米議会調査局は今月17日、議会へ提出した報告書の中でAN/SPY-6やイージスシステム・ベースライン10を初めて採用するアーレイ・バーク級駆逐艦(FlightIII)75番艦「ジャック・H・ルーカス」の状況について興味深い言及を行っている。
参考:Navy DDG-51 and DDG-1000 Destroyer Programs: Background and Issues for Congress
SPY-7搭載艦はSPY-6搭載艦よりも高いと指摘するのは恐らく間違いで、両者差は搭載システムの金額差ではなく調達規模に依存したコスト削減効果の差
最新のAN/SPY-6やイージスシステム・ベースライン10を初めて採用するアーレイ・バーク級駆逐艦(FlightIII)75番艦「ジャック・H・ルーカス」が今年6月に進水、米海軍への2023年の引き渡し向け艤装工事が進められている最中で日本がイージス・システム搭載艦に採用するAN/SPY-7との比較に度々登場するのだが、米議会調査局は今月17日に同艦の現状について興味深い言及を行っている。
FlightIII仕様のトップバッターであるジャック・H・ルーカスは2023年に就役すると紹介がされることが多いが、SPY-6やベースライン10を採用した同艦が初期運用能力を獲得=実戦に投入可能になるのは早くても2024年8月以降で、これも全ての作業がスケジュール通り進んだ場合の話だ。
ジャック・H・ルーカスを2023年に引き渡すため艤装工事を進めているものの、肝心のSPY-6やベースライン10は現在も陸上施設で統合テストを行っている真っ最中で「2022年に予定されているジャック・H・ルーカスの起動テストまでに間に合わせる」と海軍は説明しているが、米議会調査局は「陸上施設でテストも終わっていないのにジャック・H・ルーカスの艤装工事を進めているため、仮に設計変更やシステム自体の改良が必要になると艤装工事をやり直すハメになる」と警告している。
つまりFlightIIIを構成する重要なレーダーやシステムが完成していない=「当初設計のまま予定通り完成する」という前提でジャック・H・ルーカスの艤装工事を進めているため、テストが完了して追加修正や工事が必要になった場合これを吸収できるスケジュール的な余裕がなく、後続のFlightIII(DDG-126とDDG-128)の建造も進んでいるため「未検証の技術が予定通り機能せず海外展開が4年も遅延(2018年→2022年)したフォード級空母1番艦の教訓が全く生かされていない」と米議会調査局は言いたいのだろう。
さらに米議会調査局はFlightIIIの建造コストについて興味深い言及を行っている。
SPY-7を採用するイージス・システム搭載艦の導入コストが2,400億円~2,500億円もするのに「SPY-6を搭載する米海軍のアーレイ・バーク級駆逐艦(FlightIII)は2,000億円(実際は1隻20億ドルなので2,200億円前後)だ」と取り上げられることも多いが、20億ドルという数字は年間2隻建造を維持した場合の話で米議会調査局は「予算削減で発注数が年間1隻に減るとFlightIIIの建造コストはスケールメリットを失い24億ドル/約2,700億円に上昇する」と報告書の中で言及している。
つまり2隻しか建造しないイージス・システム搭載艦と毎年2隻発注し続けているアーレイ・バーク級駆逐艦(FlightIII)の建造コストを比較して「SPY-7搭載艦はSPY-6搭載艦よりも高い」と指摘するのは恐らく間違いであり、両者の建造コストは搭載システムの金額差ではなく調達規模に依存したコスト削減効果の差というのが真実なのだろう。
関連記事:米ミサイル防衛局、SPY-7とベースラインJ7.Bが弾道ミサイル防衛に対応できることを実証
※アイキャッチ画像の主張:Raytheon Missiles&Defense
量産効果なら、価格差が出るのはしょうがない。
我が国の国会もこういう事を冷静に議論してくれ。
10式戦車のみ600のLCCと半分16式の合計LCCで同じ試算なの2013年に出されたけどそんなん誰も気にしてない
量産効果<<<74既存インフラの活用と再生
>SPY-7を採用するイージス・システム搭載艦の導入コストが2,400億円~2,500億円もするのに「SPY-6を搭載する米海軍のアーレイ・バーク級駆逐艦(FlightIII)は2,000億円(実際は1隻20億ドルなので2,200億円前後)だ」と取り上げられることも多いが
なんだ大して変わらないじゃないか、と思った私は金銭感覚が狂っているのだろうか。
少なくとも財務省には絶対に入れないだろうな。
価格比率の話なので、普通。
問題は、学歴かな?
高速道路から一般道に出た運転手並みに狂っとるで。
イージスシステム搭載艦の値段は、まず2400憶円は2400,0000,0000円だ。
あなたの給与が20万円前後として20,0000円であるからして、年収にしても260,0000円だろう。
さてイージスシステム搭載艦を買うには、何人のあなたが必要になる?
(カンマの区切りが3桁ではなく4桁なのは千単位で区切っているため)
いや、その比較はおかしい。
その基準で考えると、2000億だろうが、2400億だろうが、高すぎる。
それどころか戦車あたりですら…
10式を60両買える価格差と言えば結構な差額だと思う。
なんか適当な事いってないか今10式の調達価格だと60両買うのに900億必要でどこにそんな価格差があるのよ。折角スケールメリットの話が出てるんだから価格ぐらいは調べるべきだぞ。
今の年5両位のペースで60両買えば900億だけど、当初予定の年15両位のペースで買えれば600億位になりそう。多分そこまで考えての発言じゃないけど、結果的にスケールメリットの話になるね。
当初1両10億円だった90式は調達後半は8億円だったし、10式は7億円を目指していたというのは今じゃ夢物語だけど、当時想定していた調達規模と年産数のままなら十分達成する見込みはあったんだろうな。
ウェイン・E・マイヤー少将「だからあれ程、少しだけ作り、少しづつテストを行い、多くを学べと・・・」
米海軍「中国海軍があれ程強くなるとは思っていなかったっす……」
対して中国は、まだ未成熟でも量産へ持ち込んで部隊レベルで使わせてテストも兼ねさせて
それで沢山不具合(犠牲)が出ても、やれ予算の無駄だの計画が稚拙だので見直しや計画中止にもせずに
そこから多く学んだ事を予算・人を潤沢に注ぎ込んで逐次改善して行くスタイルだからな
このあたりのロジックやプロセスが、うちらの自由主義陣営の世界とは全然違う
そりゃ進化も早いし結果も成果も出る罠
「SPY6よりSPY7が数字が大きいから高いに違いない」と類推して言う人もおるんでしょうな。
そういう頓珍漢の「有名人」の一人、半田滋氏が新ネタ発表したようです。
アメリカ製武器「爆買い」のせいで、防衛省の財布が「火の車」になっている!
リンク
まあ、大綱や中期防に沿って防衛力を整備しているだけなのに(諦めたものすらある)、「アメリカから爆買いさせられたから補正で7000億円もの追加出費になった」と、意味不明なことを仰ってます。
基本的に一貫した論理はなくて、ツギハギだらけです。
「防衛装備や自衛隊はムダなもの」という基本思想があるから、このような記事になるんでしょう。
必要だから買っていて、国内生産できないから輸入する。FMSでしか買えないものは高い。単にその結果です。
国内の財布の事情も大事ですが、相手は中国の軍事力と意図であって、相手がいるから強化が必要になった防衛力だという、最も肝心な視点が抜けてます。そこは、この手合共通です。
まあちょっとスレ違いですが、一応無関係ではないのでご容赦を。
FMSがべらぼうなのか内製品が適正利益オミットなのか商社マージンはなぜ滅私奉公度外視なのか
アメさんボッタクリ論の根底にお花畑を感じざるを得ない
SPY7は電源が問題って話を防衛族系の議員がたしか言ってたよ
値段より米軍制式採用のものを選択するのが
長期の運用・アップグレードが必要になる大型兵器を選定するときの鉄則
日本のSPY6/7論争に関しては、値段よりそのあたりが論点だからちょっと事情が違うけどな
将来、アップグレード開発費で問題が起きるのは確定
アップグレード開発費で問題が起きるのは確定って言っているけど、きちんと見積もりや議論が行われていないからあくまで予想に過ぎないよね。
ミリオタって防衛装備品を輸出すれば「機密がー」と騒ぐけど、同じように欧米諸国が輸出できて日本にできないなのは何故?って問題について説明できてないし、アップグレード開発費で問題が起きるのは確定だというSPY7は日本以外の国も採用するのに「絶対に問題が起きる」となんで言い切れるの?
なんか固定概念に引きずられすぎて議論もしないまま決めつけが横行しすぎじゃない?
少なくともこの件は単純な算数の問題。議論の入る余地はない
SPY7を採用した国と購入数で割ったら1台あたりのアップグレード開発費がどうなるかは分かる
一方のSPY6はアメリカの新フリゲートにまで載せられるから生産数がまるで違う
仮にSPY7があと20台とか売れたとしても、なおSPY6よりアップグレード費用は高いまま
算数の前にそのアップグレード費用が何を指して、幾らなのか分からない事には話にならんわ。
ラストシップだとレーダーには漁船程度にしか映らないと言ってたけど
本当?
確かなことは軍のレーダー担当でもなきゃ分からんけど、一般的にそんな風には言われてるな
ただ逆に言えば、ゴルフボール程度のステルス戦闘機が認識される現代では
所詮は漁船程度にしか隠れられないとも言える
ついでに言えば、近い将来静止軌道に光学観測衛星を置くのが現実味を帯びてるので
全長150mとかあって移動速度が遅い船のステルスは丸っと無意味化する可能性も割とある
イージスシステム搭載艦の値段を米軍のDDGと正比較するのがどこまで正しいのか…。
イージスシステム搭載艦については政権も変わったし議論を降り出しからやってほしい。秋田県に再交渉申し込めというのではなく、露側の戦略兵器の前方展開も進んできていることを踏まえて防衛範囲を見直したうえで地上配備の方向で再検討に出来ないものだろうか。河O太郎の過失を伏せておくために安全保障上の選択肢が制約されるような状態はさすがにいかんですよ
DDにイージスシステムとVLS64セルや他追加で+1000億円
500km先といっても低空は見えないし
FCS3を面積拡大してVLS64セルのDD でよくね?
あさひ型になって同時対処数が減ったから本当に国産化に成功したのか怪しいんだよなぁ。
同時対処数が減っているというソースは?ICWI積んでいるなら探知距離だけで同時対処能力は変化無しだろう。仮の話減るとしたら当初考えていた国産連続波のミサイルイルミネーター搭載した時の話。
そこまでいくとDDGだわな。見たい気もする
イージスシステムの価格知ってる?
君が言ってるのはF‐35のウェポンベイを一つだけにしろっていってるようなもの。
055型がSPY-6を超える性能のレーダーを搭載してるのにフライトⅢ艦が24年後半まで来ない…
その頃には何隻居るんだ055型
正直055のレーダーの性能はいまんところ良く分からないから。
うーむ、なんというか、まとめとか5chで悲観論(日本終了とか。)大量に言いまくってる人がここに来るのも時間の問題かなこりゃ。
世界の艦船ソースで米海軍がSPY-6より055型の三重バンドレーダーの方が性能が高いって認識してる話はある
まぁそれに足る情報を得たんでしょうな、米海軍は
信頼性はspyが圧倒的に上…多分ね。