フランスと正式にラファール購入契約を結んだギリシャは26日、改めて第5世代戦闘機F-35Aを導入するという意思を示して注目を集めている。
参考:Ο Υπουργός Άμυνας Νίκος Παναγιωτόπουλος στον Alpha για τη θωράκιση της χώρας
ギリシャはトルコの軍事的脅威を理由にした軍の近代化を今後も緩める気はない
ギリシャは米国の第5世代戦闘機F-35Aに関心を示しており、2020年1月にトランプ大統領と会談するため訪米したミソタキス首相はワシントンで「F-35導入に興味を持っている」と発言して注目を集めたが、東地中海の排他的経済水域(EEZ)問題でトルコと深刻な軍事対立に直面したギリシャは第4.5世代戦闘機ラファールを18機導入(中古機12機+新造機6機)すると昨年8月に発表、今年1月に議会の承認を得てフランスと正式な契約を締結した。
そのためギリシャのF-35導入は財政的に遠のいたのではないかという見方もあったが現地メディアは「F-35導入に動いている」という見方を姿勢を崩さず、昨年11月には米国にF-35A購入要請書を正式に発送してギリシャ国防省は新品もしくは米空軍が使用済みのF-35Aを18~24機導入することを要請しており「2021年に引き渡しを開始して欲しいと要求している」と報じて注目を集めたが、今のところ米国の国務省は何もコメントをだしていないため本当に購入要請書を送付したのか謎だ。
さらにミソタキス首相の発言以降、ギリシャ政府の関係者がF-35導入に関して公式に言及したことがないので、やはりF-35導入は財政的に遠のいたのではないかと思われていた。
しかしギリシャのニコス・パナギオトプロス国防大臣は26日、現地メディアの取材に対して「ギリシャは長期的に40機の新しい戦闘機を調達する予定で、これまで18機の新型戦闘機の調達が決まっているが遅かれ早かれギリシャはF-35導入に関する議論を始めるだろう」と語り、改めて第5世代戦闘機F-35Aを導入するという意思を示したとして注目を集めている。
あと興味深いのはパナギオトプロス国防大臣が新しいフリゲート艦調達に触れた点で、ギリシャは海軍近代化の一貫として4隻のフリゲート艦調達を予定しておりフランスが名乗りを挙げているのだが、パナギオトプロス国防大臣はドイツ、スペイン、オランダ、英国、米国からの提案も期待していると語った。
パナギオトプロス国防大臣はフリゲート艦調達に関して「パッケージ取引(恐らく設計~建造~搭載システムや兵器までがパッケージされた取引のこと)を望んでおり4隻の何隻かはギリシャ企業が関与する形で国内建造されることを希望している」と述べたため欧州では注目度が高い。
米国はすでにギリシャに対してフリゲート艦の共同建造を提案しているが、何を共同生産するのかについては明かしておらず米メディアはサウジアラビアに提案しているフリーダム級沿海域戦闘艦やモスボール状態で保管しているペリー級フリゲートを改修したものを提案するのではないかと予測しているが、フリーダム級沿海域戦闘艦は設計上の欠陥を理由に米海軍が受け取りを拒否するなど評判が芳しく無く、ペリー級フリゲートの改修案ではフランスが提案している新造艦に太刀打ちするのは不可能だろう。
どちらにしてもギリシャはトルコの軍事的脅威を理由にした軍の近代化を今後も緩める気はなく、欧米の防衛産業にとっては新規受注を獲得する絶好のチャンスとして映っているに違いない。
関連記事:ギリシャがF-35A購入を米国に正式要請、2021年引き渡しを要求
関連記事:トルコとの戦争も辞さないギリシャ、来週中にも領海拡張法案の採決を実施
※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by J.M. Eddins Jr.
ギリシャはまだ財政破綻引きずってるし、GDPで観光産業の比率デカいのにコロナでしょ。
情勢の悪化はわかるけど、ユーロ調達出来るのか?
だからじゃないのか?
正直戦争起こしたがっているように見える
「だから」が繋がっておらずロジックが破綻しているかなと。
戦争を起こすとどういう利益構造で財政破綻回避に寄与するのか説明されてきませんし。
戦争で儲かったのは第一次大戦までのことで、それでも勝利しないと収益になりません。
覇権国のアメリカでさえ石油を巡って戦争しても利益が出ない時代です。
現代はどうしても戦争で財政破綻する構造なんですよ。
ギリシャの場合は逆で、財政がどうあれ領土問題は妥協できないという意思の表れだと思います。
よりマイナスとなってしまう事態を回避したいということです。
戦争への備えとは本来そういうものではないですかね。
ラファールとF-35を少数ずつ導入ってギリシャの財政的に大丈夫なのかね
トルコの脅威を理由に安く譲ってもらう算段をつけてるとか?
まあF-35導入国にとっては受注数が増えるのはうれしいことだけど
・財政はまだ再建中で緊縮財政が続いてる。
・失業率はもうすぐ20%行きそう
国防に手は抜けないとはいえどうみても楽観視できる状況ではないですね。
まあ、何かあったらEUえもんが不思議なポッケ(現金入り)で助けてくれるんじゃね?
これは少数ずつ多数の国から兵器を調達する事で
対トルコで味方してくれる国を増やすという外交戦略ですね
長期的に、という言い回しにはそのうち出てくる中古品を買いますといった含み
支払いのおぼつかない国に新品を売りつける国があるかどうか
こうやって懐の苦しい買い物を続けてると、今度は軍備以外の国力が衰えるから、それこそ長期的に見ればトルコの罠にはまりつつあるとも言える
つまりラファールを購入する事でフランスを味方につけ
次はF-35を購入する事でアメリカを味方につける
・・・となれば、フリゲート艦はそれら以外の国からの調達にしたいのが本音なんだということ
いっそG7全部味方につけたいだろうし
日本もやる気さえあればチャンスがあるかもしれない
トルコとの関係上それは難しいかと
アメリカ「長年ロシア及びイスラムに対する橋頭堡として甘やかして来たが勘違いして第三勢力ヅラし始めたからな」
それは日本の事情であってギリシャが日本製兵器を採用するかどうかとは関係ない話だし
そも、ロシア、韓国製兵器を堂々と購入してるトルコに日本との関係性云々を指摘される筋合いでも無いよ
トルコが対日関係を考えていない問題でどうして日本がトルコとの関係を一方的に難しく考える必要があるのかな?
その辺の日本人特有の一方的譲歩の思考が安全保障問題で外国から日本人の精神性が幼稚だと侮られる理由なんだといい加減認識した方が良い
恐らくギリシャがこれら兵器の購入代金をまともに払う可能性はない
しかし兵器輸出国にとって、兵器の輸出とは外交戦略であり
外交上の価値、優先度が高ければ兵器輸出自体の赤字は許容されるわけなので(アメリカの対イスラエル輸出みたいに)
ギリシャはそれを利用するつもり
ギリシャ対トルコで、トルコが勝って地中海がトルコルールの領域になった場合、より大きな損をするのは誰なのですか?という問いは
例えばギリシャと同様にEEZを中間ラインで設定してる日本に対する問いともなる
只、このブログでも報じられているけど、米国ではバイデン大統領がUAE向けのF-35A輸出を見直す方針を固めたから、下手をするとギリシャはF-35Aを入手出来ない可能性が出て来た
もしもバイデン政権が中東方面に深入りしない政策を取るならば、トルコ対ギリシャの領海・領空問題も不介入を貫く可能性があるので、そうなったらギリシャにとっては正念場になると思うが、みんなはどう思う?
思うも何も… なんでUAE向けの見直しがギリシャへの見直しに繋がるんだよ。深遠な考察の結果と思うが一般人には皆目分からん。
アメリカの介入に関係なく事態は進行してるのにキーアクターがアメリカなんですか? アメリカの支援を当てにしてギリシャは国力上のトルコに突っ張ってるんですかね?
あくまで“もしかしたら”と言う程度の事なんだけどね……
只、UAE向けのF-35A輸出見直しの一因としてバイデン政権が中東政策に深入りしない可能性がある以上、今後の米国がギリシャ対トルコの領土・領海問題への不介入の方針を取る可能性はある訳で、そうなるとギリシャがF-35Aを欲しいと言っても輸出しない可能性はあると思う訳
以前、日本がF-22Aを欲しいと言ったのに当時の米国が輸出を許可しなかった様にね
後、ギリシャの主な味方はフランスだけど、米国は最近対トルコ問題に絡んで、M2ブラッドレイ装甲戦闘車等の武器をギリシャへ無償供与している実績があるので、ギリシャは米国の支援を当てにしている節がある
ギリシャはそのアラブ向けキャンセルで余剰見込みのF35を買いますって話ではないの。というよりも将来買いたいという願望くらいだろうが
バイデンは欧州重視というが、その欧州というが範囲をトルコまで含めてるのかは知らんけどね
ギリシャが「中古でも良いからF-35が欲しい」と言い出したのは、UAE向けのキャンセル話が出る前からなので、それは有り得ない
第一、UAE向けF-35Aの輸出がキャンセルになるかどうかも分からない状況だよ
フランス提案のやつ、第一次大戦の頃の軍艦みたい
カステロリゾ島がトルコの頭を押さえててEEZが著しく減らされてるもんな。トルコにしてみりゃ三キロ先の空港より小さい島のせいで魚も天然ガスも諦めなきゃいけないってのは酷な話だろう。エネルギー資源関係は太陽光発電の発達で戦略的価値は希薄化する方向なので漁業権とパイプラインの権利関係で譲歩すれは矛は収まりそうだが隣国同士は何もしなくともケンカを売る習性があるから結局EUも出てくることになるだろう。
日本だって隣国の韓国は何もしてないのに何十年も恨む連中なんだし国家の宿命で地政学的必然なのだ。諦めるしかない。
そもそもEU加入を目指していたトルコを拒否して境界線を引いたのは自分たちなのだから自業自得だろう。
日本もギリシャに中古の88式地対艦ミサイル売却すればいいのに
本土とクレタ島、ロードス島あたりに配置すれば 後は知らんけど
今の自衛隊によそに装備を回してる余裕は無いだろうに
P-3Cといい、なぜ中古に拘るのか意味が分かりませんね・・・。
特にミサイルは使用期限が短いのでたとえ安くしたとしても売られる方が困るような。
であれば12式地対艦誘導弾を売って、自衛隊も12式地対艦誘導弾を予定通り調達、88式は自衛隊で使い切った方がいいです。
支払いを心配してる奴がいるがアメリカはトルコが親米国ならともかく反米に舵きってるんで敵対するギリシャには融通を効かせるだろ
長期分割払いなり思い切った値引きなりな
ギリシアは、F-35を政治問題として導入したいのだろう。
EUに袖にされてきたギリシアは、対トルコでもEUではなく、
トルコとの間に隙間風が吹いている米国を利用したいのだろう。
ただ、サウジとUAEへのF-35売却に待ったをかけたバイデン政権が、
ギリシアにどう向き合うかは、中東に絡んでくる。
のっぺりとした凹凸の無い船体にとんがり仏塔マストは欧州艦のスタンダードなのですかねえ
なんか艦橋が中世の騎士の被り物みたいできm(ry
トルコがF-35入手できないのは確実なのでもし導入が成立すればギリシャは大きなアドバンテージを得ることになる。F-35による侵攻をトルコのレーダーはロックオンしミサイルを発射し撃墜できるのか気になるところだ。