米空軍大学の中国航空宇宙研究所は先月末、中国のJ-20が3つ目の実戦部隊(第5航空旅団/広西自治区の桂林基地)に配備されたのを確認したと発表した。
参考:Third Combat Brigade of PLA Air Force Likely Receives Stealth Fighters
米空軍大学は中国空軍が最終的に保有するJ-20の数について「1,000機程度になる可能性がある」と指摘している
米空軍は中国空軍が保有するJ-20を安徽省の蕪湖基地(東部戦区)に駐屯する第9航空旅団、遼寧省の鞍山基地(北部戦区)に駐屯する第1航空旅団、河北省の滄州基地(北部戦区)に駐屯する第172航空旅団、甘粛省の鼎新基地(北部戦区)に駐屯する第176航空旅団に配備されているを衛星画像を通じて確認している。

出典:Air University
第172航空旅団と第176航空旅団は訓練部隊とテスト部隊なので事実上、J-20を装備した実戦部隊は第9航空旅団と第1航空旅団だけと思われていたが、中国のネット上で第5航空旅団所属のJ-20を映したと思われる画像が出回っており、米空軍大学の中国航空宇宙研究所(CASI:China Aerospace Studies. Institute)も「昨年12月10日付けの衛星画像を通じて第5航空旅団が駐留する基地に4機のJ-20が存在するのを確認した」と発表した。
つまりネット上に出回っている61160というシリアルナンバーのJ-20は桂林の第5航空旅団所属機であることが確定したといってもいいだろう。

出典:Weibo
ただし中国空軍が保有するJ-20は150機以上という情報については懐疑的で、第172航空旅団と第176航空旅団は訓練部隊とテスト部隊なので保有する機体の数は実戦部隊よりも少数だと指摘、昨年に供給が開始されたばかりの第1航空旅団が保有するJ-20は2022年1月時点で9機+(月1機~2機のペースで増強されているらしい)でJ-16Bを完全に置き換えるまでには至っておらず、定数を全てJ-20で満たした実戦部隊は安徽省の第9航空旅団だけと見ている。
以上の点を踏まえ米空軍大学は「中国が保有するJ-20は49~70機(実戦部隊に配備されている数は33機~55機)前後だろう」と指摘したが、J-20を比較的短期間で開発したにも関わらず量産体制の確立、パイロットや地上要員の教育、運用基地のインフラ整備などをココまで迅速に進めるのは容易なことではなく「J-20を49~70機しか供給できなかった」と解釈するのではなく「比較的に短期間でJ-20を49~70機も供給できたのだ」と定義して「これは非常に立派な数字だ」と述べているのが興味深い。
因みに米空軍大学は中国空軍が最終的に保有するJ-20の数について「1,000機程度になる可能性がある」と指摘している。
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※アイキャッチ画像の出典:flickr経由 L.G. Images/Public domain
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1,000機も作ってる間に次世代機量産に入ってそうではある。
その場合5世代機が量産されている今でも4.5世代機が作られているように、6世代機が量産されるならそれと並行してJ-20を改良し5.5世代機として生産を続けるだけでは
たとえ6世代機が量産されだしても、1000機もの5~5.5世代機が脅威なことには変わりないですし
防衛装備庁の空戦simでも、1:3程度の数的不利なシナリオでしたっけ。
敵側が1~3波で各波同程度の規模で襲って来るのに対して、
日本側は3波合計でも敵の1波強の勢力といった感じ。
J-20×1000+太平洋沿岸配備の第4世代機1200機+無人機多数
米軍も居るとはいえF-3の定数も大幅に引き上げた方が…
今の定数ですら整備ズタボロなのに?
飛躍的な予算増でもないと定数増は無理だよ
戦闘機の数もだけど、AAMの数も足りるのかな?
在庫数知らないので、こちらの方も不安になりました。
無人戦闘機に関連して、日本の防衛装備庁が「空戦AIチャレンジ」(リンク)というものを現在開催しています。
これは、空対空目視外戦闘における空戦行動判断モデル(エージェント)を構築する深層強化学習コンペです。
なお、ここでいう空対空目視外戦闘とは、戦闘機編隊どうしがお互いに目視できない遠方においてレーダで相手を追尾しつつ、中距離空対空誘導弾を射撃しあうことにより行われる戦闘を指します。
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賞金総額が100万円で、締切は2/25です。
締切があるので、参加を考えている人は、よく説明を読んでください。
参加すれば、日本の防衛力の向上にもつながるので、AIに自信のある人は是非とも参加してみてください!
航空万能論GFに、「空戦AIチャレンジ」が現在開催されていることを取り上げてもらったら、もっと参加者が増えると思うのですが、管理人様どうでしょうか?
空軍大学の言う1000機と言うのはどういった計算の結果なのだろうか?
F-35の生産が追い付くのだろうか?
人口が日本の11倍、予算も国土も空軍規模も相応に大きいことを考えたら、決して過大な数字ではない。
仮に日本がステルス開発しても、少なくとも100〜200機の生産は目指すはず。中国はあらゆる意味でその10倍の規模があるんだから。
この感覚の差異こそが中国と対峙するときに、我々の欠点となるかもよ
ついこないだまで俺はフサフサだったし、中国も輸入したSu-27のみが脅威だったと思ってたのに、時代は変わるんだな・・・
不毛な話は辞めようか
まさに毛沢東主義
今後防衛費が大幅に増額されてGDP比1.5%か1.6%代になればざっくり8兆円といったところか、少子化とはいえあらゆる手を尽くして空自の規模を拡大し、F-2とF-15は早期退役させて無人戦闘機を省いてF-35と次期戦闘機だけで定数を大幅に増やさないと((((;゚Д゚)))))
にしても第5世代を1000機とは、たとえ誇張していてほんとうは半分の500機だとしてもロシアのSu-57生産予定数より遥かに多いな
>第1航空旅団が保有するJ-20は2022年1月時点で9機+
J-20のシリアルナンバーで61128(第1航空旅団の18番機)が確認されているので、
「中国が保有するJ-20は49~70機」という米空軍大学の推測は過少だと思います。
シリアルナンバーの61160は「第5航空旅団の10番機」ですね。
やだねえ、空でまで人海戦術仕掛ける気だよ
これだから中国人は
そんなパイロットおるんかいな
育てるんでしょうねぇ。人口も予算も不足は無いでしょうし。
F-35は以前の機体に比べて容易に操縦できるから、パイロットの人材確保が容易になる、的な話がありましたが、
あっちの第五世代機もきっと似たようなものでしょうし…
F-15を性能で超えるMig-25大量生産を恐れていたであろう当時の感覚ってこんな感じなんだろうか
問題はマジで鼻で笑えない程度の性能で1000機生産されることなわけだが
数的主力であるJ-10の保有数が400機前後なので正直眉唾物の話ではありますね…
まだ何も大規模戦闘を起こさず、支配領域もほとんど変化していない現在でさえ400機前後と考えますと、中国の戦略構想である第二列島線までの侵攻を実行に移し、支配領域を確定し続けるためだと考えれば、むしろ予定生産数が1000機以上でもなんら不思議ではないと思われます
J-10は2020年の時点で500機近く生産されています。
今は500機以上生産されているかもしれません。
最終的がいつかによりますね
2040年代なら1,000機になる可能性は高いですが、そのころには陳腐化しているでしょう
もっと速いだろう、そしてアップグレードもやるだろう
彼等は基本的にこちらと同じ発想をさらに猛スピードで進んでると考えないと
2040年代だと初飛行から30年経過して、それが1000機。
F-15は初飛行から50年経過してて1200機ですが、30年経過時(2000年代初頭)はまだ有力機だったような。
1000機が、バーっと。って、ブンドドじゃないだからさあ。