NBC NEWSは19日「バイデン政権が長射程バージョンのATACMS提供に取り組んでいる」「これが提供されればウクライナはクリミア半島の奥深くを攻撃できるようになる」と報じ、同盟国にATACMS提供を要請する可能性も否定しなかったと言及している。
参考:Biden administration is leaning toward supplying Ukraine with long-range missiles
同盟国にATACMS提供を要請する可能性も否定しなかった
バイデン政権はHIMARSやMLRSで運用可能な地対地ミサイル「ATACMS」のウクライナ提供に踏み切ったものの、このATACMSは「クラスター弾を内包した短射程バージョン」で撃ち尽くされている可能性が高いのだが、NBC NEWSは19日「バイデン政権が長射程バージョンのATACMS提供に取り組んでいる」「これが提供されればウクライナはクリミア半島の奥深くを攻撃できるようになる」と報じている。

出典:Photo by Natasia Kenosky 製造中のATACMS(現在ATACMSは海外の顧客向けに年間500発程度生産されているが米軍は調達していない)
クラスター弾を内包したATACMSは「射程165kmのM39/子弾数950発」と「射程300kmのM39A1/子弾数300発」があり、仮に後者が提供されても「クリミア大橋の橋脚部」を破壊するには威力不足で、もしバイデン政権が「単一弾頭タイプのATACMS提供」に取り組んでいるなら戦場で違いを作り出せるかもしれない。
取材に応じた国防当局者は「米軍が備蓄しているATACMSには限りがある」「提供には補充資金が確保が必須」と述べているため、長射程バージョンのATACMS提供は「下院がブロックしているウクライナ支援資金が手に入った場合」という話だが、NBC NEWSは「同盟国にATACMS提供を要請する可能性も否定しなかった」と付け加えている。

出典:U.S. Army photo
ATACMSはギリシャ、ルーマニア、トルコ、韓国などが保有しており、これをウクライナに提供するよう働きかける可能性を否定しなかったという意味だ。
因みにチェコのパベル大統領はミュンヘン安全保障会議で「購入可能な155mm砲弾50万発と122mm砲弾30万発を発見した」「米国、ドイツ、スウェーデンなどのパートナーから資金が得られれば数週間以内にウクライナへ届けられる可能性がある」と言及して注目を集めているが、ウクライナ支援を追いかけてきた管理人的には「数週間以内に届けられる可能性」を全く信じてない。

出典:Petr Pavel
パートナーが購入資金を拠出するには国内手続きが必要な上、ウクライナへの軍事支援は基本的に「支援資金を自国企業に落とす方式(復興資金の拠出と復興事業への自国企業参入がセットなのと同じ)」なので、調達先がパートナー国以外なら「購入資金の捻出に時間がかかる」と考えるのが妥当だ。
パベル大統領は「どの国で砲弾が見つかったのか(一部メディアは調達先について非欧州企業だと報じている)」を明かしていないため「輸送距離」も不明だが、米軍は155mm砲弾33万発を韓国から欧州に輸送するに「72日間=約2ヶ月半かかる」と見積もっており、砲弾80万発を数週間以内に届けるには「ウクライナ周辺国で砲弾が出荷を待っている」という奇跡が必要だろう。
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※アイキャッチ画像の出典:public domain
♪こんなこといいな できたらいいな
???「デキる? じゃねえよ、ヤルんだよ!」
そんな援助も今となっては誤差ですね
戦争の趨勢は固まってきたのですからアメリカはいかにウクライナを停戦交渉のテーブルにつかせるかに注力したほうがいいのではないしょうか
もうウクライナも正義とは言えないのですから
>アメリカはいかにウクライナを停戦交渉のテーブルにつかせるかに注力したほうがいい
>もうウクライナも正義とは言えない
また必死な人がいる。。。
必死という意味を説明してください。
なんとなく類推することはできるのですが、こんな感じでしょうか?
「私はロシアの侵攻は許せない。それなのにウクライナの劣勢を好意的に受け止めて擁護しているような人がいる。そういうコメントには「必死」という、さも周囲からの承認を欲しているかのような印象操作をすることで、逆説的に自分の主張の普遍性や正義を正当化してみよう。でも議論するのは面倒くさいから、適当にあしらういい言葉を探してみたらこれだった。」
こんな感じであってますか?
でも、常識的に「必死ですね」と言われて「はいそうです」などという人がいるわけもなく。
もちろん、こんなことを言われていい気分になる人もいません。
ということで、あなたのしていることは特に議論をしようとするわけでもなく、
また特に考える必要もない程度の低い言葉で相手を貶めているだけです。
最近親露的なコメントが増えてきて面白くない人ですかね?
雑な親露コメントご苦労様です
親露だろうが親宇だろうがレッテル張り本当に嫌い
その類のコメントに需要が無い事くらい指摘されんでも気づいてくれ
何か言いたい事があれば論理的に説明しろ
知識が一切なくても出来るのがレッテル張りだからな、ネットの掲示板によく居るかまってちゃんがよくやってる印象、ただの荒しでしかない
侵攻を引き起こしたロシアが悪でウクライナが正義なら、イスラエルの侵攻を黙認しているアメリカひいては私たちも悪になりますよ。
あと、日本にはロシアより強大で現実的な敵国である中国が隣国であり、本来ならロシアに牙を剥く外務的余裕はないんです。内務に失敗して国力は落ちていく日本にそんな余裕は。ロシアが嫌いなら日本がせめて今の国力を維持できるよう政府を突っついてやってくださいよ。
内政の失敗は時間をかければ取り返せるが、外交の失敗は取り返せない
日本はただ国際法に従って悪友の悪事に接すれば良い。悪友の悪事を見逃す者は共に悪友の汚名を逃れられない。日本は精神的には悪友と謝絶し、欧米と共に進まなければならない
そこで問題になるのは
「その欧米諸国が引っ込んだ後、一緒に引っ込むべきか、それとも尻拭いも含めて最後まで責任を果たすべきか」
数週間以内と言うのは置いておいて、Rybarなどはペルーのような第三世界で現在親米政権のような国で、アメリカが西側装備の代わりに旧式東装備を回収するという契約をしていると指摘しており、今回の弾もそういうのかと思ってましたが……
なんでチェコが言うのですかね? チェコにそんな伝手があるとは思えませんが……
ウクライナのT-72の改修・修理はチェコが担っており、今回の弾も恐らく冷戦時代の伝手を使ったんだろうなと予測しています。
とはいっても、80万発の弾が『見つかった』という表現は誤りに近く、『もしかしたら購入できるかもしれないものがあるかもしれない…』程度に考えているべきなのでしょう。
当たり前ですが契約にどの程度競合がいるのか、そもそも当該国から動かせる性格のものなのか、”非欧州とはまたイスラエルと韓国じゃないだろうな”などいろいろ考えてしまいます。
NATO軍事委員長時代の個人的伝手とか。しかしこれは転売ですかね。NATOに砲弾を注文している国がそのままNATOに契約ごと高値でうったとか!?でもそれだとすぐバレそうっすね。しかしパベル大統領はなかなかの渋いイケメンですね。白狼ですわ。狼流派使えそう。
122㎜砲弾はともかく155㎜砲弾は東側装備ではないので、何処にあるのか謎ですね。
チェコに眠っていた可能性は無いでしょうし。
アウディーイウカ陥落を矮小化する人々は「地政学的な価値は乏しい都市だが、なんかロシア軍が突撃してくるので迎え撃ってキルレシオを稼いでいただけ」と強弁する。
しかし、こうした意見を最大限尊重したとしても「ウクライナは格好の狩場を失った」「いわゆる反攻を完遂するには、まずアウディーイウカを奪還しなければいけない」ことは認めざるを得ないだろう。そしてウクライナの優位点であったキルレシオの優位が低下すれば(1:1に近づけば)、互いの国力・生産力がそのまま継戦能力を示す形となり、こうした周辺諸国による兵站供給も姑息的な意義に留まるものとなろう。
♪ミサイルもねぇ 弾もねぇ
レオパルトもそれほど走ってねぇ
射程もねぇ 支持率もねぇ
バイデン痴呆でぐーるぐる
オラこんな国いやだ~ オラこんな国いやだ~
韓国は極東安保上論外、ルーマニアはウクライナが倒れると次の前線になる、トルコはトルコ。
となるとATACMSの調達先はギリシアが有力でしょうか。
1月にF35の契約を進めたことやブラッドレーをギリシアに無償提供したのは、S300迎撃弾やATACMSを手に入れるためだったとすればあり得る話だと思います。
流石に国家元首が言ってるから本当にあるっちゃあるんだろうね
まぁ、例え80万発がウクライナに瞬間移動しても直ぐに枯渇しそうだけどね
送ったら送ったで、各部隊に届ける過程で「こんだけあるんだから多少横流ししてもバレへんやろ」みたいなことが起きまくって逆に大変なことになりそうですよね。何せ司令部は「弾薬が80万発ある」前提で命令してくるんですから。
長射程ATACMSの提供数がどの程度になるかは知る由もありませんが100発前後ならまだ砲弾80万発の方が有り難いかも知れませんね
本当に送れるのなら一刻でも早く送ってあげて欲しいものです
パベル大統領、去年はわりと現実的な発言をされてた印象が強いのですが、この発言は……?
チェコが仲介とは言え法外な値段になる恐れが出てるらしい、
砲弾代の請求書の計算式としては
(チェコの仲介料+砲弾の原価+ロシアとの手切れ金)
だが、砲弾の原価だけでもえらい高騰していて特に直近は
最高値を付けている
ドイツのラインメタル社での価格の推移(155mm砲弾1発)
戦前 1500ユーロ程度
2022 3000ユーロ程度
2023前半 7000ユーロ以上
直近 9000ユーロ以上(推計、1発1450万以上)
仮にラインメタルの3分の1でも、原価だけで2兆5千万円
ぐらいの買い物になる、ええ商売だな
※原価× → 材料費込の製造費用でした。
※2兆5千万円 → 155mm砲弾を50万発お買い上げの場合
日本さんの出番とか思われてそう
今1ユーロ161円ですぜ
1ユーロ1610円で計算してた、ご指摘ありがとうございます。
すみません、私が指摘するのもなんですが
直近 9000ユーロ以上(推計、1発1450万以上)←145万円以上ですね
正規価格で50万発7250億円はなかなかですね
しかし価格はともかく国家予算を動かすのに誰に払ったか、いくら使ったか、いくら受け取ったか隠し通すなんてこと可能なんでしょうかね?
できそうな感じで言ってる時点で恐ろしいんですが
私もツリーミスってますね
MarkⅡさんのコメントへのレスです。
ツリーが見にくいんだよツリーが(八つ当たり)
0が1個多かった様です、ご指摘感謝です。
EU→チェコから先はおそらく伏せられるでしょうし相手も正規ルートや国とは限りません、
金額によっては横流しもあるでしょう、帳簿上は残っているけど・・・と言う類の話に
なるんじゃないかと思ってます。
ただチェコがどれだけ吹っ掛けるか分かりませんが、金額に交渉の余地がある事は
簡単に購入が決まるとは思えない、管理人さんが言及している様に
輸送にも時間が掛かるので春先には間に合わないと思います。
このところ、ロシア戦闘機が立て続けに墜とされているけれど。
これは、パトリオットの前進配備によるのかな。
以前から言われているフランケンSAMに進展があったのかな。
特にS-300ベースでPAC-2を使用すると予想されているもの。
以前に何処かの記事で、必要なデータはウクライナに渡された、
とあったのを読んだ憶えはありますが。
であれば、今回の撃墜はウクライナが努力をした結果でしょうか。
継続的にロシア機を墜とす必要はあるでしょうから、
そうならばいいな、と思いますが。
追撃で欲をかいたのが原因で今後は半包囲してSAMの位置を精査した上で使うんじゃないですかね、それをやられるとSAMの射程外から延々と誘導爆弾を撃たれるのでどんな要塞でも落とせる、と言う必勝パターンを手に入れられてしまったのが非常に痛い。
誘導爆弾の射程は150kmとされていますから。
パトリオットの射程とどっこいどっこいでしょうか。
S-300ベースフランケンSAMが未完成なら、
欲をかかないほうが良いでしょうね。
キーウを空けて来ているということになりますし。
>80万発の砲弾
10中8、9、出どころはイスラエルでしょう。
正確には「イスラエルが契約に基づいて各国から供出させた砲弾」の横流し分です。
イスラエルは第5次中東戦争のリスクを見越して大量の弾薬をかき集めましたが,ガザは停戦となりしばらくは砲弾を使う予定がありません。
イスラエルは東西のあらゆる国と有事の際の武器弾薬の供給契約を結んでおり、155ミリ砲弾をアメリカやドイツから「契約時の想定価格=平時の価格」で大量に供給を受けているんです。
が、どうやら使わずに済みそうだ、となり。
そのアメリカドイツから巻き上げた砲弾を10倍の価格でウクライナに売り付けよう、という絵図ですね。
これがユダヤ式ビジネスというやつですよ。
「砲弾30万発を発見した」というあたり、欧州の武器ビジネスの奥深さを感じます。
昔、フォーサイスの小説で読んだような世界はいまだに健在なのでしょうか。歳がバレますね。。。
チェコのメディアを見ましたが、砲弾に関しては以下のように書かれていました。
・チェコは公式には国名・金額とも明言していない
・POLITICOは3国(韓国・南ア・トルコ)であると示唆したが、チェコの国家安全保障担当補佐官はインタビューで「国名に関しては何ら明言したことはない」と言及、あの記事はいいかげんなものであるとしている。
・大統領も明言を避けているが、在庫がある国は「ウクライナに直接供与したくない国」であり、購入金は「(販売国にとって)羨望する金額」らしい。