ポーランドのPGZが「自社製のGrom-Mで米陸軍のスティンガー更新プログラムに挑戦する」と発表して注目を集めている。
参考:Pioruny w ofercie dla US Army
参考:PGZ from Poland offering Piorun MANPADS air defense missile to US Army
ポーランドのPGZはGrom-Mで米国市場の開拓を狙い、レイセオンはコストと時間を浪費するだけなのでスティンガーの再調達を主張
米陸軍は設計が古臭く新しい技術に対応できなくなってきたスティンガーの更新を検討していたが、保有していた推定8,000発のスティンガーの1/4をウクライナに提供したことで在庫を埋め戻す需要が発生、更新計画を大幅に繰り上げて3月末に新しい携帯式防空ミサイルシステム(MANPADS)に関する情報提供依頼書(RFI)を発行した。

主張:U.S. Marine Corps photo by Lance Cpl. Rachel K. Young スティンガー
これにポーランドのPGZが「自社製のGrom-M(別名Piorun)でスティンガー更新プログラムに挑戦する」と発表して注目を集めている。
PGZ傘下のMesko社が開発した「Grom-M」は旧ソ連製イグラを国産化したGromの改良版で、赤外線センサーの感度向上(Gromと比較して約4倍)、近接信管を追加した指向性弾頭への変更、目標捕捉を容易にする照準器など幾つもの変更が加えられており、有人機だけでなく低空を飛行する小型UAVとも効果的に交戦することが可能だ。
さらにウクライナ軍はGrom-Mを使用してSu-34、Su-25、Mi-24を撃墜しているため「実戦で証明された性能」というのも強みの一つで、米軍もGromやGrom-Mを非公式に調達(詳細は不明)しており、PGZとしては「米国市場の開拓に勝算がある」と考えているのだろう。
因みにPGZは海外企業が国防総省の装備調達プログラムに直接参加できない問題を「米国企業(何処の企業かは不明)と提携」でクリアしており、スティンガーを製造する米レイセオンは「新たなMANPADSの取得はコストと時間を浪費するだけなのでスティンガーを調達するべきだ」と必死に訴えている。
関連記事:ウクライナ支援で減少した米軍備蓄、ジャベリン7,000発の補充に最低でも3年
※アイキャッチ画像の主張:U.S. Army photo by Staff Sgt. John Yountz
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日本は国産のやつ持ってましたっけ?売り込みできるかどうか。まあ失敗してもいいからやってみよう
>海外企業が国防総省の装備調達プログラムに直接参加できない問題を「米国企業(何処の企業かは不明)と提携」でクリア
日本企業だとこれがクリアできないから無理。
個人携帯地対空誘導弾(改) (SAM-2B)でも売り込みます?
リスクが多すぎて、東芝のメリットが何もないですけど。
彼らは自分たちの経営で必死。
政府が売り込んでくださいって頼んだとしても、絶対にやらないでしょう。
元々の親分筋のGE社経由すればワンちゃんあるかもだけどね。
91式携帯地対空誘導弾 っていう国産MANPADSがあるみたいだけど、1991年からの調達開始で総調達数が356って…
そして、2010年を最後に調達はしていないみたい。
現在開発中の基地防空SAM(改)と新近SAMがSAM-2改をベースにしています。
これをベースにすれば比較的容易に新しいMANPADを開発できると思われ、国内分は恐らく既定路線と推測できますが、ロッキード辺りと共同開発にでもしないと米国市場に入り込むのは難しいでしょう。
SAM-2Bの時点で赤外線画像誘導を採用する等、現行のスティンガーを上回る点がありますが、その分だけお高くなるのは避けられませんし。
そもそも圧倒的な戦闘機保有数を誇るアメリカからすると、MANPADに高性能を求めておらず、性能面で通用する事はウクライナで明らかになっていますので、安価に手に入れられればそれで良いのかもしれません。
折角の国産なのに調達数が少な過ぎて悲しい
1000単位で導入できてるのってそれこそ小銃みたいな個人装備か高機動車位しか無いのでは。。。?
SAM-2/-2Bが356セット調達、同じSAM-2系列で113セット調達された車載型のSAM-3が4連装✕2なので定数だけで約900発調達、合計するとランチャー1発ずつとしても軽く1000発を超えます。
ジャベリンに相当する軽MATも1000セット以上調達されていますし、AAM-3は2000発近く調達されています。
他にも探せばあるんじゃないかと。
あとSAM-2/2Bの調達単位は「セット」で、「発」ではない事に注意です。
MANPADではありませんが、ウクライナに供与されたジャベリンもミサイル10発に対してランチャー1基あるかどうかという割合です。
ランチャーの方がミサイルよりも数倍高いらしいので、無理ないところです。
ソ連由来のミサイルが米軍に正式採用されたら、かなり楽しい
ロシアは何と思うだろうか
日本も91式携帯地対空誘導弾で挑戦してみて欲しいですね。
ネックとなるのは米国企業との協力でしょうか?
Gromは日本でも評価試験のために、ランチャー1基とミサイル5発を購入してたらしい。
バトルプルーフは大きいですね。ジャベリンは大人気だし、今は誘導砲弾のエクスカリバーが活躍してるようなのでこれも売れそう。Grom-Mはそれらに比べて地味だけれどしっかり戦果を挙げていたのですね。
ウクライナ軍の発表によれば、毎日ロシアのUAVを17とか19とか相当数破壊しているようですが、何を使っているのでしょうね。やはりこの手の携帯式防空ミサイルでしょうか。
撃墜されたUAVがどんなものかで対応が違ってくるから何とも。
オルランがMANPADSに撃墜されるなら運用高度や距離に問題あるんじゃないかとも思うし、シーカーがエンジン排熱検知できるのかとも思う。
だいぶん前にロシアのオペレーターが最後にはスイッチ切って地面に激突させる。
それで消耗したとしても上は許容するみたいな動画あったけど、消耗上等な感じで運用してたら今のロシアはキツくないかね。
91式は、さすがに古すぎるかな。
売り込みはともかく、この機に更新しては?
ドローンと合わせて大きめの予算を組んでほしい。
ウクライナの戦訓を元に予算を追加してくれればいいですね。
>91式は、さすがに古すぎるかな。
スティンガーが改良されているかの詳細は不明ですが、原設計は91式よりも以前ではと……
原型の開発開始はスティンガーが1967年、91式携SAMが1987年(研究は1979年開始)です。
スティンガーBlock1と91式携SAMがほぼ同時期の生産で、スティンガーBlock2が開発中止になった2002年に91式携SAM(B)の開発が開始されています(2007年開発完了)。
よって、91式携SAMの方が全体的に新しい設計になります。
まぁ需要が爆増したから食い込む余地はあるだろうね、
やっぱり運用実績があるのがデカいだろうなぁ使用満足度も高いだろうし
それにしてもGPZとレイセオンのガチンコ勝負ですか、ビジネスという戦争は無くならそうですね
ロシアへの西側最前線として重要になったポーランドにアメリカはテコ入れして兵器を売りまくってますからね、
純軍事的選択、国産優先の論理の他に、国際関係的配慮が働けばポーランドにも勝機はあると思います、レイセオンはポーランドにもパトリオットを売ればいいんだから、ここは負けておけよ
>スティンガーを製造する米レイセオンは「新たなMANPADSの取得はコストと
>時間を浪費するだけなのでスティンガーを調達するべきだ」と必死に訴えている。
あれ?、スティンガーはとっくに生産ラインを閉じていて、約20年間も新規製造が
されていないため必要部品の調達も難しく、現在入手出来る部品で再設計するにし
ても再調達には1-2年かかるだろうってニュースで言ってなかったけか?
それなら海外製でも生産ラインが生きている現役兵器を調達した方が早いし
安上がりだろう。
ここで「日米共同開発(シーカー以外は財布役)で新スティンガーを作りませんか!?」
と言える政治力が欲しい。官民問わず