシア系住民の権利を保証すると述べてロシア系の有権者の不安を払拭したからとのことなんですが、この記事は彼らに対する「アメリカの手先を信用するならロシアがモルドバを破壊しちゃうよ」というメッセージなんですかね
ザ チンピラ国家
なんか言いがかりに自分の鏡が入っている感じがするけど
なんか”ダチョウ俱楽部”のネタを見ているように見えるわな。
トランスニストリアと軍事的に連絡不能で、一方で外野から見ればウクライナ(西側諸国も含む)にとっては第二戦線は厄介なだけなのに「押すなよ、押すなよ」と言ってるように見えるわな。
それを真顔で真剣に言っていたら突き落として”笑うところか?”と思うわな。
NATOとアメリカなどで協力してロシアを潰すしかない。もしもとなったら北方領土奪還のための防衛出動発令もやろう。
と言うかウクライナと同じ目に合わすと言うことはまた63キロの長い列を見ることになるのか
随分壮大な計画だけど今でさえ壊れた戦車をニコイチしてなんとかやりくりしてるのにそんな余力あるのかい?
やっぱり第3次世界大戦はもう始まってたんだね。
あとは、いつ腹をくくるかの問題だけかも知れない。
胸くそ悪いというのは今更として西オデッサ側に強行上陸で補給路確保はあり得ますね。少なくとも空路で強行輸送よりかは
謎工作、、、
何か起こってもトランスニストリア取られて終わるんではないのか?
そう思いません?
東部南部で一進一退なのに、トランスニストリアのロシア軍は1500名程度、飛び地になってるから増援の見込みないでしょう。ロシア海軍は制海権を喪ってるし、手も足も出ないでしょうにね。国内向けの強がりなのかね???
脅せば脅すほど逆効果だといつになったら学習するんだよ……
非ナチ化という大義名分()でモルドバまで取ろうとするのか?理解に苦しむ。
オデッサ方面に橋頭堡を築けるだけの戦力がロシアに残っているのか?開戦から二ヶ月も経過した今、オデッサはかなり要塞化が進んでいると推察されるけど。
ウクライナ軍を西部にも振り分けて戦力の分散化をしたいだけのブラフに思える
現時点でのウクライナでの戦況や立地からしてロシアが大規模な地上部隊を送れるとも思えないですし、ウクライナ軍もドンバスで手一杯、モルドバはNATO 加盟国ではないのでもし侵攻されてもウクライナと同様に西側からの兵力は期待できない。
第二戦線と呼べるほどの規模の戦闘が起こりえるのかさえ疑問です。
ロシアが沿ドニエストルの併合やモルドバ征服をするにしてもなぜ今としか思えないです。
モルドバはその建国の経緯から言えば東ルーマニアと言っていいような国です。
国名を変えたのは西ルーマニアとは別の国だというイメージ戦略です。
モルジブはいっそのこと、ルーマニアと再統一してNATOの一員になってしまえばと思いますね。
>モルジブ
やっぱ間違えた。モルドバな!東ルーマニアにしてくれよ。
いやいや、そう簡単にはいかないので……だからこそ、EU加盟に期待を持っていたんですよ。
わざわざ無理に統一しなくても、ルーマニアもモルドバも同じEUの仲間となれば、シェンゲン協定で国境管理もなくなるし、半分統一できたような格好になれるね、と。
でもそれはルースキー・ミール(ロシア世界)のフィルターを通して見ている人間からは、ロシア世界からの離脱は、とてつもない背信・裏切り行為に見えるんですよ。
ロシア人特有の精神世界、宗教観であるロシア世界は旧ソ連、旧ロシア帝国の領域全体に広がっていて、それを守り、取り返し、復興させることが神聖な使命だと思っている。
キリスト教的・一神教的な善悪二元論の立場で、アメリカ世界やヨーロッパ世界を闇の国、ロシア世界を光の国だとする文脈からすると、浄化(ザキストカ)だと言って”悪”のウクライナ人を虐殺しまくる理由もわかろうというもの。イスラムの聖戦思想と変わらない。
無論、そういうカルトの勧誘や攻撃から身を守るためにはNATOのような集団安全保障が必要なのは全く持って正しい。
ロシア定番のコース料理。
ウクライナ侵攻数日前の状況と酷似してきました。2月24日の数日前にも「ドネツク人民共和国の幹部の暗殺を狙った」として自動車を爆破するショボい自作自演劇やってましたよね。
それで「ウクライナがまもなくドンバス侵攻をする」と吹聴して住民を避難させましたよね。飽きずにまったく同じパターン。
ここまで来ると、モルドバ侵攻は時間の問題だと確信を持てます。
恐らくフィンランドに対しても何らかの軍事的アプローチを取ってくるのも想像に難くない。第二、第三の戦線が開かれ、このまま大戦に突入しても不思議はないと思います。
案外、世界大戦はこんなショボい自作自演劇から始まった〜と将来の歴史の教科書に乗るかもしれません。そういえば第二次の時も「ポーランドでドイツ将校の制服を着た謎の死体が発見」というショボい自作自演劇から始まったのでしたネ。
軍事戦略的に有り得ないような行動も、王道や常識から判断してはいけないのでしょう。軍隊なんて政治によって場当たり的に動かされているものだから。
ヒトラーだって片手落ちの戦況にも関わらずイギリス上陸作戦やらソ連侵攻やら余計な事をやって勝手に自滅しましたよね。ロシアも同じ末路を辿ることでしょう。
ナチナチ言ってる割にはナチの手段が好きなプーチンのクソ野郎
ロシアなんて所詮、ナチと仲良しこよしでヨーロッパ分割をやった国ですから。
バカと言う方がバカなんですー!
童心を思い出しました。
ロシア政府が日に日にアホの子になっていく。
自分の記憶の中にある新生ロシアは最初は今よりは民主国家だったんですが、今や中華王朝みたいな無謬性と絶対権威演出の国になっちゃいましたね。脱欧入亜とは恐れ入りますよ。
独裁主義プーチンヒットラーさん脅かせば脅かすほど崖っぷちから落ちる羽目になるのだよ
5/9を前にして戦線拡大みたいな雰囲気になってきてるのが気になる
まさか5/9がウクライナ戦争が第三次世界大戦に移行する日とかじゃないよな…
正直、それも有り得なくはないな、と思ってしまっている……。
もうロシアにしても「特別軍事作戦」だなんてお茶を濁すことはできなくなりつつある。誰の目から見てもウクライナが事実上、米欧vsロシアの譲れない戦いの場になっているのは明らかで。
ロシアからの天然ガスの供給も、まもなくバルブを閉めて停止されることだろうと思います。着々と舞台が出来上がりつつあるように見えます。
私も今までいろんな紛争や国際問題見てきましたけど、ニュートラルな視点で、世間がどうたら騒いでも割と「何を大袈裟な」、「相互がグローバル経済で依存している時代に地域レベルの紛争ならともかく国際的な大戦なんてありえねーよ」、「軍事は外交の延長線であり、どこまで押すか引くか落とし所を考えてやってる」と考えてきましたが、今回ばかりはそれとは異質な雰囲気、怪気炎を感じてます。
しかし、「西側諸国のほうが先に資源が尽きる」とはちょっと笑えますね。
日本の大本営発表、スローガンに「頑張れ、我々も辛いが敵はもっと必死だ」みたいなのがありましたけど、ロシアの国民は果たして、それを聞いて勝利への熱意が湧くんですかね?
爆笑しながら「ニューヨークを核攻撃したらいいじゃないw」なんて宣うロシア国営ニュースとか、もうねえ…(呆)
あまりにも、「此方がこうしたら向こうはどうする」、というのを軽く考えてるんですよね。あまりにもお粗末で、子供じみた発想だなと。
そういう無邪気な子供みたいな相手に、論理は通じないという恐ろしさを感じている。
頭プーチン過ぎて草
1999にチェチェン紛争ー2012にジョージア侵攻ー2011シリア介入ー2014ークリミア併合。ねえプーチンこれだけやれば次は俺かと思うよ。何が警告だ。タコ。あっおれか