ギリシャのミツォタキス首相は12日夕方、フランスから戦闘機ラファールを18機、フリゲート艦を4隻調達すると発表したと報じられている。
参考:PM Mitsotakis announced acquisition of 18 Rafale, 4 new frigates, missiles
参考:La Grèce commande 18 Rafale à la France
ギリシャのラファール調達は確定するも、調達コストや方法については伏せられたまま
東地中海の排他的経済水域(EEZ)問題でトルコと深刻な軍事対立に直面しているギリシャのミツォタキス首相は12日夕方、国防力強化の一環としてフランスに戦闘機ラファールを18機とフリゲート艦4隻を発注、米国に多目的ヘリMH-60Rを4機発注、魚雷(海軍向け)、各種誘導ミサイル(空軍向け)、対戦車ミサイル(陸軍向け)を調達することを発表、さらに海軍のイドラ級フリゲート(4隻)のアップグレードや造船所の近代化、ギリシャ軍の増強(1万5,000人)も行うと明かした。
この知らせはギリシャメディアだけでなく仏メディアも同様の内容を報じているが、この計画にかかるコストについては明らかにされていない。
これまでギリシャメディアが報じていた情報では、ギリシャがフランスに発注するラファール18機の内の8機は無償で仏空軍が使用しているラファールC F1(もしくはF2)をギリシャに譲渡、残りの10機はエジプト向けに製造中のラファールC F3仕様機を先にギリシャに回すという内容で契約金額は約10億ユーロ(約1,260億円)という破格の条件だと言われていた。
この取引条件(無償8機+有償10機=10億ユーロ)が真実なのかは今後の発表を待つしかないが、これとは別にギリシャは空軍が保有するミラージュ2000-5 Mk.2のスペアパーツ供給についてフランスと協議した結果、フランスが緊急供給に応じることで合意したためギリシャ空軍のミラージュ2000-5 Mk.2は稼働率が向上すると報じられている。
さらに米議会はトルコとの関係悪化に対応する次元で、トルコのインジルリク空軍基地に展開している米空軍の撤収準備に取り掛かる必要があると主張しており、米空軍はインジルリク空軍基地の代わりにギリシャのクレタ島スダ湾に維持している基地を活用することを検討中らしい。
以上のようにギリシャとトルコの軍事的対立は、米国やフランスからの支持を取り付けに成功したギリシャ優位と見るべきで、逆にトルコはアゼルバイジャンからの支持しか獲得できておらず政治や外交面で大きな遅れをとっていると言える。
管理人的にはトルコが今回のギリシャ軍強化に、どのような反応を示してくるのか非常に注目している。
関連記事:18機で10億ユーロ? 破格過ぎるギリシャのラファール購入条件は真実か
関連記事:東地中海問題でトルコを支持する国が登場、ギリシャはEUに経済制裁を要求
※アイキャッチ画像の出典:Robert Sullivan / Public domain 戦闘機ラファール
トルコのインジルリク空軍基地から米空軍撤退、って核兵器はどうすんの?
あそこってそういう意味でNATOにとっても米国にとってもトルコにとっても重要基地だったと理解してたんだが
シリア内戦のロシア軍も面倒な邪魔者が消えるなら、大喜びしそう
情勢が不安定なトルコに核兵器を置いておくのは危険だから撤去して米本土か欧州に移せ、という主張もあるようです。
核はルーマニアが喜んで引き受けるってな内容の記事がここで有ったよな・・・
お金のないギリシャだから、米仏とひと芝居打っての政治的ブラフの可能性高い、けどここでトルコが引かないならば現実の軍拡になるでしょう、それはギリシャにも痛い
例のパイプラインが一連のトルコ関連騒動の背後にあるはずで、そこを調整できるか否かにかかる
ここでトルコが「S-400の導入を撤回する用意がある」と言ったらトランプはどうするかな
そりゃ得点としてご自分の選挙に利用しますよ、和平の成果は米国の勝利だってね
クルド人は、どうする?
クルドはこれからも駆け引き材料として利用されるだけで、彼等の民族自立を妨げているのは現状の国家の枠組みですから。
いつでも見棄てられるし、いまクルドが本気の国家樹立に動くと世界中が潰しにかかると見ていいよ
イスラエル建国後どうなったかを考えれば、どこかの領土を削るような形での建国なんてもってのほかなのは理解できますね。
国際社会としてはそんな面倒ごと起こされると石油価格は乱高下するし、どんなとばっちりを受けるか分かったものじゃないです。
クルド人を自国民として受け入れて上手くやっていけよというのが本音。
となるとウイグル人とチベット人の運命は…
・中国にええ加減にせいと言い続ける
・戦争してでもやめさせる
これしかないわけで、後者は中国の国力を考えるとまず不可能。
となると・・・彼らを助けてやれる方法は外交ではほぼないと見てよいです。
唯一希望があるとするとテロやゲリラ。
しかしこれも今の国際社会では歓迎されません。
本当に嫌な現実。
クルド人が住んでるのはトルコだけでは無いですからね
放置
(独立国家の樹立を目指してるクルド人組織はトルコに根を張ってるけど)
クルド人の分布
ジェトロの資料(アジア経済研究所)から
リンク
●トルコ 約1500万人 トルコの総人口(約8000万人)の20%
・ディヤルバクルを中心としたトルコの南東部や東部の諸都市を中心に多く居住。また、イスタンブールやアンカラといった大都市に移住した者も多い
●イラク 約585~780万人 イラクの総人口(約3900万人)の15~20%
・最北部のドホーク県、エルビール県、スレイマーニーヤ県を中心に、キルクーク県、ニーナワ県、ディヤーラ県、バグダード県などに多く居住
●イラン 約560~820万人 総人口(8200万人)の7~10%、
・イラン北西部、イラク国境に近いクルディスタン州、イーラーム州、ケルマーンシャー州、西アゼルバイジャン州などに多い
●シリア 約126万人~180万人 総人口(1800万人)の7~10%、
・シリア北部のハサカ県、アレッポ県、イドリヴ県などに多く居住
はいトルコ終了。見境なく全方位に喧嘩を売るのは止めましょう。
インドもラファールを緊急調達してるけど
ギリシャの分は納入いつになるかな
ここに来て急にラファールの注目度が上がったのは面白い傾向ですよね。
単独開発なので政治的調整が要らずに緊急輸出できるメリットが改めて浮き彫りになったかも。
ギリシャの本音としては、今は経済再建が最優先だから軍備は控えたい、トルコのせいで軍拡を選ぶならば地域大国トルコとの消耗戦に苦しむだけ。
トルコとしてもパイプライン利権さえ納得の形になれば、他は事を荒立てるほどの緊急性もない
米仏のギリシャ支援は騒動の火消しのようで、実は燃料投下にもなりかねない悪意にも見える
え?ギリシャ他のパイプライン敷設国はトルコの軍事的恫喝に屈してパイプライン利権
をトルコ差し出せばいいってこと?
中国が目立った動きしてませんね。
ギリシャの港を押さえているから何かしら動きがあると思うんだけれど。
???「黒海の天然ガス権益を共同開発してくれるなら、Su-27を供与してあげてもいいんだけどなあ。」
という国際情勢との戦いだね。
たぶんトルコも今更東側の戦闘機貰っても困ると思うよ。
米と敵対する気なら東兵器運用の用意や調べはしてるかも
ちょっと前(まぁもう結構経つが)にデフォルトだー破産だー失業だー金降ろせねぇーって大騒ぎしてたのに随分景気良い感じになってきた? 軍人1.5万増やすなら失業者も雇えるし
大雑把でいうと、トルコ ロシア 中韓北 ユーゴスラビア アゼルバイジャン ドイツ その他色々 vs 欧州 米 インド 日台湾 オーストラリア その他って陣営にわかれるんかなー