ウクライナ戦況

ウクライナ国防相、ハルキウのように反攻作戦が進むと期待しないで欲しい

ウクライナのレズニコフ国防相は「現在の反攻作戦がハルキウの時のように進むと期待するのは無理な話だ。だから彼らに過度なプレッシャーを与えず仕事をさせてほしい。そうすれば必ず仕事をやり遂げるだろう」と述べて注目を集めている。

参考:“Следующий мой день рождения отгуляем в Крыму”. Эксклюзивное интервью министра обороны Украины Алексея Резникова

ウクライナ軍の司令官は将校は作戦を練り、機会を伺い、慎重に動くため彼らに過度なプレッシャーを与えず仕事をさせてほしい

ウクライナ軍の反攻作戦が開始(6月5日頃)されてから2週間以上が経過、ザポリージャ方面ではロブコベとプヤティハツキーを、南ドネツク方面ではレヴァドネ、ノヴォダリフカ、ネスクチュネ、ストロジェベ、マカリフカ、ブラホダトネを解放することに成功したものの、ウクライナ軍の前進は予想通りロシア軍の強固な抵抗に直面して「メートル単位の戦い」を強いられている。

出典:GoogleMap ザポリージャ州の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

マリャル国防次官は反攻作戦の現状について19日「敵が(防衛を)簡単に諦めて引き下がらないことを理解し、非常に厳しい戦いに備えておく必要がある。実際のところコレが今起きている。ウクライナ軍の成功は作戦上の課題があるため、何km前進できたか、どれだけ拠点を解放したかで測るべきではない」と語っていたが、ウクライナのレズニコフ国防相もチェコメディア(Настоящее Время)の取材に「反攻作戦に対する期待感は過剰だ」と述べた。

レズニコフ国防相は「ウクライナ軍の反攻作戦に過剰な期待を抱くのは昨年秋の出来事が関係しており、ハルキウでの作戦は敵にとっても、国際社会にとっても、そしてウクライナ人にとっても予想外の結果で、非常に素早く成功を収めることができた。ロシア人の防衛準備が不足していたためウクライナ人は一瞬でオスキル川まで到達することができたが、逆にヘルソンでの作戦は進捗が鈍かった。これは地形や気象条件など戦場環境が異なっていたためだ」と指摘。

出典:Telegram経由

さらにレズニコフ国防相は「そのため現在の反攻作戦がハルキウの時のように進むと期待するのは無理な話だ。前線も、地形も、気象条件も全く異なり、ここを守るロシア人には守りを固める時間が十分あって、地雷原の密度は信じられないほどだ。我々は兵士の命に最も大切だと考えているためロシア人が採用した挽き肉機戦術を採用することはない。ウクライナ軍の司令官は将校は作戦を練り、機会を伺い、慎重に動く。だから彼らに過度なプレッシャーを与えず仕事をさせてほしい。そうすれば必ず仕事をやり遂げるだろう」と訴えている。

ハルキウでの作戦が行われた当時、ロシアは動員なしで特別軍事作戦を進めていたため戦力に限りがあり、ハルキウ州の占領地域からウクライナ南部に戦力を移動させてしまったため同地域の戦力密度が低下、防衛ラインの構築も進んでいたとは言い難く、このような要因が「常識を越える進軍速度でオスキル川に到達する」という快挙を実現させたのだが、現在のロシア軍は部分的動員によって戦力密度の問題を解消済みだ。

出典:GoogleMap 南ドネツクの戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

さらにロシア軍が支配するヘルソン州、ザポリージャ州、ドネツク州、ルハンシク州の占領地域には塹壕、龍の歯、防御施設で構成された陣地が何重にも張り巡らされているため、大規模な水陸両用作戦を実行できる能力でも無い限り、敵の意表を突く作戦実施は不可能に近い。

流出した機密文書でも米諜報機関は「ウクライナ南部地域の兵站ルートに使用されている陸橋(アゾフ海に面した陸上輸送ルート)を遮断するため南下する」と予想、一部の議員に提供された機密資料の中でも「ハルキウやヘルソンほどの成功は見込めない」と指摘、米政府関係者は「陸橋を物理的に遮断するのは難しそうだが、ロシア軍の兵站ルートを脅かすことが出来るかもしれないと期待している」とワシントン・ポスト紙に明かしており、待望な反攻作戦がハルキウのような成功を収めるとは誰も期待していないのが実情だ。

出典:ウクライナの戦況/管理人作成(クリックで拡大可能)

それでも世論は「今度もハルキウのような成功を収める」と期待しているため、レズニコフ国防相は「全く戦場環境が異なるので劇的な展開はない=反攻作戦の目標を達成するには時間がかかるという意味」と説明して期待感の引き下げを試みているのだろう。

因みにチェコメディアの司会者は「約3週間の反攻作戦での犠牲者や装備の損失は?」とも質問しており、これにレズニコフ国防相は「これは戦争なので当然損失がある。しかし挽き肉機戦術を採用していないためウクライナ軍の損失はロシア軍よりも遥かに少ない。装備損失も同じだ。ロシアのプロパガンダが破壊されたウクライナ軍の装備を沢山提示してきたらOSINTの専門家に相談すればいい。連中は損傷したレオパルト2を様々な角度から撮影して数を捏造するので笑ってしまう」と述べている。

出典:Telegram経由

回収できたレオパルト2は全て修理中(何輌回収できたのかは明かさなかった)で、ロイターがポーランド人アナリストの話を引用して「まだ反攻作戦向けに準備された12個旅団の内3個旅団しか投入されていない」と報じた件についても「専門家やそれらしき人物が書いた内容にコメントしない」と述べており、F-16の訓練期間についても「我々は驚くべき操縦をマスターする方法を知っているので4ヶ月もあれば十分だ」と言及しているが、技術者には英語を理解できる人間が少ないため機体の整備環境を整えるに時間がかり、国内運用に欠かせないインフラやシェルターの準備も必要になると指摘。

F-16運用の開始時期について「年内はない」と述べているが、これは全てレズニコフ国防相の私見であり「ウクライナ人パイロットの訓練がいつ始まるか、訓練期間はどれぐらいなるのか、機体は誰が提供するのか、いつウクライナに移転されるのかなどの詳細は6月15日に合意されたプログラム内で決定されるため、この決定が出てこないこと正確なことは言えない。もしここで具体的な数字をあげて予想を外せば裏切り者と罵られることになる」と付け加えている。

関連記事:ウクライナ軍、敵が簡単に諦めて引き下がらないことを理解すべき
関連記事:ウクライナの反攻作戦、ハルキウやヘルソンほどの成功は見込めない

 

※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ

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コメント

    • xno
    • 2023年 6月 21日

    ドネツクに攻撃の主軸を変えたほうがいい気がする
    南下はクリミア防御のためもあって厳重に警戒されていたので

    2
    • xno
    • 2023年 6月 21日

    ドネツクに攻撃の主軸を変えた方がいい気がする
    南下はクリミア防御のためもあって警戒されていたので

    1
    • 幽霊
    • 2023年 6月 21日

    今年中に戦争が終わる事はまず無いでしょうね
    プーチン大統領が失脚もしくは死亡したら可能性も出てくるでしょうけど。
    仮にプーチン大統領の後任なったら地獄の敗戦処理をしなければいけなくなるけどなりたがる人はいるのかな?

    25
    • 無明
    • 2023年 6月 21日

    3個師団しか投入してないというのは本当なのだろうか
    流出した文書にAMX-10RCとレオパルト2とM2ブラッドレーを装備した3つの師団の編成が書かれていて、それらの破壊が確認されたから3個師団が投入されていると言ってるだけの気もする
    T-64やT-72は目新しくないから投入されていてもわからないし

    6
      • NHG
      • 2023年 6月 21日

      反攻作戦用に作った旅団ではない、今まで国境に配備され戦っていた部隊が数多く投入されてるって見方が多いみたい
      実際、反攻開始10日ぐらいの間にロシア側から出てきたような西側兵器が一方的に破壊されていく動画は出なくなってるので、西側兵器部隊はかなり温存気味なのかなって感じはある

      3
    • 匿名さん
    • 2023年 6月 21日

    (ウクライナからロシアを追い出すと)期待させておいて、
    たくさんの武器を供与してもらった後で、
    (ささやかな領土奪還の予定だから)期待するなと言われても。

    自国のために宣伝してたとはいえ、それでも、この手のひら返しはひどいな。
    なにか隠し弾がなければ、各国の世論がもたないんじゃないか。

    28
      • cdef
      • 2023年 6月 21日

      誰も「ささやかな領土奪還の予定だから期待するな」とは言っておりませんが。

      44
        • 匿名さん
        • 2023年 6月 21日

        この反攻作戦は、ウクライナ軍とロシア軍の戦力差により、
        領土奪還はささやかなものになると、事前に評価されていて、
        それをウクライナ軍は実施しているわけです。

        期待される成果が低いから、進軍スピードが遅いのは当然です。
        レズニコフ国防相は進軍スピードを取り上げ、問題の本質を逸らしていると感じます。

        その辺りを考察したうえで、意訳した部分をカッコ書きにしています。

        8
          • cdef
          • 2023年 6月 22日

          「ささやかな領土奪還の予定だから期待するな」は第三者である貴方の主観が入り込んだ意訳であって、当事者のウクライナはそのようなことを述べておりません。
          勝手に期待・考察して「この手のひら返しは酷いな」は如何なものかと。

          13
            • 匿名さん
            • 2023年 6月 22日

            流出した機密文書の評価を書いているだけなんだけどな。

            それに、勝手に期待したのではなく、ウクライナが期待させた。

            ポジティブに捉えようとするのもいいですが、正確な現状認識に基づいてないと、またウクライナは時間を浪費する過ちを繰り返すと思いますよ。

            6
              • cdef
              • 2023年 6月 22日

              ウクライナが期待させたのではなく貴方が勝手に期待しただけでは。
              ウクライナは今回の反攻について、「ハルキウのような反攻になる!」とは宣伝していなかったと思いますが。
              流出した機密文書の評価をご存じなら、ハルキウのような反攻は難しいと事前に分かるはず。
              勝手に期待・考察をして個人の主観が入り込んだ意訳をし、その意訳に基づいてウクライナを非難しても無意味だと思います。

              18
                • 匿名さん
                • 2023年 6月 22日

                >ウクライナが期待させたのではなく貴方が勝手に期待しただけでは。

                勝手な想像はやめてください。
                私が期待していたと、どこに書いているのですか?

                >流出した機密文書の評価をご存じなら、ハルキウのような反攻は難しいと事前に分かるはず。

                それなら、反攻作戦の最終的な期待値も分かるはずですよね。
                ウクライナはそれを知った上で、初戦が頓挫してもなお、時間がかかっているだけと言っている。そのことは、非難されても仕方ないのではないですか。

                あと、事実に基づく分析を、個人の主観だと決めつけても、無意味だと思いますよ。

                1
    • ポンポコ
    • 2023年 6月 21日

    私も南部の反撃には3個旅団ではなく、すでに5個旅団を投入していると思います。
    第37海兵旅団、第21、32、33、47機械化旅団です。

    (第32旅団は装備は平凡であり、一部だけの派遣かもしれませんが。また、ドニエプレ河東岸の山岳旅団とかはいれていません)

    レズニコフ国防相の話に関してですが、

    ハリコフ方面のロシア軍はスカスカで、ウクライナ軍は10倍くらいの兵力で攻めれたわけです。

    ロシア軍は兵士の損害に敏感なので、点在する守備隊に退却命令が出てどんどん退却したので、ウクライナ軍はイジュームあたりまで無人の野を行くように進撃できました。

    へルソン方面は、スカスカではなく、侵攻するウクライナ軍は一方的にやられました。特にへルソン市正面の2回くらいの攻勢は、戦闘というよりウクライナ兵の虐殺でした。

    現在は火力差が2、3倍ですが、当時は火力差が数倍で、かつ今の第47旅団のように車輌等が十分でありませんでした。

    現在の南部の攻勢は、ハリコフ方面とへルソン方面の中間くらいの戦況です。

    しかし、西側の車輌に注目が集まっているので、ウクライナ軍は大きな損害を出せません。ウクライナ軍は、搦め手の作戦を考えるのではないかと思います。

    9
      • cdef
      • 2023年 6月 21日

      >ロシア軍は兵士の損害に敏感なので

      ヴフレダールの戦いなどを見ていると全然敏感では無いと思いますが…。
      あと、ヘルソン方面のロシア軍は淡々と撤退したので、ウクライナ軍が一方的にやられる戦闘は起きなかったと思います。

      28
        • Artillery
        • 2023年 6月 21日

        最終的に補給の問題で撤退する結果となりましたが、それまでには激しい戦闘は何度も報告されていました。
        特にヘルソン市西方のブラホダトネ周辺への攻勢や、インフレツィ川沿いのダヴィデヴ・ブリッジ周辺でのウクライナ軍の渡河作戦が特に印象的です。
        一方的な虐殺だったかはともかく、完全に頓挫した攻勢が何度もあったのは事実で、かなりロシア軍優位な戦場だったろう事は推測できます。
        ヘルソン撤退戦では追撃によるロシア側の大損害が予想されていたにも関わらず、実際には大きな損害を出さずに淡々と撤退する事に成功したことも、この方面での戦闘がロシア軍優位だった事の証左だと思います。

        8
          • cdef
          • 2023年 6月 22日

          ヘルソンの戦いにおける両軍の明確な死傷者数は不明ですが、両軍の発表だとほぼ同数ですね。
          少なくとも、ウクライナ軍が一方的にやられる虐殺のような戦闘は無かったと思います。

          5
      • 例のアレ
      • 2023年 6月 21日

      「ロシア軍は兵士の損害に敏感なので」
      流石は我らが親愛なるプーチン総統の軍隊だ。
      人命を何よりも重視しておられる。きっとハルキウでは司令官や将兵の捕虜を大量に出すことなく、
      バフムトでは囮のために徴兵を突撃させることなく
      戦争を遂行なさってるんだろうな!
      ハイルプーチン!

      13
    • 理想はこの翼では届かない
    • 2023年 6月 21日

    「反攻作戦はこれからだ」とか「領土を必ず奪還する」とか「強力な西側兵器が揃った」とか煽りに煽って起きながら、今更「期待するな」は無いでしょう
    ウクライナの難しい立ち位置・状況は理解できますが、自身による宣伝戦略で自縄自縛になっているのを責任転嫁するのは心底どうなのよと思ってしまいます
    それぐらいなら、最初から何も宣伝をせずに静かに反攻作戦の準備をして、静かに作戦を進めるべきだったのでは?

    35
      • 2023年 6月 21日

      反撃が始まれば世界が驚く(ドヤッ)とか言わなければ

      15
        • cdef
        • 2023年 6月 21日

        ウクライナ軍はそんな事を言ってましたっけ?

        22
          • 鼻毛
          • 2023年 6月 21日

          このサイトでは米軍高官の話ってなってましたね
          言った言わないに尾ひれがついてもうめちゃくちゃ

          19
      • cdef
      • 2023年 6月 21日

      「反攻作戦がハルキウの時のように進むと期待しないで欲しい」と言っています。
      そして「過度なプレッシャーを与えず仕事をさせてくれれば、必ず仕事をやり遂げるだろう」とも言っております。
      第三者がハルキウのような反攻を勝手に期待していただけですし、ウクライナは「ハルキウのような反攻になる!」と宣伝していなかったと思いますが。

      48
    • 鼻毛
    • 2023年 6月 21日

    劇的な突破を望めないのなら、防御陣地のはるか手前で野戦をしてロシア軍と相打ちになってる現状も実はそんなに悪くないような気もしますね。203高地みたいになってたらそれこそ最悪だと思う

    8
    • paxai
    • 2023年 6月 21日

    挽肉戦術を採用してないから俺達の損害は少ない、って主張はよーわからん。
    航空機でも砲撃でもロシア有利と認めながらそれでも前進するってのに損害を抑えられるもんなのか?

    25
      • NHG
      • 2023年 6月 21日

      スコップだけ持たせて敵前で塹壕掘らせるような犠牲をいとわない露軍の戦法を揶揄して「ひき肉戦術」
      だからウクライナ軍でもロシア軍でも普通に戦えば「挽肉戦術を採用してないから俺達の損害は少ない」と言える

      8
      • cdef
      • 2023年 6月 21日

      航空機はロシア軍攻撃ヘリ(Ka-52)が1日1機のペースで撃墜していますし、砲撃はウクライナ軍の弾着観測UAV&誘導砲弾が非常に効果的とのこと。
      他にロシア軍は負傷兵を置き去りや”処置”したり、退却する兵士達を”督戦”したり、逆襲を仕掛けて撃退されたり…。
      ロシア軍は損害を出す必要のない箇所で多くの損害を出していそうですけどね。

      6
      • 2023年 6月 21日

      > 航空機でも砲撃でもロシア有利と認めながら
      なんで己れの空想を事実として語り出すのか?
      そんなことウクライナ軍はだれも言ってないでしょう。
      それは、ロシア寄りの人の教義なんですか?
      そうしないと破門でもされるんですか。

      3
        • paxai
        • 2023年 6月 21日

        リンク
         ウクライナのマリャル国防次官は14日、通信アプリ「テレグラム」で、「極めて激しい戦闘の中、進軍している」と述べる一方、航空戦力や砲撃力はロシア軍が「優勢」だと認めた。

        ちょっと古い記事だが私はこれを見てウクライナ軍は上記2点で劣勢と認識してると思ってるのだが。

        28
    • 朴秀
    • 2023年 6月 21日

    ゼレンスキーは止めるつもりないから
    反攻作戦がコケようと西側が兵器の支援を続ける限り戦うだろ

    ただ、奪回が無理そうなら停戦圧力は高まるだろうな

    13
      • a
      • 2023年 6月 21日

      台湾有事で手薄になった北海道に攻め込まれても困るから、台湾有事が終わるまでずっとウクライナとやりあっててほしい
      仲良くしてればそんなことされないっていえるほど甘い国ではない
      日本から和平の仲介を頼まれても、負けそうな日本に攻め込むほうが得だからって無視して攻め込む国の継承国ですからね
      別に攻め込まれるのは日本に限った話ではなく中国のほうが負けそうな流れなら中国に攻め込むでしょうけどね

      14
    • gepard
    • 2023年 6月 21日

    反攻作戦が厳しいものになるというのは、米軍のミリー長官を始めに軍事的見識を持つ専門家からは既に予想されていたことである。各国のメディアが過剰に宣伝した結果が現在の失望に繋がっている。過剰な楽観論は毒にしかならない。

    ロシアはマイクロチップへの制裁にも関わらずミサイルやドローンの生産を増やしており、榴弾砲の弾薬生産競争でも西側と大きく差を広げている。火力で圧倒されているため長期戦になれば苦しいということは以前からウクライナが認めていたことである。短期決戦が不可能であれば支援国へ更なる支援拡大を求める必要があるが、紆余曲折を経てなんとか供与されたレオパルト2が早々に撃破されたこともあって支援拡大が実現できるかは不明だ。

    17
      • 2023年 6月 21日

      > 長期戦になれば苦しいということは以前からウクライナが認めていたこと

      私はこんな話し知らない。
      よろしければ、証拠のリンクをお願いします。

      そもそも今回の反攻はマラソンだと、かなり前からウクライナは言ってるから、そんなことを同一人物が言ったなら、精神的におかしいでしょう。

      ちなみにキッシンジャーやエマニュエルトットはウクライナから見たら部外者ですよ。
      西側の識者の話しならウクライナが有利と言う人の方が多かった印象がありました。

      13
    • あばばばば
    • 2023年 6月 21日

    長い時間が必要なのは理解できるが、支援国の介護疲れが目に見えているし、攻勢が長く続けられるとは思えない。
    バイデン政権の内は支援を続けるだろうと思っていたが、アメリカ軍がウクライナ向けに取得した予算の一部を過剰取得だったとし始めているし、バイデン大統領は身内が下手打ったらしいし、アメリカの支援も安定的とは言えなくなってきたのかもしれない。
    早期停戦に持ち込むにしても相手はプーチンだし、侵略を受けているのはウクライナだし着地点が見えない。

    10
      • cdef
      • 2023年 6月 21日

      62億ドル(約8800億円)過剰取得だったから、過剰分の8800億円を追加で軍事援助できるというお話ですよ。

      15
      • a
      • 2023年 6月 21日

      ロシアが停戦の最低条件のように主張している非武装中立がありえなすぎて、領土を諦めて譲ればいいって問題じゃないんですよね
      戦後の日本やドイツでも非武装中立なんて条件押し付けられてないのに、そんな将来の再侵略への備えみたいな条件付けられてもね
      日本でいうなら日米安保廃棄して自衛隊も無くせば非武装中立になるけどあまりにも滅茶苦茶な条件でしょう
      非武装もしくは中立のように見ている人がいるけどロシアの主張は非武装かつ中立
      スイスやスウェーデンは武装して中立だし、パラオなどは武装がなくても米軍が支援する
      非武装かつ中立っていったいどんな国なのやら

      18
        • 匿名
        • 2023年 6月 21日

        > 非武装かつ中立っていったいどんな国なのやら
        興味深い話で調べたところ、WW1, 2のルクセンブルクがそうだったようですね。
        結果とその後はまぁ納得……という感じでした。

        ロシアのいう非武装中立もそういう脆弱で都合のいい国でいてくれということでしょうね。
        軍事を他国に奪われた国なんてただの属国ですから…

        13
    • sunn
    • 2023年 6月 21日

    これは正しくそうでしょうね。事は現実の戦争であり、直接の当事者でもない我々があたかも素人のサッカーで全員がボールに群がるように目先のことに右往左往するのは(もしそのようなことがあればですが)いかがなものかと思われます。

    サッカーの例えで続けさせていただければ、空間的・時間的にピッチと試合の全体を見る方がおそらく妥当であり、またシーズン全体での成績や来季へ向けての補強や事業展開なども当然に含まれてくるのではないでしょうか。テレビ越しのスポーツ観戦で野次声援を飛ばすような、あるいは競馬などで勝ち負けを賭けるような感覚ではありたくないし、そうあるべきでもないと常々感じます。

    19
      • partisan
      • 2023年 6月 21日

      ほんとうにそれ、仰る通り。
      勝手に期待をして勝手に期待通りじゃないと言って責め立てる。限られた少ない情報で、自分の推測込みで決めつけて……って芸能人やスポーツの自称ファンがやってる事と変わんないんですよ。
      建設的なアドバイスはしないくせに揚げ足を取ることだけは熱心。意地が悪いというか、自己愛性の人格障害なんじゃないかなって気もする。

      実際、なんだかんだで作戦は進んでいるわけですよね。
      それに、この前スペイン軍で訓練受けてるウクライナ軍兵士のドキュメンタリーがあったんですけど、ウクライナにはヨーロッパ各国に居てこれから準備中の戦力がある。
      今投入されてるのは戻ってきたその一部で、6個旅団ほどはまだこれからだって話。
      ウクライナ軍の大佐も、結果が目に見えるのは秋口だろうとはじめから言っていた。

      それに、見える部分だけが全てじゃない。後方で日々行われてるパルチザンやロシア義勇兵によるサボタージュの類、じわじわボディブローのように効いてくる後方撹乱というのは目に見えるものじゃない。
      しかし、ロシア占領地帯やロシア国内のあちこちで放火があったり爆破があったりしてるのは事実。今後は長距離を飛ぶ徘徊型自爆ドローンも加わる。
      地味なところの積み重ねが戦争を左右してる。ある日突然にドラマティックな何かが起きる訳じゃない。

      17
    •  
    • 2023年 6月 21日

    電撃的な進軍は誰も期待してなかったと思うけどそれでも今の状況は期待を大きく下回るだろう
    ポーランド人の3個旅団を信じてあげたとしても西側装備の3個旅団を注ぎ込んで得られたのが戦術的に重要性の低い低地の集落いくつかでは戦果がないのも同じだ

    13
    • 斜め右
    • 2023年 6月 21日

    ハリキウの反転攻勢は山内大輔元陸将が6月19日にプライムニュースで解説してます

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    • トブルク
    • 2023年 6月 21日

    正直言って、最初の数日はウクライナ軍が比較的順調に進撃し、ロシア軍の主防衛戦に達してから厳しい勝負になると思ってました。
    未だにそこまで進んでないですね。
    初戦から苦戦したことで、ウクライナ軍はかなり慎重になってるように思います。
    現実を直視し、この先の戦いを見据えながら今は色々試している段階なんだろうと思います。
    優良装備の部隊はしばらく温存でしょうね。
    ただしロシア軍は、ウクライナ軍主力を引きずり出すために逆襲に転じる可能性もあると思うので、そこは要注意だと思う。

    13
    • ぬるぽ
    • 2023年 6月 21日

    ポーランド着弾事件の時のように無理に嘘を通そうとするソ連仕草より、厳しいなら厳しいと言える正直さと、必要とあらば政治に振り回されず中止出来る決断力を見せた方がスポンサーとしては安心すると思う
    これくらい報道は慎重になった方がいい

    7
    • Jog
    • 2023年 6月 22日

    横から失礼します
    ウクライナが公式に長期戦になると不利、と認めたことは私の知る限りありません。
    ですが西側の戦闘機、SAMの供与、訓練の完了を待たず、この時期に攻勢を発動したことは、長期戦が不利であるとウクライナ自身が認めているようなものだと解釈しています。
    もし本当にウクライナの参謀本部が戦争が長期化するほど彼我の戦力差が大きくなり、有利であると判断しているならばそれらの供与、訓練の充実を待てばよい。そうしないのは、上にも書かれていますがロシアの戦時体制への移行が完了しておらず、防御施設や動員兵の訓練が完全ではない今こそが最も彼我の戦力差が小さいと考えたからでしょう。

    7
    • TKT
    • 2023年 6月 22日

    レズ二コフ国防相の話は、実質的には敗北宣言にも等しいもので、過剰な期待をするな、と言い続ければ、過剰でなくてもウクライナ軍には期待しなくなるでしょう。

    あるいは失われるのはウクライナ軍への期待というよりも、レオパルト2A戦車や、ブラッドレー戦闘装甲車のような西側装備に対する期待かもしれません。NATO各国から供与されたこれらの西側兵器を使っても、ロシア軍伝統の対戦車縦深陣地を突破することは非常に困難であるということが明らかになった、今、まさに現実となったのです。
    「ゲームチャンジャ―」
    になりうるような西側兵器への期待はもうなくなるでしょう。

    ドローンを使っても、ハイマースを使っても、バイラクタルを使っても、ジャベリンを使っても、M777を使っても、レオパルト2A戦車を使っても、ブラッドレー戦闘装甲車を使っても、スターリンクを使っても、ロシア軍伝統の対戦車縦深陣地を突破することはできなかったのです。

    一方でボリス・ジョンソンはすでに議員も辞職し、息子が訴追されたバイデン大統領は
    「女王陛下万歳!」
    と叫ぶような支離滅裂の状況になっています。広島にゼレンスキー大統領を呼んだ岸田首相も、息子とマイナンバーカードで逆に支持率が下がっています。

    2
    • 名無し
    • 2023年 6月 22日

    一時停止はしないみたいね。
    普通に南部でも攻撃が続いてる。

    どうもヴェリカ・ノボシルカの攻撃軸が本命だったように見える。
    唯一防御線の構築が間に合わなかった穴だから当然そうなるか。

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