ウクライナのレズニコフ国防相は到着したチャレンジャー2(英)、マルダー(独)、ストライカー(米)を27日に公開、ドイツのショルツ首相も「約束していたレオパルト2とマルダーのウクライナ到着を確認した」と発表した。
参考:Міністерство оборони України
西側諸国が約束した戦車(145輌)の90%以上がウクライナに到着している
ハルキウやヘルソンでの反攻が成功したことを受けて米国やNATOは2023年の反攻に必要な武器支援を開始、表面的には紆余曲折を経験したものの西側諸国は4月頃までに戦車×145輌、歩兵戦闘車×219輌、各種装甲車×726輌以上、榴弾砲・自走砲75門/輌以上を引き渡すことを約束、ウクライナ人の訓練や装備の引き渡しが予定されている反攻時期に間に合うのかと危惧されていたが順調に推移している。
西側諸国が4月頃までに納品を約束した装備+年内納品の可能性がある装備 | ||||
戦車 | ドイツ | レオパルト2A6 | 18輌 | 納品済み |
ポルトガル | レオパルト2A6 | 3輌 | 納品済み | |
スウェーデン | レオパルト2A5 | 10輌 | ||
ポーランド | レオパルト2A4 | 14輌 | 納品済み | |
ノルウェー | レオパルト2A4 | 8輌 | 納品済み | |
スペイン | レオパルト2A4 | 10輌 | 6輌納品 | |
カナダ | レオパルト2A4 | 8輌 | 納品済み | |
英国 | チャレンジャー2 | 14輌 | 納品中 | |
ポーランド | PT-91 | 60輌 | 納品済み | |
計 | 145輌 | 131輌納品済み | ||
戦車 | 米国 | M1A1 | 31輌 | 年内納品 |
独蘭丁 | レオパルト1 | 100輌 | 25輌を年内納品 | |
軽戦車 | フランス | AMX-10RC | 推定30輌 | 納品済み |
歩兵戦闘車 | 米国 | ブラッドレー | 109輌 | 恐らく納品済み |
ドイツ | マルダー | 40輌 | 納品済み | |
スウェーデン | CV90 | 50輌 | ||
ギリシャ | BMP-1 | 20輌 | 納品済み | |
計 | 219輌 | 60輌納品済み | ||
装甲車輌・MRAPなど | 米国 | ストライカー | 90輌 | 恐らく納品済み |
クーガー装甲車 | 271輌 | 恐らく納品済み | ||
HMMWV | 350輌 | 恐らく納品済み | ||
英国 | MK.3ブルドッグ | 数量不明 | ||
MRAP | 数量不明 | |||
ドイツ | フクス | 5輌 | 納品済み | |
イタリア | 何かしらの装甲車 | 数量不明 | ||
カナダ | Senator APC | 200輌 | 夏前までに納品 | |
計 | 916輌 | |||
榴弾砲・自走砲 | 米国 | M109A6 | 18輌 | 恐らく納品済み |
英国 | AS90 | 30輌 | 納品中 | |
イタリア | FH70 | 数量不明 | ||
スウェーデン | アーチャー | 8輌 | ||
デンマーク | Caesar | 19輌 | 納品済み | |
エストニア | FH70 | 数量不明 | 納品済み | |
D-30 | 数量不明 | 納品済み | ||
計 | 75輌 |
ウクライナのレズニコフ国防相は到着したチャレンジャー2(英)、マルダー(独)、ストライカー(米)、クーガー装甲車(米)、HMMWV(米)を27日に公開、ドイツのショルツ首相も「約束していたレオパルト2とマルダーのウクライナ到着を確認した」と発表、全ての装備到着が公式に発表されるわけではないので正確なとことは不明だが、約束された戦車(145輌)の90%以上がウクライナに到着している。
あとは弾薬が到着して当該地域への移送と備蓄が完了すれば「ウクライナの運命を左右する反攻作戦」の準備が整うことになり、あと少しだけバフムート方面でロシア軍の大軍を拘束しなければらない。

出典:Сухопутні війська ЗС України
因みに2023年初頭時点で西側諸国が提供したM113の合計は350輌(各種派生型を含む)、東欧諸国の提供分や鹵獲分を含むT-72の稼働数は500輌、T-62BVは300輌、BMP-1は305輌、BMP-2は250輌と国際戦略研究所が見積もっている。
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※アイキャッチ画像の出典:Міністерство оборони України
(専門家じゃないから十分な戦力かは知らんけど)何だかんだ約束通りの数が集まってんやね
問題は反抗開始後にごちゃ混ぜの兵器群に適切な補給が出来るかどうか。各種戦闘用、修理用資材も恐らくバラバラやろうし、これがクソなら直ぐに行き詰まることになる
すでに自走砲がそんな感じで、本国に送り返してメンテナンスしているとか聞きますな
このサムネの一番左の旗と兵器わかる人います?調べたんですけどよくわからなくて。
車種はクーガー装甲車ですかね。
旗は軍旗かなぁと思うのですが、分からないですね。
自国と米英独に並ぶので、かなり重要なポジションだと思うのですが…。
ウクライナ空中機動軍の軍旗に見えますね。
調べましたがご指摘の通りウクライナ空中機動軍の旗に間違いありませんね。
ウクライナ空中機動軍の軍旗じゃないかな
リンク
車両はMRAPのマックスプロっぽい?
(微妙にグリル違う?)
旗は全く分からないですね…。
ウクライナ空中機動軍の軍旗ですね。
軍旗の片方には剣と盾を持った大天使ミカエル(スラヴ語圏ではミハイル)を意匠し、もう片方には中央に空挺降下を象徴するパラシュートのドームとミカエルの翼、その上にミカエルの剣(炎の剣)を描いています。
この記章は2017年からの軍制改革によって変更されたもので、隊員は多くの西側空挺部隊に共通するあずき色のベレー帽を着用(部隊の色もあずき色に変更)することになりました。
この多国籍ぶり、実に壮観ではあります。(補給はヤバそうですが…)
今回、ロシアはNATOの東方拡大を云々してウクライナを侵略しましたが、皮肉にもそれによって実際にNATOもかくやという西側装備の機甲部隊と干戈を交える羽目に陥ったわけです。自己成就的予言と言いますか。
まぁ元々のウクライナ軍の装備を入れたら旧ソ連+NATOなんですが。世界を敵に回しての戦いという点では、やはりプーチンロシアは某第三帝国の韻を踏んでいますね。
ウクライナに供与される装備をあらためて見ると機動戦を重視した装甲旅団を3個程度編成可能だが、現代の機動戦に不可欠なものが欠けている。CASなどの航空戦力である。
ハリコフ攻勢時とは異なり、部分動員で強化され砲火力で優勢な敵に機動戦を仕掛けるには航空優勢と濃密なCASが必要になる。
HIMASの追加弾薬と航空部隊の供与が間に合わなかったことがウクライナに致命的な結果をもたらすのではないかと予想している。
戦車130~140台といっても、うち60台はT-72みたいなポーランドのPT-91,14台はイギリスのチャレンジャー2であり、もっともNATOの切り札的に見えるのは、60~70台のレオパルト2A4/5/6戦車ということになるでしょう。
補給や整備を考えれば、PT-91は、T-72と同じように使われるとして、訓練にも時間がかかるレオパルト2A4/5/6戦車はまとめて同じ戦車旅団、あるいは機械化旅団の戦車大隊で使われると思われます。チャレンジャー2は台数が少ないために作戦の主力としては使いづらく、予備ということになるでしょう。
はたしてレオパルト2A4/5/6戦車で編成される戦車旅団、戦車大隊がどの地区に優先的に投入されるかで、ウクライナ軍の反攻作戦の企図も判断されると思います。
その他の雑多な装甲車両は決定的な戦力、主力ではありませんが、レオパルト2A4/5/6戦車はまさに作戦の主力、中心的、象徴的な戦力となりえます。逆にいえばロシア軍はレオパルト2A4/5/6戦車を装備する旅団や大隊を壊滅させることを最重視し、最優先とするはずです。
ザポロジェからメリトポリへ南下させるか、オスキル川からクレミンナやスバトボに東進させるか、バフムトやアウディイウカの包囲阻止、解囲のために投入するか、後はそれ以外のヘルソンやシベルスク、それよりと北の方か、だいたいそんな感じでしょう。
ウクライナ軍がね
反抗作戦についてネットで議論するの止めてって言っててね。
なんでかわかるかな?
んなもんモスクワ強襲を狙ってるのが明白だからに決まってるだろ(違
ふ〜んウクライナ軍そんなこと言ってるんだ
で、それがどうかしたの?
自己ツッコミ読み飛ばさないで・・
TKTに関しては何を言っても問題ない気がする
理由は言わない
そんな事言ったら戦況云々の記事にコメント出来なくなっちゃうから悪いが拒否させてもらうぜ!
僕のコメントもTKTさん程ではないが半分ぐらいはネット軍師だし。
細かいことだけれども。
記事の最後の部分でT62BVとあるのは、T64BVと読み替えで良いのでしょう。
T62はまだそんなに鹵獲はしていないと思うので。
戦争前に約650輌もっていたと思います。損耗が約54%と言うことですね。
単純に当てはめるのはどうかと思うけど、ウクライナ軍の人員の損害もそんなものでしょうか。
以下は妄想です。
攻勢開始の直前に、LJDAMでクリミア大橋を落とさないかな。
攻勢結果の明暗を左右すると思うのだけど。
無人機に懸架あるいは、大型のロケットの2段目にLJDAMを載せて、
クリミア上空の10,000mくらいで投擲できれば良いのだけれども。
誘導は特殊部隊のレーザー誘導に任せて。
ロシア航空兵力の継戦能力と電子戦能力次第だがロシアは陸上戦力劣勢であるなら航空戦力で対抗の流れだよね。いきなりのぶっつけ本番が無理だから最近よりそんな戦い方をするようになってきている感じがする。
展開しやすく数が多い中距離以上のSAMや長距離対空ミサイル運用可能な航空機とかは絶対的に不足していて、そこを解消出来ない限りは一方的に有利に事を進める事は難しい感じはする。おまけに2月頃から言われているスターリンクの使用条件制限やチャレンジャー2の使用制限とかも相まって戦力の拡充は順調である一方で足を引っ張られる状態もある。
全てがウクライナの都合の良い感じには進まない状況がどれだけ今後の展開に影響を与えるのかは気になる所。
スペインからの戦車は今週末とのニュース記事有なので、早くとも週後半(木曜後半以降)ですね。
プリコジンのいうバフムト宇軍7~8万は、バフムトに手こずっっている言い訳なので、実際はもっと少ないでしょう。
戦車は泥濘が早く終わりそうな南部に向けそうなのでバフムト進撃を食い止めないといけないですね。中心部西寄り(バウムト駅あたり)に戦力集中させるかもしれません。2次元の戦況図だけでは「何万人vs何万人」の状態かはわかりませんが。
半年の契約期間終了する囚人兵も出てきていますが、ワグネル側は約束を反故にして除隊させないかもしれないですね。
表中にある国名の独蘭丁の「丁」ってどこだろうってググったらデンマークなんだね。
知らなかったー。
素人は戦略を語りプロは兵站を語るという言葉が流行り過ぎて今は皆が兵站を語りたがるのだが、第一次中東戦争のような雑多な兵器をかき集めて戦争に勝利するのはやはりロマンがある
素人なんで大人しく夢見ときますわ
夢と言えば、Leopard1をA6仕様にしてやってくれ。
せめて、120mm砲だけでも。
そういや、M48/60系列は出ないのかな。
我が国も、FH70やM270くらい出してやれよ。
ロシアなんか、頑張ってもミサイル艇2隻位しか展開出来ないし。
Leo1はA6仕様は試作に数両作られた程度だしまとまった数というのが絶望的で
これからA6に改修とかしてたら多分Leo2を1から作るのと大差ないと思うし
A5までの在庫をほぼそのまま渡す方がましかなって
G3MBT相手の正面戦闘は間違ってもするべきではないけど
側面防御や歩兵支援に使う分には十分じゃないかな
わが国に関しては殺傷力ある兵器は法改正されないことにはなんとも
ベラルーシに戦術核配備とのことで、
反攻作戦うまくいってベルジャンシクまで行っても橋落とせば核攻撃するとか言いそう…
そりゃ言うだろうけど、言って終わり。
ヘルソン併合後に右岸放棄した時点で核兵器撃つラインを下げ続けてんだから。
ある種のやるやる詐欺と化してる
戦車の中で、105mm砲の物はどう扱うのでしょうか。
先に提供されたM55Sの使用状況はよくわからないですし。
参考になりそうと言えば、ウクライナのMT12対戦車砲は現在野砲扱いとか。
やっぱり、威力偵察や歩兵直接支援(野砲代用)になるのかな。
ここで妄想ですが。
歩兵直接支援に限るならば、まだ有ればですが、M60A2からシレイラミサイルを
外したものが適役と思うのですが。152mm短砲身カノンの威力は絶大と思います。
M551も良いのですが、車体がアルミ装甲なので砲塔をM41(?)の車体に移植する必要があるかな。
ちなみにターレット径はM 24/41/551は同じと聞いています。
もう弾薬も保守部品も碌に残ってはいないかと…
退役してから余りに時間が経ってますし