ウクライナ軍が公式に発表する数字を見ていくと「ドニエプル川右岸からの撤退するロシア軍」に大きなダメージを与えた可能性が高く、10月30日~11月12日までの2週間で戦死したロシア軍兵士の数は計9,960人に達している。
参考:В Киеве и ряде областей объявлена воздушная тревога, ракеты в воздухе
依然として両軍の交戦は高いレベルを維持していると言えるが、これだけの戦死者数を発生させる戦闘がどこで行われているのかは謎だ
ウクライナ軍が公式に発表するロシア軍兵士の戦死者数を見ていくと「ドニエプル川右岸からの撤退」を発表する2週間前から戦死者数が急増、特に撤退を発表する1週間前には戦死者数は過去最高(5,190人※ヘルソン州以外の数字を合わせたもの)を記録しており、この数字が真実ならウクライナ軍は撤退中のロシア軍に大きなダメージを与えたと評価できる。
7月末以降に記録されたロシア軍兵士の戦死者数と戦線での動き | ||
07月31日~08月06日 | 1,230人 | HIMARSでヘルソン州のロシア軍を攻撃 |
08月07日~08月13日 | 1,500人 | AGM-88HARMの投入、クリミアでの爆発 |
08月14日~08月20日 | 1,500人 | クリミアでの爆発、ケチル市で初めて防空システムが作動 |
08月21日~08月27日 | 1,500人 | HIMARSでヘルソン州のロシア軍を攻撃 |
08月28日~09月03日 | 2,550人 | 29日に南部司令部が反撃開始を宣言 |
09月04日~09月10日 | 3,200人 | 6日頃にハルキウ州で反撃を開始、バラクレヤとクピャンスクを解放 |
09月11日~09月17日 | 2,000人 | イジューム解放、ハルキウ州のロシア軍がオスキル川西岸まで撤退 |
09月18日~09月24日 | 2,050人 | オスキル川を渡河してリマン方面への反撃を開始 |
09月25日~10月01日 | 3,310人 | オスキル川沿いやリマン周辺で拠点を解放 |
10月02日~10月08日 | 2,450人 | リマン解放、ヘルソン州で反撃、ロシア軍が撤退を発表 |
10月09日~10月15日 | 2,620人 | クリミア大橋爆発、ロシア軍による都市攻撃 |
10月16日~10月22日 | 2,370人 | ロシア軍の攻撃で火力発電所の約半数が損傷 |
10月23日~10月29日 | 3,180人 | 前線に大きな変化なし |
10月30日~11月05日 | 5,190人 | 前線に大きな変化なし |
11月06日~11月12日 | 4,770人 | ロシア軍が右岸から撤退、ヘルソン市解放 |
11月13日~11月16日 | 2,500人 | ゼレンスキー大統領がヘルソン市訪問 |
さらに11月13日からの4日間の戦死者数も2,500人に到達しているため依然として両軍の交戦は高いレベルを維持していると言えるが、これだけの戦死者数を発生させる戦闘がどこで行われているのかは謎だ。
砲撃戦を除く地上戦が発生しているのはドネツク州とルハンシク州で、ロシア軍がドニエプル川右岸から回収した戦力を移動させているのはドネツク州と見られているためバフムート、アルテーモヴェ、アウディーイウカ、Mar’inka、Pavlivka周辺の戦闘が激化している可能性が高い。
ただ最近のウクライナ軍は前線の情報統制が鉄壁で殆ど情報が漏れ伝わってこないため、ウクライナ軍が優勢なのかロシア軍が優勢なのか全くわからず、ウクライナ軍が毎日発表する戦死者数から交戦レベルを推測する位が関の山だ。
因みにウクライナは15日の攻撃で電力設備に甚大な被害(国民の1/4が電力供給から切り離された状態)が発生して復旧作業に追われているが、17日早朝にウクライナのほぼ全土(西部以外)に空襲警報が発令されており、既にオデーサなどで爆発が確認されている。
I stopped posting cemeteries out of respect for those who needlessly lost their lives but I’ve seen 5 separate videos in different places today and I think it’s important for everyone to understand how underreported Ukrainian casualties are. pic.twitter.com/HVB1qcMtAY
— ayden (@squatsons) November 4, 2022
Here’s four more. pic.twitter.com/rruNuFEWHw
— ayden (@squatsons) November 4, 2022
Graves of young Ukrainian soldiers who sacrificed their lives for a sovereign Ukrainian , without Russian influence.
RIP heroes of Ukraine.
— Visegrád 24 (@visegrad24) November 16, 2022
100 foreign volunteer soldiers who sacrificed their lives for a sovereign and free Ukraine.
RIP heroes. pic.twitter.com/jitTEBmXfX
— Visegrád 24 (@visegrad24) November 16, 2022
追記:ウクライナ軍側の戦死者数は謎だが、恐らく万単位の戦死者が発生している可能性が高い。
関連記事:NATO加盟国の外交官、ウクライナは公然と嘘をついて我々との信頼関係を破壊した
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関連記事:自国領へのミサイル着弾問題、ポーランドはNATO第4条を要請するか検討中
※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ
あら、なにげに日本人志願兵も戦死していますね…。
11月10日に戦死したドブレさんですね。
彼のツイートは明るいものから真面目なものまで幅広く、人柄の良さが伝わってくるものでした。
本当に残念で、ご冥福をお祈りします。
改めて思いますが、1週間での戦死者が数千人というレベルの戦闘を何ヶ月間も続けているのって、本当に異常なことで正気の沙汰ではない。
民間ライフラインにミサイルを故意に、軍事作戦として撃ち込みまくるのも同様。
こんなことが延々と続いていて感覚が鈍麻してしまいそうですし、ウクライナも綺麗な事ばかりではありませんが、この現状とそれを招いたロシアの行動は断じて許容出来ないということは忘れないようにしたいものです。
ミサイル事件について、NATOとウクライナとで声明の相違はありましたが、根本の原因はミサイルテロを仕掛けているロシアに責任があると一致していますからね。
またNATO事務総長や米国より、防空システム追加供与の最優先、ウクライナの防衛能力強化を支援し続けるするとの声明が出されており、広い視点で見れば、ウクライナ支援体制は揺るがずの様です。
個人的にも、疑念こそロシアの望む状況だと言う事を、頭に入れておきたいものです。
ゼレンスキー大統領は発言翻訳してみるとNATOと対立したことはいっていない。
ウクライナ軍はS300対地攻撃ミサイルでポーランド攻撃していないし、弾道ミサイルうちこんでもない。ロシアがいうような偽旗作戦のためにポーランドをウクライナ軍は攻撃ミサイルで攻撃していない。日本語と違いウクライナ語にしろ英語にしろ攻撃ミサイルと迎撃ミサイルは言葉違うから、迎撃ミサイルの可能性には触れていない。
人間の記憶ははじめの情報が残りやすいのついた判明している事実だけを先に出してポーランド国民以外は忘れやすくするための事実だけを次から次にだす自分たちに不利なことは言わない外国の政治家の言葉でしょ。
RIP heroesには女性も含まれてるのですね…
戦死した外国人兵士の中には、ふたりの女性兵士が混じってますね。
前線での戦死なのか、後方に対するミサイル攻撃で戦死したのかわかりませんが、女性が志願していた事には驚きました。
東部戦線でもスバトボとセベロドネツクに迫る勢いで攻勢が続いてますね
ロシア軍の動員兵を使った力攻めもほぼ撃退されてるようであまり効果を発揮していませんね…
上記の2つの都市を解放できればかなり戦略的に優位に立てるので期待
ここまでロシアが苦境に立たされると、ロシアがどんな手段を取るのかが恐ろしいところですが
「核は使わない」と名言してますがロシア人の約束ですからね(ヘイトスピーチ) 戦術核位なら濡れ衣きせて使ってきそうでヤダコワイ…ヤメテクダサイ…
前の記事で管理人に「失望しました、実話BUNKAタブー買ってテコンダー朴読みます(迫真)」って言っときながら、まだ読みにくるんだw
ま、多少はね?(開き直り)
まあまあ、伸縮性さんもその後、反省の意を述べていらっしゃいましたし、
宜しいではありませんか。
ひととき感情的になっても、アップデートしながら皆さんでの議論が再開するこの場所は
他に代えがたいと感じています。
BUNKAタブーとテコンダー朴セレクトしてる時点でネタコメやろ(マジレス)
ポーランドへのミサイル着弾事件が拗れて居るタイミングでのこの発表は、正直なんだかなあと思いますが…まあ、ウクライナ軍がここへ来て大本営発表をしているとは思いませんが
戦地の情報統制が鉄壁ということは、軍の統制が全く乱れてないって事だから心配はしなくてもよさそう。
多少数を盛ったりはしてるかもしれませんが、劣勢を隠すために大嘘をついてることは無いと思いますね。
多少問題が起きても前線は平常運転だな
さすが戦時下の国は覚悟が違う
先の記事について、あえて言うならば。
毎日狂人の相手をし、毎日のように自爆UAVと巡航ミサイルを
雨霰のように撃ち込まれている側の人達ですから、
無意識のうちに身構えていて、脊椎反射のように
反応してしまったのでは。
間違いは間違いとしてどのようにフォローするかですね。
まぁ戦争なんてみんなこんなもんだ、シリアでもアフガニスタンでも似たようなもん。国際社会のルールとやらが適応されている場所は思ったより狭い。
管理人さんの
「これだけの戦死者数を発生させる戦闘がどこで行われているのかは謎だ。」
という言葉に、「ホンマか?」という意味を読み取りましたが
昨日のポーランドの件でのゼレンスキーの否認の一件と重ねて悪い方に邪推しますと
もしかしてウクライナ側の内部が緩んできてるのではという感じにも見えますね。
貿易商の知人が「中東の人間は会話してても本当にでまかせな言葉が多く、何が本当か分からんから商談が難しい」
と言ってましたが、ウクライナ人というのはどういう気質の人間なのか私は知りません。
中東の人間とはまた違ったテイストの気質でしょうが、この数か月に渡る反攻作戦が上手くいった為、
ウクライナ人の「悪い面」がここに来て出てきたのであれば残念です。
このままだんだん悪い面が出てきて中国に支援してもらった西側装備の横流しが発覚するなど
「日本はウクライナに武器支援しなくてよかった」と思えるような顛末になって欲しくないもんですね。
私は逆に受け取りました。
これだけ大規模な戦闘を行いながら外部に情報を漏らさないほど規律を保っているのはよほど士気が高い証拠だと考えます。
NHK-BSで朝にやってる海外ニュース見てると
英仏独のテレビ局が前線の取材に行ってるのがよく出てくるんだけど
こないだ取材受けてたウ軍の砲兵が「今は藪の中の何処に撃っても敵に当たる」って動員でロシア兵の数が増えてる話してたよ
ウクライナ人といっても、たとえばゼレンスキーの場合はもともとロシア語を話すはユダヤ人であり、ポーランド人のユダヤ人、東欧ユダヤ人などに近いともいえます。
ウクライナ国内の財閥、オルガリヒももちろんユダヤ人系が多く、そうであるがゆえにアメリカのウォール街やイギリスの金融街などの支援も受けやすかったのかもしれません。
最も逆にそうであるがゆえにユダヤ人が敵視、危険視される場合もあります。イスラエルなどもそうです。
ポーランドに落下したミサイルの一件も、詳しいことはまだよくわかりませんが、イギリスの政権交代や、アメリカの中間選挙の結果が影響しているのかもしれません。
ウクライナに対する不信感、不透明感が高まれば、武器援助の縮小や、中止を求める意見が強くなるのも当然です。ポーランドに落下したウクライナ軍?のミサイルが、支援疲れのNATO諸国によって、武器援助の縮小、あるいは中止の口実に使われる可能性もあります。
普通に東部戦線で動員兵が何百単位で戦死している話があるけどね。ガチに情報拾えば大体の状況は見えてくると思うけど、その為に必要な労力を考えるとかなりのものだから追えていない可能性はある。
戦況がウクライナ100%優位じゃなかったらすぐお気持ち表明する堪え性のない人間が多すぎる。アニメやドラマじゃないんだから。
戦時中に写真彫刻付きの墓石を用意できるのが驚き。
レーザー加工機を動かすインフラが残ってるんですな。
自国での仇を打つべく、義勇兵として参戦しているジョージア人の戦死者が多いことを深く悼みます。
また、お墓1つ1つに国旗を立てるので、風の強い日は凄絶な光景になりますね。この人たちの魂が、この国を鎮護してくれることを願います。
国際法上の戦時復仇って民間物(この場合はロシアの電力インフラ)を目標にしてもOKなんだろうか?
感覚的にはウクライナにはその権利があっていいように思うけど
まず一つ
現代で「復仇」なんて用語は使わない
似た意味だけど対象が限定的な「対抗手段」
もう一つ
発電施設・送電設備は軍事上正当な攻撃目標
もし100%民間用にしか使ってなかったとしてもね
>発電施設・送電設備は軍事上正当な攻撃目標
違いますよ。
ジュネーブ条約によってそのいずれとも民間インフラ施設への攻撃は禁止されてます。
例えば民間空港等には空港不法暴力行為防止議定書という規定があったり。
軍用利用がされていることを示す明確な証拠が無い限りは、攻撃はしてはいけません。
ちなみにクリミア橋への攻撃は合法ですね。なんせロシア側が自分たちで映像付きで戦車の輸送映像を流しまくってますから。
とまあ、ここまで書いておいてなんですが、
かなりフリーハンドが効いてしまうのも事実で、しかも発電所とかになると電気という証明し辛いものになっちゃうんで、
ぶっちゃけ勝った方がなんとでも決められますね。
ウクライナが勝てば、発電所等への攻撃は違法、ロシアが勝てば合法になる、なんとでもなってしまう
ロシア人のブロガー情報だとバクムットとスハトボ周辺でウクライナ軍撃ち破りまくっている情報だしまくっているから、バクムットやクレミンナやスハトポ周辺で激しい戦闘が行われているのは事実でしょ。ウクライナ軍を毎日千人単位で倒したロシアブロガーいっているから、そのレベルの戦闘はおこっていると思う。どちらが優勢かは事実はわかりませんがね。
日本人、台湾人を含む戦死者が相次いだ外国人義勇兵部隊もルハンシクで戦っていたとのこと