欧州関連

ポーランドは英国と関係強化、次期フリゲートにアローヘッド140を採用

ポーランドは次期フリゲートに提案されていた英国案、ドイツ案、スペイン案の中から「アローヘッド140」を採用して英国との関係強化を選択した。

参考:Polish Navy chooses Arrowhead 140 design for new frigates

英国製フリゲートのセールスは絶好調、ポーランド、インドネシア、カナダ、オーストラリアから計29隻受注

バルト海に面したポーランドは海軍近代化と戦力拡張に取りんでいる真っ最中で、米国製のペリー級フリゲート、旧ソ連製のキロ級潜水艦、国産のガルドノ級掃海艇を更新する計画が進んでいるのだが、3隻調達を予定している次期フリゲートには英国(アローヘッド140)、ドイツ(MEKO-A300フリゲート)、スペイン(アルバロ・デ・バサン級フリゲート/F100フリゲート)の3ヶ国が名乗りを挙げていた。

出典:Armada Española

特にスペインの提案にはAN/SPY-1Dとイージス戦闘システムが含まれていて注目を集めていたが、技術移転や現地建造を要求しているポーランドがスペイン案を採用するには「幾つかの要素=イージス関連の技術移転やAN/SPY-7の調達」を自ら米国と交渉して調達する必要があるため選考から脱落、ポーランド海軍の次期フリゲートはアローヘッド140かMEKO-A300フリゲートに絞られていたが、ポーランドは英国との関係強化を選択した。

ポーランドはロシア製短距離防空システム「SA-8 ゲッコー/9K33 Оса」の更新を目的にしたナレフ・プログラムを進めており、これに英国は「前例のない規模」でシーセプターの技術移転とポーランド企業のシーセプター製造参加を容認、これは英国とポーランドの関係強化の一環=アローヘッド140採用を後押しする意図があるのだが、ポーランドはMEKO-A300フリゲートではなくアローヘッド140を選択したため英国の目論見通りと言ったところだろう。

出典:ポーランド国防省

因みに英ハブコックのアローヘッド140はインドネシア(2隻)からも受注を獲得しており、カナダ(15隻予定)とオーストラリア(9隻予定)から受注している26型フリゲートも合わせると英国製フリゲートのセールスは絶好調と言える。

関連記事:ポーランド海軍のフリゲート調達、SPY-7とイージスシステムを統合したスペイン案が脱落
関連記事:スペインがポーランドに提案中のフリゲートはAN/SPY-7とイージスシステムを搭載か?
関連記事:英国、ポーランドに前例のない規模での技術移転を認めシーセプター売り込みを後押し

 

※アイキャッチ画像の出典:Babcock アローヘッド140

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コメント

    • 戦略眼
    • 2022年 3月 05日

    イギリス自身は、何隻買うのかな?

    4
      • 無印
      • 2022年 3月 05日

      「インスピレーション級」として5隻導入予定だよん
      名前も全部決まってる

      2
    • ウーン
    • 2022年 3月 05日

    日本もウクライナに装備品を渡すそうですし、そのことについてあの共産党ですら批判することを控えました。
    本邦も徐々に変わってきているという事でしょう。
    もうそろそろ輸出を前提とした兵器開発を行っても良い時期ではないでしょうか。
    批判を恐れず、サプライチェーンの維持に努めて欲しいです。

    21
      • おわふ
      • 2022年 3月 05日

      出来れば改良ホーク、せめて対空レーダーくらい送ってやれよとは思いますが、何も送らないよりはいいですよね。

      18
        • 無無
        • 2022年 3月 05日

        戦いが長引けば、また考え直さないとならないかも。
        ウクライナを見棄てては我が国にとって危険な前例となりかねない、

        6
        • ウーン
        • 2022年 3月 05日

        確かに目が覚める前のドイツと同じような事をやってますよね。
        ヘルメットとか防弾チョッキとか。
        まぁ、本邦にしては良くやった方だとは思います。
        てか、共産党反対し始めましたね。

        10
          • 無無
          • 2022年 3月 05日

          共産党としてはウクライナに第九条を送れって言いたいのだろう、
          そうすれば平和になるらしいぞ、

          ふっ

          1
            • ザコ
            • 2022年 3月 05日

            「ロシアに憲法9条があればプーチンのような政治家がいても戦争できなかった」とか斜め上の事を志位委員長がのたまっておりましたな。

            2
        • Mob
        • 2022年 3月 05日

        東側体系の装備をしてるウクライナに西側体系の高度な装備を送ってもすぐには使えず持て余すだけだしなあ

        5
    • L
    • 2022年 3月 05日

    やっぱり兵器はその取引する相手が時刻の味方になってくれるかどうかも重要なんやね
    ガスパイプライン停止に尻込みするようなスペイン製兵器に対ロなんてとても任せられない

    6
    • 無無
    • 2022年 3月 05日

    ヨーロッパの防波堤としてのポーランドがさらに重要になりました、ほぼプーチンの功績ですが
    我が国も東西から野蛮の大国を挟撃する重責を自認すべきです

    7
      • G
      • 2022年 3月 05日

      日本の場合、まずはロシア以上に戦力と継戦能力がある中国に対する備えを可能な限りすることが先決では
      2030年までに中国による台湾侵攻が行われていると分析している米シンクタンクもあり、そうなれば日本も巻き込まれる可能性が十分あるわけですし、まずは足元を固めないことには日米安保があるとはいえ日本が第二のウクライナにならないとも限りませんし

      4
    • 無無
    • 2022年 3月 05日

    現状では、中国が日本に仕掛けてくるときはロシアは側面支援してくる可能性が高い、いわばウクライナに対するベラルーシの役割
    どちらも軽視できないよ

    • 四凶
    • 2022年 3月 06日

    この船の主砲が全く分からないが127mmか76mm辺りなのかね。

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