ロシア軍はウクライナ軍が抵抗を続けるリシチャンシクを側面から包囲しつつあり、リシチャンシク~バフムート間の補給路を遮断するという戦術的な目標も達成寸前だ。
因みにT1302は補給ルートとして既に機能しておらず、ルート上の周辺にはウクライナ軍兵士の遺体が散乱しているらしい
ルハーンシク州の完全制圧を狙うロシア軍はリシチャンシク周辺で利益を上げて続けており、Bila Horaの防衛ラインを突破したロシア軍はリシチャンシク市内の一部に侵入、さらにVovchoyarivkaを制圧したロシア軍はVerkhn’okam’yankaに向かっている。
もしVerkhn’okam’yankaをロシア軍の抑えられるとリシチャンシク~バフムート間のアクセス(T1302経由とT0513~未舗装道路経由)は事実上遮断されるため、如何にリシチャンシクが高台で戦いに有利な環境でもウクライナ軍は後退を強いられることになるだろう。
因みにT1302は補給ルートとして既に機能しておらず、ルート上の周辺にはウクライナ軍兵士の遺体が散乱しているらしい。
📽️This is the road connecting #Bakhmut and #Lysychansk through Soledar. It’s littered with craters, vehicle wrecks, and corpses. The road was controlled by Ukraine until very recently. #UkraineRussiaWar
Location: 48.74143243429867, 38.2309964337698 pic.twitter.com/c1RKYn0vFV— MilitaryLand.net (@Militarylandnet) June 28, 2022
まもなくプーチン大統領が設定したドンバス解放の半分は達成されるかもしれないが、リシチャンシクが陥落してもスラビャンスクの攻防に戦いの舞台が移るだけで、ウクライナとロシアの戦争はまだまだ続くだろう。
関連記事:リシチャンシクを巡る戦い、ウクライナ軍がロシア軍を押し戻すことに成功
※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ
問題は撤退してスラビャンスクに次の防衛線を敷いたとして、前線を構築出来るだけの士気の残ってる部隊が足りるか、ということですね。
セベロドネツク、リシチャンシクと連続で「都市部に籠る防衛部隊は砲撃の餌にしかならない」と教訓を叩き込まれてしまった部隊に、3たび都市に籠らせることになるわけですから。
かつてウクライナ側が呆れていた露軍によるホストーメリ空港への杜撰な連続脳筋攻撃ですが、今はロシア側が惰性で都市に立て籠もり続けるウクライナ軍に呆れている頃かもしれません
なるほど、軍人なんてしょせん馬鹿ばっかりなんでしょうね
両方の司令部が日々敵軍を嘲笑し合っている姿が目に見えるようです
セベロドネツクに拘り過ぎたせいで後手に回ったなぁ、、
にしてもここに来てのロシアの着実な進撃力
無能な指揮官みんな死んで組織生まれ変わったみたい。ソ連時代から変わらぬ方法やな。
というよりも砲兵戦力一点集中でのごり押しじゃないですかね。
東部に集中しすぎているせいで、他の戦線は劣勢なはずの宇軍に痛いことされているようだし。
都市部を必死に守っては都市ごと破壊され損害を被るウクライナ軍。
軍事的に見ればもっとスマートに戦線を畳むべき、という見方にはなりそうですが、そうも言ってられないのでしょう。
ウクライナ軍が都市を固守する動機の一つにはロシアに政治的成果を上げさせたくないこと。
もう一つは、占領地におけるロシア軍の非道行為でしょう。
いずれもウクライナ政府の立場からすれば尤もな話で、ロシア側の見境のなさに手足を縛られているのが看て取れます。
この状況を打開するには、ロシア砲兵を粉砕出来る装備品の十分な供給が必須なのですが…まだまだ時間がかかりそうですね。残念ながら…
砲撃を受けるのがわかっていて都市に籠もるウクライナも住民を人間の盾にしているのと同じでは
戦闘になる前に住民の避難が出来れば一番良いのですが。
その上で、無差別攻撃を加えておいて「ウクライナが民間人を人間の盾として扱っている」と強弁するのがロシアの典型的な言い草であることは指摘しておきます。
ロシアは交戦予定地域に事前に通告しているという話だが(通告したから砲撃していいとは言わないけど)
そもそも交戦地域からの住民の事前避難はそこを勢力圏とする側の義務だし、どちらが非戦闘員の保護という責務を果たしていないかというとウクライナ側の責任の方が大きいと思うわ
あー、沖縄戦で民間人に被害が出たのは日本軍が悪いってロジックですね
沖縄戦は民間人の避難は行われていたはずだが
第二次大戦で言えば上海事変の国民党はまさに今のウクライナのように戦域に民間人を留め置いたな
後退時の態勢未完に乗じられてリシチャンシク南西から後方への圧迫が激しく、もう現地点での持続的な抵抗は困難な感じですね。
ここ2日の戦勢からいっても、ポケット内の部隊全般の消耗と補給の維持はさすがに限界点でしょう。
シヴェルスクあたりに後退援護部隊を入れた収容線を張れればいいんですが。
ざっと俯瞰すると、とりあえず火急の緊急目標ではない南部あたりから兵力を転用して東部にパッチ当てて、ポケットを捨てて戦線をフラットにして仕切り直しをやらんとまずいように見えますが、政治的にはせっかく攻勢が進んでる南方戦線を止めたら国民の士気を維持できず。
かといって、ここのポケットをロシア伝統の包囲殲滅でやられた日には、前線のウクライナ軍兵士の士気が壊滅し。
痛し痒しでどうにも突破口が見えませんね・・・
まあ数千人規模の部隊が包囲殲滅を受けてその正面の戦線を維持出来るわけもなく
解囲を狙ったMykolaivkaへの無理な攻撃も案の定失敗して逆に戦況を悪くするだけだった
ウクライナ軍は対応を誤ったな
間違いといえば最初からセベロドネツクに拘泥して突出部を形成されたのが間違いではあるけど
相手が対応を誤るまで、立て続けに先手を打ち続けるのが戦術というものですから。きちんとOODAループ分かった将軍がロシア軍の指揮を取ってる感ある。
キーウでドイツや米軍の猿真似で電撃戦を展開しようとして大失敗して撤退した時点から、
一番マニュアル化されたロシア軍伝統の戦い方に徹する事で自軍の消耗被害は大きくとも、だんだんループの回転が高速化しつつある感じですよね。
従ってウクライナに現在求められるのはループの破壊になるんですが何が出来るでしょうね。
一気にウクライナの東部から全面撤退して圧を抜き、砲撃戦から機動戦にチェンジさせつつ、ロシアに移動を強いてジャベリンで擦り減らす事でループを潰していく方法とかでしょうかね
勘違いしているようだが、ロシア軍は砲撃してるだけではない
歩兵部隊を送り込んで攻撃もしている
それが連日撃退されているからロシア軍の損害も少なくないし、進撃速度も非常に遅い
砲撃だけで撃滅できるって机上の空論的な考えだね
そんな事あった試しがない
威力偵察ってご存知?
砲撃で更地にしたところに進軍→防衛線にぶつかる→いったん引いてまた砲撃の繰り返し
ポパスナ北側はそれでも抜けなくてドネツク人と非スラブ系兵士で203高地プレーをさせられてるみたいだが。
そもそも攻勢軸はゾロテ東とアルチェモフスク南なんだが何を言っとるんだね君は
それと私のコメントと何か関係あります?
事実をそのまま言ったまで。
上から目線、見苦しいですよ。
「砲兵のための撒き餌」を威力偵察と強弁されてもなあ
リシチャンシクの西と南は丘陵地帯で、ロシア側は下から上に攻め上がる格好です。ウクライナ側が丘陵上とその背後に砲撃にも十分に耐えられる陣地を構築していれば、沖縄戦の嘉数の戦いを再現できる可能性もありそうですが、果たしてどうなるか。
前にも書きましたが、日本は陣地構築用の建設資材等を支援できないかと。
被害を受けたインフラや家屋の復旧のため、ウクライナ側は建設資材が足りないんじゃないかと思うので、それを支援する名目で、鉄板、鉄骨、コンクリ関係、建設機器、運送車両など、強靭な陣地構築にすぐに使えるものを送ってあげると、役に立つんじゃないかな。
今どきの砲撃を防ぐには塹壕レベルでは不十分でしょうから、トーチカや地下陣地、せめて天蓋付きの半地下陣地に全軍を収容する必要があるかなと思います。それをやるには、膨大な資材が必要でしょうね。
ふむ。
市街地を瓦礫に変えたところで、それが天然の塹壕になる事はご存知ないようだ
だからロシアはチェチェンで一度敗北もした
チェチェンシリアの市街地攻略にロシアは何年かけた?
現実を知らずに憶測で語るのはよした方がいい
?
私、市街戦を否定してませんし、前にセベロドネツクで防衛側有利な市街戦でロシア軍を1ヶ月拘束したことを、善戦と評価してますが?
都市に立てこもっても戦線を維持できなければ包囲され、マウリポリの二の舞いですけど。
すみません。
ふむ。って何ですか?
そんな事はない
市街地には突入せず、瓦礫にしたあと包囲すればいいだけ
そもそも兵糧攻めが一番である事は戦国時代から明らか
マリウポリだって投降した
市街地をてってって~に砲撃して瓦礫の山にする事で反撃を不可能にする。少なくとも車両は全て破壊・行動不能できる
あとは適当に迫撃砲でも24h撃って投降を要求すればいい(迫撃砲は命中しないが、睡眠不足にする事で投降させるのは基本的なやり方)
ロシアはスターリングラードでそのやり方を学んだし、逆にヒトラーの失敗をしっかり勉強しているのでスネーク島からも撤退した
別に市街地へ突入せんでも、このまま順当に補給路を抑えていけば干上がるじゃないの
防衛ラインをどこに再設定するかだな
クラマトルスクとスロビャンスクは失いたくないが
砲兵の射程圏内だし
砲兵による砲撃が一番厄介な感じか?
空からの支援で一網打尽に出来ればなぁ…。
…そんな単純ではないか。
砲兵の天敵は航空機で、その航空機の天敵が対空ミサイルシステムです。そしてその対空ミサイルシステムの天敵が人工衛星や偵察ドローン+高精度の巡航ミサイル、という感じです。
が、東側装備の両軍は高精度の巡航ミサイルを持ってないので。
対空ミサイルの天国となり、航空機が働けず。
結果、天敵の航空機がいない砲兵が伸び伸びと我が世の春を謳歌している、という構造ですね。
本来はここでエクスカリバーやハイマースがアンチ砲兵ユニットとして活躍するはずなんですが。
エクスカリバーやハイマースの目として働くはずのドローンが軒並みやられているので、宝の持ち腐れ状態ですね。
スネーク島から露軍が撤退したとのこと。本当に一進一退ですね
一進一退というより、ロシア軍は無理な場所から早めに撤退しますが、ウクライナ軍は包囲されるまで撤退せず多数の捕虜を出しています。この点については、ウクライナ軍は反省すべきです。
むしろこの戦線で何個師団分の損害出そうかって時に蛇島くらいしか戦果として喧伝出来る材料がないのが渋い
>ロシア軍はVerkhn’okam’yankaに向かっている。
既に占領したみたいです。
リンク
それだけでなく、ロシア側は数日前からドネツ川を渡し船で渡河してたみたいで、ついにリシチャンシク北西のPryvilliaを占領したとロシア側は主張してるみたいです。
もう、待った無し。というより、撤退経路確保すら大変な状況で多数の死傷者や捕虜が発生しそうな雰囲気ですね。
リシチャンシク西方約20kmのSivers’k(シヴェルシク)に撤退するとしても、事前にkam’yanka川とSukha Plotva川とを対戦車壕で結んでいれば結構持ちこたえれたでしょうが、おそらく、そういう準備はしてないでしょう。
尚、イジューム市内のドネツ川にかかる2本の車両用の橋を破壊しないとスラビャンスクの西からも攻撃を受ける危険があります、ハッキリ言って、イジューム市内のドネツ川にかかる2本の車両用の橋を破壊してないとすれば馬鹿としか言いようがありません。
>ロシア軍はVerkhn’okam’yankaに向かっている
既にVerkhn’okam’yankaは陥落したようです。
リンク
また、リシチャンシクの北西でロシア軍は渡河したようで、Pryvilliaを占領したと主張しているいたいです。そういうわけで急いで撤退せねばなりませんが、撤退途中で相当程度の攻撃を受ける危険があります。
リシチャンシクの約20km西のSivers’k(シヴェルシク)の手前に、kam’yanka川とSukha Plotva川という台地に深く切れ込んだ小川があるので、もし仮に事前に二つの小川の小さな谷が対戦車壕で連結されていれば相当程度持ちこたえれるかもしれませんが、そのような準備がされているか否か不明です。
更に西にある東部の要衝のスラビャンスクも北西のイジュームからロシア軍が南下しスラビャンスクの西の補給路も脅かされる可能性があり、このまま、ウクライナ軍の劣勢が続けば夏の終わりにはスラビャンスクの約10km南のクラマトルスクと合わせてスラビャンスクも包囲される危険すらありそうです。それを防ぐにはイジューム市内を流れるドネツ川でロシア軍が利用している橋を破壊すべきです。(現時点でロシア軍が利用してるのがイジューム南部に侵攻時にロシア軍の工兵部隊が造った応急の船橋なのかウクライナ軍が破壊した元からあった自動車用の橋を修復して利用してるか不明ですが、いずれにせよ破壊すべきです。)
管理人さんへの伝言:
当初、私はウクライナ軍がイジュームから撤退するにあたりイジューム市内を流れるドネツ川の車両用の橋2本を破壊せずに撤退したと誤解して投稿しましたが、投稿が反映されないので誤りがあったかと調べ直したところ、wikipedia「イジュームの戦い (2022年)」によればウクライナ軍は2本の橋を破壊しロシア軍工兵部隊が浮橋をかけて渡河した事が判明しました。
その後、ロシア軍工兵部隊が船橋をかけた事を前提に再投稿しました。御手数をかけます。