チェコのフィアラ首相は22日「我が国のウクライナ支援の内容を国民は知る必要がある」と述べ、引き渡し予定分を含めた軍事支援額は780億チェコ・コルナ=約4,700億円で、戦車や装甲車を300輌以上、榴弾砲や自走砲を38門、弾薬150万発を提供済みだと明かした。
参考:Fiala: Česká vláda poslala Ukrajině vojenskou pomoc za deset miliard korun
チェコは無償と有償を合わせて総額780億チェコ・コルナ=約4,700億円分の装備や弾薬をウクライナに提供する予定
NATO加盟国のチェコはウクライナへの武器支援に積極的な国の1つで、旧ソ連製の主力戦車T-72、歩兵戦闘車BVP-1、榴弾砲D-20、自走砲グヴォズジーカ、旧チェコスロバキア製の自走砲DANA、多連装ロケットシステムRM-70を提供しているのが確認されていたが、NATO加盟国の会合に出席したフィアラ首相は「ウクライナに対するチェコの軍事支援が計400億チェコ・コルナ=約2,400億円に達した」と明かし注目を集めている。
チェコ政府は軍と防衛産業界のストック(製造分を含む)からウクライナに戦車を89輌、装甲車を226輌、榴弾砲と自走砲を38門、防空システムを6基、ヘリコプターを4基、多連装ロケットランチャーを33輌、6万発のロケット弾を含む150万発の弾薬を提供、ウクライナに武器を輸出する自国企業に680億チェコ・コルナ相当分のライセンスを発行し、既に300億チェコ・コルナ分がウクライナに引き渡されたと明かした。
つまりチェコは無償と有償を合わせて総額780億チェコ・コルナ=約4,700億円分の装備や弾薬をウクライナに提供する予定という意味(内100億チェコ・コルナ分=約600億円分が軍備蓄からの提供)で、これはチェコ単独ではなく同盟国からの資金援助があって成立していると強調しており、恐らくドイツのRingtausch、EUの欧州平和ファシリティ、NATOの資金などが支援の原資になっていると言いたいのだろう。
因みに軍事支援の内容公開に踏み切ったフィアラ首相は「我が国がどれだけウクライナを支援しているのか国民は知る必要がある」と主張し、安全保障上の観点からも軍事支援の内容公開が可能だと判断したらしい。
関連記事:ドイツ、チェコが要請していた歩兵戦闘車BMP-1のウクライナ移転を許可
関連記事:チェコがウクライナに戦車、歩兵戦闘車、榴弾砲、MLRS、対空兵器を供給か
関連記事:チェコが特例扱いでウクライナを支援、4,000発の152mm砲弾を無償寄付
関連記事:チェコ、最新の多連装ロケットシステム「Vampire」をウクライナに提供
※アイキャッチ画像の出典:OSINTdefender
国家規模に比すると莫大な援助と呼ぶしかない
チェコ動乱の記憶を引き継ぐ国家としての危機感、今のウクライナは明日の自分達と感じているんだろう
日本はこういう国に資金援助すればいいのに。
もうやってるならそれを広報するだけで大分評価上がると思う。
直接的な物資支援には距離がありすぎる。
ロシアと近い本気度が違う国ほど何を支援してるか全部を言わない傾向がある気がする
知らないだけで米英とかも水面下ではそういう部分あるのかもしれないけど