ウクライナ侵攻から400日目が経過、ゼレンスキー大統領は「勝利を手繰り寄せるための積極的な準備を進めている」と、レズニコフ国防相も反攻時期について「4月から5月のどこかで」と言及して注目を集めている。
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ウクライナ軍の反攻時期は4月から5月のどこか、もう暫くバフムートでロシア軍を拘束する必要がある
ゼレンスキー大統領は侵攻開始から400日目が経過した30日「勝利を手繰り寄せるための積極的な準備を進めている」と語り、レズニコフ国防相も国内に到着したストライカーやクーガー装甲車を運転して見せ、予定されている反攻準備が進んでることを印象付けたが、まだ約束された装備の全てが国内に到着している訳ではない。
🇺🇸Strykers & Cougars are now in the capable hands of 🇺🇦Air Assault Forces.
Took them for a test drive. I’m glad that the best soldiers in the world are getting the best vehicles from our partners.
They will bring us closer to victory.
Thank you to @POTUS @SecDef & all Americans. pic.twitter.com/xQCcAElvm4— Oleksii Reznikov (@oleksiireznikov) March 30, 2023
ウクライナ国防省は「反攻作戦の開始時期について軍に質問しないでほしい=匿名の関係者からの話として反攻時期を話題にするのは止めほしいという意味」と要請し、これについて公に発言できるのは「ゼレンスキー大統領、レズニコフ国防相、ザルジュニー総司令官だけだ」と指摘していたが、レズニコフ国防相は反攻時期について「4月から5月のどこかで」と初めて言及、スペインが移送中のレオパルト2A4(6輌)は「イースター後(4月9日以降)に到着する」と言われており、弾薬の供給や集積にも時間がかかるため「4月下旬以降の反攻開始」を予測する声が多い。
さらにレズニコフ国防相は「(反攻時期は)天候にも左右される」と付け加えているので、もう暫くバフムートで戦うウクライナ軍はロシア軍の拘束を維持する必要がある。
ダニロフ氏の発言を検証するのは誰にも不可能なため「戦場の結果」で判断するしかない
西側諸国の国防当局者は「ウクライナ軍の死傷者数が10万人を超える」と度々指摘してきたが、Interfax-Ukraineの取材に応じたオレクシー・ダニロフ氏(国防安保委員会のトップ)は「死傷者数が10万人を超えるという話は全くのデタラメだ。全責任をもって兵士の死傷者数が10万人を超えないことを保証する。大統領も軍も正確な数字を把握しているが戦時中なので公表できない。絶対に10万人を超えることはない。我々と敵の損失割合は1対7、1対8、場合によっては1対10だ」と主張。
マリャル国防次官も「東部戦線における死者の割合は1対10に達すこともある。ただし数字の平均値はもっと低い=ロシア軍が被った被害を象徴してきた『1対10』という数字は東部戦線の特定日に生じた結果でしかなく、ロシア軍が1年を通じて被った人的被害を示す数字ではないという意味」と発言している。
つまり西側諸国が言及するウクライナ軍やロシア軍の死傷者数は推定値であり、実際の数字を把握しているウクライナは「10万人を超えない」と主張しているので、ロシア軍の死傷者数(22万人以上/29日に英国防相が言及)も不確かなものだと解釈するしかないのだが、ダニロフ氏の発言を検証するのは誰にも不可能なため「戦場の結果」で判断するしかない。
おまけ
SNS上にはウクライナ軍の反攻準備を示す動画や画像がアップされ関心を集めている。皆さんは騙されないと思うが殆どはフェイクなので注意しなければならない。
The Ukrainian counter-offensive is coming
— Visegrád 24 (@visegrad24) March 30, 2023
この動画は2022年以前に行われたウクライナ軍の演習を映したもので、現在進められている反攻作戦の準備や訓練とは無関係だ。
Ukrainians soldiers on their way to teach the Russian Army a thing or two.
The Ukrainian counter-offensive is coming.
— Visegrád 24 (@visegrad24) March 30, 2023
この動画に映る装甲車両のデジタル迷彩がウクライナ軍のものによく似ているが、これはマレーシア軍の装甲車両を映した映像で、トンネル内に反攻作戦向けの装備が待機してる訳では無い。
Challenger 2🇬🇧
Ukraine style🇺🇦 pic.twitter.com/eRZS2j4h0t— WarMonitor🇺🇦 (@WarMonitor3) March 28, 2023
爆発反応装甲を取り付けたチャレンジャー2、但し写真を加工したもので本物ではない。
🇺🇦 Leopard 2. Not sold on the turret pergola but ERA in Western tanks always looks novel. pic.twitter.com/AVHng2kJs6
— Jon Hawkes (@JonHawkes275) March 30, 2023
爆発反応装甲とサンシェードを取り付けたレオパルト2A6 、これも写真を加工したもので本物ではない。
関連記事:反攻作戦に必要な装備が続々とウクライナに到着、ほぼ約束された数が揃う
※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ
ウクライナは3月末から4月7日にかけて雨の予報であり、その影響で地面がまた泥濘になると予想される。その後は晴れの予報であるため、ウクライナの攻勢が地面が乾くのを待つのなら4月10日~4月末にかけてがDデイになる可能性がある。
一方ロシア側は包囲の狙いは頓挫した模様だが、バクムト市庁舎に迫るなどゆっくりとだが着実に中心市街を制圧しつつあり、このペースでは数日中に制圧宣言を出す可能性もある。
ウクライナとしてはバクムト陥落の前に攻勢に出てイニシアティブを奪い返すことで次の支援に繋げたい狙いがあるだろう。
> 中心市街を制圧しつつあり、このペースでは数日中に制圧宣言を出す
本来ならウクライナを市外に追い出してからでないと係争中にしかならない。
ロシア流では砲撃したら、占領の有無に関係なく、それは陥落と同意かもしれないが。
とにかくウクライナ軍というよりも、NATO諸国にとって、次のウクライナ軍の反攻作戦の主力は是が非でも
「レオパルト2A4/5/6戦車」
でなくてはならんわけで、これは軍事的な意味以上に政治的、象徴的な意味を持つわけです。
まさかこの期に及んで、反攻作戦の主力がT-72戦車を改造したポーランドのPT-91、などということは、レオパルト2A戦車を供与したNATO各国にとってもあり得ない話であり、レオパルト2A戦車が主力となってロシア軍を撃退したという
「政治的図式」
が象徴的な意味として必要になる、ウクライナへの支援を続けるNATO諸国の国民を納得させるために重要になるわけです。
もっともイギリス人としては、むしろ少数のチャレンジャー2に反攻作戦の主力になってもらう方が政治的な都合がいい、宣伝にもなるわけで、そのへんは政治的な思惑の違いもあるでしょう。
ストライカーや、クーガー、ブラッドレーで勝てるなら、NATO諸国が苦労して西側戦車を供与する必要はなく、この反攻作戦の主力は、政治的に西側戦車でなくてはならず、西側戦車に登場する乗員の政治的責任は非常に重大です。
逆にいえばロシア軍がT-90などを使ってレオパルト2A戦車の撃破や阻止に成功すれば、
「もともとレオパルト2は原型が古い戦車だし~~」
と感じになって、西側戦車に対する期待感も一気にしぼんでしまうでしょう。
政治的には西側の支援で強化されたウクライナ軍がロシアを押し返すかどうかが最重要であって、
主攻のハード構成が何になるかなんて二の次でしょ。
それに戦車なんて所詮道具なんだから戦場に出せば多かれ少なかれ消耗する。その程度で政治的にダメージを受けるなら最初から出さない。
と予防線を引いといて、反抗作戦後に「あれはストライカーが決め手だった。西側が騒ぎ立てたレオ2供与に大した意味はなかった」とか言い出しそう。
レオ2の投入で露の対機甲戦力がそっちに集中して、結果手薄になった戦線を他の戦力が突破できるなそれはそれで別に全然構わんでしょ。
個々の戦車の優劣より、ロシアができなかった諸兵科連合戦術と突撃分遣隊戦術の対決でイラク戦争の再現を見たい。
NATO内のいざこざを演出したいのか前線にレオパルト2を出して欲しいのか…。どんな形でも反撃が成功してロシアが更に弱体化することを願ってますよ。
思い込み激しすぎぃ…
勝てればいいし、ロシア軍を消耗させるなら手段は選ばない。という姿勢は今までのウクライナが証明してきた。
どうしてもウクライナは政治的に縛られてると思い込みたいんか?もっとウクライナは柔軟だと思うけど。
心配だけど期待もある。D-DAY目前の連合国民ってこんな気持ちだったんですかねぇ
どれがブラフでどれが真実なのか、今は知る術がない
未来の我々が嬉しい驚きに遭遇することを願うばかり
キエフ、ヘルソンと(ハリコフは別として)割と引き際はあっさりしている印象でしたが、これは士気の点でロシアが守るに守れないのが実情だったり。
虐殺・略奪が士気の内情なら守りの局面ではあっさり崩壊しかねない気がします。
つまりキエフ、ヘルソンのは崩壊を避けるためには退くしかなく、ハリコフのは一部崩壊したという。
その点守勢で頑張るウクライナの根性は本当に大したものだと思います。
今回もロシアが物分かりよく引いてくれればいいのですが。
なんとかしてもう一度クリミア大橋を一時的通行不能にすると同時に反攻始めるんでしょうかね
クリミア橋を(アントノフスキー橋みたいに)攻撃し続けてメリトポリ奪還したらどうなるんですかね
メリトポリ〜セバストポリが孤立すると思うんですが
まず、オレホボ-メリトポリ間のウクライナ側補給路を、東側からロシア軍が攻撃するかと。
メリトポリ東のロシア軍はロシア本土と陸続きなので、東側からならば補給に期待しながらの反撃がロシア側では可能です。
対して、オレホボの西側はドニプロ川なので、メリトポリへの補給路を西へずらして遅滞戦闘することがウクライナ軍にはできません。
遅滞戦闘ができなければ、クリミアのロシア軍が干上がる時間を稼ぐことは困難かと。
その後は逆にメリトポリに進出したウクライナ軍が孤立します。
ちなみに、このオレホボ-メリトポリ間切断作戦に伴いオレホボの東側に、本土からの補給に裏打ちされた大戦力のロシア軍が集結します。
なので、このタイミングでウクライナ軍がブフレダル-マリウポリ間打通を成功させれば、本土からの補給を当てにして集結したロシア軍大戦力が、ザポリージャ州南部で干上がります。
クリミア方面で孤立している戦力と合わせれば、通常戦力での継戦能力をロシアはほぼ失うかと。
あとは、これら捕虜同然となったロシア軍大戦力をネタに、満額回答での終戦協定をウクライナは勝ち取るか。
それとも、通常戦力ではない戦争段階にロシアがエスカレートするか、というところかと。
レズニコフって汚職の象徴みたいな感じで辞任したんじゃなかったっけ?んで、その汚職を一掃しねぇと3世代戦車は渡さないぞって言われたから政治家連中を大量辞任させたんでしょ。
この人まだ国防のトップにいるんだね。
レズニコフ国防相は汚職とは無関係。元々軍関係者じゃないから国防省内で汚職するなんて不可能だし、彼が関わった汚職というのは一つも報じられていない。ただ、国防省内で汚職が発覚したから、彼も責任者として辞任すべきという話は上がったが、結局、後任が見つからずそのまま残った。
SNSのフェイク投稿は厄介ですね。映像が本物でも時期が違うとか、デジタル加工された映像だとか、別の軍の車両だとか。いずれはSNSにフェイク確率何%とか出てくれないか、と期待したくなります。
チャレンジャー2のERAの画像は良く出来ていて最初だまされました。
また一方でレオパルド2A4の車体にERAが張り付けられている画像が出回って、後に投稿者が「ジョークです」→「レオ2供与時のネタコラミームをウクライナが実現したという意味で画像は本物」とブレたりとこれもうわかんねえな状態。
まあ改造戦車の画像程度ならかわいいもんなんですけどね。
これで親露派と同じように「○○を撃破した画像」「○○を奪還した映像」というようなフェイクを出し始めると引かれかねないからやめてほしい。
ど素人が適当に言うと。
今、西側の約束した装備品の到着は4月いっぱいだったと思います。
並行して訓練をしているとしても、いきなり攻勢開始は難しいのでは。
以前書いたことがありますが、ナポレオンのロシア侵攻開始日は6月20日、
バルバロッサ作戦とバグラチオン作戦の開始日は6月22日です。
大規模な作戦の開始日としては、これが一番遅い感じになるのでは。
秋の泥濘期は10月末に始まるそうですから。それまでに終わらせないと、ですから。
あと、ロシアの次回の動員の状況にも左右されるかもですね。
動員の端境期を狙うと、一番有利になりそうな気がします。
ロシアの戦力が一時的に不足するでしょうから。
開始時には、補給路を潰し、同時に予備兵力を潰しておかないと、ですね。
今までの例でいえば装備を受領してから訓練ではなく、先行して訓練している可能性が高いと思います。
信頼性が高そうなメディアやユーザーがフェイク動画や画像をアップしてるのはロシアを撹乱させるため?
両軍ってSNSから積極的に情報集めてるんですかね
実例としてテレビに流れた映像からベルジャンシクの船が特定&爆撃されたこともありましたけど
visegrad24とかWar monitorとか
割と信頼性高めのアカウントが積極的にフェイク流すようになると
もはや何が何だか分からない
情報戦の一環だと思うので
反攻の成功を祈るのみです
一部は本物のあるけどフェイクということにしておいた方が良いものもありそう…。
>SNS上にはウクライナ軍の反攻準備を示す動画や画像がアップされ関心を集めている。皆さんは騙されないと思うが殆どはフェイクなので注意しなければならない。
私は簡単に騙される愚か者なのでこういうフェイク判定の記事はおもしろありがたいです。
以前、マカロフ撃沈の誤報の時なんかは精巧な3Dモデルのゲームを使った動画が出回って大手メディアまで騙されていた事もありましたね。
レズニコフ国防相が子供のように無邪気にストライカーを運転していて、反攻作戦への前向きな雰囲気を醸成するための情報戦でしょうけど効果的だなと思います。
反攻作戦は欧米の軍事情報などの支援も受けながら綿密に準備しているのでしょうし、現代的な壮大な作戦が見られそうです。ワクワクするのは禁じえませんが不謹慎でしょう。でもレズニコフ国防相の様子は「楽しみに待っててくれよな!」と言ってるようです。
レズニコフ国防相のツイッター(@oleksiireznikov)を見ると、他にもマーダーやチャレンジャーを乗り回していますね。マーダーで悪路を走ったり、チャレンジャーで超信地旋回したりしています。これ絶対自分が乗りたくてやってるでしょう。
それにしても戦車も操縦できるとは。軍務に就いていたときは空挺部隊だったそうで、AFVの操縦経験があるのかもしれません。
う…羨ましくなんかないぞ!
でも実際、世界各地から集まったAFVを乗り回せる人は世界でも希かもしれないですね。役得だ。
“take Challenger 2 MBT for a spin.” (チャレンジャー2戦車をちょっと転がした)とクルマの試乗感覚でツイートしてるのが面白いです。
自前のAFV博物館持ちなフセイン国王(ヨルダン)ェ…
反攻作戦が上手く行ってロシアもこれ以上この戦いを続けても損失の方が大きいと判断してくれれば良いんですけど……
まぁそう簡単にいかないのが戦争ですよね。ウクライナが全領土を奪還、回復出来るのがベストですが一体いつになる事か
ロシア連邦としてはもう大赤字なんだけど
プーチン政権としては負けましたって言ってしまうと吊るされて別の皇帝が出てくるだけなので当分は自ら戦争を止める事はないだろうなぁ
かといってウクライナ側も2014年以前の領土回復が8割前後の支持得てたわけで
戦場で余程の変化が起きない事には戦争の終わりは見えないのではないでしょうか
確かに既に人的にも経済的にも損失まみれでしたね。
本当に双方の終わりが見えないのが怖くて、プーチンが通常兵器で勝てないと悟った時に核のカードを切る可能性が完全に拭えないのも不穏です。
そのカードを切った時にロシアは終わるとは思いますが。
軍オタとしては
レオ2 vs T90
チャレンジャー2 vs T90
状況次第でエイブラムス vs アルマータとか
あるのかな?ないのかな?
ロシアはこの大損するだけの馬鹿げた侵略をいつまでやるのか?
ロシア人は計算ができないのかな?
プーチンは金色の宮殿に住んで何不自由なく暮らしていて、ピョートル大帝の真似ごとをチョットやつてみたかっただけ。
おっしゃる通り、資本主義経済側に生きる社会人の感覚としては
このまま資本を注ぎ込んでも回収できる見込みが全くないので、
損切りする局面なのは間違いないのだけれど、
あちら側では、プロジェクトの失敗≒国家経営権の喪失≒自身・家族の生命安全の喪失
なので、まぁ完全な失敗という評価だけは避けるために国家資本を投げ込み続けるしかないのでしょう。。。
そりゃ国家の命運より、自身の命ですわな。あちら側は難しいね。
明言した時期より早めに行うのは間違い無いだろうな
ロシア軍人も馬鹿じゃ無いから敵が発言した時期まで反撃は無いたは思い込まないだろうけど、少なくとも名言された時期にはその時点で満足の行く防衛線が出来てるだろうし、ウクライナ的には多少準備が無くとも早めに行動せんと最悪クルスクの二の舞いになる
レオパルドが地雷でやられるところは見たくないけれど、
埋められているんだろうし、遅れれば地雷の数が増えていきそう、、、
こういうフェイクを堂々と流すアカウントはどういうつもりなんだろう
確信犯なのか?
記事一つ消えました?
21世紀にレオ2vsT-90の戦車戦の様相を見る事になるとは思ってなかったので、趨勢が興味深いです。
ウクライナに女神が微笑んで欲しいと切に願います。
ロシア軍にT-90がどれくらい残っているでしょうかね?
仮に残っていたとしても、ガチンコ対決には回さず(負けると売れなくなる)に対戦車兵器を抱えた動員兵の決死の突撃や旧式戦車を当ててきそうな気がします。
・レオパルト2 VS T-72(これは冷戦期のNATO VS 旧ソ連戦の想定通り?)
・レオパルト2 VS T-62/T-55(この辺が現実的?)
T-72でもなかなか悲惨ですが、T-62/T-55にいたってはチャレンジャーとしか言いようがありません。
ドローン全盛の今戦争では、レオパルト2といえどT-62/T-55は脅威かと。
今戦争の特色の一つに、ドローンの観測による間接射撃があります。
本来は、爆風で破片を水平に飛ばす面制圧兵器に過ぎない榴弾砲が、歩兵用蛸壺を正確に射抜く戦争です。
そして戦車の上面装甲の広さは、歩兵用蛸壺の比ではありません。
勿論、上から砲弾を落下させる曲射に特化した自走砲と違って、本来は砲弾を水平にぶつける直射を前提とした戦車の主砲では、戦車の上面装甲にマトモな角度で着弾させることは不可能でしょう。
が、ドローン観測のもう一つの利点は、相手に気付かれにくいことです。
少なくとも己れの照準器、しばしば自らの車体全体を相手に晒さねばならない直接照準では、相手に気付かれて正面装甲を向ける機会を与え易いですが。
相手に気付かれていないならば、後ろに回り込むのは難しくありません。
いくら最強戦車の座を争うレオパルト2と言えど後部装甲ならば、T-55の主砲に耐えれるか、ニワカの私には分かりません。
T-62の115m滑空砲なら余裕で貫通かと。側面装甲も不安です。
そして戦車は自走砲よりも、足が速く相手の側面や後ろに回り込む能力が高いです。
ドローン全盛の今戦争では以前よりも更に、戦車の火力・装甲の寄与は小さいかと。
個人的には、走行速度と行進間射撃能力の影響力が気になります。
移動目標への間接射撃は、依然として難しいままだろうからです。
>そして戦車は自走砲よりも、足が速く相手の側面や後ろに回り込む能力が高いです。
ということは、その素早く動くレオ2の天井に榴弾砲をあてたり、その動きを上まわってT62が側面や背面に回り込む、ってことですか?
いくらドローンがあったり、最新の榴弾砲でも難しそうだけど。
ドローン全盛だったらその観測してるドローンで爆弾落とすなり、位置情報送って自走砲撃ってもらうなり徘徊型弾薬直接ぶつけた方がよさそうじゃないですかね?回りくどく戦車に撃ってもらう必要があるのか少々疑問が……
後普通に回り込むの気が付かれてなくても大変そうですよね、相手にだってドローンや歩兵が付いてない事ないだろうし……WoTみたいなゲームなら気が付かれてなければ裏取りはしやすいんじゃないかなぁと。
一説としてはT-34/85を投入するという話もあり、まあそれもここでいろいろ言っているように、加工されたウソの動画の可能性もありますが、T-34/85の投入が万が一本当ならば、可能性としては
「T-34/85がレオパルト2を撃破する」
というのも決してゼロではなく、たとえば偽装して隠されたT-34/85が、至近距離の側面や後方からレオパルト2を砲撃して破壊する、というのは不可能ではないでしょう。
いずれにしても、第二次世界大戦の戦車エース、オットー・カリウスも言っているように、戦車戦は実際は歩兵の協力が非常に重要であり、つまり歩兵部隊の指揮官の能力、経験が非常に重要で、それがダメだと性能の高い新型の戦車でも簡単に撃破されてしまう可能性もあります。
レオパルト2を装備する戦車大隊には、優秀なウクライナ軍の歩兵が優先的に配属される、と考えたいところですが、最近は精鋭であるはずの空挺旅団にも訓練不十分な老人や少年が配属されるという話もあり、またイギリスで行われた歩兵の訓練もせいぜい一か月の速成訓練に過ぎません。
視界の非常に狭い戦車は、偽装して潜伏する敵の歩兵や戦車を探すのは難しく、そうであるがゆえに味方の歩兵の協力が必要になり、それがダメだと突然、側面や後方から砲撃されて、装甲の薄い部分を破壊されてしまうわけです。
>T-62/T-55にいたってはチャレンジャーとしか言いようがありません。
供与戦車にチャレンジャー2が含まれてる中でわざわざ「チャレンジャー」という言葉を選ばなくても不利とか格下とか何なら挑戦者とか、何とでも言いようがあるかと…