欧州関連

大幅な軍備拡張に乗り出したポーランド、今度は早期警戒機を調達か

ポーランドのブラスザック国防相は23日「スウェーデンと早期警戒機の導入に向けて交渉が進められており、短期間で交渉がまとまることを望んでいる」と言及、大幅な軍備拡張に乗り出したポーランドの装備調達はとどまる所を知らない。

参考:Poland MOD

今年もポーランドは防衛産業界の注目を集め続けるだろう

大幅な軍備拡張に乗り出したポーランドは昨年、M1A2/SEPv3×250輌、M1A1/FEP×116輌、HIMARS×500輌、K2×180輌、K2PL×800輌、K9×648輌、Chunmoo×288輌、FA-50×12機、FA-50PL×36機、AW149×36機、アローヘッド140×3隻、偵察衛星×2基の調達を発表(AH-64EやMQ-9Bも交渉中)して大いに注目を集めたが、この勢いは今年も健在で3月にブラスザック国防相が「ボルスクの1,400輌調達」と「K9の車体を利用したヘビーボルスク開発」を発表。

出典:ロッキード・マーティン JASSM-ER

4月に訪米したモラヴィエツキ首相は「JASSM-XRの取得」と「劣化ウラン弾の国内生産」に言及、MBDA UKは「近距離防空システムへの投資規模としては欧州最大だ」と評価されるCAMM供給契約(19億ポンド)を発表、5月にはブラスザック国防相が「HIMARSの整備拠点開設(2023年後半に稼働予定)」と「Naval Strike Missileの大規模追加(約7.2億ドル)に関する交渉が大詰めを迎えている」と明かしていたが、今度は「早期警戒機の導入交渉が進んでいる」と明かし注目を集めている。

ブラスザック国防相は23日「スウェーデンと早期警戒機の導入に向けて交渉が進められており、短期間で交渉がまとまることを望んでいる」と言及、恐らくポーランドはサーブ製の早期警戒機「グローバル・アイ(Global Eye)」を調達するつもりなのだろう。

AH-64EやMQ-9Bの契約締結も年内に発表される可能性が高く、F-35Aの追加調達や潜水艦の取得も噂され、PGZは共同開発国としてKF-21計画に参加する意思を表明しており、今年もポーランドは防衛産業界の注目を集め続けるはずだ。

因みにウクライナ侵攻以前の防衛産業界は「導入の噂」が殆どだったが、侵攻以降は導入決定や契約締結の発表が相次いでおり、安全保障関係の動きも活発過ぎて追いかけきれない気がする。

関連記事:ポーランドがCAMMを発注、前例のない技術移転で英国が19億ポンドの契約を獲得
関連記事:ポーランドがK9の車体を流用したヘビーボルスクを開発、エイブラムス部隊向け
関連記事:欧州最強の陸軍を目指すポーランド、1,400輌のボルスク購入契約に署名
関連記事:訪米中のポーランド首相、JASSM-XRの取得や劣化ウラン弾の国内生産に言及
関連記事:ポーランドが米陸軍からAH-64Eを8機取得、NSMの大量調達も進行中
関連記事:ポーランドPGZ、共同開発国としてKF-21計画に参加する意思を正式表明

 

※アイキャッチ画像の出典:SAAB

ウクライナ軍は戦場に段ボール製無人機、ロシア軍は木製無人機を投入前のページ

米空軍長官、次期戦闘機の開発ではF-35で直面した悪習慣を排除する次のページ

関連記事

  1. 欧州関連

    ドイツ国防相、レオパルト2は単独提供が可能で数日以内に決定が下される

    ドイツのピストリウス国防相は19日、レオパルト2のウクライナ提供はエイ…

  2. 欧州関連

    ウクライナ軍、シルスキー陸軍司令官がバフムートを訪問したと発表

    露ワグナーのプリゴジン氏は「実質的に取り囲んだ」と主張してバフムートか…

  3. 欧州関連

    トルコが開発中の第5世代戦闘機「TF-X」、調達コストは1億ドルで試作機は2023年完成

    トルコ国防省調達部門のイスマイル・デミール氏は28日、開発を進めている…

  4. 欧州関連

    ドイツに続きスペインでも? エアバス、第6世代機開発のため「F-35採用阻止」に動く

    スペイン政府は、ドイツとフランスが計画している第6世代戦闘機開発計画、…

  5. 欧州関連

    欧州委員長、この異常な時代に年100万発の砲弾生産量では足りない

    EUのフォンデアライエン欧州委員長は30日「ウクライナに48万発の砲弾…

  6. 欧州関連

    英国、AS90提供のギャップを埋めるため暫定的にArcherを取得か

    英国のスナク首相は「ウクライナに提供した装備・弾薬の埋戻しに19億ポン…

コメント

    • らすぷーちん
    • 2023年 5月 24日

    日本で同規模の軍拡に乗り出そうとしたらどうなるかしら?

    1
      • のー
      • 2023年 5月 24日

      日本も軍拡方向ですし。
      あとは中国の反応次第、台湾情勢次第じゃないでしょうか?
      世論なんか簡単に変わります。

      31
      • はげぷーちん
      • 2023年 5月 24日

      ポーランドの今年度の防衛費がGDP比4%。日本でGDP費4%を当てはめると20兆円超の防衛予算になるのかな。
      そう考えると流石に予算に占めるインパクトがやばいな。
      男女共同参画予算とかいう無駄金(は言い過ぎかもしれないけど・・・)全部削っても足りない気がする・

      35
      • TA
      • 2023年 5月 24日

      護衛隊群ごとにクイーンエリザベス級作りそう

      9
      • 例のアレ
      • 2023年 5月 24日

      ポーランド→軍の近代化

      日本→継戦能力の拡張

      ざっとまとめればこんな感じかな?

      日本は正面装備を陸海空で統合させてコストカットしてる面もあるし
      今回の日本の軍拡が目立たない理由ってのもそこにあるのかもしれない

      25
    • emp
    • 2023年 5月 24日

    大丈夫か?これ
    これだけ大量に買うと、導入コストだけでも凄いし
    維持費なんかもっとやばいだろ
    ポーランドは別に経済大国じゃないし

    29
      • 無能
      • 2023年 5月 24日

      財政問題に波及した場合、いざとなったらEU圏各国からの救済策があるんじゃないでしょうか?
      ドイツをはじめとした西欧諸国にしてみれば、ロシアと戦争になればNATOがあるといっても一番近いポーランド人の血で対価が支払われる事になりますし。

      11
      • hoge
      • 2023年 5月 24日

      経済もそうだし、深刻な少子化、若者の国外流出がつづいているので、動かす人の確保が困難な気が。

      10
    • 58式素人
    • 2023年 5月 24日

    素人は飛行機に詳しくないけれど。
    AEW機は、ロートドームを使わないなら、レーダーを背中に乗せておく必要はないのでは。
    そうでなくても、強力な電磁波を発するものを背中に乗せておくのも良くないような。
    高翼機の胴体内の荷物室に入るのではないかしら。
    機体の強度上、腹に穴わ開けるわけには聴かないのでしょうか。
    日本だったら、開発終了してしまった川崎重工の実験機「飛鳥」のような機体が良さそうな。
    エンジンは四発の方が、一発停止の時に対応がしやすいでしょうし。

    1
      • 58式素人
      • 2023年 5月 24日

      色々と誤字が。
      (誤)機体の強度上、腹に穴わ開けるわけには聴かないのでしょうか。
      (正)機体の強度上、腹に穴を開けるわけにはいかないのでしょうか。
      のつもりです。恥ずかしい。

      • 2023年 5月 24日

      燃料タンクとの兼ね合いで、腹に重いモノを抱える場合の重心設計が大変だけど、
      背中なら重心に合わせてある程度、搭載位置を調整しやすいからじゃない。推測だけど。
      あとレドームはああ見えて揚力が発生する設計にしてるので、重量増加分の何%分かは相殺できるだろうし。

      18
      • ASDF
      • 2023年 5月 24日

      詳しくないのだけど、胴体は金属部品が多いから電波が通り抜けられるか不安だ
      曇りガラスの窓を通して外を覗くようなことになりそう

      5
        • 58式素人
        • 2023年 5月 24日

        素人が調子に乗りますが。
        「飛鳥」は元は輸送機のC-1なので、
        大きなカーゴスペースがあるだろうという想像です。
        背中に乗せると、期待全部が障害になりますが、
        腹に入れて、レーダーアンテナを機体下面とほぼ同面にしたら
        障害はほぼ無いようにも思えます。

        1
          • バーナーキング
          • 2023年 5月 24日

          >背中に乗せると、期待(機体?)全部が障害になりますが

          なるほど、違和感の正体はこれかな。
          さっき他のコメントでも書いたけど、早期警戒機の索敵対象は「ほぼ真横」ですので機体はほとんど障害になりませんよ。
          高度10000〜15000m、索敵距離数百km、地球の半径6378km(+高度)というスケール感を図にして見るといいかも。
          半径64cmの孤(地表)を描いて「高さ1.5mm」の位置に早期警戒機飛ばして3〜4cm離れた所を飛んでる敵機がどう見えるか。
          「背中に少し離して立てたアンテナから機体が障害になる」という発想が根本的に的外れなのがすぐ実感できるかと思います。

          10
            • 58式素人
            • 2023年 5月 24日

            なるほどです。
            ご教授ありがとうございます。

            1
            • バーナーキング
            • 2023年 5月 26日

            おや「他のコメント」はどこへ…。
            弾かれたのかボタン押し忘れたのか、まあ「高度差10000m=10kmなんて100km以上離れてたらほぼ真横」的な話でした。

      • バーナーキング
      • 2023年 5月 24日

      背中に積む必要はなくとも胴体内は色々邪魔物が多過ぎるのでは。
      胴体には金属製の構造材が多々利用されてるし、翼もめっちゃ(低翼機は特に)邪魔になる。
      胴体下は論外だしやるとしたら高翼機の胴体左右? 高翼で下反角ついてない大型機って何かありましたっけ。
      そんなこんなで結局背中になるのでは。…いや今なら曳航式もワンチャン…

      7
        • M774A6
        • 2023年 5月 24日

        むしろ翼内にレーダー搭載した方がいいのかな

        3
        • 58式素人
        • 2023年 5月 24日

        多分下反角のないものは珍しいでしょう。
        ベリエフの飛行艇とか。
        考えてみたのは、コメントにも書いた「飛鳥」とB52です。
        「飛鳥」はエンジンが高翼のさらにその上にありますから。
        元はC-1ですから荷物室はあるかな、と。
        B52は、長大な爆弾槽がありますから、ここかな、と。
        素人の妄想ではありますが。

        1
      • のののの
      • 2023年 5月 24日

      P-1は前胴側面に幅1.8mのAESAアンテナを装備しています。
      Pー8に比べて機首や前胴が膨らんでいるのは機体構造の外側にアンテナを設置している為でしょう。
      ロールによる主翼の影を避けようとするとそれぐらいのレイアウトが限界ではないかと。

      7
    • 霞ヶ浦
    • 2023年 5月 24日

    装備品ばかり目がいくがそれよりもウクライナ戦で重要かつ緊急な弾薬生産体制はどうなってるんだろう

    1
      •  
      • 2023年 5月 24日

      弾薬類は使用期限があるから結局平時に使える量しか生産出来ない
      未使用の弾薬は危険物だから廃棄するにも金がかかるしね
      だから総火演みたいな各国の実弾演習は使用期限の迫った在庫を消費してしまうためのイベントでもあるわけだ
      とどのつまり正面装備がないと結局弾薬生産体制も増えない

      10
    • TDN
    • 2023年 5月 24日

    こんだけ軍備拡張するとウ・ロ戦争後は、PKOや治安維持活動で海外での仕事が貰えそうですね 特にアフリカで

    勿論今回の戦争でロシアのプレゼンスが低下&欧州情勢の安定化が実現すればの話だけど

    4
    • あああ
    • 2023年 5月 24日

    新規導入の約800両のMLRだけでとんでもない規模のロケット備蓄だろうけど、ここまでの数が本当に必要かは疑問しかない。弾数こそが問題になるほどウ戦線では残存してるの勘案したら尚更でしょう。
    残存すると同時にロケット砲という特性上、いくら射撃をしようが砲身砲のような砲部と車体部の消耗が発生もせず多くの予備が必要でもない。逆に榴弾砲は予備が膨大でこそ正解。今後はより一層に消耗前提で調達数を考えるべき状態にもある。
    ポ軍は別に榴弾砲を廃止するわけでも無いだろうに何故こんなにも多くのMLRを必要とするのか。

    4
    • general
    • 2023年 5月 24日

    なかなかの勢いで軍拡してるけど持続可能なのか?
    ポーランドの経済力でこれは結構な冒険だと感じる。

    9
  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 欧州関連

    オーストリア空軍、お荷物状態だったタイフーンへのアップグレードを検討
  2. 欧州関連

    BAYKAR、TB2に搭載可能なジェットエンジン駆動の徘徊型弾薬を発表
  3. 米国関連

    米海軍の2023年調達コスト、MQ-25Aは1.7億ドル、アーレイ・バーク級は1…
  4. インド太平洋関連

    米英豪が豪州の原潜取得に関する合意を発表、米戦闘システムを採用するAUKUS級を…
  5. 中東アフリカ関連

    アラブ首長国連邦のEDGE、IDEX2023で無人戦闘機「Jeniah」を披露
PAGE TOP