ロシア人軍事特派員やロシア側情報源は「ウロジャイネを失った」と言及していたが、ウクライナのマリャル国防次官は16日「南ドネツクのウロジャイネを解放した」と発表、これは7月28日にスタロマイオルズキーを解放して以来の「目に見える前進」だ。
参考:ВСУ освободили Урожайное − Маляр подтвердила официально
ザヴィトネ・バジャンニャやスタロムリニフカに向かう前にモクリ・ヤリー川左岸の高台を制圧する可能性が高い
ロシア人軍事特派員やロシア側情報源は「ウロジャイネを失った」と言及、ウクライナのマリャル国防次官も14日「我が軍がウロジャイネで成功を収めた」と、参謀本部も15日「我が軍は成功を収めたウロジャイネで押し上げた前線を固めつつある」と述べていたが、マリャル国防次官は16日「南ドネツクのウロジャイネを解放した」と正式に発表した。
これは7月28日にスタロマイオルズキーを解放して以来の「目に見える前進」で、このままモクリ・ヤリー川沿いに南下してザヴィトネ・バジャンニャやスタロムリニフカに向かうかもしれないが、恐らくモクリ・ヤリー川左岸の高台を先に制圧する可能性が高い。
その為にはプリユトネを確保する必要があるので、ザヴィトネ・バジャンニャやスタロムリニフカの解放は当分先になるだろう。
ロシア軍が準備している本格的な防衛ラインにぶつかるのはスタロムリニフカ解放後なので、まだまだ南ドネツク方面の戦いは序盤戦と言えるが、今更焦ってもしょうがないので腰を据えて攻勢を続けるしかない。
因みにWSJ紙は13日「現在の反攻作戦がどこまで進展を見せるか未知数だが、西側諸国の指導者達は来年の攻勢について検討を始めている」と報じており、今後の支援は「現在の反攻作戦を継続させるため」と「来年に向けた取り組み」の2本立てになる可能性が高く、西側諸国もウクライナも熾烈な消耗戦に立ち向かう気だ。
追記:ロシア人軍事特派員(Русской весны)は16日「敵は我々の防衛ラインを切り崩すことに成功したため突破口を拡大させることを決定した。敵は攻撃方向を東に変更してオクチャブリスキーに向かっている。この新しい前線の動きが不都合なのは、敵はノヴォドネツキーの問題をオクチャブリスキーを攻撃することで解決できる点だ」と指摘しており、要するにウロジャイネと周辺地域を確保したことでウクライナ軍はオクチャブリスキーを直撃することができ、ここを落とせばノヴォドネツキーを守るロシア軍は主要なアクセスルートを遮断されるという意味だ。
関連記事:南ドネツクの戦い、ウクライナ軍がウロジャイネで成功を収めたと発表
関連記事:ザポリージャ州の戦い、ウクライナ軍がロボーティネの集落内に侵入
※アイキャッチ画像の出典:Zelenskiy Official
ロシアに陣地構築をさせる時間を与えてしまったので管理人さんの言う通り腰を据えていく必要がありますね
共和党大統領(トランプに限らず)になると厳しいとは思いますが…
ヴェリカ・ロボシルカから12km南下してウロジャイネ解放。ここからマリウポリの海岸まで90km。これがウロジャイネからアゾフ海まで貫く最短ルート。ウロジャイネまではまだロシア側の本格的な防御線は無く、先の90kmでは防御線の突破をしながらの道のり。
先は果てしなく長いですね。
管理人様の仰る通りですね。
クルスクの戦いのドイツ軍のように、ウクライナ軍がなってしまったのかもしれません。
ウクライナは、歯がゆいと思いますが、ゴリ押したとしても損害が大きくなるばかりでしょうから。
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ロシア軍が準備している本格的な防衛ラインにぶつかるのはスタロムリニフカ解放後なので、まだまだ南ドネツク方面の戦いは序盤戦と言えるが、今更焦ってもしょうがないので腰を据えて攻勢を続けるしかない。
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ロシア軍の部分動員、色々と言われていましたが、数は力の面があるのでしょうね。(経済的な悪影響は大きそうですが)
動員兵は練度が低いと侮られていましたが、陣地構築や警戒など、銃撃戦以外にもやる事が多いでしょうから。
ロシアが行ったのは部分動員ではなく部分招集、つまり予備役の現役復帰だから練度が殊更低いってこともないんだ
もちろん再訓練は必要になるわけだけど
記者とかでもごっちゃにしてる人多いけど練度が低い動員兵DNRとLNRの兵士のことで代わりにそっちは士気が高い
勉強なります。
予備役兵ならば、練度が低い事はないですね。
DNRとLNRと囚人兵を雑に使えるのが、強権国家ロシアの強みなんですよね。。
西側諸国はたとえ死刑囚だとしても、人道的観点から、戦場で特攻させ、万が一無事生き残れば恩赦みたいなやり方はできないでしょう
小銃弾を使うのすら勿体ない敵兵ですが、倒さないことには先に進めないという
いや、形式上はそうでも
実際は素人での穴埋めが多い
一番厄介なのは地雷
そして大自然
電撃的打通に失敗した以上、秋の泥濘期で足止めされて冬の寒さに晒される事が決定したので
余計に道と陣地を時間掛けて整備しないといけない
もし、泥濘期も攻勢を続けるつもりならば。それなりの輸送車が必要でしょう。
昔のドイツのRSOのようなもの。戦車がスタックする場所でも働いたとか。
今なら何になるでしょう。日本が資材運搬車を供与する話がありましたが、これも有効と思います。
独ソ戦の時には、ソ連は米国から渡った全輪駆動のトラックでドイツ軍を追い詰めたそうです。
ウクライナ軍がどれほどの数を持っているか、ですね。数千単位で必要と思います。
あと、重機材(重戦車、他)が使えませんから、軽量機材が必要でしょうか。
ロシア軍が動けない時に攻勢をかけることができれば、それは技術的な奇襲になります。
やはり来年
すみません間違えました、消すなり無視して下さい。
管理人さんのご指摘通り長期に渡っての戦況の推移を見守っていくしかないですね。
この戦争はWW IIのように下手したら3-4年継続すると見て中長期で弾薬物資の増産や支援体制の構築を続けていくのが流れとなりそうです。
やはり来年仕切り直しですね
それでクリミア大橋を初手に落とす、そもそもクリミア大橋に近づく為に南部軍と真っ向対決して撃破して…橋落とすのはなんの為だっけ…ゴールだと思っている人結構いません?
クリミア大橋攻撃は事実上ウクライナ製兵器縛りとなっておりそれを備蓄するしかありません。
橋落としても海路と南部横断ルートで補給を受け取って抵抗を続けてマラソンは続きますけど。
ロシア側ミルブロガーのここしばらくの投稿を読む限り、ロシア軍はウロジャイネで戦力の逐次投入を繰り返してかなりの被害を出していたみたいですね。
装甲戦力の投入にも失敗し、最後は歩兵の集団が徒歩で逃げるところをクラスター砲弾で砲撃されまくるような惨状になってて動画でも晒されてましたし。
8/1の記事で管理人さんが取り上げておられたCNNのインタビューでネスクチュネに想定の10倍の敵戦力がいたと不平をこぼしていたウクライナ兵がいましたが、攻勢側の三倍の兵がいても防衛しきれずに押し切られているあたり、この方面のロシア軍部隊は相当に消耗して兵数ほどの強さを発揮できていないものと思われます。
その記事を読んだときはてっきり遅滞防御の捨て駒にされた動員兵が詰め込まれていたものと思っていたのですが、こうやってスタロマイオスケやウロジャイネでも防衛に失敗し反撃にも失敗を繰り返しているロシア軍を見ると何がしたいのか良く分かりませんね。
Pryyutne死守命令を受けてその後ずっと放置されていたと語った降伏ロシア兵のインタビューがこの前ありましたし、前線の塹壕に放り込まれてろくな補給もその後の命令も無く放置されているロシア兵がいる一方で、戦線全体の状況も見ずに自分の手柄のために各戦線で勝手に攻勢に出る部隊もいるというような2極化が起こっているように見えます。
ロシア軍がウロジャイネで何をしたいのかといえば、これはやはり陣地、土地の争奪よりは予備の精鋭、野戦部隊である
「ウクライナ海軍歩兵旅団の壊滅」
ではないでしょうか?
ロボーティネの第82空中強襲旅団と、ウロジャイネの海軍歩兵旅団は、どう見てもいよいよ最後の予備、切り札の戦力という感じで、装備がストライカー装輪装甲車とか、チャレンジャー2戦車、クラスター砲弾というのもそうです。
これらを潰すことを考えると、秋になって雨が降る前に、むしろどんどん突撃してもらった方がいい、という計算もあるかもしれません。もともとこのへんは本格的な防衛ラインではなく、引いてもいいとこなわけです。
ロシア軍はせっかくこれだけの防御陣地を構築したのに、かなりの部隊が防御陣地の前で守らされたり、陣地から飛び出して突撃することが求められていますよね。傍から見ていて理解不可能ですが、元々、指揮系統が統一されておらず、部隊ごとにチグハグであったのは、開戦当初から改善されないロシア軍の悪癖のようなもので、ロシアのミルブロガーも繰り返し指摘している事ですね。
陣地が最大限の力を発揮するには陣地間で相互に援護しあう必要がありますが、現状の指揮系統では効果的に守るには不安があるのでしょう。
それならいっそのこと、捨て駒を突撃させてウクライナ軍を消耗&時間稼ぎして、攻勢が出来なくなる冬の到来を待つ方針なのではないでしょうか。