ロシア関連

ロシアのミグ設計局が第5世代の艦載戦闘機開発を開始、STOVL型の開発も検討

ロシアの国営通信のRIAノーボスチは26日、ミグ設計局がステルス技術を用いた第5世代の艦載戦闘機開発を開始したと報じている。

参考:“МиГ” начал разработку палубного истребителя пятого поколения

ロシアが第5世代の艦載戦闘機を開発中で垂直離着陸に対応したバージョンの開発も検討しているらしい

RIAノーボスチは防衛産業界の関係筋から提供を受けた情報として「ミグ設計局がステルス技術を用いた第5世代の艦載戦闘機開発を開始(予備設計段階)数年以内にプロトタイプを製造する予定だ」と報じており、修理中の空母アドミラル・クズネツォフ向けか噂されているロシア海軍の新型空母(まだ計画は正式に承認されていない)向けに開発しているのだろう。

出典:LeAZ-1977 / CC BY-SA 4.0 ロシアの新型空母の模型

但し、この新しい艦載戦闘機は「MiG-35に近いサイズで開発する」と関係筋が証言しているのでF/A-18E/Fよりも一回り小さく、9万トン~10万トンになると予想されている新型空母にとっては小型過ぎるので少々首を傾げたくなるが関係筋は「垂直離着陸に対応したバージョンの開発も検討している」と述べているので、恐らく輸出向け(インド海軍)の通常型とロシア海軍向けに建造が進められている強襲揚陸艦「23900(排水量約4万トン/2隻建造を発注済み/ヘリコプター以外に開発中の無人攻撃機オホートニクを4機搭載できるらしい)」向けのSTOVL型を開発するのが狙いなのかもしれない。

補足:ミグ設計局は新しい艦載戦闘機とエア・チーミング可能な無人の全翼機も同時に開発中でミサイルキャリアや空中給油機として作動するらしい。

もしSTOVL型が本当に実用化されれば強襲揚陸艦「23900」はライトニングキャリアと同様に簡易空母として機能するようになるので、同艦の配備先に挙げられている北欧(北方艦隊)や極東(太平洋艦隊)地域の国とっては無視できない存在になるだろう。

出典:LeAZ-1977 / CC BY-SA 4.0 強襲揚陸艦23900の完成イメージ

因みに同艦の引き渡しは2026年(1番艦イワン・ロゴフ/北方艦隊配備)と2027年(2番艦ミトロファン・モスカレンコ/太平洋艦隊配備)に予定されている。


余談だがミグ設計局はシングルジェットの第5世代戦闘機「チェックメイト」が発表されたMAKS国際航空ショーでステルスタイプのプラットフォームに関するコンセプトを3種類披露しており、もしかすると今回の艦載戦闘機開発に関係があるのかもしれないが今のところ両者の繋がりは謎だ。

 

※アイキャッチ画像の出典:Leonid Faerberg / GFDL 1.2

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コメント

    • 匿名
    • 2021年 7月 27日

    ロシアはどっから金が湧いてくるんだろうって思うけど他所に売れるから軍事産業としてなりたってるのか

    15
      • 匿名
      • 2021年 7月 27日

      技術の蓄積もあってコストが1から開発するよりは抑えられるのもありそう
      とは言っても経済もこれから伸びが悪くなるだろうから強いロシアの維持には苦労しそう

      4
      • 匿名
      • 2021年 7月 27日

      ロシアは資源から技術まで全部自前だから単純なドル換算GDPでは見えない国力がある。
      あれだけ巨大な国土に資源も豊富、人口も日本より多い上に社会主義時代以来の理数系英才教育体制で(海外から見ると安く雇える)高度人材も多く、軍事力を尊ぶ尚武の気風もある国民性とくれば戦闘機の3つや4つ同時開発していても何の不思議もない。

      16
        • 匿名
        • 2021年 7月 27日

        >ロシアは資源から技術まで全部自前だから単純なドル換算GDPでは見えない国力がある。

        GDPを購買力平価で補正した場合、ロシアは日本の﹙2015年と少し古いデータですが﹚75%程度なので、
        数値的にも何気に国力ある様ですね。

        2
    • 匿名
    • 2021年 7月 27日

    空母機動艦隊を一通り揃えると大変な金額と維持費、アメリカですら内情はヒイヒイ言ってるし。政策的にユーラシア大陸の強者足れば良しとするロシアには不要でしょう。
    やはり空母は廃止して強襲揚陸艦を中核とする大陸国家海軍としての道を選択するでしょう

    3
      • 匿名
      • 2021年 7月 27日

      強襲揚陸艦でも、似たようなもの。

      1
        • 匿名
        • 2021年 7月 27日

        似て非なるだよ(笑)空母がいちばん金喰い虫

        1
    • 匿名
    • 2021年 7月 27日

    >MiG-35に近いサイズで開発する

    中国のJ-31と大差ないサイズか。

    1
    • 匿名
    • 2021年 7月 27日

    楽しみだけど第5世代機を今から開発開始ってちょっと遅いような。
    ほぼ既存技術を使った、冒険しない堅実な機体かねえ。

    12
      • 匿名
      • 2021年 7月 27日

      東側の第5世代艦載機・STOVL機、の時点で全然遅くないだろう。
      性能とコスト次第では西側4.5世代機の戦略価値がガタ落ちする(あくまで性能とコスト次第では、ね)。

      2
        • 匿名
        • 2021年 7月 27日

        ああすまん、今から作るなら第6世代機の方が良くない?って意味のつもりだったんだ。
        まあ将来の第6世代機化を見越してひとまず第5世代機として形にする計画なのかもしれんが

        6
          • 匿名
          • 2021年 7月 27日

          意見は理解したが賛成はできないなぁ。
          後追いの第五世代機で、チェックメイト同様 Su-57 のお下がりの技術やパーツを使えるからこそ、
          (そちらの言葉を借りれば既存技術を使った、冒険しない堅実な機体だからこそ)早く安く作れる訳で。
          冒険はSTOVLだけで十分だろう。

          3
      • 匿名
      • 2021年 7月 27日

      中国を意識した商材な面が強ければ、
      ﹙周回遅れが﹚形を変えたモンキーモデルとして機能するかも。

    • 匿名
    • 2021年 7月 27日

    問題はSTOVL型だよね、これを中国に売るかどうか
    もし売られたら075型の驚異が一気に高まる…

    9
      • 匿名
      • 2021年 7月 27日

      ロシアは中国に売らないでしょうし、中国もミグの今更戦闘機を希望しないと思います。
      そもそもいつ頃実用化するのか全然分からないですしね。

      1
    • 匿名
    • 2021年 7月 27日

    強襲揚陸艦+STOVL機は準空母だがSTOVL機はロシアの謎技術をもってしても難しいぞ。

    2
      • 匿名
      • 2021年 7月 27日

      スパイが盗んでくるんじゃない?
      というかハリアーぐらい解析用に調達してそうだけど

      • 匿名
      • 2021年 7月 27日

      Yak-141…

      16
      • 匿名
      • 2021年 7月 27日

      F35Bに採用されている推力偏向ノズルの大元はロシア(旧ソビエト)やで

      4
        • 匿名
        • 2021年 7月 27日

        仰る通り!
        皆様、シロクマを舐めすぎです。
        なんだかんだで腐っても鯛は鯛で、大国に変わりはない上に人命を軽視した戦闘力は恐ロシア。
        YouTubeでロシア軍の射撃訓練を観てみれば分かりますが…訓練からコロス気満々なので、平和ボケした我々では止められませんので、血に飢えたシロクマには近つかない方が良いと思います。

        2
          • 匿名
          • 2021年 7月 28日

          本題とは関係無いですが、
          シロクマとかヒグマって、ホントに化け物ですね。
          古代の人達は、あんなのに弓矢や槍などでよく対抗出来たものだと思ってしまいます。

          2
            • 匿名
            • 2021年 7月 29日

            というか、人間は素手でクマには勝てないからこそ武器を発達させて坑してきたという面もある
            これは、弱者ほど兵器や軍備に傾注すべきという教訓ではないかな

        • 匿名
        • 2021年 7月 28日

        いや、ネットデマとP&Wが言ったそうです。
        P&Wが先だそうです。

        1
      • 匿名
      • 2021年 7月 27日

      Yak-141の推力偏向エンジンの技術って中国にも流出してると考える方が自然かな?

        • 匿名
        • 2021年 7月 28日

        C機の動向を見る限り現時点では流出してないのでは。
        提供されてるけど実装できてない、って可能性もないではないけど。

        1
    • 匿名
    • 2021年 7月 27日

    MAKSで公表されたモックに該当しそうなのが無さそうだが別口なんだろうか
    可能性があるのは映像右端の1.44改ぐらい?1.44のサイズそのままだと35より一回りでかいけど

    • 匿名
    • 2021年 7月 29日

    犯罪行為以外での一番の輸出製品は平気だからねロシア

    • 匿名
    • 2021年 7月 29日

    デマとかじゃなくてJSF(統合打撃戦闘機計画)でロシアと提携したことはロッキード・マーティンが発表してる。
    60年代後半にP&Wが3ベアリングノズルを持つエンジンを開発したが、それを搭載するコンベア・200は試作機すら製造されなかったので飛行データが全くなかった。
    対して3ベアリングノズルを持つR-79エンジンを搭載するYak-141は西側メディアの前での垂直離着陸と、キエフ級空母甲板での垂直離着陸をやっていて豊富な飛行データがあった。
    F-35自体がyak-141の機体中央にある二つのリフトエンジンを一つのリフトファンに置き換えたような設計で機体上方から見ると両機はよく似ている。
    対して3ベアリングノズルを使わなかったボーイングのX-32は複雑極まりない構造となり、ロシアの技術提供は結果的にロッキード・マーティンのJSFでの勝利に繋がったとも考えられる。

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