ポーランドはブラスザック国防相は「韓国から多連装ロケットシステム「天武(K239 Chunmoo)」を300輌を導入する」と13日に明かし、来週の韓国訪問時に契約を締結するらしい。
天武の導入規模は300輌、導入の決め手はHIMARSと同等の多連装ロケットシステムが早く手に入るから
ポーランド国防省はウクライナでの戦いから「地上戦で砲兵戦力が決定的な役割を果たす」と確信して自走砲と多連装ロケットシステムの強化に乗り出したが、残念ながらスタロヴァ・ヴォラ製鉄所が製造する自走砲「KRAB(100輌+120輌追加発注)」や多連装ロケットシステム「WR-40(75輌+追加発注予定)」の供給量だけでは軍のニーズを満たすのに時間が掛かるため、韓国からK9を648輌、米国からHIMARSを500輌調達することを予定している。
ポーランド国防省がK9を選択したのは韓国がタイトな納期(現地製造を含む)に対応でき、自走砲の生存性に直結するシュート・アンド・スクートに有利な自動装填装置にK9A2ベースのK9PLで対応できるからでHIMARSを選択したのはWR-40で使用する122.4mmロケット弾の射程が20km(Feniks-Zでも42km)しかなく射程距離と精密攻撃能力で劣っているからだ。
問題は殺到するHIMARSへの新規受注、米軍在庫から供給されウクライナで消費されるGMLRS弾の埋戻し需要にロッキード・マーティンが到底対応できない点で、仮にウクライナ軍が16輌のHIMARSで1日2回攻撃を実施すれば1ヶ月で5,760発(1輌6発×2回=12発×16輌=192発×30日=5,760発)のGMLRS弾が消費されるが、ロッキード・マーティンの年間生産能力は最大1万発しかなく米軍在庫を埋め戻すだけで相当時間を擁すると推定されている。
そのためブラスザック国防相は8月に「ポーランド軍のニーズを早急に満たすため天武(K239 Chunmoo)の導入や共同開発の可能性を韓国と協議中だ」と初めて言及していたが、13日に「天武導入に関する交渉が完了し、来週の韓国訪問時に契約を締結する」と現地メディアに明かした。
ブラスザック国防相は天武の導入を決めた理由について「K2、K9、FA-50と同様に天武は最高の品質と有効性を備え、米国製のHIMARSと同じように300km先の目標を攻撃できる。さらに天武は納期が格段に早く来年に引き渡しが始まるので2023年末までに最初の部隊の運用体制が整う」と言及し、ポーランド軍の多連装ロケットシステムはHIMARSと天武の2種類で構成されることになる。
K2、K9、FA-50と同じように天武やロケット弾の現地生産が行われるとも言及しているが、詳しい技術移転の内容については不明だ。
因みにハンファが開発した天武にはHIMARSやMLRSで使用するGMLRS弾に相当するGPS誘導の239mmロケット弾(射程80km)、ATACMSに相当するKTSSM-I(400mm弾道ミサイル/射程180km)とKTSSM-II(600mm弾道ミサイル/射程290km)が用意されており、GMLRS弾の射程拡張弾=ER GMLRS弾に相当する新型ロケット弾(射程160km~200km)の開発も進行中で、攻撃手段の多彩さはHIMARSに匹敵する。
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※アイキャッチ画像の出典:Hanwha
また日本はどうこう言う人がきそうですが無視しておいて、今回のウクライナ侵攻で多連装ロケットシステムはかなり重要な兵器だと証明されました。これからも購入うする国は増えていくでしょう。というか、この韓国のやつは空輸できるのかな?HIMARSは空輸できるけどどうなんだろ。
K239は設計段階でC-130で空輸できる要求がありました。英語版Wikipediaの情報で恐縮です。輸出や海外派遣を念頭にした要求でしょうね。
Wikiによると重量31トンですので、C-130クラスの中型輸送機では空輸できないでしょうね。
多連装ロケットというより、精密誘導ミサイルだよね。
発射機がどうこうというわけではない。
ロケットシステムと巡航ミサイルは全然違うっしょ
Wikipediaの情報だと空輸は出来なさそうですけど実際のところは分かりませんね
ただポーランドが警戒すべきなのは基本カリーニングラード州とベラルーシぐらいなのでこれらの国境近くには天武その他の地域はHIMARSを配備したら空輸が出来なくてもそこまでデメリットは出てこないと思います。
ロングレンジウェポンメインにするなら装軌とかに拘る必要も無いし、想定してたかは分からないが韓国に良い流れは来ている感じ。一応、MLRSとの互換性は有ったように思うので逆は無理だが米国兵器を使うのは行けそう。
C-130で輸送出来るかは簡単に調べれば分かる話C-130でギリギリ運べる奴とサイズ比較すれば良いし、そもそも重量の時点でアウトだと思うが。
アメリカはMLRSやHIMARS用ロケット弾の海外生産を基本認めてませんから韓国が弾薬の生産を認めるなら導入国はもっと増えると思います。
ハンファの系列がATACMSをライセンス生産していた筈なので通常のロケットもライセンスしてるんじゃないかね。
何のバックも無しに新型ロケットの開発って流れじゃないと思う。経験あっての今。
ハイマースに近い働きが出来るのは割りと有効なのでは。
ポーランドとか陸上国家のため戦力増強の一役になるか。
天武にいたっては精度はどの程度なんだろ?気になる。
今回のロシアによるウクライナ侵攻で戦車や長距離砲兵兵力の重要性が再認識されたと思います。
各国からそのシステムの注文があることでしょう。
アメリカはロシアを除いて最大の兵器援助国ですが、提供する兵器は自国製ですからお金は国内に落ちますし、これ以上ない性能アピールの場ですので、発注を受ける事による利益も期待できます。
こういったお金が出ていくだけではない国には積極的にウクライナを支援してもらいたいものです。
ドイツさん、いかがですか?
K9やK2に市場を荒らされていますから、PzH2000の追加大量供与やLeopard 2の提供をして実戦で実力をアピールできればシェア奪還に繋がるかもしれません。
韓国は中国やロシアの顔色を見るのでできないはずですから、チャンスですよ。
ドイツも無い袖は振れないでしょう。
国防軍の戦備充実も急務ですし。
あと戦車の供与はNATO全体の意思決定も必要なので、ドイツだけでどうなるものでもないのでは。
とはいえスペインがレオパルド供給かの噂が出た時は、遂にやるのかと期待もしましたが。
韓国のセールス力が凄いのは勿論だけど、こんだけ一気に大量導入するポーランド本当にすげぇな。
流石にちゃんと払えるのかと、
他人の財布を心配する
大風呂敷拡げておいてウクライナが終わればすべてキャンセルとか、
それも恐ろしい
マジでドイツに支払わせる気なんじゃないかと。
WWⅡの戦後賠償するらしいし。
80年前の恐怖かな。
ロシアでプーチンの元、ナチスが復活してるんだから。
プーチン我が闘争愛読してると思う。
ここまでの流れをみるとポーランドは導入する兵器全てを
全技術移転、現地生産、輸出権利までセットなんでしょう
これで一気にポーランドは兵器開発生産力が上がるので、韓国を特別優遇しても十分お釣りがくるかと
インドネシアの東欧版ですね
ここに来て韓国製品爆売れで草生える
ウクライナ危機前からポツポツ売れてはいたけど
ATACMS相当の兵器を国産化していたのは知らなかった
やっぱ核武装した敵対国が隣接してる分、兵器開発にかける力が違うんだなと
アメリカが供与を渋ったりそもそも弾数がなかった時に備えて、自国開発したり調達先を分散するのは大切だな
自国開発の場合、コストと効果が釣り合うか検討が必要だけど
>来週の韓国訪問時に契約を締結する
ブラスザック国防相の訪韓、おそらく韓国で生産中のK2とK9の一次引き渡し分の視察が目的だったと思いますが、ここにきてK239の新規契約とは韓国にとっては嬉しいサプライズになりましたね。
韓国の兵器セールスの状況を考慮するとスケジュール次第では歩兵戦闘車Red back(オーストラリアのトライアルが終わり、一台が帰国して韓国陸軍で試験中)や天弓2(K-SAM)もブラスザック国防相が現地で視察していく可能性があります。天弓2に関しては先日のウクライナへのロシア軍からの大規模ミサイル攻撃があり西側諸国が防空ミサイルの提供をし始めていて、おまけにK239同様にアラブ首長国連邦(UAE)が採用しているのでポーランドも興味を示しているでしょう。
韓国はそんなに製造ケイパビリティあったかしら…後発メリットを最大限活かして3Dプリンタで工数大幅削減とかやってんのかねえ?
生産体制について調べてもいまいちよくわからない。
偏見かもしれないが、ケンチャナヨ精神や現実を見ない超絶観念論があるから、やっつけ仕事しないか心配。
受け取ったら検品するよね。
ポーランドもそのへんはよくわかってるからなのか
生産確実な物量以外に、技術移転・現地生産が条件になってますね
韓国がポーランド生産関連への巨額投資もセットなので、ポーランド的には保険もしっかりなのかと
しかも自国生産したやつは自由に販売も出来るようですし、安く売るなり
多少アップグレードした後継機を開発して売るなりポーランド自己完結できそうです
3Dプリンタがコストや強度とかで競争力あるなら、殆どの企業が導入していると思う。開発の先端で使っているとしても長期の耐久性考えてないからじゃとは思うし。複雑な形状の物を作るので無いなら専門業者に頼んで金型とか起こして作る方がいいと思う。
7割しかまともに飛ばなかったり当たらなくてもかなり有効だよね。無人機で偵察後なら精度も撃ちながら調整したりしてまぁまぁ上がるだろうし。なにしろ議会とか契約後に横槍が入らなくて製造後に輸送すれば頭数揃いそうなのがいい。問題はそこまで早く製造できなさそうなのと、そのためのコスト増を価格に転嫁しそうなのと、ランチャーとミサイルを別々で輸送したとして輸送機にのらなさそうなので、時間的に間に合うかだけかな。エグゾセのときもそうだったけど、全然大したことなくても少し確実な戦果が見込める前例だけで、爆売れするよね、安い兵器ならなおさら。
ポーランドは、KRAB開発で陸戦兵器が出来合いのパーツを集めて作れるデスクトップPCとは違うのを経験しとるからねえ。
韓国製品の、ちょっと性能は落ちるかも知んないけど実用は問題ないんでお買い得品なんですわ奥さんっが家計を支えてくれるのは事実やしね。
車体が共用とはいえKRABを追加発注するのは兵站上どうなの?って思うんやけど、戦車のカオスっぷりからしたら大した事はないんかもしれんな。
ポーランド的なポイントが完成品導入よりは
韓国が溜め込んだ兵器開発・生産技術の移転、該当する生産基盤を韓国が投資してポーランド企業が生産
これが全部手に入ると考えたらお買い得どころが、ポーランドだけが得してますね
しかもこれらを自由に輸出まで出来るのは強いし、実利もすごい
自前で開発・投資してないなら価格も抑えられるし、導入実績もすでに自国でクリアしてるのでセールスしやすい
韓国も国是の自国兵器を国外販売大成功で、国民も満足でしょうし
ここに来て、北朝鮮の威嚇が強くなっているのは、韓国兵器が良く売れて在庫が足りなくなり、自国配備の兵器を打っているのでは?
と勘ぐってみる。
(そして、北朝鮮はその事実を知っている、。)
韓国の躍進振りは見事だが、今まで西側兵器で米が駄目ならドイツってイメージだったんだけど、席奪われてない?
イギリスあたりが、韓国を使ってポーランドを冷戦時代のドイツにして、ドイツをハブらす策謀を描いていてもおかしくないな
完了した暁には、韓国もドイツも用済みで、世界に冠たる大兵器生産国ポーランドが成立して対ロシア最前線の中核も担うと
ポーランドにとっては、なにがなんでもウクライナを勝たせる事にあると思う。
そして戦後の武器体系はウクライナとポーランドの軍備の共用化が目的ではないか?
そういう意味でポーランドの軍備はウクライナの実戦からのフィードバックが本命と思う。
韓国はウクライナバックアップの空きを埋める当て馬な気がする。
戦後はポーランド、チェコ、ウクライナで同盟的な連帯が続くと思う。
さすがに性能だとハイマースの方がいいのかもしれないけどそもそも必要な場所に必要な数必要な時にあることが兵器の1番重要なところ。それに韓国の売り方を考えると今回もアフターモリモリと速達オプションついてるだろうからかなり危機感を持ってるポーランドからしたらすぐに届くだけじゃなく維持するインフラを整えるのも早い韓国式の兵器セールスは刺さったんだろう。自国での導入コストが減らせるし実践データも…あるいはと考えれば韓国の陸上兵器は開発と調達どちらも前進するだろうな。