米軍は事故発生後からP-8Aなど少なくとも6機のISR戦力を派遣して台湾海峡の南海域を集中的にパトロールしており、もしかすると海に落ちたF-35Cはその辺りにあるのかもしれない。
参考:US Navy races to recover crashed F-35 fighter jet in South China Sea – fifth mishap on ship in three months
参考:F-35 Crash Off Carl Vinson Is the Ship’s 5th Major Mishap in 2 Months
参考:US Navy plans to recover stealth jet that crashed into South China Sea
3ヶ月間の配備で5回もクラスAの事故が連続発生、もしSCSPIが指摘した海域にF-35Cが沈んでいるなら相当中国に近い
米海軍は空母カール・ヴィンソンへの着艦に失敗したF-35Cが南シナ海の海底に沈んだと25日に認めたが、どうして事故が発生したのか?どこに沈んでいるのか?等については詳細を明かしていない。

出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist Seaman Leon Vonguyen
しかし米メディアの報じた内容を総合すると「空母カール・ヴィンソンに乗艦していた第2空母航空団所属のF-35Cは24日、通常訓練を終えて空母への着艦アプローチ中に機体が不安定になりパイロットは緊急脱出、無人のF-35Cはカール・ヴィンソンの飛行甲板に激突して横滑りをしながら海に落下した」というのが事故の大筋の流れで、11月に配備された空母カール・ヴィンソンは3ヶ月間で計5回の重大事故を記録しているため「何かがおかしい」と指摘されている。
昨年11月に飛行中のF/A-18Eがエンジン火災(22日)と左エンジン停止(29日)を経験、訓練中のMH-60Rからは意図せず吊下式ソナーが抜け落ち、12月には飛行甲板上で静止状態にあったCMV-22Bのエンジンが火災に見舞われるなど次々とクラスA(250万ドル以上の損害もしくは死亡者が発生した事故)に分類される事故が発生し、F-35Cの着艦失敗も当然クラスAに分類される事故で「たった3ヶ月間の配備で5回も事故が連続発生するのは異常だ」という意味だ。
What is happening in the #SouthChinaSea? Just this morning, from zero hour to now, US has sent at least six ISR aircraft including 3 P-8As, 1 EP-3E, 1 MQ-4C and 1 RC-135V. Two focuses are over the southern mouth of the Taiwan Strait and dual-carrier exercise area yesterday. pic.twitter.com/77rXuuQcFM
— SCS Probing Initiative (@SCS_PI) January 26, 2022
さらに興味深いのは北京に拠点を置くシンクタンクの南シナ海戦略的状況調査イニシアチブ(SCSPI)が「少なくともP-8A×3機、EP-3E、MQ-4C、RC-135Vを含む6機のISR戦力を事故後に派遣した米軍は、空母カール・ヴィンソンと空母エーブラハム・リンカーンの同時運用を行っていた台湾海峡の南海域を集中的にパトロールしている」と26日に指摘している点で、もしこれが海底に横たわるF-35Cの位置を示しているなら相当中国に近い場所に機密の塊が落ちていることになる。
因みに米海軍が回収チームと機材を現場に送り込むのに10日ほどかかると予想されており「F-35Cが海中に沈んだ海域の最大深度は5,000メートル以上あるので機体の回収には最低でも数ヶ月~半年ほどかかるだろう」と報じられているが、F-35Cは比較的遅いスピードで空母クイーン・エリザベスから地中海に落下したF-35B(原型をとどめたまま回収に成功)と異なり飛行甲板に叩きつけられ機体が大きく破損している可能性が高いので、破損した破片が海底に飛散していれば回収作業の難易度は更に高くなるだろう。
関連記事:米空母の飛行甲板に衝突したF-35Cは海に落下、現場は中国に近い南シナ海
関連記事:南シナ海に展開中の米空母でF-35Cが着艦に失敗、機体が海中に転落した可能性も
※アイキャッチ画像の出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist Seaman Leon Vonguyen
お知らせ:記事化に追いつかない話題のTwitter(@grandfleet_info)発信を再開しました。 |
記事内のツイッターの1-3枚目あたりで沈没したとなると本当に中国の目と鼻の先だよな
一番やっちゃ駄目な場所でやってしまってるね…
再現CGで見て、その時点のベイルアウトだと思わなかったわ。確かに空母に墜落だった。
機能不全だとすると韓国のA型の胴体着陸事故に近いのかな。
リンク
回収しようとしたら沈んでいる場所を教えるようなものだから、回収が難しいとみたら回収しない方がいいんじゃないの?
あるいは、実は沈んでなくて、中国の回収技術を量るために「沈んだ」と言っているとかだったら溜飲が下がるんだが。
米軍信者もダンマリでしょう・・・
威勢のいいことばっかりいってるが、現実には実力が追い付かず空回りして同盟国の信頼を失うだけ
末端の米兵どもも大変でしょうな クソみたいな兵器の運用を押し付けられ死んだり怪我したりするんだから大変だ
どれだけ国に尽くそうが裏切られるだけ、結局最後はホームレスか犯罪者か薬物依存者になるのは目に見えてる
士気も上がらないでしょう
米軍自体が米国の1%貴族を守るためだけの存在だからまあそんなものか
兵器産業の連中は儲かって笑いが止まらないんだろうけどねw
ちょっと釣り糸が大きすぎるかな
いつものあの人ですな
それはむしろ、ぼろぼろ墜落したJ-15を保有する中国に対して喧嘩を売ってませんかね?
コメント中の「米国」を「中国」、「同盟国」を「従属国」に置き換えても成立するから、この手の主張に寛容でない全体主義社会の中国からみれば、コメ主はいつ牙をむいてくるかかわからぬ「潜在的な」反共産党思想保持者。今後、中国に足を踏み入れない方が無難でしょうね。
機体のシステムエラーか、気象か、整備ミスか。はたまたロクでもない奴がいるのか。報告待ちだな。
ボノム・リシャールは若い水兵による放火と、火災時の対応の不備(消化訓練の不足)が重なって起きたが、今回のはどうだか
3ヶ月に5件!
これは、あれだな、中国が遠方から指向性ビームを照射して、事故を起こしているに違いない。
素人考えだけど、ピンポイントで狙ったら、検出できないんじゃないのかな?
そういうのはいらない
基本設計がSTOVLだからCATOBAR機としては扱いにくいのかもな
着地用のプログラムにバグがあるんじゃ?
韓国での件との共通点は、これじゃね
韓国のは事前に滑走路側で胴体着陸の準備してた≒アプローチ入るはるか前からおかしかったんだから全然別もんでしょ。
カール・ヴィンソンで重大事故が続発している裏に他国の工作活動の可能性は?
機体を分解したり水没など特定条件下でプログラムやデータの消去を行うでしょうから、回収国を大きく利することにはならないでしょう。
空自のF-35A墜落した時は海底1500mから残骸を一部回収レベルなので、5000m級なら回収難易度は大きく上がるでしょうし、アメリカも中国が回収の動きを見せたらEEZ航行して抑止するでしょうね。
韓国空軍F-35Aのシステムトラブルの件もあるし最近実施された何らかのシステムアップデートが再現性の低い操縦系統エラーを発生させている可能性もあるなと思ったら、カール・ヴィンソンの航空機整備体制の問題の可能性もあるんですね。
作戦展開中は艦内も非常体制でシフトも増えて慌ただしくなっているでしょう。そうなると組織の一番弱い部分に一番負荷が集中してそこから壊れていくのが軍隊に限らない常ですし、艦内は修羅場になってるのかもしれませんね。空母なら乗員は3000人を超えますし、艦長一人に全ての人間を管理できるはずもないでしょう(イージス艦はまだしも空母の艦長は任務でも生活でも他の船員と接する機会が少ないし)。叛乱一歩手前まで行ってしまったアンティータムみたいな例も米海軍にはありますし。
現在の演習が終了した後にそこらの事情を調査して何か得るものがあるといいですね。
DF-17の情報と交換なのでは?
取りたければ取ればっていうスタンス。
ダメ?
ツイッターで海に浮かぶF-35の写真が流れてます。
ツイート主は「南シナ海のAUSV」と言ってますが。w
該当のF-35かどうかは確認のしようがないものの、他に考えられないかなぁ。
リンクは返信で。
リンク
これも漏洩だとすると、深刻だなぁ。