米国関連

フルレート生産移行への予兆? F-35システム開発実証の一部が終了しSDD機が退役開始

米海軍は飛行試験目的に使用しているF-35を退役させモスボール状態で保管することを計画しており、低率生産が続いているF-35のフルレート生産移行を示唆しているのではないかと報じられている。

参考:750 F-35s Now Delivered, Navy To Put Some Of Its Oldest Test Models Into Storage

遂にF-35のシステム開発実証が部分的に終了を迎え、これに使用されていたF-35B×2機とF-35C×1機が退役

F-35飛行プログラムに含まれる一部のシステム開発実証(SDD)終了に伴い米海軍は「パタクセント・リバー海軍基地に所属するSDD機(F-35B×2機とF-35C×1機)を用いてデータを収集する必要がなくなり、この3機をサービスから外してモスボール状態で保管する」と説明、退役するF-35は最長5年間日光と風雨に晒される野外で保管されると発行された文書の中で通知しているのでアリゾナ州の砂漠にあるデビスモンサン空軍基地に運ばれるのかもしれない。

出典:U.S. Navy photo/Dane Wiedmann/Released

5年後にF-35を再利用する計画があるのかは不明だが退役したF-117は機密を守るためモスボール状態で保管後、わざわざ解体処分しているので退役するF-35も同じ運命が待っているのだろう。

因みにSDD向けに製造されたF-35の機体構造は現行のF-35と完全に別物で、これを現行のブロック3Fに近い能力にアップグレードするには多額の費用が必要になり、米空軍も訓練用途に使用されている初期型のF-35Aについて「アップグレードするより最新のBlock4で置き換えた方がマシ」と言っているためモスボールされるF-35は今後も増える可能性を秘めている。

出典:pixabay

果たしてF-35は2022年中に国防総省からフルレート生産移行(移行すると単年発注から複数年発注に移行することが出来るため調達コストの削減に繋がることが期待されている)への承認を獲得することができるだろうか?

追記:ロッキード・マーティンは2021年に顧客へ引き渡したF-35は予定よりも3機多い142機だったと3日に発表、同機の累計生産数は753機(直近3年間で400機以上を生産)に到達したことになる。

関連記事:訓練への過剰投資を見直す米空軍、訓練用途に回してる初期ブロックのF-35A処分に言及

 

※アイキャッチ画像の出典:U.S. Navy photo by Dane Wiedmann

米海軍が直面する厳しい現実、造船業界に攻撃型原潜を増産する余裕はない前のページ

韓国空軍のF-35Aが胴体着陸、アビオニクスの異常で降着装置の展開にトラブル次のページ

関連記事

  1. 米国関連

    開発予算の超過もなく予定通りに進捗、F-35を批判する軍事委員長も称賛するB-21の開発状況

    米空軍の地球規模攻撃軍団(AFGSC)で司令官を務めるティモシー・レイ…

  2. 米国関連

    戦闘機や爆撃機の老朽化が原因? 米空軍、保有機の稼働率60%台に落ち込む

    Air Force Timesによれば、米空軍のミッション達成率(Mi…

  3. 米国関連

    1セントで売却された空母キティホークが最後の出港、マゼラン海峡経由でテキサス州へ

    米海軍にとって最後の通常動力式空母「キティホーク」は解体処分という究極…

  4. 米国関連

    米空軍がF-15EXをボーイングに正式発注、プロトタイプ引渡しは2021年

    国防総省は13日、ボーイングに対し正式に戦闘機F-15EXを8機発注し…

  5. 米国関連

    潜水艦と無人機の連携、米海軍が原潜で使用する水中発射型UAVを120機導入

    米海軍が攻撃型原潜で使用する水中発射型UAV「Blackwing(ブラ…

  6. 米国関連

    シーウルフ級原潜2番艦「コネチカット」の船首ドームがひどく損傷しているという噂

    南シナ海で未知の物体と衝突したシーウルフ級攻撃型原潜2番艦「コネチカッ…

コメント

    • tofu
    • 2022年 1月 04日

    かくしてF-35の快進撃は続く?

    全く詳しくないんだけど
    > 訓練用途に使用されている初期型のF-35Aについて「アップグレードするより最新のBlock4で置き換えた方がマシ」と言っている
    って要は、雑にF-35って括ってるから互換性ありそうな気がするけど、F-15JでいうMSIPの扱いみたいなすっごい差があるってこと?

    7
      • あばばばば
      • 2022年 1月 04日

      互換性はあるが個別の工事予算組むのと、フルレート生産ライン上で組まれた新しいF-35を買うのとで差額が小さいか、新品の方が安いのでしょう。
      初期のF-35なら機体も十数年使っているかもしれないし

      8
        • F-0774
        • 2022年 1月 04日

        機体構造がとあるんで、F-15CとEぐらい違うのでは?

        1
          • 名無し三等兵
          • 2022年 1月 04日

          大きくはアビオニクスの差
          SSD機は飛行制御ブログラムの基本的な機能しか実装されてない、だから飛ぶだけの
          機能しかなくて、最新の誘導兵器とか殆ど運用出来ない
          それを最新版にアップデートするなら機内配線も変えなきゃならんし、例えるなら
          F-15Jの非MSIP機とMSIP機ぐらいの差だ

          2
            • DEEPBLUE
            • 2022年 1月 04日

            F35って結局自慢のアビオさえ殺せばステルスのガワだけあっても弱体化できるって事ですよね。何しろイギリスですら100%渡さない位に完璧なコントロールされてるプログラムですし、ソフトだけで中東向けモンキー作れるらしいですし

      • NHG
      • 2022年 1月 04日

      大量生産のラインに乗らない作業は高くつくやつじゃなかろうか
      「ノートPC リペア費用 BTOパソコン.jp」でググると出てくる話みたいな感じ

    • 干物
    • 2022年 1月 04日

    F-16との模擬戦に負けたというフェイクニュースのダシにされた可哀想なSDD機のAF-2も近い内に退役ですかね。

    3
    • 123
    • 2022年 1月 04日

    じゃあいらんF-35を韓国に売ってやれ笑

      • 全てF-35B
      • 2022年 1月 04日

      訓練用にF-35Bを自衛隊に貸してくれ。

      8
        • 匿名
        • 2022年 1月 04日

        維持費で死ねる。

        1
    • 雑魚
    • 2022年 1月 04日

    マッコイ爺さんがエリア88に横流ししそうな機体だ

    10
      • 戦略眼
      • 2022年 1月 04日

      しかも、block5相当とかいう意味不明な機体になって。

      7
    • ストーブ
    • 2022年 1月 04日

    「日本が爆買いしたF-35,一方米軍では要らない子で廃棄開始」
    とかのミスリード記事が出てきそう(誰がとは言わないけど)

    16
      • ミロか
      • 2022年 1月 05日

      文とか清とか

      4
    • ブルーピーコック
    • 2022年 1月 04日

    スミソニアンに飾るには、まだ早過ぎるわな

    • ハガ
    • 2022年 1月 05日

    えっまだフルレート生産じゃなかったの!?

    • F-774
    • 2022年 1月 05日

    スレがの背面写真、結構しわ寄ってますね
    テスト機だけあってかなりストレスかけたんでしょうか?

    • lang
    • 2022年 1月 08日

    これからは初期ー中期のやつも落ちこぼれがどんどんでてきて砂漠送りで笑わせてくれるのでしょうかw

    親米派のアクロバット擁護が楽しみですが・・・w

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ポチって応援してくれると頑張れます!

にほんブログ村 その他趣味ブログ ミリタリーへ

最近の記事

関連コンテンツ

  1. 日本関連

    海外メディアも注目、横浜で護衛艦「いずも」の空母化工事が始まる
  2. 軍事的雑学

    サプライズ過ぎた? 仏戦闘機ラファールが民間人を空中に射出した事故の真相
  3. 日本関連

    国産防衛装備品の海外輸出が実現!フィリピンが日本製警戒管制レーダー「J/FPS-…
  4. 日本関連

    リチウムイオン電池採用艦!日本のそうりゅう型潜水艦11番艦「おうりゅう」就役に世…
  5. 日本関連

    着実にレベルアップを果たす日本の対潜哨戒機P-1、2020年度から「能力向上型」…
PAGE TOP