北マケドニアのペトロフスカ国防相は25日「20年前に購入したMi-24(12機)のウクライナ譲渡を支持する」と述べていたが、現地メディアは30日「政府がMi-24の無償譲渡を承認した」と報じている。
参考:Македонија ќе ги донира хеликоптерите „Ми-24“ на Украина
参考:North Macedonia signs off on giving Ukraine Mi-24 helicopters
旧ソ連製装備を提供することで西側諸国から装備更新のための支援を引き出すのが狙いかもしれない
北マケドニアが保有するMi-24の大半がスペアパーツが不足しているため運用されておらず、ペトロフスカ国防相は「我々の基準で言えばMi-24の耐用年数を迎えており、これをウクライナに提供しても軍の能力は低下しない。我々にはMi-24を動かすことが出来なくてもウクライナには運用能力がある」と述べており、北マケドニアはMi-24を置き換えるため西側製ヘリ(攻撃ヘリではなく多目的ヘリ)の取得を進めている。
果たして飛行に支障を来すMi-24を譲渡されてウクライナが喜ぶのかは不明だが、西側製ヘリの入手が難しいので国に持ち帰って修復を試みるのだろう。
因みに北マケドニアはT-72×31輌、Su-25×4機、砲兵装備、歩兵用装備、弾薬をウクライナに提供しており、T-72とSu-25はMi-24と同じようにウクライナから購入したもので、旧ソ連製装備を提供することで西側諸国から装備更新のための支援(北マケドニアはEU加盟国ではないため欧州平和ファシリティ(EPF)から補填を受けることができない)を引き出したい思惑があるのかもしれない。
スロバキアは退役したMiG-29をウクライナに提供することで米国から6.6億ドル相当の補填を獲得=約10億ドル相当のAH-1Z購入を3.4億ドルの支払いで済ませることに成功しており、EUからもEPF経由で2億ユーロ(2.13億ドル)の補填を取るため、海外では「上手くやった」と言われている。
追記:多くのEU加盟国もウクライナ支援の補填をEUから受け取っているので、北マケドニアやスロバキアの行為が「ウクライナの危機を利用した卑しい行為」という意味ではない。
関連記事:ウクライナにMiG-29を提供したスロバキア、米国とEUから計8.73億ドルの補填を獲得
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※アイキャッチ画像の出典:Igor Dvurekov/CC BY-SA 3.0 ロシア軍のMi-24P
中古の兵器を無償提供するだけで西側諸国から支援を貰えるならしない理由がありませんよね
兵器の処分費用も浮いて更新用兵器の購入にも西側諸国から支援が見込める北マケドニアとって千載一遇のチャンスです。
だから、日本も。
日本は古い兵器は粛々と廃棄処分していく予定ですが
NATOに連帯を示す必要性も現状ないですから無理に送らなくていいんじゃないですかね
武器輸出の一種みたいなものですよね。
このタイミングなら、古い榴弾砲や地対空ミサイルあたりをアメリカに引き取って貰えたかもしれないのに。交換で対弾道ミサイルの一発くらい貰えればいいなぁと。
稼働非稼働問わず旧式の東側兵器を現代に至るまで持ち続ける国々は、つまるところ兵器更新費用さえままならなかったということですからね
その一方で国力が一定以上あり、自力で兵器更新してきた国々のウクライナへの兵器支援に対してどの程度補償されてきたのか気になるところ
21世紀の戦いはハイエンド機同士が初戦で優劣を決める、と勝手に思っていたが、まさかの(不良)在庫処分戦になるとは。
未来って思ってたのと違うんだね。
因みに私が子供のころは、大人になったらスペースコロニーが出来てて、人類が住み始める、みたいに思ってたが。
(科学雑誌でも特集とかしてたしな。)
東シナ海の向こうに横たわる敵対国に比べてハイエンド機が絶対的に不足(もしくは一部の兵種ではハイエンドを保有すらしていない)のに、
バンバン旧式兵器の在庫捨てていく自衛隊の先見性の欠如はどうしようもないね
旧式兵器を実戦で使えるように維持するだけでもかなりコストがかかりますからね
膨大な予算があるなら旧式兵器を維持しつつ最新兵器を導入する事も可能でしょうけど、実際はそうでは無い以上旧式兵器を廃棄して最新兵器や人員に予算を集中させるしか無いと思います。
北方重視から南西諸島へのシフト、それに沿った装備体系への変更
個人的には適切な方針と考えます
在庫を予備として保管できず廃棄せざるを得ないのは自衛隊の方針ではなく、財務省の意向と予算指針によるものでは
日本の場合は退役した装備はモスボールせずに即破棄しろと財務省が決めてるから、防衛側は抗いようがない。
モスボールはできるように議論していかないとダメじゃないかと、プライムニュースで東大の先生も指摘してたけど、規律を重視する財務相相手だと一筋縄ではいかなそう。
日本はモスボールしようと思ったら倉庫みたいな場所に保管する必要がある
アメリカみたいに砂漠に野ざらしというわけにはいかない
動態保存していた航空機を日本に寄贈したら野ざらし保管でスクラップ寸前になった例がありますから
制度の話なのに、なぜいきなり物理的な話をし始めるんだろうか。
アスペだからさ
制度が出来ない理由言ってるだけでしょ
モスボールによる保管という同じ結果出すにしても高温多湿で平地の限られる本邦だとどうやっても米と比べてコストがかかるって事実の説明なだけでは
必要なら計画書とか出して流用とかして予算けちったりはするんだろうけどね。
あとF-4やP-3みたいに部品取りのモスポールとか
中国と日本は経済規模が余りにも違いすぎるんで、
ハイエンド兵器で本格的な現代戦を中国と真正面からやるのは無理でしょう
それより個人的に気になるのが、
ロシアの諸兵科連合はその規模の小ささから
高強度の作戦を長期間実施する能力が欠如してると中国から指摘されてましたが、
自衛隊も正面兵力の後ろはスカスカで、中国軍と高強度の戦いを長期間する能力が完全に欠如してるように思えるんですが、自衛隊外からの大規模な兵士の補充についてもそろそろ考えなくてはならないのでは?
思うのだけれども。今現在、攻撃ヘリ無用論があるけれども。
技術が進んで、対戦車ミサイルベースの対レーダーミサイルが実用化されたら、
そのミサイルの発射兼用で復活するのではないかと思えます。
有人か無人かを問わず、敵の防空システムはレーダーが付き物でしょうから。
例えば、TOWサイズの打ち放しのそれが有れば。
大型の攻撃ヘリはIRミサイルで狙われると逃げられないだろうけども、
小型で運動性の高いものが生き残りそうな気がします。
MD500とかBo105くらいのサイズのもの。
AIは、当分の間、熟練のヘリパイロットには追いつけないと思います。
夢は夢としてもどうなんだろう?
対空ミサイルよりも射程の長い対レーダーミサイルを搭載する必要があるだろうし、いかに運動性が良くてもヘリで対空ミサイルを回避できるのかな?
有人機で自殺任務に当たらせないために無人機を投入すると思うけど。
防空網に馬鹿正直に有人機突っ込ませるのが無駄だって言われてるだけで、AH-64なりで無人ヘリを運用するテストはされてる。
機動性とか言うけど、対空ミサイルは加速段階のトップスピードなら平気で30G旋回とかやってのけるのに、有人機でどうやって避けるんだ?
素人が出来ると思う事はプロが既に検証実験してるんだよA10しかり
航空戦力で無双しようと思えば、どうしたって航空優勢が必要でしょう。
それには、敵のレーダーを黙らせないとですね。
やり方はいくつもあるだろうと思います。
先日のアルメニア〜アゼルバイジャンの紛争では、
アゼルバイジャン軍は、無人のAn2型機を囮にしてレーダーを探し、
イスラエル製のハーピーでレーダーを狙ったとか。
目的は、S300とかブークを無力化することだったようですが。
今回の場合の目的は、パーンツィリが目標でしょう。
対空機関砲の有効射程は4,000m、ミサイルは5,00mでしょう。
囮のヘリコプター(無人機で可)を先行させて、発見したレーダーを
先に書いたミサイルで狙えばどうかと思います。
ウクライナだとレーダーを発見しようと高度を上げたら300km後方のMiG-31BMからの照射でした、なんて可能性もあるのが厄介ですね。
パーンツィリやトールは破壊できてもそちらはなんともなりませんし。
アルメニアとは多重防空網のレベルが違うので、局地戦レベルならともかく航空優勢を取れるほど活躍するのは難しそうです。
ランボーとか映画で敵役で活躍していたハインドが要らない子になってしまうとはワシも長く行き過ぎたのう
ランボーでもRPG-7で撃墜されていましたからね。
武装解除するのはウクライナじゃなくって北マケドニアだった?
アメリカがギリシャに配慮して冷戦期に作られた旧式兵器をご祝儀的に無償供与するのかな?
M60戦車やAH-1やUH-1系の骨董品系もモスボール保管されているのでしょうが、稼働させるための修復費用が結構な額になるでしょうね。
国情からして最新鋭兵器を引き渡す必要もないですし、維持費も出せないでしょうから・・・